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今野 力; 落合 謙太郎; 佐藤 聡; 太田 雅之
Fusion Engineering and Design, 98-99, p.2178 - 2181, 2015/10
被引用回数:8 パーセンタイル:53.57(Nuclear Science & Technology)原子力機構TIARAでの40, 65MeV中性子入射鉄、コンクリート遮蔽実験の解析を最新の高エネルギー核データライブラリJENDL/HE-2007, ENDF/B-VII.1, FENDL-3.0を用いて行った。計算では、MCNP5とそれぞれ原子力機構,ブルックヘブン国立研究所, IAEAから公開されているJENDL/HE-2007, ENDF/B-VII.1, FENDL-3.0のACEファイルを用いた。計算結果から以下のことがわかった。(1)JENDL/HE-2007を用いた計算は実験値とよく一致、(2)ENDF/B-VII.1を用いた計算は実験体系の厚さが厚くなると実験値を大きく過大評価、(3)FENDL-3.0を用いた計算は鉄体系の実験値とよく一致したが、コンクリート体系の実験値を過大評価。ENDF/B-VII.1とFENDL-3.0の核データのいくつかは修正が必要である。
森本 裕一*; 落合 謙太郎; 佐藤 聡; 堀 順一; 山内 通則*; 西谷 健夫
Fusion Engineering and Design, 69(1-4), p.643 - 648, 2003/09
被引用回数:4 パーセンタイル:31.25(Nuclear Science & Technology)ITERでは、運転停止後にクライオスタット内で人間による直接保守作業を実現することが重要な課題であり、停止後の線量を精度よく評価する必要がある。しかしながら停止後線量評価手法の精度は実験的に確認されていなかった。原研FNS(Fusion Neutronics Source)では、線量評価手法の精度評価を目的としたベンチマーク実験を実施した。実験は、線源領域と直管ダクトでつながれたキャビティー(作業空間)を模擬した体系で実施し、14MeV中性子を合計60時間照射後、冷却期間をITERで想定されている10秒(11.6日)として線量を測定した。ITER JCTで開発されたモンテカルロ法に基づく線量評価手法を用いて、照射10秒後における1cm線量当量率を評価した結果、この手法は実験値を10%以内の精度で再現可能であることがわかった。
甲斐 哲也; 前川 藤夫; 春日井 好己; 仁井田 浩二*; 高田 弘; 明午 伸一郎; 池田 裕二郎
Proceedings of ICANS-XVI, Volume 3, p.1041 - 1049, 2003/07
以下の点に着目して、放射能計算コードシステムDCHAIN-SPの妥当性評価を行った。(1)20MeV以下の放射化断面積ライブラリーFENDL/A-2.0,(2)NMTC/JAMが計算する20MeV以上の高エネルギー粒子による核種生成率,(3)DCHAIN-SPによる高エネルギー粒子が誘起する全エネルギー範囲での核種生成率。42の放射化断面積と22のトリチウム生成断面積を改訂することにより、DCHAIN-SPは14-MeV中性子に対する放射化断面積を、30%以下の精度で求めることができるようになった。軽核の生成率評価の精度を向上させるため、NMTC/JAMにGEMモデルを取り入れた。しかしながら、10MeV10GeV陽子による核種生成率の精度は係数23程度であった。2.83GeVと24GeV陽子入射による厚い水銀ターゲット周辺に置いて試料の放射能の時間変化をDCHAIN-SPコードシステムで解析した計算結果は、係数23程度の範囲で実験と一致した。
春日井 好己; 前川 藤夫; 池田 裕二郎; 竹内 浩
Journal of Nuclear Science and Technology, 38(12), p.1048 - 1056, 2001/12
