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論文

Applicability of equivalent linear three-dimensional FEM analysis of reactor buildings to the seismic response of a soil-structure interaction system

市原 義孝*; 中村 尚弘*; 飯島 国彦*; 崔 炳賢; 西田 明美

Nuclear Engineering and Design, 441, p.114160_1 - 114160_10, 2025/09

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Nuclear Science & Technology)

本論文は、振動数に依存しない複素減衰を用いた計算負荷の小さい鉄筋コンクリートモデルを対象とした等価線形解析手法の原子力発電所の原子炉建屋の耐震設計への適用性を検討することを目的とする。これを実現するため、柏崎刈羽原子力発電所7号機原子炉建屋を対象にある理想的な一様地盤条件下での非線形及び等価線形地震時挙動に着目した地盤-建物連成系の三次元有限要素法解析を実施した。その結果、等価線形解析手法は、非線形解析手法に対しせん断ひずみ度、加速度、変位、加速度応答スペクトルの評価において全体的に 概ね良好な対応関係が得られ、その手法の有効性を確認した。また、等価線形解析手法は、原子炉建屋外壁のせん断ひずみ度の評価で材料構成則による非線形解析手法の結果を全体的に上回る安全側の評価となった。このことから、本論文で示す解析条件において、本手法は非線形解析手法より建屋の剛性を低めに評価する傾向にあることを明らかにした。

論文

原子炉建屋の等価線形三次元FEM解析による地盤-建物連成系地震応答に関する基礎的検討

市原 義孝*; 中村 尚弘*; 飯島 国彦*; 崔 炳賢; 西田 明美

構造工学論文集,B, 68B, p.271 - 283, 2022/04

本論文は、振動数に依存しない複素減衰を用いた鉄筋コンクリートの等価線形解析法の原子炉建屋の耐震設計への適用性を評価することを目的とする。そのため、理想的な地盤条件での原子炉建屋の非線形及び等価線形地震応答に着目して、地盤-建屋連成系の三次元FEM解析を実施した。その結果、等価線形解析結果は非線形解析結果と概ねよく整合し、その有効性を明らかにした。さらに、今回の等価線形解析法は、非線形解析モデルと比較して、構造の剛性を低めに評価する傾向があった。このため、最大せん断ひずみの評価では、非線形解析の結果よりもひずみの値が大きくなる可能性が高いことに留意する必要がある。

論文

鉄筋コンクリート耐震壁に対する等価線形解析の適用性検討; 原子炉建屋耐震壁終局応答試験の三次元有限要素法シミュレーション解析

市原 義孝*; 中村 尚弘*; 森谷 寛*; 堀口 朋裕*; 崔 炳賢

日本原子力学会和文論文誌, 21(1), p.1 - 14, 2022/03

AA2020-0911.pdf:8.99MB

本研究は、鉄筋コンクリート構造物の非線形性の影響を近似的に等価線形解析手法による地震応答解析で評価することを目的に、1996年にOECD/NEAによる国際解析コンペで使用された原子炉建屋耐震壁終局応答試験の三次元有限要素法によるシミュレーション解析を実施した。耐震壁の等価剛性及び等価減衰は、日本電気協会が提案するトリリニア型スケルトンカーブ、Cheng et al.が提案する履歴曲線より求め、せん断ひずみ調整ファクターは感度解析より0.70に決定した。その結果、せん断ひずみ$$gamma$$=2.0$$times$$10$$^{-3}$$程度までの試験体上部の卓越振動数,最大応答加速度,最大応答変位,慣性力-変位関係,床応答スペクトルを良く再現できることを明らかにした。本報における等価線形解析は、$$gamma$$=4.0$$times$$10$$^{-3}$$程度の終局破壊時の最大応答変位を過小評価している。このため、破壊直前の急激な変位の増大を含む試験結果の評価に本手法を適用する場合は、その適用性に十分留意する必要がある。

口頭

原子炉建屋の等価線形三次元FEM解析による地盤-建物連成系地震応答に関する基礎的検討

市原 義孝*; 中村 尚弘*; 鍋島 国彦*; 崔 炳賢; 西田 明美

no journal, , 

本研究は、振動数に依存しない複素減衰を用いた鉄筋コンクリートの等価線形解析法の原子炉建屋の耐震設計への適用性を評価することを目的とする。そのため、理想的な地盤条件での原子炉建屋の非線形及び等価線形地震応答に着目して、地盤-建屋連成系の三次元FEM解析を実施した。その結果、等価線形解析結果は非線形解析結果と概ねよく整合し、その有効性を明らかにした。さらに、今回の等価線形解析法は、非線形解析モデルと比較して、構造の剛性を低めに評価する傾向があった。このため、最大せん断ひずみの評価では、非線形解析の結果よりもひずみの値が大きくなる可能性が高いことに留意する必要がある。本発表では、これらの解析を通して得られた地盤-建屋連成系の三次元FEM解析における等価線形解析の有効性及び課題について述べる。

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