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田中 伊知朗; 栗原 和男; 茶竹 俊行; 新村 信雄
Journal of Applied Crystallography, 35(Part1), p.34 - 40, 2002/02
生体高分子の水素原子の位置を決定するために、生体高分子結晶構造解析用高性能中性子回折計(BIX-3)が日本原子力研究所(JAERI)JRR-3Mに建設された。これには、中性子イメージングプレートや筆者らが開発した弾性湾曲シリコンモノクロメータなどのいくつかの最新の革新的技術が採用されている。これらのおかげでこの回折計はコンパクトな垂直型配置が可能となった。タンパク質のミオグロビンやルブレドキシンからのデータ収集は約1ヶ月で、高精度に水素原子位置を同定できる1.5
分解能のデータであった。ブラッグ反射強度を測定するために結晶ステップ走査法を採用することにより、シグナル・ノイズ比はラウエ法と比較して大変良好だった。これはBIX-3が現在、世界のタンパク質用の中性子結晶構造解析装置のなかで最良の装置の一つであることを示している。
栗原 和男*; 平野 優*; 廣本 武史*; 田村 格良; 玉田 太郎*
no journal, ,
タンパク質などの生体高分子を測定対象とするBIX-3, BIX-4(JRR-3炉室設置)は、直接観察された水素原子や水和水の構造情報から、タンパク質の機能発現に必須なプロトン化状態の決定や低障壁水素結合の生体高分子における初めての観察などの成果を上げてきた。この中性子を用いた構造機能研究は、回折装置を高性能化することで試料対象や回折データ測定可能領域を広げることができれば、今後の発展が大きく期待できる。(1)BIX-3,4のモノクロメータはSi(111)結晶で、装置の分解能はそれぞれ
= 1.5
, 1.4
である。モノクロメータをSi(311)結晶に変更し、短波長中性子を得て、装置仕様分解能としてサブ
レベルまでの高分解能化を実現した。(2)近年、JRR-3ビームホールの冷中性子ビームラインが高強度化されている。長波長ビームは大型の単位格子を持つ結晶からの反射の分離に有利なため、BIX-3,4の一方のビームホール移設を検討しており、得られる中性子強度利得および反射分離能について計算機シミュレーション等から性能評価を行っている。本発表では、これまでの高性能化の実施・評価結果を報告する。
栗原 和男*; 河野 史明*; 清水 瑠美*; 田村 格良; 大原 高志; 茶竹 俊行*; 井上 倫太郎*; 平野 優*; 玉田 太郎*
no journal, ,
In Japan, two protein diffractometers using monochromatic neutron beams, BIX-3 and BIX-4, are operated in the research reactor, JRR-3. The BIX-3 uses thermal neutrons and is equipped with a double-bunk monochromator system where Si (111) and Si (311) monochromators are arrayed at the bottom and top bunk, respectively. This system contributed to the successful determination of a protein structure with sub-angstrom resolution. The BIX-4 uses cold neutrons and is equipped with a variable wavelength selection system suitable for use with an optimal wavelength depending on crystal quality and/or lattice length. This talk will also present a brief introduction to a plan to install new diffractometers in a new research reactor to be constructed at the "Monju" site.