日本原子力研究所の核融合中性子源(FNS)を使って、13.4から14.9MeVのエネルギーの中性子に対する水銀の放射化断面積を測定した。測定した反応は、Hg(n, 2n)Hg, Hg(n, 2n)Hg, Hg(n, p)Au, Hg(n, p)Au, Hg(n, p)Au, Hg(n, p)Au, Hg(n, p)Au, Hg(n, 2n)Hg及びHg(n, p)Auである。Hg(n, p)AuとHg(n, p)Au反応については、初めての測定である。また、Hg(n, 2n)Hg, Hg(n, 2n)Hg, Hg(n, p)Au及びHg(n, p)Au反応については、初めて複数の中性子エネルギーにおいて測定を行った。今回の測定値と過去に報告された測定値及び最近の評価値とを比較した結果、いくつかの評価値については再評価が必要であることを明らかにした。
前川 藤夫; 落合 謙太郎; 柴田 圭一郎*; 春日井 好己; 和田 政行*; 森本 裕一*; 竹内 浩
Fusion Engineering and Design, 58-59, p.595 - 600, 2001/11
被引用回数:12 パーセンタイル:64.13(Nuclear Science & Technology)核融合炉の低放射化構造材料として考えられているSiCについて、原研FNSのD-T中性子源を用いた中性子工学ベンチマーク実験を行った。断面積457457mm,厚さ711mmの実験体系に14-MeV中性子を入射し、体系内において中性子及び線に関する諸量を測定した。実験解析をMCNP-4B輸送計算コード、及びJENDL3.2, JENDL Fusion File, FENDL/E-1.0, FENDL/E-2.0の評価済み核データファイルを用いて行い、これら核データの精度評価を行った。その結果、(1)FENDL/E-1.0はkeVMeVエネルギーの中性子束を大幅に過小評価する。(2)FENDL/E-2.0は1MeV以上の中性子束を深さとともに多少低めに計算する一方、(3)JENDL-3.2とJENDL Fusion Fileは全体にわたり実験値と良い一致することがわかった。
今野 力; 前川 藤夫; 和田 政行*; 池田 裕二郎; 竹内 浩
Fusion Engineering and Design, 58-59, p.961 - 965, 2001/11
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Nuclear Science & Technology)ITERのダイバーターでのタングステンの崩壊熱の精度の良い評価がITERの安全性の大きな課題の一つになっている。タンクステンの崩壊熱の大半はW(n,)W反応でできる。Wが占め、タングステンの崩壊熱評価の精度は、W生成の評価精度によってその大部分が決まる。そこで、原研FNSで実施したITERを模擬した中性子場でのタングステン崩壊熱実験のうち12.6mm厚のタングステン中のW生成分布データをDORTコードで解析し、多群ライブラリーを用いたW生成評価計算の精度を調べた。多群ライブラリーはFENDL/E-1.1からNJOY,TRANSXコードで作成した。比較計算としてFENDL/E-1.1を用いたMCNP計算も行った。その結果、自己遮蔽補正をすればDORT計算でもMCNP計算と同程度の精度でW生成を評価できるものの、実験値を20%過小評価することがわかった。
前川 藤夫; 和田 政行*; 池田 裕二郎
Journal of Nuclear Science and Technology, 38(1), p.53 - 62, 2001/01
核融合炉の安全設計を行ううえで、14-MeV中性子照射された機器中における崩壊熱を高精度で予測することは極めて重要である。そこで、原研FNSの14-MeV中性子源施設で取得された32種の核融合炉関連材料に対する系統的な崩壊熱実験データを利用し、崩壊熱計算精度の検証を行った。日本で開発された2つの計算コードであるACT4とCINAC、及びJENDLとFENDLの放射化断面積ライブラリ、などのテストを行った。計算値を実験データと比較した結果、2つの計算コードのアルゴリズムは正しく、また多くの放射化断面積や崩壊データは適切であることを確認した。しかし、不適当な放射化断面積、放射化断面積データの欠如、X線や転換電子エネルギーの不適切な取り扱い方法等の問題が依然として存在することがわかった。
今野 力; 前川 藤夫; 宇野 喜智; 春日井 好己; 和田 政行*; 池田 裕二郎; 竹内 浩
