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国井 克彦; 岩村 公道; 村尾 良夫
Journal of Nuclear Science and Technology, 34(1), p.21 - 29, 1997/01
被引用回数:1 パーセンタイル:14.48(Nuclear Science & Technology)原研型受動的安全炉(JPSR)における受動的余熱除去系の自然循環駆動力は、炉心及び上部プレナムでの高温冷却水とダウンカマ内の低温冷却水の間の密度差で与えられる。本研究では、以下の可能性を調べることを目的とした。1)ダウンカマ内にバッフルを取付け熱流動分布の均一化を促進させる、2)余熱除去に十分な自然循環駆動力の確保、3)受動的余熱除去系の性能評価に適用されるダウンカマ内三次元熱流動の一点近似すなわち完全混合流れとする仮定の妥当性。このため、STREAMコードを用いた三次元熱流動数値解析を実施し、以下の結論を得た。(1)バッフルによる熱流動分布均一化の効果はほとんど認められない、(2)流動が多次元的でも自然循環冷却に必要な駆動力は確保できる、(3)定常時だけでなく初期過渡時にも、ダウンカマ内流動を一点近似流れとする仮定は、受動的余熱除去システムの循環駆動力の評価に適用できる。
国井 克彦; 岩村 公道; 村尾 良夫
Proceedings of 3rd JSME/ASME Joint International Conference on Nuclear Engineering, Vol.2, p.1017 - 1022, 1995/00
原研型受動的安全炉JPSRの余熱除去は、ダウンカマ内を流れる自然循環流動により行われる。ダウンカマが三次元環状流炉であることを考慮してその余熱除去時のダウンカマ内の熱流動及び循環駆動力(密度差)を評価するために、三次元熱流動数値解析を実施した。その結果、(1)ダウンカマ内の流動は三次元的であり多次元性を示すが温度分布はほぼ均一になること、(2)設定したいずれのダウンカマ流入流量の場合にも定常時には十分な自然循環駆動力が確保できると予測されること、(3)その駆動力の時間増加の程度は、設定したどの流入流量の場合においても、時間積算流入冷却水量を用いて表すことができ、流入流量変動への依存性は小さいこと、(4)ダウンカマの流入口に取付けたバッフルによる流動を均一化するのは困難なこと、がわかった。
国井 克彦; 岩村 公道; 村尾 良夫
Prog. Nucl. Energy, 29(SUPPL), p.405 - 412, 1995/00
受動的余熱除去系の予備設計では、ダウンカマ全域に流入冷水が到り、所要の自然循環駆動力が確保されることになっている。ダウンカマは鉛直方向及び円周方向に長い環状流路であるため、特に循環駆動力が強制循環流動の場合のように大きくない自然循環流動の場合には、ダウンカマ内で熱流動分布が生じ易く所要の循環駆動力及び循環流動が確保できない可能性が考えられる。本研究では、ダウンカマの全域に流入冷水を到らせる流下熱流動均一化法(バッフル板を使用)について、循環駆動力及び熱流動分布を評価することにより解析検討した。その結果、設定した流入量条件のもとで、ダウンカマの流入口付近に熱流動均一化用バッフルを取り付けることにより、自然循環駆動力は増加しないが、ダウンカマ内の流況を大きな偏流が発生しないように制御可能なことがわかった。
大久保 努; 井口 正; 秋本 肇; 村尾 良夫
JAERI-M 91-227, 89 Pages, 1992/01
本報告書は、円筒第2次炉心試験C2-15(Run75)の評価報告書である。本試験は、CCTF及びFLECHT-SETによる再冠水実験の間に熱水力学的挙動の差が或るか否かを検討するために実施された。両試験の結果を検討して以下の結論が得られた。(1)両試験の条件の間には初期にいくつかの相違が見られたが、その影響は時間とともに小さくなった。(2)CCTF試験では、急峻な炉心半径方向出力分布により半径方向に熱伝達の差が現れたが、FLECHT-SETでは、平坦な出力分布のためそれが現れなかった。この熱伝達の差は、中央高さ位置では顕著であったがそれより上方では小さくなった。(3)上記の差が小さい炉心の上部領域では、両試験の熱伝達はほぼ同一であり既存の相関式により予測できた。(4)以上の事から両装置における炉心冷却は、同一の炉心境界条件と半径方向出力分布の下ではほぼ同一になると予想される。
