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森田 泰治; 福島 昌宏; 鹿島 陽夫*; 津幡 靖宏
JAEA-Data/Code 2020-013, 38 Pages, 2020/09
マイナーアクチノイド分離プロセスにおける臨界安全評価のための基礎データとして、Cm, Amおよびこれらの混合物についての中性子減速系である水混合系(均質, 水反射体付き)での臨界質量を求める計算を行った。Cm-244とCm-245との混合系では、核分裂性であるCm-245の比率が大きいほど臨界質量が小さいが、臨界となるときのCm-245重量が、Cm-245の比率によらずに概ねCm-245のみの濃度で整理できることを明らかにした。実際の再処理プロセスで取り扱うPu-239: 71%, Pu-240: 17%, Pu-241: 12%のPu同位体混合物と比べるとCm-245: 30%の方が臨界となりやすい。Cmを、Amを含む他の元素から分離し、その溶液を濃縮する場合は臨界防止への配慮が必要である。一方、Amでは、核分裂性の同位体であるAm-242m単体での最小臨界質量は、Cm-245に比べて小さい。しかし、使用済燃料中ではAm-242mの同位体比率は小さく、その比率が最も高くなる高速炉燃料中のAmの場合でも数%程度であり、わずかな水混合で臨界質量が大きくなることがわかった。そのため、Amの同位体混合物では中性子減速系での臨界は考慮する必要がなく、また、これはAm-Cm混合物でも同様である。
奥野 浩; 川崎 弘光*
Journal of Nuclear Science and Technology, 39(10), p.1072 - 1085, 2002/10
被引用回数:2 パーセンタイル:16.38(Nuclear Science & Technology)臨界及び未臨界質量を243Cmから247Cmの5核種のキュリウム同位体の球に対して計算した。燃料は金属系及び金属と水の混合系で、3種類の反射条件(裸,水反射体付き,ステンレス鋼反射体付き)を考慮した。計算は、主に連続エネルギーモンテカルロ中性子輸送計算コードMCNPと日本の評価済み核データライブラリJENDL-3.2の組合せを用いて実施した。その他の評価済み核データファイルENDF/B-VI及びJEF-2.2も中性子増倍率の計算結果の評価済み核データファイルの違いに起因する相違を見い出すために適用した。評価済み核データファイルへの大きな依存性が計算結果に見い出された。
高橋 良和; 小泉 徳潔; 布谷 嘉彦; 高谷 芳幸*; 辻 博史
IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 12(2), p.1799 - 1803, 2002/06
被引用回数:5 パーセンタイル:34.74(Engineering, Electrical & Electronic)原研はメーカと共同でITERのトロイダル磁場(TF)コイル用NbAl素線を開発してきたが、中心ソレノイド(CS)モデル・コイルを使用して実験されるNb
Alインサート・コイル用に、ジェリーロール法による素線を1トン製造した。この素線は、量産を目指した製造技術(品質管理技術を含む)を確立し、それを用いて製造されたものである。この素線の臨界電流値を広い温度範囲(4~15K)と磁場範囲(16Tまで)において測定し、ピンニング力のスケーリング法により、臨界電流値の実験式を導き出した。この式は、ITERの運転温度において、実験結果とよい一致が得られた。よって、この式は、この素線を1152本用いた13T-46kA導体の性能評価及び核融合用超伝導導体の最適設計基準の確立のために有用と考えられる。
高橋 昌史; 植田 祥平; 安田 淳*; 吉牟田 秀治*; 加藤 茂*; 沢 和弘
