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遠藤 章
Radiation Protection Dosimetry, 175(3), p.378 - 387, 2017/07
被引用回数:11 パーセンタイル:69.09(Environmental Sciences)国際放射線単位・測定委員会(ICRU)は、外部被ばく線量の測定に対し、防護量に基づいた新たなモニタリング量の提案を検討している。本研究では、その提案において、個人モニタリングのための個人線量当量の定義に必要な換算係数のデータセットを提供する。フルエンスから実効線量への換算係数を、光子, 中性子, 電子, 陽電子, 陽子, ミュー粒子, パイ中間子、そしてヘリウムイオンに対して計算した。換算係数は、放射線の入射角度が0から90
までは15
間隔、また、180
、回転照射、等方照射、上半球等方照射、下半球等方照射の条件について計算し、表及びグラフで提供する。これらの換算係数は、ICRUが導入を検討している個人線量当量の定義とともに、個人線量計の設計や校正にも活用される。
吉岡 研一*; 菊池 司*; 郡司 智*; 熊埜御堂 宏徳*; 三橋 偉司*; 馬野 琢也*; 山岡 光明*; 岡嶋 成晃; 福島 昌宏; 長家 康展; et al.
Journal of Nuclear Science and Technology, 52(2), p.282 - 293, 2015/02
被引用回数:1 パーセンタイル:9.11(Nuclear Science & Technology)軽水炉臨界格子体系における修正転換比測定を用いてボイド反応度を評価する手法を開発した。各燃料棒の修正転換比から推定される"中性子無限増倍率", を用いて集合体ごとのボイド反応度を評価する。低減速軽水炉では負のボイド反応度評価が重要な課題であり、低減速軽水炉格子における臨界実験で修正転換比分布を測定し、
を推定した。測定値は連続エネルギーモンテカルロ法で解析を行った。開発した手法は、ボイド反応度に関する核設計手法の妥当性評価に有用である。
村上 洋
Chemical Physics Letters, 417(4-6), p.550 - 554, 2006/01
被引用回数:5 パーセンタイル:15.54(Chemistry, Physical)溶媒和過程は溶液中の化学反応や生体高分子などの生体機能に重要な役割を果たすと考えられている。本研究の目的は溶液中分子の溶媒和過程を液体状態からガラス転移温度付近までの温度領域でフェムト秒からナノ秒の時間領域で調べることである。溶液中分子の電子励起状態の溶媒和過程は時間分解蛍光スペクトルの時間的ピークシフトから調べることができる。われわれはフェムト秒レーザーによるup-conversion法を用い、エタノール・メタノール混合液(体積比4:1)中色素分子を対象に室温から170Kまでの温度領域で時間分解蛍光スペクトルの測定を行った。すべての温度で三つの緩和過程が存在した。約0.1psの過程は媒質の振動的な運動,数ピコ秒の過程はいわゆる「速い緩和」、時定数が温度低下とともに増加する過程は拡散的な運動に起因すると考えられる。緩和過程の温度変化の結果は二つの速い緩和成分の原因となる溶媒和過程の一部の速度が低下するとして理解される。これは過冷却状態での強い水素結合ネットワークの下で振動的な自由度が束縛されるためと考えられる。
内川 貞夫; 大久保 努; 久語 輝彦; 秋江 拓志; 中野 佳洋; 大貫 晃; 岩村 公道
Proceedings of International Conference on Nuclear Energy System for Future Generation and Global Sustainability (GLOBAL 2005) (CD-ROM), 6 Pages, 2005/10
軽水炉技術に立脚し、現行軽水炉燃料サイクルに適合したプルトニウム有効利用を実現し、将来的には同一炉心構成の下で増殖型への発展が可能な革新的水冷却炉概念(FLWR)を、低減速軽水炉概念を発展させて構築した。本論文では、軽水炉技術によるプルトニウム利用高度化の考え方,FLWRの基本構成と主要特性、並び関連する要素技術の研究開発状況を報告する。