大久保 努; 井口 正; 杉本 純; 秋本 肇; 村尾 良夫
JAERI-M 89-227, 96 Pages, 1990/01
本報告書は、円筒第2次炉心試験C2-AA2(Run 58)の評価報告書である。本試験は、ダウンカマ注水試験に於ける熱水力挙動の特徴を調べることを目的として実施された。本試験のデータをコールドレグ注水試験(基準試験)のデータと比較検討して、以下のような結果が得られた。(1)本試験においては、基準試験では見られない大きな振動が観測された。振動は周期的で周期は5.7秒であった。(2)この原因は、本試験ではダウンカマでECC水と健全ループを流れる蒸気との混合が熱的に非平衡に起こり、ダウンカマ水温がサブクールてあった点であると考えられる。(3)系全体に渡り熱水力挙動では振動的であったが、振動的なデータの平均値は、基準試験のデータとほぼ同一であり、一部の修正を行えば、コールドレグ注水の場合に対して用いられているのと同じモデル・手法あるいは計算コードがダウンカマ注水にも使用可能であることが示唆された。
大久保 努; 井口 正; 杉本 純*; 秋本 肇*; 岡部 一治*; 村尾 良夫
JAERI-M 86-185, 95 Pages, 1987/01
本報告書は、1983年4月21日に実施された円筒第2次炉心試験C2-3(Run61)の評価を行なったものである。本試験は、PWR-LOCA時の再冠水過程における熱水力挙動に及ぼす初期ダウンカマ蓄水速度の効果を検討する為に行なわれた。それは、初期における高ダウンカマ蓄水速度は、高炉心冠水速度をもたらし、この為、炉心冷却の促進やU字管振動の増大をもたらす可能性のある事が これまでの試験結果から得られためである。CCTFではダウンカマ流路面積がPWRの縮小値より大きく、その為,初期におけるダウンカマ蓄水速度がPWRより小さくなると予想される為、CCTFにおいてその効果を検討する事は、CCTFの試験結果をPWRの解析に適用する上でダウンカマ流路面積の縮尺に関して問題が無い事を確認する為に重要である。本試験の結果を検討した結果、そのような問題が無いとの知見が得られた。
鈴木 光弘; 田坂 完二; 川路 正裕; 安濃田 良成; 熊丸 博滋; 中村 秀夫; 与能本 泰介; 村田 秀男; 小泉 安郎
JAERI-M 85-202, 295 Pages, 1985/12
本報告は、ROSA-III計画において実施された中小口径の主蒸気配管破断LOCA実験であるRUN951,954,956の実験結果をまとめ、既報告の大口径主蒸気配管破断実験RUN953の結果と比較することにより、主蒸気配管破断が生じた場合のBWR/LOCA現象に及ぼす破断面積の影響を調べたものである。いずれの実験も高圧炉心スプレイ系(HPCS)故障を仮定した。破断面積は10%、34%、及び既報の100%(RUN953)である。この結果、次のことを明らかにした。(1)ダウンカマー水位信号はBWR体系では重要な安全・制御上の信号であるが、主蒸気配管破断LOCA時には、破断面積の変化に比してこの水位は似かよった挙動を示し、いずれの場合も炉心側の水位より高く保持される。(2)ダウンカマー上部の水位は、ダウンカマーのボイド率に影響され、この最高ボイド率は、全蒸気流出面積により表わされた。(3)PCT(最高被ふく管温度)は破断面積が大きいはど高い。
数土 幸夫
Journal of Nuclear Science and Technology, 21(1), p.32 - 41, 1984/00
被引用回数:2 パーセンタイル:29.73(Nuclear Science & Technology)抄録なし
数土 幸夫; 中島 甫
Journal of Nuclear Science and Technology, 19(1), p.34 - 45, 1982/00
