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Cs released by the Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant to the coastal area佐藤 俊; 脇山 義史*; 高橋 史明; 高田 兵衛*
Science of the Total Environment, 1000, p.180380_1 - 180380_14, 2025/10
福島第一原子力発電所(FDNPP)の事故から10年が経過したが、福島沿岸域の海水中
Csの濃度は事故前に比べて高く、継続的に
Csが流入していることが考えられる。本研究では2012年以降において、FDNPPからの
Csの直接流入量と、河川経由での
Csの流入量を比較した。直接流入は、FDNPPが実施した海側遮水壁の設置などの流出対策により、2012-2014年の17.5TBqから2019-2021年の0.6TBqへと明らかに減少した。それに対し、河川からの流入は、2012-2014年の2.2TBqから2019-2021年の2.0TBqへとわずかに減少した。また、FDNPP周辺の沿岸水への全
Csフラックスに対する直接流入の割合は、2012-2014年の89%から2019-2021年の23%に減少した。事故初期に比べ、福島沿岸域の海水中
Cs濃度変動に対する河川経由での流入の寄与が大きくなっており、特に大量出水時にはより顕著な影響が生じることが示唆された。福島沿岸域における
Csの長期的な動態を正確に予測するには、さまざまな環境要因と人為的要因を併せて考慮する必要がある。
I in riverbank sediment after the Fukushima accident中西 貴宏; 佐久間 一幸; 大山 卓也; 萩原 大樹; 鈴木 崇史
Environmental Pollution, 355, p.124213_1 - 124213_7, 2024/08
被引用回数:5 パーセンタイル:69.96(Environmental Sciences)本研究は、福島事故時に沈着した
I/
Csの放射能比が山間部で低く平野部で高かった流域において、2013年から2015年にかけて実施した河川敷調査により
Iの挙動を検討した。2015年まで堤防冠部の
I/
Cs比は2011年の周辺土壌と同程度であった。一方、河川敷表層堆積物の
I/
Cs比は低く、山間部から輸送された放射性核種が平野部に堆積したことを示した。河川敷堆積物の鉛直分布から、事故直後に河川敷に沈着した
Iと
Csの一部は下層に残ったが、殆どは事故直後に浸食されたことが示された。事故後2015年まで一定であった河川敷堆積物の
I/
Cs比に基づき、
Cs流出量から
Iの海洋流出量を求めた。その結果、調査対象流域および汚染された流域(調査河川を含む福島沿岸河川)からはそれぞれ1.8
10
Bqおよび1.2
10
Bqの
Iが流出していた。本研究の結果から、河川からの継続的な
I流出は福島沿岸の海底堆積物中の
I量に殆ど寄与していないことが示された。
Cs supply from rivers to coastal waters off Fukushima on the
Cs behavior in seabed sediment池之上 翼; 中西 貴宏; 嶋寺 光*; 川村 英之; 近藤 明*
E3S Web of Conferences (Internet), 530, p.02005_1 - 02005_10, 2024/05
福島第一原子力発電所の事故は海底堆積物の放射能汚染を引き起こした。河川からの
Csの供給は海底堆積物中の
Csの長期的な挙動において重要なプロセスである可能性がある。本研究では、海洋拡散モデルと陸域および河川における
Csの挙動予測モデルを組み合わせて、海底堆積物中の
Csの10年間の挙動予測シミュレーションを実施した。原子力発電所の北側の海域では、海底堆積物中の
Cs濃度が事故初期には低く河川からの
Csの供給量が多いため、河川からの
Csの供給が沿岸における海底堆積物中の
Cs濃度に大きな影響を与えることがシミュレーション結果から示唆された。原子力発電所近傍及びその南側の海域では、事故初期における海水からの吸着が大きいため、沿岸における海底堆積物中の
Cs濃度の時間変化に与える河川からの
Csの供給の影響は比較的小さいことがシミュレーション結果から示唆された。全体として、これらの結果は河川からの
Csの供給が10年間の時間スケールで海底堆積物中の
Cs濃度の時空間分布に影響を与えており、その影響は原子力発電所の北側の海域で特に大きいことを示していた。
古野 朗子; 大森 隆太*; 舘岡 永憲*; 皆川 友哉*; 栗原 寿幸; 山本 洋一; 冨田 豊