岩村 公道; 内川 貞夫; 大久保 努; 久語 輝彦; 秋江 拓志; 中塚 亨
Proceedings of 13th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-13) (CD-ROM), 8 Pages, 2005/05
原研では、実績のある軽水炉技術と軽水炉MOX利用技術に基づき、プルトニウムの有効利用を実現し、将来の持続的エネルギー供給を可能にする革新的水冷却炉(FLWR)を開発している。炉心以外は現行軽水炉技術を利用するため、運転・保守性に優れる。炉心は燃料棒を稠密に配置し、高速炉に近いスペクトルを実現して、燃料の転換比を高める。本概念は、高転換型炉心と、低減速軽水炉炉心との2段階からなる。前者は、軽水炉やMOX軽水炉の代替プラントとして導入するもので、再処理工場からの回収プルトニウムを少数基で集中的に利用できる。後者では、さらに炉心を稠密化し、増殖を伴うMOX燃料多重リサイクル利用に移行し、天然ウラン資源消費量を抑制する。2つの炉心は同一サイズの六角燃料集合体を使用しており、集合体内の燃料棒本数や燃料棒間隔,プルトニウム富化度などを変更することで、燃料サイクル環境に柔軟に対応できる。
Shelley, A.; 久語 輝彦; 嶋田 昭一郎*; 大久保 努; 岩村 公道
JAERI-Research 2004-002, 47 Pages, 2004/03
高転換,負のボイド係数,高燃焼度の達成を目指すMOX燃料シード・ブランケット型燃料集合体によるPWR型低減速軽水炉の核的検討を行った。集合体燃焼計算結果から、シード燃料棒を内側15層(S15),ブランケット燃料棒を外側5層(B5)に配置したS15B5配列が推奨できる。集合体軸方向構成を最適化した結果、S15B5配列に対して、シード部高さ1000mm2,内部ブランケット高さ150mm,軸ブランケット高さ400mm
2の構成が高転換を得るうえで最良である。本構成により、転換比1,炉心部平均燃焼度38GWd/tが達成された。さらに、シード部高さ500mm
2とすれば、炉心部平均燃焼度45GWd/tが達成可能であり、その場合、転換比は1よりわずかに小さい0.97となる。両構成ともボイド係数,燃料温度係数は負である。MOX燃料の代わりに金属燃料やトリウムを母材とする燃料(T-MOX:PuO
+ThO
)を使用した場合の検討を加えた。金属燃料では、転換比は向上するが、ボイド係数は悪化し、一方、T-MOXでは、ボイド係数は改善するが、転換比は減少する。
Shelley, A.; 嶋田 昭一郎*; 久語 輝彦; 大久保 努; 岩村 公道
Nuclear Engineering and Design, 224(3), p.265 - 278, 2003/10
被引用回数:15 パーセンタイル:68.28(Nuclear Science & Technology)プルトニウム多重サイクルを目的とし転換比1以上を目指した軽水冷却PWR炉心の設計研究を行っている。シード・ブランケット燃料集合体を採用することにして、燃料集合体の最適化についてMVP-BURNコードを用いて集合体計算により広範囲に検討した。集合体計算は炉心径方向の中性子漏れが考慮されないので、ボイド係数は約20pcm/%void程度まで許容されるとした。集合体のシード割合及び大きさについて検討し、シードの割合は50%から60%程度がよい。集合体は燃料棒配置が20列程度の大型にするのが良く、シード燃料棒の配列が15列、ブランケットの配列が5列の場合が良い。この集合体を用い軸方向2重炉心を採用するとして、軸方向ブランケット,内部ブランケット,シード部の高さ等の最適化を行い、それぞれ400mm2,150mm,1000mm
2という結果が得られた。この集合体に対して転換比1.0、ボイド係数は21.8pcm/%voidとなる。軸ブランケットを除く炉心部の平均燃焼度は38.18GWd/t,分裂性プルトニウムの濃縮度は14.6wt%である。この集合体で現行PWR並みに45GWd/tの燃焼度を得るためにはシード燃料の高さを500mm