Fusion Engineering and Design, 51-52(Part.B), p.797 - 802, 2000/11
被引用回数:6 パーセンタイル:42.08(Nuclear Science & Technology)ITERに存在する計測ポート、中性粒子ビーム入射ポート等のストレートダクトによる放射線のストリーミングに対する設計計算の精度検証のために小口径及び大口径ストレートダクト実験を実施した。基本的な実験体系は縦1.645m、横1.49m、奥行き1.2mの鉄体系とその後ろに設置された厚さ20cm以上の鉄で囲まれた1.05m1.05m0.8mのキャビティーから成り、小口径実験では鉄体系中に直径10cmの小口径ストレートダクトを2つ、大口径実験では40cm40cmの大口径ストレートダクトを設けた。各体系でダクトの中心軸上、キャビティー内及びキャビティー壁表面で中性子、線に関する実験データを測定し、ダクト及びキャビティーにより10MeV以上の中性子束がダクト上で6~7桁、ダクトから40cm離れたところでも3桁も増加することがわかった。一方、1MeV以下の中性子及び線の増加の割合は最大2桁程度であった。FENDL-1,-2及びJENDL Fusion Fileを用いたMCNP4A解析から、ダクトのある場合のITERの核設計計算精度が40%以内であることがわかった。
村田 勲*; 西尾 隆史*; Kokooo*; 近藤 哲男*; 高木 寛之*; 中野 大介*; 高橋 亮人*; 前川 藤夫; 池田 裕二郎; 竹内 浩
Fusion Engineering and Design, 51-52(Part.B), p.821 - 827, 2000/11
被引用回数:9 パーセンタイル:53.61(Nuclear Science & Technology)LiAlO、LiTiO、LiZrOは核融合炉の先進増殖ブランケットの候補材料として開発が進められている。しかし、これらの材料に関するD-T中性子によるベンチマーク実験はこれまでに行われたことがなく、したがって核設計に使われる核データの精度検証も行われていない。そこで大阪大学と原研の協力により、原研FNSにおいてそれらの材料に関するベンチマーク実験を行った。10~40cm厚の実験体系にD-T中性子を入射し、背面から漏洩してくる中性子のスペクトルを飛行時間法により0.05~15MeVのエネルギー範囲で測定した。また実験解析を輸送計算コードMCNP及び4種の評価済み核データファイル(JENDL-3.2,JENDL-Fusion File,FENDL-1,FENDL-2)を用いて行い、実験結果と比較した。その結果、これらの核データに大きな問題点はなく、信頼をもって炉の設計に使えるものの、今後のデータの改良につながるいくつかの知見が得られた。
前川 藤夫; 和田 政行*; 今野 力; 春日井 好己; 池田 裕二郎
Fusion Engineering and Design, 51-52(Part.B), p.809 - 814, 2000/11
被引用回数:6 パーセンタイル:42.08(Nuclear Science & Technology)原研FNSにおいてITERバッフル板の崩壊熱測定実験を行った。バッフル板を模擬した12.6mm厚のタングステン板内に22枚の5mのタングステン箔を挿入してITER模擬中性子場で照射し、箔に生成した放射能による崩壊熱及びWの放射能を測定した。また、MCNPコードによりタングステン板中における平均中性子束スペクトルと実効W(n,)W反応断面積を計算し、これらを用いてACT4コードによりタングステン板中における崩壊熱を計算した。その結果、用いる放射化断面積の出展の違いにより計算結果は最大で50%も異なった。FENDL/A-2.0の放射化断面積を用いた計算値は実験値と約10%以内で一致し、最も良い結果を与えた。また、中性子束の自己遮蔽効果に考慮しないW(n,)W反応断面積を用いた場合には崩壊熱を30%過大評価することがわかった。
前川 藤夫; 今野 力; 和田 政行*; 春日井 好己; 大山 幸夫; 宇野 喜智; 前川 洋; 池田 裕二郎
Journal of Nuclear Science and Technology, 37(Suppl.1), p.263 - 267, 2000/03