Pure and Applied Geophysics, 14 Pages, 2024/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Geochemistry & Geophysics)包括的核実験禁止条約(CTBT)沖縄核種監視所(JPP37)は、沖縄本島中部の東シナ海に面した丘の上にあり、島内には原子力施設はないが、時折Cs-137が検出される。本研究では、JPP37におけるCs-137の検出に焦点を当て、近隣の観測点における同時検出の比率や、東アジア内陸部から飛来する黄砂との関係を調べた。解析対象であるJPP37における2020年から2023年までのCs-137検出は春に高頻度であった。東アジアのCTBT放射性核種観測点9カ所のうち、北京、蘭州、モンゴルのウランバートルの検出値も春に高かった。このことから、東アジアにおける黄砂の検出との高い関連性が示唆された。そこで、日本のいずれかの地点で黄砂が観測された場合に、近隣の包括的核実験禁止条約準備機関(CTBTO)の国際監視システム(IMS)9地点でCs-137の検出を確認した。また、高崎、北京、蘭州、ウランバートルで高い検出率を示した。このことから、日本周辺の東アジア地域のIMS粒子状放射性核種観測点で主に春に観測されたCs-137は、黄砂により運搬されるグローバルフォールアウトの影響を拾っている可能性が高いと推察される。さらに、日本近海に飛来する黄砂について予備的な放出源推定解析を行った。大気拡散シミュレーションでは、Cs-137が黄砂の放出源である砂漠から放出されたと仮定して、近傍のIMS粒子状核種観測点でCs-137が検出されたことを説明した。
Cs in river water榎本 一之*; 保科 宏行*; 笠井 昇*; 栗田 圭輔; 植木 悠二*; 長尾 悠人*; 尹 永根*; 鈴井 伸郎*; 河地 有木*; 瀬古 典明*
Chemical Engineering Journal, 460, p.141696_1 - 141696_9, 2023/03
被引用回数:3 パーセンタイル:20.45(Engineering, Environmental)本研究では、モリブドリン酸アンモニウム(AMP)を放射線グラフト重合した繊維状のCs吸着フィルターとCe:Gd
Al
Ga
O
シンチレータを用いた
線検出器を組み合わせて、連続水流中の
Csの放射能濃度をその場で測定する方法を開発した。
Srと
Csの取り込みの研究小荒井 一真
放射化学, (47), p.24 - 27, 2023/03
歯や骨は硬組織と呼ばれ、形成時期のみに組織の基質が沈着し、形成後には組織が入れ替わらないという特徴をもつ。この特徴を活用することで、ウシの歯の
Sr測定から福島第一原子力発電所(1F)事故による環境中の
Srの汚染の変化があったことを明らかにした。この成果などにより申請者が日本放射化学会奨励賞を受賞したことに伴い、本記事ではこれまでの研究成果について解説する。
Battulga, B.; 安藤 麻里子; 中西 貴宏; 小嵐 淳
Science of the Total Environment, 849, p.157758_1 - 157758_11, 2022/11
被引用回数:11 パーセンタイル:58.25(Environmental Sciences)本研究では、マイクロプラスチックの表面に形成されるバイオフィルム(有機付着物)の特性を明らかにするための第一ステップとして、バイオフィルムを分離回収する手法を開発した。茨城県内の河川において、大きさ,色,組成の異なる様々なマイクロプラスチック試料を採取した。それらの試料に超音波処理を行った後、シリンジを用いた方法により有機付着物を溶液として分離回収した。バイオフィルム由来の有機物から放射性セシウムが検出され、マイクロプラスチックが河川生態系における放射性核種の輸送媒体としての役割を果たすことが示唆された。また、有機物の安定炭素・窒素同位体の分析にも成功した。本手法は、マイクロプラスチックの状態や環境中における物質循環への寄与を解明するために有効である。
Cs activity in spent nuclear fuel with calculated detector response function佐藤 駿介*; 名内 泰志*; 早川 岳人*; 木村 康彦; 鹿島 陽夫*; 二上 和広*; 須山 賢也
Journal of Nuclear Science and Technology, 60(6), p.615 - 623, 2022/06
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Nuclear Science & Technology)使用済燃料中の
Cs放射能を非破壊で評価する新しい方法を提案し、燃焼度クレジット導入における物理的測定について実験的に実証した。
Cs放射能は、
Cs放射能がよく知られている参照燃料を用いずに、
線測定と数値検出器応答シミュレーションを用いて定量された。燃料サンプルは、商業用加圧水型炉(PWR)で53GWd/tまで照射された先行使用集合体(LUA)から取得した。試料から放出された
線は、ホットセルに取り付けたコリメータを通して、ゲルマニウム酸ビスマス(BGO)シンチレーション検出器を用いて測定された。検出器による
線の検出効率は、測定ジオメトリを考慮して粒子輸送計算コードPHITSを用いて計算した。試料に対する検出器応答のより正確なシミュレーションのために、試料中の
Cs,
Cs,
Euの相対放射能を高純度ゲルマニウム(HPGe)検出器で測定した。検出器の絶対効率は、別のジオメトリの標準ガンマ線源を測定することにより校正された。測定された計数率と検出効率を用いて、燃料試料中の
Cs放射能を定量した。定量された
Cs放射能は、MVP-BURN燃焼計算コードで推定された
Cs放射能とよく一致した。
深谷 裕司; 植田 祥平; 山本 智彦; 近澤 佳隆; Yan, X.
