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長谷川 邦夫; Li, Y.; Kim, Y.-J.*; Lacroix, V.*; Strnadel, B.*
Journal of Pressure Vessel Technology, 141(3), p.031201_1 - 031201_5, 2019/06
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Engineering, Mechanical)2個の欠陥が近接して存在する場合は、これらの欠陥は1つの欠陥に合体される。この合体評価は多くの国の維持規格に採用されているが、具体的な合体クライテリアは異なっている。一方、2個の周方向欠陥を有するステンレス鋼配管の曲げ試験が行われており、塑性崩壊荷重は求められている。また、解析的な式も導かれている。本研究では、これらの実験と解析結果から得られる塑性崩壊応力を合体クライテリアから導かれる塑性崩壊応力と比較した。その結果、合体クライテリアを用いた塑性崩壊応力は、実験や解析結果と極めて異なることが分かった。
大山 直幸; 坂本 宜照; 諫山 明彦; 武智 学; Gohil, P.*; Lao, L. L.*; Snyder, P. B.*; 藤田 隆明; 井手 俊介; 鎌田 裕; et al.
Nuclear Fusion, 45(8), p.871 - 881, 2005/08
被引用回数:121 パーセンタイル:95.26(Physics, Fluids & Plasmas)grassy ELMは、type I ELMの約15倍早い、数kHzになる周期的な崩壊により特徴付けられる。ダイバータ板への熱流速はtype I ELMの10%程度であり、熱流速が小さい理由はELMによる崩壊領域が狭いためであることがわかった。このType I ELMとgrassy ELMにおける崩壊領域の違いは理想MHD安定性の計算と定性的に矛盾しない。また、grassy ELMにより失われるエネルギーはペデスタル部に蓄えられているエネルギーの0.4-1%である。高三角度領域においてプラズマ電流と逆方向のトロイダル回転を増加させると、type I ELMから周波数の高いgrassy ELMへと変化することがわかった。一方、低三角度領域では、プラズマ位置を最適化しつつ、プラズマ電流と逆方向のトロイダル回転を増加させることによりELMを安定化すること(QH-mode)ができた。プラズマ周辺部に局在化した揺動がペデスタル圧力を減少することによりQH-modeが3.4秒間にわたり維持できていると思われる。
藤井 保彦
高圧力の科学と技術, 14(2), p.113 - 118, 2004/05
高圧力下における中性子散乱実験の特徴、特に中性子非弾性散乱は相転移の微視的機構解明のうえで優れた実験手段を提供することを解説している。中でもソフトフォノンモードによるペロブスカイト化合物の圧力誘起相転移を典型例として紹介するとともに、単純金属のフォノンの振る舞いやスピンパイエルス化合物における磁気非弾性散乱によるスピン励起の圧力変化の実験例を挙げ、将来的にJ-PARCへの高圧力グループの積極的な参加を呼び掛けている。
大山 直幸; 三浦 幸俊; Chankin, A. V.; 竹永 秀信; 朝倉 伸幸; 鎌田 裕; 及川 聡洋; 篠原 孝司; 竹治 智
Nuclear Fusion, 43(10), p.1250 - 1257, 2003/10
被引用回数:16 パーセンタイル:45.98(Physics, Fluids & Plasmas)反射計によるtype I ELMの詳細測定の結果、ELMによる密度ペデスタルの崩壊はプラズマの弱磁場側に局在化していることが予想された。そこで、反射計とFIR干渉計を用いてプラズマの弱磁場側と強磁場側の同時密度計測を行い、ポロイダル非対称性を確認する実験を行った。反射計の位相変化から評価した弱磁場側反射層の変位は約5cmであった。この変位に対応する強磁場側干渉計の密度変化を評価したところと見積もられたが、実際の観測では強磁場側における密度変化は観測されていない。つまり、ELMによる密度ペデスタルの崩壊は弱磁場側に局在化していることを示している。また、ELMに伴う周辺部密度増加の詳細を調べるため、プラズマを水平方向に動かした時の密度変化を測定した。その結果、強磁場側ではELMによる密度の吐き出しは観測されない、つまり強磁場側の密度ペデスタルは壊れていないことを確認するとともに、周辺部干渉計で観測された線積分密度の増加はスクレイプオフ層とペデスタル部における密度増加が支配的であることを明らかにした。
