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寺奥 拓史*; 寺田 敦彦*; 前川 藤夫; 明午 伸一郎; 神永 雅紀; 石倉 修一*; 日野 竜太郎
JAERI-Tech 2003-026, 77 Pages, 2003/03
原研とKEKが共同で推進している大強度陽子加速器計画(J-PARK)では、物質・生命科学研究の展開を図るため、1-MWの核破砕中性子源を建設する。陽子ビームは陽子ビーム窓を通過し、中性子源ターゲットに入射する。この陽子ビーム窓は、陽子ビームラインの高真空領域とターゲットやモデレータを格納しているヘリウムベッセル内のほぼ大気圧のヘリウム雰囲気との境界壁となる。陽子ビームとの反応で窓材料は高密度の熱を発生するため、陽子ビーム窓は軽水で冷却される。したがって、過大な熱応力や冷却水沸騰の要因となるホットスポットが発生しないように窓部における均一な流量配分を実現し、冷却水の内圧応力や発熱による熱応力に対する十分な構造強度を満足する必要がある。本報では、製作性に優れた平板型構造及び応力的に有利な曲面型構造の陽子ビーム窓を提案し、設計検討の一環として構造強度評価及び熱流動解析評価を行った。その結果、窓部では均一な冷却水の流動により十分な除熱性能が確保でき、また内部の冷却水圧力による応力及び熱応力を許容応力値以下に抑えることができたため、現設計で陽子ビーム窓として成立することを確認した。