国際熱核融合実験炉(ITER)の工学設計活動のR&Dタスク「中性子工学遮蔽実験(T-218)」として、原研FNSで行われたITERのためのギャップストリーミング実験の解析を行った。実験体系を詳細にモデル化し、3次元モンテカルロ輸送計算コードMCNP-4AとFENDL/E-1.0及びJENDL Fusion Fileに基づく断面積ライブラリを用いて計算を行った結果、すべての計算値はおおむね30%以内で実験値と一致した。このため、詳細なモデル化を行えば、現在ITERの設計で使われているこれらのコードや核データベースにより、ITERのブランケットモジュール間にできる約2cm幅のギャップによる中性子や線のストリーミング現象を適切に取り扱い、ブランケットモジュール脚部の再溶接箇所のヘリウム生成率や真空容器背後のトロイダル磁場コイルに対する核応答を精度良く評価できることが実証された。
前川 藤夫; 和田 政行*; 池田 裕二郎
JAERI-Research 99-055, p.188 - 0, 1999/10
核融合炉の冷却材喪失事故時等の安全性解析において、崩壊熱量の正確な評価は極めて重要である。そこで、ITER/EDAのタスク(T-339)として崩壊熱測定実験を行い、その妥当性を検証した。まず、崩壊熱を高精度かつ効率的に測定できる検出器、全エネルギー吸収スペクトロメータを開発し、原研FNSの14-MeV中性子で照射した32種の試料から発生する崩壊熱を1分~400日の冷却時間範囲にわたって測定した。実験解析により崩壊熱計算コード(ACT4,CINAC-V4)、放射化断面積ライブラリー(FENDL/A-2.0,JENDL放射化ファイル等)、及び崩壊データの妥当性を検証した結果、コードやデータに修正すべき問題点が見つかった。これらに対処した結果、多くの試料について計算値は実験値と良い一致を示した。特にITERで重要なステンレス鋼316及び銅については、崩壊熱を10%以内の精度で予測できることがわかった。
N.P.Taylor*; 池田 裕二郎; Bartels, H.-W.*; G.Cambi*; D.G.Ceprage*; E.T.Cheng*; R.A.Forrest*; H.Iida*; H.Y.Khater*; 前川 藤夫; et al.
Fusion Engineering and Design, 45(1), p.75 - 88, 1999/00
被引用回数:8 パーセンタイル:53.13(Nuclear Science & Technology)ITER等のD-T核融合炉の冷却材喪失事故時には、14-MeV中性子によって放射化した材料中に生じる崩壊熱が温度上昇による事故拡大の原因となる。このため、ITERの安全解析で使われる崩壊熱計算コード及び核データライブラリは高精度であることが要求される。そこで、原研FNSで行われたITER関連材料に関する崩壊熱測定実験の結果をもとに、各国で使われているさまざまな崩壊熱計算コード及びライブラリの精度検証のための国際ベンチマークを行った。その結果、放射化断面積ライブラリFENDL/A-2を用いた場合、ITERの事故解析で重要な時間範囲において各計算コードとも実験値と良く一致する崩壊熱を与えることがわかった。
前川 藤夫; 和田 政行*; 市原 千博*; 牧田 陽*; 高橋 亮人*; 大山 幸夫
JAERI-Data/Code 98-024, 174 Pages, 1998/11
本レポートは、核融合炉の核設計で使われる評価済み核データの精度検証を目的として行ったベンチマークテストの結果をまとめたものである。一部の成果はシグマ委員会と炉物理委員会の合同で組織された核融合炉ニュートロニクス積分テストワーキンググループの活動として得られた。原研FNS及び大阪大学OKTAVIANの2つのD-T中性子源施設を用いて行われたベンチマーク実験の解析により、3種の評価済み核データファイル(JENDL-3.2,JENDL核融合ファイル,FENDL/E-1.0)及びFENDL/E-2.0に選択された核データの中から、実験値の存在する総計21元素の中性子及び2次線データに対するベンチマーク計算結果を実験値と比較した結果が収録されている。
前川 藤夫; 春日井 好己; 今野 力; 和田 政行*; 大山 幸夫; 池田 裕二郎; R.Johnson*; E.T.Cheng*; M.Pillon*; 村田 勲*; et al.