松本 太郎; 徳田 伸二; 岸本 泰明; 内藤 裕志*
Physics of Plasmas, 10(1), p.195 - 203, 2003/01
被引用回数:5 パーセンタイル:16.74(Physics, Fluids & Plasmas)高温プラズマにおける磁力線の再結合現象の要因として、温度上昇に伴い低減する電子の衝突による抵抗に加えて、温度に依存しない電子慣性などのプラズマの粒子性に起因する運動論的な効果が重要な役割を担うと考えられる。本研究ではプラズマ中における鋸歯状振動の内部崩壊現象の非線形的な振る舞いを解明するために、ジャイロ運動論的粒子モデルに密度勾配の効果を考慮した無衝突m=1モードのシミュレーションを行ってきた。完全磁気再結合過程は変化させない程度の密度勾配が、自己形成径電場、すなわちm=0モードを生成し、この径電場が二次再結合及び安全係数分布の時間発展等の完全再結合後の現象を大きく変化させることが明かにされた。径電場の成長メカニズムは、イオンと電子のEBドリフトの差異により説明され、その差異は磁場方向の電子の速い運動が引き起こしている。m=1モードによる対照的なフローにより、一度径電場が引き起こされると、m=0モードがm=1モードと同レベルまで成長し、イオン反磁性方向にEBプラズマ回転を駆動する。完全再結合後の密度及び電流分布、そして安全係数の最小値は、m=1及びm=0モードによる非対称フローによって大きく影響される。
松本 太郎; 徳田 伸二; 岸本 泰明; 滝塚 知典; 内藤 裕志*
プラズマ・核融合学会誌, 75(10), P. 1194, 1999/10
プラズマにおける鋸歯状振動の内部崩壊現象の非線形的な振る舞いを解明するために、ジャイロ運動論的粒子モデルに密度勾配の効果を考慮し、円柱プラズマにおける運動論的m=1内部キンクモードのシミュレーションを行った。一様密度の場合の成長率よりも小さい反磁性周波数を与える密度勾配は、このモードの線形成長課程に及ぼす影響は小さく、プラズマは完全磁気再結合を伴って内部崩壊することが示された。しかし、再結合後に自己生成する径電場のために、非線形課程が大きく変化することが明らかになった、これは、一様密度の場合に得られたトロイダル電場の対照的な流れは、非一様密度の場合は密度勾配によって生じる径電場により対称性が破られることが原因と考えられる。この結果、電流の再集中が阻害され、二次的な磁力線再結合が抑制されることが明らかになった。本発表では、数値トカマク研究におけるこれらの成果を報告する。
松本 太郎; 徳田 伸二; 岸本 泰明; 滝塚 知典; 内藤 裕志*
Journal of Plasma and Fusion Research SERIES, Vol.2, p.97 - 100, 1999/00
プラズマ中における鋸歯状振動の内部崩壊現象の非線形的な振る舞いを解明するために、ジャイロ運動論的粒子モデルに密度勾配の効果を考慮し、円柱プラズマにおける運動論的m=1内部キンクモードのシミュレーションを行った。一様密度の場合の内部キンクモードの成長率よりも反磁性周波数が小さい場合、密度勾配は内部キンクモードの線形成長率に与える影響は小さく、磁力線の完全再結合が生じる。しかし、再結合後に自己生成する径電場のために、このモードの非線形過程が大きく変化する結果が得られた。一様密度の場合に得られたトロイダル電流の対称的な流れは、密度勾配によって生じる径電場により対称性が破られる。そのために電流の集中が阻害され、二次的な磁力線の再結合が制御されるという結果が得られた。本発表では、数値トカマク(NEXT)研究におけるこれらの成果を報告する。
竹治 智; 鎌田 裕; 小関 隆久; 石田 真一; 滝塚 知典; 閨谷 譲; 徳田 伸二
Physics of Plasmas, 4(12), p.4283 - 4291, 1997/12
被引用回数:16 パーセンタイル:49.96(Physics, Fluids & Plasmas)高ポロイダルベータ(p)モードは、内部輸送障壁に起因する閉じ込め改善モードである。内部輸送障壁は、その内側の閉込め特性を著しく改善する一方で、その近傍で強い圧力勾配を形成するために、局所的な不安定性の原因となることが分かってきた。このことは、プラズマ内部の局所的な圧力・電流分布がプラズマ安定性に極めて重要であることを示している。本論文では、内部輸送障壁近傍に局在する不安定性(BLM)の実験解析・数値解析を行い、その発生機構の解明を試みた。実験解析の結果は、BLMが局在した理想低トロイダル数(n)キンクモードであることを示唆した。MHD安定性数値解析の結果、内部輸送障壁による局所的な圧力勾配とそれに伴うブートストラップ電流の効果により、内部輸送障壁近傍に局在する理想低nキンクモードが存在し得ることを発見した。これらにより、BLMを同定しその発生機構を解明した。