被引用回数:3 パーセンタイル:40.94(Nuclear Science & Technology)PWR・LOCAにおいて、ECC水の再冠水時の唯一の炉心注水駆動力となるダウンカマー有効水頭を、実長規模の実験装置を用い調べた。その結果、主要パラメータである初期壁温、流路ギャップ、下向き水流速の影響として、1)初期壁温が高い程、有効水頭が小さくなる、2)ギャップが小さい程有効水頭が小さくなる、3)下向き水流速の影響は実用上無視できる、ことが明らかとなった。 一方、ボイド率評価式を用いて有効水頭を予測したところ、有効水頭が急激に変化する期間を除いて、実験結果と予測との一致は良好であり、主要パラメータの影響についても実験結果の傾向を説明することができた。
竹下 功; 早田 邦久; W.H.Grush*
JAERI-M 9399, 48 Pages, 1981/03
LOFT L2-2実験でのブローダウン初期に現れた炉心のリウェット現象は、これまでの予測計算では予測されなかった。そこでRELAP4/MOD6によりL2-2実験について、被覆管温度に与えるシステムノーダリゼーションの効果、炉心における熱伝達関係式の効果を中心に感度解析を行なった。システムノーダリゼーション感度解析では、炉心、ダウンカマの流動抵抗が、ブローダウン初期の炉心流量に大きな影響を与えることが、また熱伝達関係式感度解析ではギャップコンダクタンスの被覆管温度への影響が大きいことがわかった。
数土 幸夫; 村尾 良夫
JAERI-M 7978, 93 Pages, 1978/12
本報告書は、PWR-LOCA時の再冠水過程で、緊急冷却水が炉心に注入される駆動力となるダウンカマーの有効水頭を評価するために、高さ、流路ギャップが実規模のダウンカマー模擬実験装置を用いて行った実験の報告書である。実験は、構造壁温度250~300C、背圧が大気圧、冷却水温度98~100
C、抽水速度0~2cm/sの条件で行われ、特に流路ギャップについては実規模の200mmの場合について行なった。ダウンカマー構造壁から流体に放出される熱流束履歴を、構造壁に取付けた熱電対の温度応答をもとに計算で求め、流路内で発生する蒸気量から計算される有効水頭履歴と実験結果と比較したものである。その結果、熱流束と加熱度の関係が従来のプール沸騰の関係と大きく異ること、注水後120秒以後の有効水頭の履歴は正しく評価されることが明らかとなり、又初期壁温度の影響、抽水速度の影響が評価できた。
数土 幸夫; 村尾 良夫
JAERI-M 7490, 103 Pages, 1978/01
本報告書は、PWR・LOCA時の再冠水過程で、緊急冷却水が炉心に注入される駆動力となるダウンカマーの有効水頭の評価を行ったものである。再冠水時のダウンカマー部では、流路を構成する炉容器壁等の構造材からの熱放出によって蒸気が発生し、二相流となり、有効水頭が減少する。ダウンカマー伝熱流動の特性を考慮して、有効水頭に及ぼす各要因の感度を調べ、再冠水時のダウンカマー有効水頭変化の概要を把握した。この結果を参考にして、要求される実験および装置の寸法諸元、計測項目等を決定した。
ROSAグループ*
JAERI-M 7236, 137 Pages, 1977/09
本報告は、一連のROSA-II試験装置を用いた低温側配管破断試験の中で、従来の装置よりダウンカマ-間隙を広げた効果を検討した試験データに関するものである。本報に示す3Runは、いずれも最大口径両端破断であり、ECCS注入条件は既報のRun310と同じである。上記3Run相互、およびそれらとRun310を比較し、次の結論を得た。ダウンカマ-の間隙を広げると、炉心への蓄水速度は増加したが、しかしまだ充分冷却効果を上げるだけの蓄水量には至らず、途中で燃料への通電を停止した。ECC水注入流量を1.5倍に増加した所、炉心への蓄水速度は6倍にも増加した。破断ループポンプの出入口部を広げたところ、そこでは二相臨界流は生じなくなり、そこを通過する流出流量が増加した。この結果、系の減圧速度は大きくなり、かつ、2つの流出経路の流出量のバランスが変化したことにより、ブローダウン中および再冠水過程の炉心流れ、蓄水量が変化した。