Nuclear Technology, 208(2), p.335 - 346, 2022/02
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Nuclear Science & Technology)原子力廃棄物に関して総量管理の観点から有害度が制限された場合、許容できる原子力発電所の発電容量が制限されることになる。総量管理を達成する代替案として分離・変換による有害度低減を提案する。具体的には、
Sr-
Csを核変換することにより、逆に発電容量を増加することができる。同時に、加速器駆動核変換システム(ADS)による処分シナリオで300年必要とされる冷却期間を50年に低減することが可能である。最後に、このシナリオでは、Li(d,xn)反応中性子源を用いた重陽子加速器による核変換により、エネルギーバランス及びコストの面でも成立することが分かった。
森口 祐一*; 佐藤 陽祐*; 森野 悠*; 五藤 大輔*; 関山 剛*; 寺田 宏明; 滝川 雅之*; 鶴田 治雄*; 山澤 弘実*
KEK Proceedings 2021-2, p.21 - 27, 2021/12
福島第一原子力発電所事故時の呼吸由来の内部被ばく線量評価において、I-131等の短寿命核種は重要であるが、被ばく線量や大気中濃度の実測値が少ない。そのため、他の核種の環境中濃度の実測値、大気移流拡散沈着モデル(ATDM)による推計値、空間線量率の測定値等に基づく総合解析が必要である。本研究では、Cs-137を対象として、これまでに構築してきた大気中濃度と地表沈着量に基づく空間線量率推計手法をATDM相互比較に供された国内外の多数のモデルに適用し、これまで検証が困難であった福島県内外の地域を中心に選定した計64地点を対象にATDMの再現性の検証を行った。その結果、初期被ばくの評価上特に重要な3月12日の原発から北方向へ輸送されたプルームについて、これまで対象としていた原発から25km地点より近傍の約10km地点における線量率のピーク値やそのタイミングを比較的良好に再現するATDMが複数存在することが分かった。また、実測値がなくこれまで検証が困難であった北関東地域でのプルームの輸送状況の再現性の検証に見通しが得られた。
Cs/
Cs isotopic ratio in soil collected near Fukushima Daiichi Nuclear Power Station through mass spectrometry島田 亜佐子; 塚原 剛彦*; 野村 雅夫*; Kim, M. S.*; 島田 太郎; 武田 聖司; 山口 徹治
Journal of Nuclear Science and Technology, 58(11), p.1184 - 1194, 2021/11
被引用回数:8 パーセンタイル:63.53(Nuclear Science & Technology)土壌中の主要元素や質量分析における妨害元素を含む多元素混合溶液を用いて土壌中のCsを分離精製するためのCalix[4]arene-bis(t-octylbenzo-crown-6)(BOBCalixC6)の1-オクタノール溶液による溶媒抽出法を最適化した。一部のKやMo, Sn, SbがCsと共に有機相に抽出されたが、0.5M硝酸により逆抽出された。一方、抽出されたCsは0.5M硝酸ではほとんど逆抽出されないため、分離が改善された。抽出されたCsの回収は温度を323Kまで上げ、有機相を3倍量の1-ドデカノールで希釈することで達成された。開発した手法を40gの土壌を溶解した硝酸溶液に対して適用し、分離精製・濃縮後の溶液中には土壌の主要元素が合計で10
g/ml、妨害元素はng/ml以下しか含まれないことを確認した。さらに、この手法を用いて福島第一原子力発電所(FDNPS)周辺で採取された土壌中のCsを分離し、
Cs/
Cs同位体比を表面電離型質量分析計(TIMS)とトリプル四重極質量分析計(ICP-QQQ)により分析した。TIMSにより1桁ほど高い精度が得られたが、アバンダンス感度はICP-QQQの方が高かった。FDNPSの北西側の試料に対してわずかに高い
Cs/
Cs同位体比が観測されたが、それ以外の地点では誤差の範囲で同じ同位体比が得られた。この結果は報告されている
Cs/
Csの放射能比の分布と一致しており、
Cs/
Cs同位体比が放射性セシウムの起源を特定できる可能性を示している。
中西 貴宏; 大山 卓也; 萩原 大樹; 佐久間 一幸
Journal of Coastal Research, 114(SI), p.310 - 314, 2021/10
被引用回数:7 パーセンタイル:36.32(Environmental Sciences)福島県請戸川の観測結果に基づき、2019年10月の台風イベントに伴う河川からの粒子態
Cs流出量を評価した。台風イベントによる土砂粒子の流出量は年間の90%を占め、それまで福島原子力発電所事故後最大だった2015年9月出水イベントの約2倍だった。しかし、期間中の粒子態
Cs濃度低下により、粒子態
Cs流出量は2015年の約2/3であった。また、2019年10月の粒子態
Cs流出量は流域の沈着量のわずか0.1%であり、沿岸の
Cs蓄積量への影響は非常に限られたものだった。
日高 昭秀
シビアアクシデント時の核分裂生成物挙動, p.85 - 88, 2021/05