中村 幸治; 西尾 敏; 芳野 隆治; C.E.Kessel*; S.C.Jardin*
プラズマ・核融合学会誌, 72(12), p.1387 - 1396, 1996/12
TSCコードを用いてITER-EDAトカマクにおけるディスラプション時のVDE挙動とその加速機構を調べた。ITERトカマクでは、急激なコラプスが生じてもVDEが発生しないことを示した。コラプスに続いて生じるプラズマ電流クエンチによって引き起されるVDEは、プラズマに作用する上下の不平衡電磁力が主因であること、さらに、ITERの工学設計の標準配置において、この不平衡電磁力が小さいことを明らかにした。これらの機構解明によって、ITERでは急激なVDEが発生しないことを示した。
中村 幸治; 芳野 隆治; N.Pomphrey*; S.C.Jardin*
Plasma Physics and Controlled Fusion, 38(10), p.1791 - 1804, 1996/10
被引用回数:18 パーセンタイル:53.12(Physics, Fluids & Plasmas)抵抗性シェルを有する、縦長断面、高ベータトカマクにおいて、強いベータ崩壊が発生すると極めて速い垂直移動現象(VDE)が生じることをトカマクシミュレーションコードを用いた計算機シミュレーションを通じて示した。低ベータトカマクにおけるVDEの主因であるプラズマ電流崩壊が観測されなかったにもかかわらず、観測されたVDEの成長率(~655sec)は通常の位置不安定性の成長率(~149sec)のおおよそ5倍であった。本VDE発生の基本機構として、安定指数nの減少に加えて、さらにn指数が突然大きく悪化するために位置不安定性が大きく不安定化するためであることを明らかにした。シェルの幾何学的配置がVDE挙動を特徴付けること、VDEの成長率がベータ崩壊の規模および崩壊が起こる前のn指数に強く依存することを示した。
中村 幸治; 芳野 隆治; N.Pomphrey*; S.C.Jardin*
Journal of Nuclear Science and Technology, 33(8), p.609 - 619, 1996/08
被引用回数:9 パーセンタイル:61.70(Nuclear Science & Technology)非円形トカマクのディスラプション放電において頻繁に観測されている垂直移動現象(VDE)をトカマクシミュレーションコードを用いて調べた。プラズマ圧力の急減(崩壊)やこれに引き続いて起こるプラズマ電流のクエンチ(Iクエンチ)などのディスラプション現象が、VDEを安定化すると考えられていた抵抗性シェルによって不安定化作用を生じ、この逆効果を通じてVDEを加速することを示した。Iクエンチが上下非対称なシェルを有するトカマクで生じると、垂直方向にアンバランスな吸引力が生じ、これによって更にVDE加速が起こることを示した。シェルの幾何学的配置がVDE挙動を特徴付けること、VDEの成長率が崩壊の規模、Iクエンチの速度、更にディスラプション直前の外部磁場のn指数に強く依存することを示した。JT-60Uの実験において、ディスラプションが起こる前のプラズマ垂直位置を最適化することで、Iクエンチ駆動型のVDEを緩和することに成功した。
八木 理公; 阿部 豊*; 安達 公道*; 小林 朋能*; 山野 憲洋; 杉本 純
JAERI-Research 96-032, 152 Pages, 1996/06
熱的デトネーションモデルに基づく蒸気爆発進展過程の予備的シミュレーションを行った結果、膜沸騰を崩壊させるために必要となる蒸気爆発素過程の移行条件としての圧力条件が蒸気爆発発生の有無に極めて重大な影響を及ぼすことを明らかにした。そこで、高温の炭素鋼球またはステンレス鋼球表面上に膜沸騰を形成させ、圧力波による強制的な膜沸騰の崩壊挙動を観察し、膜沸騰崩壊条件に関する基礎的な実験を実施した。特にステンレス鋼球の実験の場合、鋼球表面温度は圧力波の通過により急激に降下し、圧力波が通過した直後の鋼球の表面温度変化から、膜沸騰の崩壊挙動が膜沸騰の非崩壊、崩壊、崩壊後再発生の3パターンに分類できることを確認した。また、本実験条件の範囲においては膜沸騰の崩壊させるのに必要となる圧力が鋼球の初期温度に強く依存することを確認した。
