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廃炉環境国際共同研究センター; 東京大学*
JAEA-Review 2024-011, 121 Pages, 2024/09
日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和4年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、様々な分野の知見や経験を、従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究及び人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、令和2年度に採択された研究課題のうち、「合理的な処分のための実機環境を考慮した汚染鉄筋コンクリート長期状態変化の定量評価」の令和2年度から令和4年度分の研究成果について取りまとめたものである。福島第一原子力発電所のコンクリート構造物の廃止措置では、廃棄物量や濃度を推計することが重要となる。本研究は、コンクリート部材における汚染濃度分布の定量予測を目的としている。コンクリート中の放射性核種の移動には、使用材料(セメント種類、骨材)、状態変化(ひび割れ、乾燥・炭酸化)、放射性核種との接触状態(冷却水と海水の混合、汚染水の濃度変化)等が影響を及ぼす。本研究では、実環境を考慮した放射性核種の浸透状況の推定に向けて、以下を実施した。経年変化したコンクリートの状態を数値解析上で再現するため、乾燥、再吸水によって生じる変形および水分移動に関するデータを取得した。並行して、剛体バネモデルを用いて、コンクリートの材齢変化および温度・水・応力条件を考慮できる、ひび割れの分布を計算する数値解析手法を開発した。コンクリートマトリクスへの長期的な核種の浸透挙動を評価するため、C-A-S-H系におけるCsやSrの収着に関するデータを取得し、熱力学的相平衡を考慮する多元素移動モデルに基づく、イオン浸透予測手法を構築した。構造的および化学的に変化したコンクリートへの放射性核種の浸透挙動を評価するために、ひび割れを有するコンクリートを事故後の汚染水組成相当の溶液に浸漬し、Cs、Srの浸透状況をオートラジオグラフィにより評価した。
廃炉環境国際共同研究センター; 東京大学*
JAEA-Review 2022-057, 98 Pages, 2023/02
日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和3年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所の廃炉等を始めとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、様々な分野の知見や経験を、従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究及び人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、研究課題のうち、令和2年度に採択された「合理的な処分のための実機環境を考慮した汚染鉄筋コンクリート長期状態変化の定量評価」の令和3年度の研究成果について取りまとめたものである。本研究は、原子炉建屋内の鉄筋コンクリート部材における汚染濃度分布定量予測データベース構築を目的としている。令和3年度は、コンクリートのメソスケールのひび割れ挙動を評価するため、モルタルの乾燥、再吸水によって生じる変形および水分移動に関するデータを取得した。並行して、剛体バネモデルを用いて、コンクリートの材齢変化および温度・水・応力条件を考慮できるプログラムの開発を進めた。コンクリートマトリクスへの長期的な核種の浸透挙動を評価するため、収着に関するデータ取得および数理モデルの構築を行った。ひび割れを介したコンクリートへの核種の浸透挙動を評価するために、ひび割れ幅の異なるモルタル試験体に対する、事故直後の冷却水相当濃度でのCs、Srの浸透状況をオートラジオグラフィにより評価した。さらに、模擬ひび割れを導入したコンクリート試料を用意した。また、核種のコンクリートマトリクスへの浸透挙動を調べるため、セメントペースト試験片の長期浸漬試験を開始するとともに、骨材、塗料、鉄筋に対する
核種の分配比を測定した。
廃炉環境国際共同研究センター; 東京大学*
JAEA-Review 2021-047, 127 Pages, 2022/01
日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和2年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、様々な分野の知見や経験を、従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究及び人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、研究課題のうち、令和2年度に採択された「合理的な処分のための実機環境を考慮した汚染鉄筋コンクリート長期状態変化の定量評価」の令和2年度の研究成果について取りまとめたものである。本研究の目的は、原子炉建屋内の鉄筋コンクリート部材における汚染濃度分布定量予測データベース構築である。令和2年度は、3.1節でメソスケールのひび割れ挙動を評価するためのデータ取得を目的に、試験体の作製および治具の開発等の測定準備、評価手法の確認、予備試験を実施した。また、剛体バネモデルを用いて、水和過程から極厚部材の応力・ひび割れを追随できる数値解析手法の枠組みを開発した。3.2節では、コンクリート部材における長期的な核種の浸透挙動評価を行うためのデータ取得および境界条件、ひび割れ試験体作製方法の検討を行った。3.3節では、事故後の物質濃度相当の条件でCsとSrがひび割れたコンクリートに浸透する状況をイメージングプレートにより可視化する準備を行った。また、核種のコンクリートへの浸透挙動を調べるため、汚染水とコンクリートの接触に関する情報調査、長期浸漬の予察試験を実施した。