日本原子力学会の「シビアアクシデント時の核分裂生成物挙動」研究専門委員会は、最近、活動内容を取りまとめた。著者はその委員として、シビアアクシデント時の核分裂生成物挙動に係る解析コード、FP挙動モデルの節において、燃料からの放射性物質放出モデルの概要と、燃料から放出された後の放射性物質の化学形態について執筆した。また、福島第一原子力発電所事故解析から得られた現行の放射性物質挙動モデルの技術課題として、以下の3点((1)大気拡散コードと環境モニタリングデータから逆算した
I/
Cs比に基づく福島原発事故後期の
I及び
Cs放出機構の推定、(2)福島原発事故後放射性テルル放出時間の推定及びそれらと個々のプラント事象との関係、(3)福島原子力発電所事故中に正門付近で観測された中性子源及び4号機水素爆発の誘因となった水素の追加発生 -高温炉心溶融物のクエンチ時に起こり得る事象からの類推-)について執筆した。
安藤 真樹; 松田 規宏; 斎藤 公明
日本原子力学会和文論文誌, 20(1), p.34 - 39, 2021/03
福島第一原子力発電所事故由来の放射性物質の影響のない11地点において、高感度型CsI(Tl)検出器であるC12137-01型を搭載したKURAMA-IIによるバックグラウンド評価式を求めた。高感度型KURAMA-IIでは計数率はC12137型CsI(Tl)検出器を搭載した標準型KURAMA-IIを用いた場合の10倍以上となり、標準型KURAMA-IIより測定時間が短くとも精度よいバックグラウンド評価が可能であることが示された。1400-2000keVの計数率と空間線量率のフィッティング式を補正して得られたバックグラウンド評価式は、y(
Sv/h)=0.062x(cps)であった。走行サーベイ測定データを用い、71区市町の平均値としてバックグラウンド空間線量率を示すとともに、これまでの標準型KURAMA-IIでの測定結果と比較した。高感度型と標準型のKURAMA-IIによるバックグラウンドはほぼ一致しており、高感度型KURAMA-IIでのバックグラウンド測定に適用可能なバックグラウンド評価式を求めることができた。
Cs concentrations from the Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant accident, phase III; Simulation with an identical source term and meteorological field at 1-km resolution佐藤 陽祐*; 関山 剛*; Fang, S.*; 梶野 瑞王*; Qu
rel, A.*; Qu
lo, D.*; 近藤 裕昭*; 寺田 宏明; 門脇 正尚; 滝川 雅之*; et al.
Atmospheric Environment; X (Internet), 7, p.100086_1 - 100086_12, 2020/10
福島第一原子力発電所(FDNPP)事故により放出された
Csの大気中の挙動を調べるため、第3回大気拡散モデル相互比較が実施された。前回のモデル比較より高い水平格子解像度(1km)が使われた。前回のモデル比較に参加したモデル中9モデルが参加し、全モデルで同一の放出源情報と気象場が使用された。解析の結果、観測された高い
Cs大気中濃度のほとんどが良好に再現され、いくつかのモデルの性能向上によりマルチモデルアンサンブルの性能が向上した。高解像度化によりFDNPP近傍の気象場の再現性が向上したことで、拡散モデルの性能も向上した。風速場の良好な表現によりFDNPP北西の高い沈着量の細い分布が合理的に計算され、FDNPPの南側の沈着量の過大評価が改善された。一方で、中通り地方、群馬県北部、及び首都圏のプルームの再現性能はやや低下した。
Sr and
Cs in soils near the Fukushima Daiichi Nuclear Power Station佐々木 隆之*; 的場 大輔*; 土肥 輝美; 藤原 健壮; 小林 大志*; 飯島 和毅
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 326(1), p.303 - 314, 2020/10
被引用回数:9 パーセンタイル:62.46(Chemistry, Analytical)The radioactivity concentrations for
Sr and
Cs in soil samples collected near Fukushima Daiichi Nuclear Power Station were investigated. The depth profile of
Cs from the surface soil to 20 cm showed a typical decreasing tendency, that is, high radioactivity from the surface down to 5 cm due to the strong sorption of specific minerals. After deposition of
Sr,
Sr has migrated to deeper soil layers in the past 5 years compared to
Cs. This tendency was supported by the results of sequential extraction to identify the predominant sorption species, and by the sorption coefficients determined by batch-wise sorption experiments.