JAERI-Tech 2001-091, 29 Pages, 2002/01
高温工学試験研究炉(HTTR)では、被覆燃料粒子を燃料としている。被覆燃料粒子の製造は、燃料核工程で行われる。燃料核の製造設備のバッチサイズは、4.3kg-Uで、燃料核はいわゆる外部ゲル化法による硝酸ウラニルを用いた湿式工程である。HTTR燃料のU濃縮度は、出力分布を最適化して燃料最高温度を低減化するために、3.4~9.9wt%の計12種類で構成されている。HTTR燃料の製造は、原子燃料工業(株)東海事業所のHTR燃料製造施設において行う。平成11年9月30日に発生したJCO事故の重大さを踏まえ、HTTR燃料製造工程を再度見直すことにした。検討の結果、濃縮度10%の以下のウランを取り扱うHTR製造施設の湿式設備の臨界安全対策として、核的に安全な制限値を超えないよう、取り扱うウラン自体の質量を制限するシステムの設置(インターロックの設置等)を行うこととした。これらの検討結果を踏まえて設備の改造を行い、安全性に十分配慮してHTTR第2次燃料の製造に着手する予定である。
奥野 浩; 川崎 弘光*
JAERI-Research 2000-040, 44 Pages, 2000/09
キュリウム同位体3核種(Cm,
Cm及び
Cm)の臨界質量を日本の評価済核データライブラリのJENDL-3.2と連続エネルギーモンテカルロ中性子輸送計算コードMCNP4Aとを用いて算出した。中性子増倍率k
=0.9及び0.8に対する質量も同様な方法で算出した。30cm厚さのステンレス鋼を反射体とする
Cm金属及び
CmO
-H
Oの未臨界質量(k
=0.9に対応)は、それぞれ25.2及び41.8kgと計算された。
Cmの最小臨界質量として、微粒状
Cm金属と水の均質混合球状体系で十分な厚さの水反射体に囲まれた場合に65.6gとの結果を得た。
Cmの対応量は2.19kgと求められた。参考までに
Cm
Cm及び
Cmの裸の金属体系で、評価済核データライブラリをJENDL-3.2からENDF/B-VIに置き換えて臨界質量を計算したところ、対応量はそれぞれ23%,45%及び2%だけ小さくなり、核データライブラリの依存性が大きいことがわかった。本報告書は、米国原子力学会基準ANSI/ANS-8.15(特別なアクチニド核種の臨界管理)改訂のため準備した。
加藤 崇
ターボ機械, 28(9), p.536 - 545, 2000/09
核融合炉用超伝導コイル冷却に必要な超臨界圧ヘリウム・ポンプについて、これまで原研が開発してきた3台のターボ・ポンプを中心に解説し、展望する。核融合炉用超伝導コイルにおける超臨界圧ヘリウム循環冷却方式の必要性、並びにその冷却にターボ・ポンプを使用することの優位性について解説を行う。そして原研が開発した世界最大容量を有する超臨界圧ヘリウム・ターボポンプについて、設計・性能を紹介し、極低温ヘリウムにおけるターボ機械応用の有効性を述べる。
秋濃 藤義; 山根 剛
日本原子力学会誌, 40(4), p.262 - 264, 1998/00
1985年5月のVHTRCの初回臨界以来、HTTRの基本設計、詳細設計及び部分模擬炉心の各炉心を構成し、基本的な炉物理である(1)臨界質量、(2)制御棒及び可燃性毒物棒の反応度価値、(3)中性子束分布、(4)動特性パラメータ/
等について実験・解析の比較を行い、HTTRの核設計精度の検証を行いHTTRの核設計の要請精度を満たすことを明確にした。また、VHTRCにおいてHTTRの初回臨界試験における核的安全性の評価のための実験を行い、1996年度でVHTRCを用いての実験を終了した。
山根 剛; 秋濃 藤義; 安田 秀志
PHYSOR 96: Int. Conf. on the Physics of Reactors, 2, p.E290 - E299, 1996/00