中村 幸治; 芳野 隆治; N.Pomphrey*; S.C.Jardin*
JAERI-Research 96-023, 15 Pages, 1996/05
抵抗性シェルを有する、縦長断面、高ベータトカマクにおいて、強い崩壊が生じると極めて速い垂直移動現象(VDE)が発生することをトカマクシミュレーションコードを用いた計算機シミュレーションを通じて示した。低ベータトカマクにおけるVDEの主因であるプラズマ電流崩壊が観測されなかったにもかかわらず、観測されたVDEの成長率(~655sec)は通常の位置不安定性の成長率(~149sec)のおおよそ5倍であった。本VDE発生の基本機構として、安定指数nの減少に加えて、さらにn指数が突然大きく悪化するために位置不安定性がさらに不安定化するためであることを示した。シェルの幾何学的配置がVDE挙動を特徴付けること、VDEの成長率が崩壊の規模および崩壊が起こる前のn指数に強い依存することを示した。
閨谷 譲; 鎌田 裕; 小関 隆久; 石田 真一
Plasma Physics and Controlled Fusion, 37(7), p.741 - 753, 1995/07
被引用回数:9 パーセンタイル:40.92(Physics, Fluids & Plasmas)JT-60の高ポロイダルベータ及び高規格化ベータ領域の磁場揺動を調べた。高ポロイダルベータ放電では、高い核融合積を得るために、中心ピークした圧力分布を形成した。プラズマパラメータは、I=1.1~2.2MA、B=4.4T、li=0.8~1.2である。この領域では、プラズマの最大ベータ値はベータ崩壊によって制限されている。ベータ崩壊直前には、理想MHDモードと思われる速い成長率(成長時間~10s)のモードが観測され、このモードがベータ崩壊に直接関連していると思われる。高規格化ベータの放電では、一様加熱となるように、プラズマの配位・加熱ビームの選択を行い、比較的平坦な圧力分布を実現した。パラメータはI=0.4~0.9MA、B=1.5T、li=1.3~1.6である。この領域ではベータ崩壊は発生せず、ベータ値はプラズマの外側に極在した圧力駆動タイプのMHDモードで制限される。
小関 隆久; 安積 正史; 鎌田 裕; 石田 真一; 閨谷 譲; 徳田 伸二
Nuclear Fusion, 35(7), p.861 - 871, 1995/00
被引用回数:30 パーセンタイル:70.65(Physics, Fluids & Plasmas)高pプラズマの理想MHD安定性を解析することにより、JT-60Uで発生したpコラップスは、プラズマ圧力のピーク化により低下した低nキンクモードの安定限界に達したためであることを示した。ここでは、圧力分布、内部インダクタンスli、q/q及びpの、低nキンクモードと高nバルーニングモードによる安定限界(g値)への影響について、理論的に明らかにしている。ここで、g=t/(I/at)。圧力分布のビーク化は、高li(~1.2)と低li(~0.8)の両方のプラズマに対して、安定限界を下げている(g~2-1.5)。このとき、最大g値のpやq/qに対する依存性は弱い。圧力分布の平坦化は、高li(~1.2)のとき、大きく安定限界gを改善する(~5)。ただし、限界g値は、pの増加に伴い減少する。実験的には、平坦な圧力分布で高li(1.2)のとき、pコラップスは観測されなかった。この結果は、計算結果と矛盾しない。
芳野 隆治; 閨谷 譲; 伊世井 宣明; 松川 誠; 細金 延幸
プラズマ・核融合学会誌, 70(10), p.1081 - 1101, 1994/10
JT-60Uで観測されるディスラプションは、その原因により6つのタイプに分類できる。それらは、密度限界、誤差磁場、崩壊、低l、高l、垂直位置不安定性である。本論文では、これらのディスラプションの原因について解明するとともに、それらを回避する運転シナリオについて示している。これらの回避法は、JT-60Uで開発されたものであり、トカマク型核融合炉に対しても有効であると考えられる。さらに、ディスラプションの研究において得られた新しい知見についても示している。
西谷 健夫; 石田 真一; 菊池 満; 安積 正史; 山極 満; 藤田 隆明; 鎌田 裕; 河野 康則; 小出 芳彦; 波多江 仰紀; et al.