町田 昌彦; 山田 進; 岩田 亜矢子; 乙坂 重嘉; 小林 卓也; 渡辺 将久; 船坂 英之; 森田 貴己*
Journal of Nuclear Science and Technology, 57(8), p.939 - 950, 2020/08
被引用回数:15 パーセンタイル:77.78(Nuclear Science & Technology)2011年4
5月にかけて発生した東京電力ホールディングス・福島第一原子力発電所2号機及び3号機からの汚染水の海洋への直接流出以後、神田は相対的に小さいが連続的な放射性物質の流出が引き続き起こっていることを指摘している。しかし、その期間は2012年9月までであり、その後の流出量の推定についての報告はない。そこで、本論文では、その後を含めて2011年4月から2018年6月までの7年間に渡り
Csの流出量を推定した結果を報告する。報告のない時期、国・東京電力ホールディングスは、流出を抑制するための努力を続け、港湾内海水の放射性核種濃度は徐々に減少している。われわれは、一月単位で
Csの流出量を二つの手法、一つは神田の提案した手法だがわれわれの改良を加えた手法とボロノイ分割によるインベントリー評価法を使い評価した。それらの結果から、前者の手法は常に後者の手法と比べて保守的だが、前者の後者に対する比は1桁の範囲内であることが分かった。また、それらの推定量から簡単に沿岸域に対するインパクトを評価し、特に魚食による内部被ばく量を推定したところ、福島第一原子力発電所(1F)の海洋流出量に基づく内部被ばく分は極めて小さいことが分かった。
中野 政尚; 細見 健二; 西村 周作; 松原 菜摘; 大倉 毅史; 倉持 彰彦; 川崎 将亜; 竹内 絵里奈; 藤井 裕*; 神野 職*; et al.
保健物理(インターネット), 55(2), p.102 - 109, 2020/06
2011年3月の東京電力福島第一原子力発電所事故以降、茨城県の環境放射線モニタリング結果の一部に上昇が観測された。技術的観点からモニタリングデータの変動等について意見交換する場として、「福島第一原発事故による環境影響検討会」を設置し、4つの原子力事業所からモニタリングデータを収集し、変動傾向,
Cs/
Cs放射能比等を検討した。本報告では線量率と、降下じん, 表土, カレイ・ヒラメ, 海底土中
Csの検討結果について紹介する。また、検討会における課題解決についても紹介する。
Cs on paved surfaces affected by the Fukushima Dai-ichi Nuclear Power Plant accident吉村 和也; 渡辺 貴善; 操上 広志
Journal of Environmental Radioactivity, 217, p.106213_1 - 106213_6, 2020/06
被引用回数:5 パーセンタイル:16.82(Environmental Sciences)To obtain the important information and parameter for the measurement of
Cs activity per unit area on paved ground, this study evaluated their vertical and horizontal distributions. This study showed that
Cs was retained in extremely surface layer with mass depth less than 0.5 cm
. This study also demonstrated the horizontal variations of
Cs activity and the relation of the variation with grid size.
川村 英之; 上平 雄基; 小林 卓也
Journal of Nuclear Science and Technology, 57(4), p.472 - 485, 2020/04
被引用回数:3 パーセンタイル:24.44(Nuclear Science & Technology)日本原子力研究開発機構は、原子力施設等から放出される放射性核種の日本近海における海洋拡散を予測するため、緊急時海洋環境放射能評価システムを開発した。本研究の目的は、これまでに蓄積した海況の予測データと再解析データを使用して、緊急時海洋環境放射能評価システムの予測精度を検証することである。再解析データは、データ同化により最適化されたものであり、過去の事象を解析するのに信頼性が高いため、再解析データを入力した海洋拡散シミュレーションの結果を真値と仮定した。予測精度の検証は、福島第一原子力発電所から放出されるセシウム137を想定した海洋拡散シミュレーションにより行った。複数の海洋拡散シミュレーションを実行することで統計的に予測精度を検証し、予測期間毎に変化する予測精度を定量的に評価した。さらに、アンサンブル予測を適用することで、予測精度を向上させることに成功した。