吉田 尚生; 大野 卓也; 吉田 涼一朗; 天野 祐希; 阿部 仁
JAEA-Research 2021-011, 12 Pages, 2022/01
再処理施設における高レベル濃縮廃液の蒸発乾固事故について、ルテニウム(Ru)の挙動が着目されている。Ruは四酸化ルテニウム(RuO)のような揮発性の化学種を形成し、硝酸、水または窒素酸化物を含む共存ガスと共に施設外へ放出される可能性があるためである。本研究では、蒸発乾固事故に対する安全性評価に資することを目的として、事故時の蒸気凝縮を模擬した、水溶液に対する気体状RuO
の液相への移行挙動を実験的に測定した。その結果、RuO
のガス吸収は液相中の亜硝酸(HNO
)濃度の増加により促進されたことから、化学吸収を伴う物質移動であることが示唆された。HNO
を用いない対照実験では、温度が低いほど液相中のRu吸収率は大であったのに対し、HNO
を用いた実験では、温度が高いほどRu吸収率が高かった。これは化学吸収に関与する化学反応が高温で活性化されたためであると考察される。
吉田 尚生; 天野 祐希; 大野 卓也; 吉田 涼一朗; 阿部 仁
JAEA-Research 2020-014, 33 Pages, 2020/12
使用済核燃料の再処理施設における高レベル濃縮廃液の蒸発乾固事故を考慮した場合、ルテニウムは揮発性の化合物を形成し、廃液中の放射性元素の中で比較的高い放出割合となりうる重要な元素である。本研究では、蒸発乾固事故に対する安全性評価に資することを目的として、気体状四酸化ルテニウム(RuO(g))の化学形変化挙動に与える窒素酸化物(NOx)の影響を実験的に評価した。その結果、RuO
(g)の分解速度は一酸化窒素や二酸化窒素を添加しない場合よりも添加した場合の方が遅く、これらのNOxはRuO
(g)を安定化することが明らかになった。また、安定化効果は二酸化窒素の方が高かった。
仲吉 彬; 鈴木 誠矢; 岡村 信生; 渡部 雅之; 小泉 健治
Journal of Nuclear Science and Technology, 55(10), p.1119 - 1129, 2018/10
被引用回数:2 パーセンタイル:18.26(Nuclear Science & Technology)Treatment policies for debris from Fukushima Daiichi Nuclear Power Station is not decided, however, any policies may include medium and long term storages of debris. Dry storages may be desirable in terms of costs and handlings, but it is necessary to assess generating hydrogen during storages due to radiolysis of accompanied water with debris before debris storages. AlO
, SiO
, ZrO
, UO
and cement paste pellets as simulated debris were prepared, which have various porosities and pore size distribution. Weight changes of wet samples were measured at various drying temperatures (100, 200, 300, and 1000
C) using a Thermogravimetry, under helium gas flow (50 cc/min) or reduced pressure conditions (reducing pressure rate: 200 Pa in 30 min). From the results, drying curves were evaluated. There is a possibility that cold ceramics can predict drying behaviors of ceramics debris as a simulation because all of the ceramics pellets generally showed similar drying characteristics in this experiment. The cement paste pellets indicated different behavior compared to the ceramics pellets, and the drying time of the cement paste pellets was longer even in 1000
C conditions. It is necessary to decide the standard level of the dry state for a drying MCCI products which may be accompanied by concrete.