2とすると、必要な濃縮度は17.3wt%となり、転換比は0.97,ボイド係数は20.8pcm/%voidとなる。
大久保 努
混相流, 17(3), p.228 - 235, 2003/09
低減速軽水炉は、これまで培われてきた軽水炉技術に立脚しながら、プルトニウムの多重リサイクル、さらには、プルトニウム増殖サイクルを実現可能な原子炉である。これまでの低減速軽水炉の設計研究の概要を紹介するとともに、関連する研究開発課題について、熱流動的研究の内容に力点を置いて紹介する。
岩村 公道; 大久保 努
Proceedings of 2nd Asian Specialist Meeting on Future Small-Sized LWR Development, p.7_1 - 7_5, 2003/00
これまでに豊富な経験を有する水冷却炉技術をベースとして、プルトニウムの多重リサイクルによる燃料の効率的な利用を目指す革新的水冷却炉である低減速軽水炉の開発が原研を中心に進められている。本原子炉は、MOX燃料を使用して持続的なプルトニウムリサイクルを確立するため、1.0以上の高い転換比を達成可能な炉である。このような高転換比は、炉心における中性子の減速を抑制する、すなわち水の割合を低減することにより達成できる。これまでに、1,356MWeの大型炉心に加え300MWe級の小型炉の設計を達成している。現在、炉心設計に加え、稠密炉心における熱流動特性,炉物理特性及び燃料照射挙動に関して、実験も含めた研究開発を進めている。さらに、低減速軽水炉技術の総合的な工学的成立性実証のため、180MWtの技術実証炉の設計を進めている。
森山 清史; 丸山 結*; 中村 秀夫
JAERI-Research 2002-021, 36 Pages, 2002/11
シリコンは、軽水炉の炉心構成材料であるジルコニウムと同様に酸化し易い材料であり、また、半導体産業で溶融物が扱われるため、その水蒸気爆発挙動に関心がもたれている。そこで、シリコン溶融物の水蒸気爆発特性及び水蒸気爆発における酸化反応の影響について実験によって調べた。実験は水プールへ溶融物を投下する体系で行い、2回の実験でともに激しい自発的水蒸気爆発が発生した。エネルギー変換率は従来のテルミット溶融物による実験と比較して同等からやや大きい程度で4~9%であり、溶融物の細粒化はこれまでの実験よりかなり進んでおり、デブリの質量中央径は65~85mであった。デブリ表面の酸化膜に関する分析により、5
m程度の厚さの酸化膜が認められ、シリコンの数%が酸化した可能性がある。
岩村 公道; 大久保 努; 呉田 昌俊; 中塚 亨; 竹田 練三*; 山本 一彦*
Proceedings of 13th Pacific Basin Nuclear Conference (PBNC 2002) (CD-ROM), 7 Pages, 2002/10
我が国における持続可能なエネルギー供給を確保するため、原研は原電及び日立と共同で低減速スペクトル炉(RMWR)の研究開発を実施した。RMWRは、燃料の有効利用,プルトニウム多重リサイクル,高燃焼度・長期サイクル運転が可能な軽水炉であり、中性子の減速を抑えて転換比を向上させるため、稠密格子MOX燃料集合体を使用している。またボイド反応度係数を負にするため扁平炉心を採用した。1,356MWの大型炉と330MWの小型炉の設計を行った。大型炉心では転換比1.05,燃焼度60GWd/t,運転サイクル24ヶ月の性能が達成できた。7本ロッドの限界熱流束実験を実施し、熱流動的成立性を確認した。
桐山 博光; 井上 典洋*; 山川 考一
JAERI-Research 2002-020, 13 Pages, 2002/09
大口径CsLiBO
(CLBO)結晶を用いて高エネルギーグリーンレーザー光の発生を初めて行った。34Jの入射1064-nm Nd:ガラスレーザー光に対して25Jの532-nmグリーン出力光が得られた。370MW/cm
の低い入射Nd:ガラスレーザー光強度に対して74%の高い変換効率が得られた。このグリーン出力エネルギーはCLBO結晶を用いて報告されている中で最も高い値である。
桐山 博光; 井上 典洋*; 八木 謙一*; 永井 亨*; 青山 誠; 山川 考一