高温ガス炉の炉心設計では、炉心温度の変化範囲が大きいため、炉物理パラメータに及ぼす温度の影響に関する核計算精度が重要となる。この核計算の精度評価を目的として、軸方向非均質装荷炉心VHTRC-4を用いて集合体昇温実験を実施し、臨界質量及び遅発臨界時動特性パラメータ(/
)
を室温(21
C)と200
Cにおいて測定した。実験では、集合体温度の上昇により臨界質量及び(
/
)
がそれぞれ15%及び14%増加した。核データとしてENDF/B-IVを用いた場合とJENDL-3.2を用いた場合について核計算を行い、実験結果と比較した。その結果、臨界質量については、21
CにおいてENDF/B-IVによる計算で4%、またJENDL-3.2による計算で6%ほど過小評価したが、炉心サイズが大きくなる200
Cにおいては両計算ともに実験との一致が良くなる傾向にあった。(
/
)
については、計算値と実験値との差は5%以内であり、かなり良い一致が得られた。
竹下 功; 板橋 隆之; 小川 和彦; 外池 幸太郎; 松村 達郎; 三好 慶典; 中島 健; 井沢 直樹
3rd JSME/ASME Joint Int. Conf. on Nuclear Engineering (ICONE), 4, p.1881 - 1886, 1995/00
本書は、核燃料サイクル分野での臨界実験安全性を研究するSTACYとTRACYの2つの臨界実験装置及びその燃料を調製する設備について行われた設計・モックアップ試験及びコールド試験の結果をまとめたものである。STACYでは、低濃縮ウラン溶液及びプルトニウム溶液の臨界量について、炉心形状、炉心直径及び溶液濃度等をパラメータとして系統的な臨界データが取得される。TRACYでは、急激に反応度を添加し、臨界事故時の過渡特性の解明及び放射性物質の環境への移行機構を解明するための基礎データが取得される。各々の臨界実験装置は、モックアップ試験、コールドでの機能試験により、所定の機能を有することが確認された。会議では、来年当初行う予定のホット試験の結果も一部加えて報告する。
小室 雄一; 内藤 俶孝; 黒澤 正義; 酒井 友宏*; 田仲*
JAERI-M 94-018, 32 Pages, 1994/03
臨界安全管理において燃料が燃焼していることを考慮することの有効性を示すため、軽水炉で燃焼した燃料の臨界量を算出した。この計算に先立ち、軽水炉使用済み燃料中のアクチノイド核種の分析データを集め、臨界安全性の観点で安全側の結果を与える核種組成を決定した。核分裂生成物については、その物理的及び化学的性質を検討し、臨界安全評価計算の際に使用してもよい核種を約10核種選定した。以上の方法で求めた核種組成を用いて算出した臨界質量は、燃焼度が高くなるに従って大きくなることが分かった。
松浦 重和*; 奥野 浩
JAERI-M 93-212, 39 Pages, 1993/10
GODIVAでの濃縮度93.7wt%の裸球体系金属ウランのベンチマーク実験を、連続エネルギーモンテカルロ計算コードMCNP-4とJENDL-3ライブラリーを用いて解析し、実効増倍率1.0030.001という結果を得た。この最新の方法を反射体のない
U100%金属の基本形状に適用し、同じ実効増倍率を与える寸法を求めた。球体系での臨界質量が47.3
0.4kgU(半径8.44
0.02cm)、無限円柱体系での臨界直径が11.92
0.04cm、無限平板体系での臨界厚さが6.40
0.02cmという結果を得た。欧米のハンドブック記載データとの相違は、濃縮度と反射条件の微妙な違いに起因すると推定される。また、ロッキーフラッツで実施された円筒容器入り高濃縮硝酸ウラニル水溶液の実験についても解析し、
U-H
O系の臨界質量を計算してハンドブックのデータと比較した。最小臨界質量1.48
