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大山 幸夫; 前川 洋
Nuclear Science and Engineering, 97, p.220 - 234, 1987/00
被引用回数:25 パーセンタイル:88.55(Nuclear Science & Technology)ベリリウム平板体系表面上での中性子角度束をDT中性子による照射下で測定した。実験はNE213液体シンチレーション検出器を用いた飛行時間測定法によっておこなわれた。測定エネルギー範囲は50keVから15Mevであった。平板の厚さは50.8及び152.4mmで測定の行われた角度は0°、12.2°、24.9°、41.8°、66.8°の各点である。実験結果はJENDL-3PRI,ENDF/B-IV,LANLの各核データファイルを用いたMORSE-DDまたはMCNPの2つのモンテカルロ計算コードで計算解析され比較検討された。この結果両者に20~30%の差違がみられた。結論として14.8MeVの中性子に対する弾性散乱断面積の角度分布と非弾性散乱断面積の全断面積の評価値がまだ不充分であることが指摘された。
菊池 康之; 中川 庸雄; 浅見 哲夫; 川合 将義*; 松延 広幸*; 神田 幸則*
Journal of Nuclear Science and Technology, 22(8), p.593 - 603, 1985/00
被引用回数:13 パーセンタイル:47.95(Nuclear Science & Technology)日本の評価ずみ核データライブラリーの第2版のJENDL-2が完成した。第1版のJENDL-1は高速炉への応用を主な目的として、72核種のデータを収録して、1977年に公開になった。その後、熱中性子炉、遮へい、核融合炉の分野でも使用できる汎用ライブラリーを目指して、JENDL-2の作成が始められた。この度完成したJENDL-2には、181核種の評価ずみ核データが収録されている。データの評価は、中性子エネルギー10eVから20MeVの広い範囲で行われ、データはENDF/B-IVフォーマットでファイル化された。JENDL-2のベンチマークテストの結果、高速炉、熱中性子炉、遮へいの分野では十分に使えることが確認された。本稿では、JENDL-2のための核データ評価とベンチマークテストの概略を述べる。
長谷川 明
JAERI-M 9791, 75 Pages, 1981/11
原研で開発を続けてきた高速炉用1次元拡散コードのEXPANDAシリーズのすべての機能をEXPANDA-70DRAに組込んで綜合化したコードEXPANDA-Generalが開発された。本コードの特長としては、可変ディメンションにしたこと、JAERI-Fast Version1および2、JENDL-1、JENDL-2、ENDF/B-IVからの炉定数がすべて内蔵されていること、摂動計算、2次元及び3次元コードの入力データ作成オプション、弾性除去反応の正確な取扱い、領域境界での非均質効果の取扱い、ベンチマーク・テストでの各種パラメータのC/Eが容易に計算でき、群構造や自己遮蔽因子テーブルの(Jo、T、R)のパラメータを任意に定めることができる、等の便利さがすべて具備されていることが挙げられる。本報告書は、EXPANDA-Generalコードの使用手引書としてまとめられたものである。
高野 秀機; 井上 英明*
Journal of Nuclear Science and Technology, 18(4), p.315 - 318, 1981/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.27(Nuclear Science & Technology)構造材のドップラー効果の実効増倍係数(keff)と等温ドップラー係数へ及ぼす影響が調べられた。0から300Kの温度変化によるドップラー反応度は、MZBのような原型炉クラスの高速炉では、0.2%以上keffに影響する。更に構造材ドップラー効果は、SEFOR炉心で等温ドップラー効果に約8%寄与する可能性が存在する。 FCA炉心での鉄とステンレス・サンプルドップラー実験の解析を行ない、構造材物質の捕獲断面積の温度依存性を調べた。その結果、構造材に対する正確な核データ評価、特に1~200keV領域での鉄の共鳴に対する評価が要求されることが分った。
高野 秀機; 金子 邦男*
Nuclear Science and Engineering, 77, p.250 - 256, 1981/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.27(Nuclear Science & Technology)鉄の非弾性散乱断面積の自己遮蔽因子を評価済み核データファイルENDF/B-IVとJENDL-2から計算し、その遮蔽効果が中性子スペクトルへ及ぼす影響を、高速炉臨界集合体ZPR-3-54とMZBに対して調べた。この遮蔽効果はスチール反射体中で顕著で、スペクトラムをより固くすることがわかった。反応率分布はこの遮蔽効果を考慮することによって、ブランケット部と反射体部において、fとfに対しては小さく、fに対してはより大きくなることが分った。 この鉄の非弾性散乱断面積の自己遮蔽効果は、原子炉の遮蔽計算や鉄の集合体におけるスペクトラム実験解析においては考慮されるべきものである。