Nuclear Fusion, 34(8), p.1069 - 1079, 1994/00
被引用回数:29 パーセンタイル:68.78(Physics, Fluids & Plasmas)JT-60Uの高ポロイダルベータ実験で得た、世界最高の核融合三重積およびDD中性子発生率を、定常および非定常解析コードによって解析した。その結果、等価核融合増倍率Qは0.61で、発生中性子の約半分は熱核融合反応によることがわかった。また、Q/Q比は133~155で、TFTRのスーパーショットにより小さな値となった。これは主に高いイオン温度(~38keV)のためである。さらに、この放電において、プラズマ電流の50%(1MA)がブートストラップ電流に困っており、高いブートストラップ電流比と高い核融合反応率が両立することを示した。
石田 真一; 松岡 守; 菊池 満; 辻 俊二; 西谷 健夫; 小出 芳彦; 小関 隆久; 藤田 隆明; 中村 博雄; 細金 延幸; et al.
Plasma Physics and Controlled Nuclear Fusion Research 1992, Vol.1, p.219 - 233, 1993/00
JT-60Uにおいて、高アスペクト比の高磁場非円形ダイバータ配位を用いて、高実験を行った。その結果、Lモードスケーリングの3倍の閉じ込め改善度をもつ良好な閉じ込め改善領域を見い出した。炉心級の高温プラズマ(Ti~32keV)、高い核融合積(n(0)Ti(0)~410m・s・keV)が得られ、中性子発生率210n/sに対するDT換算の等価核融合増倍率は、Q~0.3に達した。閉じ込め改善特性には、パワー依存性があり、電流分布のピーキングは、得られる値を向上させる効果がある。また、 collapse現象は、閉じ込め改善モードの保持を妨げ、高領域の限界を低下させることがわかった。1.5次元輸送解析の結果は、~2.1の高放電において、約0.7MAのブートストラップ電流が流されていることを示している。
閨谷 譲; 鎌田 裕; 小関 隆久; 石田 真一
Proc. of the 20th EPS Conf. on Controlled Fusion and Plasma Physics,Vol. 17C,Part I, p.I-215 - I-218, 1993/00
JT-60Uにおいて、高ポロイダルベータ及び高規格化ベータ領域でプラズマの蓄積エネルギー、ベータ値を制限していると思われるMHD揺動を調べた。高ベータ放電ではI=1.1~2.2MA、=4.4T、li=0.8~1.2で中心NBI加熱によってピークした圧力分布を実現している。この放電では、ベータ値はベータ崩壊によって抑制される。ベータ崩壊直前には、速い成長率(成長時間~10s)のモードが観測された。この領域はidealモードが不安定となりうる領域であり、idealモードと同程度の成長率を有することから、このベータ崩壊に関連したモードはidealモードと思われる。高規格化ベータの放電は、I~0.4~0.6MA、=1.5T、li~1.3~1.6で一様加熱となるようにプラズマ配位調整を行い平坦な圧力分布を形成した。この領域では、蓄積エネルギーとベータ値は、プラズマの外側に極在したpressure drivenタイプのモードで制限されている。
石田 真一; 小出 芳彦; 小関 隆久; 菊池 満; 辻 俊二; 白井 浩; 内藤 磨; 安積 正史
Physical Review Letters, 68(10), p.1531 - 1534, 1992/03
被引用回数:54 パーセンタイル:87.15(Physics, Multidisciplinary)大型トカマクにおいて、プラズマ電流の~80%に達するブートストラップ電流を含む放電で発生するベータ限界現象について述べられている。ここで、ベータは、プラズマ圧力の磁場圧力に対する比で定義される。その現象は、JT-60トカマクでの長パルス中性粒子入射加熱時において、トロヨン限界よりも十分に低いある規格化ベータを越えた高ポロイダルベータ放電(~3)で発生した。そのMHD特性は、ごく短い時間スケールの間に起こる大振幅の部分的MHD緩和現象によって特徴付けられる。高ポロイダルベータ放電での凹状電流分布の形成が、そのMHD不安定性を引き起こすために本質的な役割を果たしており、解析結果によれば、ベータ限界現象の発生直前には、理想的n=1キンク・バルーニングモードが不安定になることが明らかになった。