0.02kgUの値を得た。
有金 賢次
JAERI-M 87-063, 133 Pages, 1987/04
JRR-4燃料の低濃縮化計画が原研の試験・研究炉濃縮度低減化計画に基づいて進められている。低濃縮炉心の核設計には、SRACコードシステムが用いられている。本報告は、低濃縮炉心の核設計に用いた解析手法の妥当性を明らかにするため行なったJRR-4高濃縮ウラン燃料炉心のベンチマーク計算について述べたものである。ベンチマーク計算は、過剰反応度、幅寄性、制御棒価値、熱中性子束分布、ボイド係数、温度係数、質量係数、動特性パラメータおよびXeの蓄積による反応度減少の各核特性について実施した。その結果、計算結果と測定結果は良い一致を示し、解析手法の妥当性が示された。
金子 義彦
Nuclear Science and Engineering, 97, p.145 - 160, 1987/00
被引用回数:2 パーセンタイル:29.49(Nuclear Science & Technology)日本における多目的高温ガス炉に関する炉物理研究活動の現状についてまとめた。高温ガス実験炉の炉心設計に必要な精度を最初に明らかにし、つづいて、核データの収編集と炉物理計算コードの開発について記述した。実験的研究については、日本原子力研究所のSHEにおいてこれまで行った炉物理実験の結果についてのべた後、低濃縮被覆粒子ウラン燃料を装荷した高温ガス実験炉の詳細模擬実験を実施することを目的としたVHTRC(高温ガス炉臨界実験装置)への炉心改造について記述した。最後に、実験と計算の比較を通して達成した炉物理計算精度の改善について説明し、今後の課題を指摘した。
秋濃 藤義
JAERI-M 82-207, 180 Pages, 1982/12
原子炉の炉心核設計において、炉心の熱中性子スペクトルを正確に把握するには、減速材の熱中性子散乱断面積の適否が主要な要因となる。そこで常温から800Cの高温黒鉛体系、および常温の軽水均質体系および軽水-天然ウラン非均質体系における0
方向の角度熱中性子スペクトル測定をLINAC-TOF法で行い、計算との比較から熱中性子散乱モデル(黒鉛に対しYoung-Koppelモデル、軽水に対しHaywoodモデルを採用)の熱中性子スペクトルの記述能力を調べた。また、この熱中性子スペクトルの計算方法を用い黒鉛減速20%濃縮ウラン半均質臨界実験装置(SHE)における臨界質量、実験用可燃性毒物棒および実験用制御棒の反応度価値等の実験解析を行い、計算予測精度を明確にした。これらの実験結果は高温ガス実験炉の核設計の計算精度評価に使用された。
飯島 勉; 弘田 実彌; 溝尾 宣辰; 白方 敬章; 藤崎 伸吾; 渡辺 秀明; 小川 弘伸; 山岸 耕二郎; 三田 敏男*; M.Cho*
JAERI-M 7888, 50 Pages, 1978/10
FCAでは高遠原型炉「もんじゅ」の模擬実験が進行中である。FCAVI-2集合体はVI-1集合体に続くその物理的モックアップ炉心の一つで、VI-1が「もんじゅ」の外側炉心のモックアップであったのに対し、VI-2は「もんじゅ」の内側炉心の組成を模擬した試験領域を、U-235を燃料とするドライバーで取り囲んだゾーン系である。VI-2集合体では昭和48年3月から49年4月まで1年以上にわたって種々の実験が行われたが、本報告はそれらのうち非均質臨界量、特性試験、プルトニウム高次同位元素の効果、サンプル反応度価値空間分布、核分裂比および核分裂率分布、燃料板パンチング効果、模擬ブランケット効果、ピン状燃料アッセンブリーによるピン-プレートの比較など主として臨界性に関する実験結果についてまとめたものである。
飯島 勉; 向山 武彦; 溝尾 宣辰; 白方 敬章; 前川 洋; 弘田 実彌; 小西 俊雄*; 小林 圭二*; 渡辺 秀明; 小川 弘伸; et al.