阿部 仁; 真崎 智郎; 天野 祐希; 内山 軍蔵
JAEA-Research 2014-022, 12 Pages, 2014/11
再処理施設における高レベル濃縮廃液の沸騰乾固事故時の安全性評価に資するため、揮発性の観点から公衆への影響が大きいと考えられるRuの放出挙動を検討した。Ruは、主に廃液の乾固の進行に伴って気相中へ放出されることが報告されている。本研究では、廃液の乾固段階におけるRuの放出挙動を把握するため、乾固物中に存在すると予想されるRu硝酸塩の熱分解に伴うRuの放出割合を測定するとともにRuの放出速度定数を導出した。この放出速度定数を用いてRu硝酸塩の昇温に伴うRuの放出速度を計算したところ、模擬廃液を加熱したビーカースケール実験で得られたRuの放出挙動を矛盾なく再現できることを確認した。
中西 友子*; 古川 純*; 松林 政仁
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 424(1), p.136 - 141, 1999/00
被引用回数:16 パーセンタイル:73.49(Instruments & Instrumentation)中性子コンピュータ断層撮影を用いてカーネーションの花内部の水のプロファイルを得た。花の部分を回転台上に固定し、熱中性子ビームを用いて1枚につき4秒間照射で冷却型CCDカメラを用いて撮影した。撮影枚数は1試料につき、半回転180枚(1枚/1度)とした。カーネーションは乾燥前と乾燥後の2つの試料を用意し、CTの再構成計算にはShepp-Loganフィルタを用いるフィルタ逆投影法を使用した。得られた断層画像は、これまでの投影画像では観察が困難であった花の内部における水分の分布を明らかとした。カーネーションの花のCT撮影は初めての試みであり、空間解像度において改善の必要性は認められるものの、花の内部における水の動態を解析できる有望な手法であることが示された。
中西 友子*; 唐鎌 勇*; 佐倉 詔夫*; 松林 政仁
Radioisotopes, 47(5), p.387 - 391, 1998/05
中性子ラジオグラフィを用いてクスノキにおける水分分布像を得た。試料は樹齢23年のクスノキを切り倒し、胸部の高さにおける幹の小口材(厚さ1cm)を切り出して使用した。撮影は新芽をつけた枝と本小口材をJRR-3M中性子ラジオグラフィ装置で行った。小口材試料について湿度を保ちつつ乾燥させた場合、辺材部と心材部の水分の減少が殆ど同じ割合であることが示された。
鈴木 誠矢; 渡部 創; 荒井 陽一; 中村 雅弘; 梶並 昭彦*
no journal, ,
高レベル放射性物質(HLLW)は、現行法として高温加熱(1000C以上)して融解させたホウケイ酸ガラスと混ぜ込み、急冷させてガラス固化体として処理されている(溶融急冷法)。しかし、この手法では有機溶媒の混入、白金族等の析出等の問題点があげられている。本研究では、フリーズドライ(以下「FD」)技術を応用して低温(数百
C以下)でのガラス固化体の作製方法を開発することを目的とする。HLLWを非放射性元素で模擬したコールド試験においては、模擬HLLWを添加したFDプロダクトからMoおよびZr以外の溶出は認められなかった。また、MoおよびZrイオンは酸化物アニオンとしての溶出が観察された。そして、カチオン群のFDプロダクトへの保持機構については、マイナスに帯電している酸素部位との静電相互作用によるものと推察されているが、アニオンの保持機構の評価は不足している。本報ではHLLW中でアニオンとして存在する元素を評価するために、Tcを用いたFDプロダクト作製試験に着手した。