Proceedings of Conference on Lasers and Electro-Optics / Quantum Electronics and Laser Science Conference (CLEO/QELS 2002), p.CPDC6_1 - CPDC6_3, 2002/00
チタンサファイアレーザーの高出力化に向けて、その励起光源である高出力Nd:ガラスレーザーの高効率・高エネルギー第二高調波(532-nm)発生を行うために、大口径CsLiBO
(CLBO)結晶を用いた波長変換器を初めて開発した。34Jの入射1064-nm Nd:ガラスレーザー光に対して25-Jの高エネルギー第二高調波光が74%と高効率で得られた。この第二高調波光のエネルギーはCLBO結晶を用いて報告されている中で世界最高値である。
大久保 努; 竹田 練三*; 岩村 公道; 山本 一彦*; 岡田 祐之*
Proceedings of International Conference on Back-End of the Fuel Cycle: From Research to Solutions (GLOBAL 2001) (CD-ROM), 7 Pages, 2001/09
1.0以上の高転換比と負のボイド反応度係数を達成する低減速スペクトル炉(RMWR)と称する新型水冷却炉を提案している。現在、上記の2つの設計目標を満足する幾つかの概念が提案されているが、これまで、核分裂生成物やマイナー・アクチニドを含まない燃料を対象として設計評価を行ってきた。本論文においては、高速増殖炉(FBR)に対して提案されている様な低い除染係数を有する先進再処理法の下でのプルトニウムの多重リサイクルに対して、低減速スペクトル炉心の成立性を検討しその確認を行った。
桐山 博光; 中野 文彦*; 山川 考一
JAERI-Research 2001-030, 26 Pages, 2001/05
極短パルス・超高ピーク出力チタンサファイアレーザーの効率向上のために、励起光源であるNd:YAGレーザーの第二高調波光を効率よく変換できる多重パス矩象波長変換方式を新たに考案した。非線形光学結晶にKTiOPO(KTP)を用いた基礎実験において、76MW/cm
の低い入射レーザー光強度に対して80%以上の高い変換効率を得た。また、非線形光学結晶にCsLiB
O
(CLBO)を用いた高出力動作時において、3.27Jの入射Nd:YAGレーザー光に対して2.73Jの第二高調波光出力が繰り返し率10Hzで得られた。このときのエネルギー変換効率は83%に相当する。この波長変換方式の出力エネルギー特性、波長変換効率特性とそのスケール則に関して設計、並びに特性について議論する。
岩村 公道; 大久保 努; 嶋田 昭一郎*; 碓井 修二*; 白川 利久*; 中塚 亨; 久語 輝彦; 秋江 拓志; 中野 佳洋; 和田 茂行*
JAERI-Research 99-058, p.61 - 0, 1999/11
低減速スペクトル炉は、中性子エネルギーを現行軽水炉よりも高くすることで転換比を増大させ、ウラン資源の有効利用、高燃焼度・長期サイクル運転、及びプルトニウム多重リサイクル等を目指した将来型水冷却炉である。炉心設計では、転換比の増大とともにボイド反応度係数を負とするため、燃料格子の稠密化、炉心の扁平化、ブランケットの活用、ストリーミング効果等の基本的な炉心設計上のアイデアを組み合わせた。これまでBWR型炉として、高転換比炉心、長期サイクル炉心、ブランケットなしの炉心を、PWR型炉として、高転換比炉心、プルトニウム多重リサイクル炉心の概念を創出した。本報告書は、研究目的、国内外の動向、原理及び特徴、炉心概念設計の現状、及び今後の研究開発計画等、低減速スペクトル炉の研究成果をまとめたものである。
稲垣 嘉之; 羽賀 勝洋; 会田 秀樹; 関田 健司; 小磯 浩司*; 日野 竜太郎
日本原子力学会誌, 40(1), p.59 - 64, 1998/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Nuclear Science & Technology)本研究の目的は、高温ガス炉水蒸気改質システムにおいて、未反応CHをリサイクルすることによりCH