JAERI-M 7887, 48 Pages, 1978/10
FCA V-2集合体はV-1集合体に続くJOYOの物理的モックアップ炉心で昭和45年10月23日臨界に達した。この集合体は、この次に行なわれるJOYOの制御棒およびブランケットに関する工学的モックアップ炉心V-3集合体のクリーン炉心であって、そのための基礎データをとることと、V-1集合体におけるデータ共にJOYO炉心の核設計に資することを目的としている。これらの目的のため、本集合体ではV-1集合体と同様多くの項目の実験が行なわれているが、本報告はそれらのうち、臨界量および特性試験関係について述べたものである。一連の補正を施した後の均質円筒炉心の臨界質量はPu+
Pu(91.40+-0.28)kg及び
U(1215.05+-0.38)となった。各種の断面積セットによる臨界性の計算値と比較されたが、Sn補正、形状因子補正を施した後の値でみると、JAERI-Fast original、同Version、RCBN、ABBN各セットによる実効増倍係数は実験値に対し夫々-0.18、+1.26、-0.28、+2.92%
Kの違いをみせた。
平川 直弘; 向山 武彦; 白方 敬章; 野本 昭二; 弘田 実彌; 松田 義明*; 小西 俊雄*
JAERI-M 7882, 47 Pages, 1978/10
FCA V-1集合体は昭和45年2月28日に臨界に達した。この集合休はFCAでJOYOのモックアップとして実施を予定されている一連の集合休のうち、最初の物理モックアップ集合体である。この集合体の組成はFCAの手持ちの燃料、模擬物質によって炉心中心のスペクトルが、JOYOのスペクトルになるべく近くなるよう定められた。実験に際しては、これがFCAにおける最初のPu装荷炉心であるため、自発核分裂効果、崩壊に伴う発熱の効果等の影響に対して注意が払われた。臨界後中性子源孔をなくしたV-1-B集合体において、一連の補正実験が行われ、臨界量がPu
64.7+-0.3kgおよびU
118.2+-0.6kgと決定された。この値は1次元及び2次元の拡散計算と比較され、ABBNセットを用いた場合には実験値より9%小さい臨界量を与え、JAERI-FASTを用いた場合には6%大きい臨界量を与えた。S
法によるとABBNセットの計算値は拡散計算より1.8%小さくなった。
小林 岩夫; 鶴田 晴通; 須崎 武則; 大野 秋男; 村上 清信; 松浦 祥次郎; 湯本 鐐三*; 松本 忠邦*; 笹島 秀吉*; 板川 和男*
Journal of Nuclear Science and Technology, 15(3), p.166 - 182, 1978/03
被引用回数:3プルトニウム燃料(PuO-UO
)を用いた軽水減速正規格子実験を原研と動燃の共同研究の下に軽水臨界実験装置TCAを用いて行なった。Puの組成は
Pu,
Pu,
Pu,
Puについてそれぞれ68,22,7,2w/oであり、Uは天然ウランである。実験対象の燃料格子はHとPuの原子数比(H/Pu)が295,402,494,704および922の5種類で、これらの体系について臨界質量、出力分布および全線の放射化率分布を求めた。 核計算はLASER、UGMG42-THERMOSおよびGTB-2を用いて得た小数群定数を用い、2次元拡散計算をPDQ.5コードで行なった。計算結果を実験値と比較した所、実効増倍係数については、-1.32から1.72%
K/Kの差が認められ、熱中性子密度、熱外中性子束および出力分布については一致を示した。
秋濃 藤義; 金子 義彦; 北舘 憲二; 黒川 良右; 安田 秀志; 竹内 素允
JAERI-M 6739, 27 Pages, 1976/10
半均質臨界実験装置(SHE)における20%濃縮ウラン黒鉛減速の7ヶの炉心の臨界質量の測定とその解析についてまとめたものである。炉心部分の燃料濃度はC/U原子比について2226から6628にわたっており、一部の炉心にはトリウムが装荷されている。また多くの炉心は円柱形で側面反射体がついているが、一部の炉心には炉心内部にも反射体領域がある。計算は多群一次元中性子拡散理論によって行った。核データは熱中性子領域についてはENDF/B-IIIファイルの各断面積とYoung-koppelの黒鉛による中性子散乱側S(
、
)を用い、熱外中性子領域についてはGAM-Iライブラリーを用いた。円柱炉心に対しては、計算と測定の一致は極めて良く、実効増倍係数について平均0.61%、最大1.05%の不一致にとどまり、臨界質量についていうと平均2.6%、最大4.4%の不一致しか認められなかった。したがって均質度の高い20%濃縮ウラン黒鉛減速炉心の臨界質量に対する核データおよび解析手法の妥当性が実証された。