転化率を向上させる手法の開発である。水蒸気改質反応後の生成ガス中からポリミド系ガス分離膜を用いて未反応メタンを分離抽出し、水蒸気改質器へリサイクルする。ポリミド系ガス分離膜についてH
,CO,CO
,CH
ガスの分離特性を実験及び数値解析により明らかにし、このガス分離器を用いて未反応CH
のリサイクル実験を行った。その結果、CH
転化率(CH
供給量に対するCH
のCOへの転化量)を約20~32%向上させることができた。
安藤 真樹; 三澤 毅*; 仁科 浩二郎*; 代谷 誠治*
Journal of Nuclear Science and Technology, 34(5), p.445 - 453, 1997/05
被引用回数:6 パーセンタイル:47.54(Nuclear Science & Technology)核的結合度が弱いような軸方向非均質炉心の核特性を調べることを目的とし、京都大学臨界集合体(KUCA)の固体減速架台において実験を行った。実験体系は内部ブランケットにより炉心が上下に分割された結合炉心であり、2炉心間の核的結合度が弱く中性子束歪(Flux Tilt)が発生しやすい体系である。測定した制御棒の微分反応度曲線は上下炉心間で非対称となり、これは制御棒挿入に伴い生じたFlux Tiltの影響であると考えられる。Flux Tiltの発生を金線の反応率分布測定により詳細に調べた結果、制御棒を上部炉心の一部に挿入することによりFlux Tiltが顕著に発生し、また、中性子束分布の歪み方は炉心部では一様であり、エネルギー依存性もないことが分かった。一次モード固有値間隔とFlux Tiltの関係式をEHP法により導出し、金線反応率分布の測定結果よりFlux Tiltを定量的に求め固有値間隔を得た。得られた固有値間隔は計算値と良く一致した。
中島 健; 赤井 昌紀
Nuclear Technology, 113, p.375 - 379, 1996/03
被引用回数:5 パーセンタイル:44.80(Nuclear Science & Technology)種々の中性子スペクトル場における核計算手法の精度を調べるために、4種類の軽水減速UO燃料格子の修正転換比(MCR:
U捕獲反応率の全核分裂率に対する比)を測定した。本測定では、軽水臨界実験装置TCAで照射した燃料棒内に蓄積した
Npと
Ceの
線スペクトルを非破壊的に測定し、
U捕獲と全核分裂の相対反応率を求める。測定した格子の減速材対燃料体積比(Vm/Vf)は1.50(減速不足)から3.00(減速過剰)の範囲である。測定したMCRは、0.477
0.014(Vm/Vf=1.50)、0.434
0.013(1.83)、0.383
0.011(2.48)及び0.356
0.011(3.00)であった。JENDL-3ライブラリを用いたモンテカルロ計算は、稠密UO
格子と同様にMCRの増加に伴い過大評価する傾向を示してはいるが、全ての炉心に対して実験値と良く一致した。
中島 健; 赤井 昌紀; 須崎 武則
Nuclear Science and Engineering, 119, p.175 - 181, 1995/00
被引用回数:6 パーセンタイル:54.46(Nuclear Science & Technology)軽水減速のウラン-プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料格子における修正転換比(MCR(Modified Conversion Ratio):全核分裂率に対するU捕獲反応率の比)の測定をプルトニウム富化度の異なる4種類の格子に対して行った。本測定では、軽水臨界実験装置TCAを用いて照射した燃料棒中に生成した
Npと核分裂生成物の
線スペクトルの非破壊測定により、
U捕獲と全核分裂の相対反応率を求めた。2つの異なる核分裂生成物の測定結果から求めた核分裂率は良く一致しており、また、MCRの測定値は全炉心モデルを用いたモンテカルロ計算の結果と良い一致を示した。このことより、非破壊的な本測定手法はMOX燃料のMCR測定に適用可能であるといえる。