Fusion Technology, 34(3), p.1018 - 1022, 1998/11
核融合炉の低放射化構造材であるバナジウム合金(V-4Cr-4Ti)について、原研FNSにおいてベンチマーク実験を行った。一辺が約15cmの立方体形状のバナジウム合金を純バナジウム、黒鉛で取り囲み、一辺が約35cmの立方体形状の実験体系とした。D-T中性子を入射した体系中において、中性子スペクトル、各種反応率、線スペクトル及び線核発熱率を測定した。つぎに、輸送計算コードMCNPによりベンチマーク解析を行った。核データにはJENDL Fusion File,EFF-3,FENDL/E-1.0,FENDL/E-2.0の4種を使用した。今回のバナジウム合金に関する結果は以前に行った純バナジウムに関する結果とほぼ同一であり、使用したすべての核データファイルについて修正すべき有意な問題点のあることが判明した。
今野 力; 前川 藤夫; 和田 政行*; 小迫 和明*
Fusion Technology, 34(3), p.1013 - 1017, 1998/11
原研FNSで実施した鉄ベンチマーク実験の解析をJENDL Fusion File,FENDL/E-1.1,EFF-3.0ライブラリーを用いてDORTコードで行い、10MeV以上の中性子束の体系深部での大きな過小評価の原因を検討した。その結果、FENDL/E-1.1,JENDL Fusion Fileの鉄のデータのうち15MeV付近の弾性散乱の角度分布を最も前方の強いEFF-3.0のFeのデータと置き換えたライブラリーを用いると、10MeV以上の中性子束の体系深部での過小評価が大幅に改善されることがわかった。また、FENDL/E-1.1の鉄のデータと比べ、15MeV付近でJENDL Fusion fileの(n,2n),(n,np)反応断面積はそれぞれ9%、28%過大、EFF-3.0の非弾性散乱断面積では5%過小で、これらも10MeV以上の中性子束の体系深部での過小評価の要因であることを明らかにした。
池田 裕二郎; 春日井 好己; 前川 藤夫; 宇野 喜智; R.Johnson*; E.T.Cheng*
Fusion Technology, 34(3), p.714 - 718, 1998/11
低放射核融合構造材候補として開発されているバナジウム合金の14MeV中性子による放射化特性を実験的に調べた。米国GAで開発した組成の異なる3種類のバナジウム合金を原研FNSの14MeV中性子で照射して照射試料から放出される線を検出し主要な誘導放射能の生成量とともに、特に、合金製造過程で混入する不純物を定量的に求めた。気送管を用いた短時間照射(1分)ではTi,V,Sc,Sc等の主要放射能に加えて、シリコン不純物によるAlが検出された。放射能量から求めたシリコンの量は410から1710ppmの範囲であったが、ほぼ予想された値であった。一方、長寿命放射能を対象として180時間の連続照射(中性子束は約310n/cm)の結果、Sc,Cr等の放射能の他にNb(n,2n)Nb反応生成物のNbが観測された。その結果、30~50ppmのニオブが含まれていることがわかった。低放射化を目指すには、ニオブの量をさらに一桁低減する必要性が明かとなった。
Kokooo*; 村田 勲*; 中野 大介*; 高橋 亮人*; 前川 藤夫; 池田 裕二郎
Fusion Technology, 34(3), p.980 - 984, 1998/11
原研FNSにおいて、バナジウム及びバナジウム合金に関するベンチマーク実験を行った。厚さ5~25cmの実験体系にパルス状D-T中性子を入射し、体系から漏洩してくる中性子のエネルギースペクトルを0度及び25度の2つの角度点において飛行時間法により測定した。中性子の検出効率は、ベリリウム及び黒煙からの漏洩中性子スペクトル、Cf-252の核分裂スペクトル、水素の弾性散乱を利用して実験的に、そしてSCINFULコードによる計算も併用して決定した。測定した中性子スペクトルは、MCNP輸送計算コード及びJENDL-3.2,JENDL Fusion File,EFF-3,FENDL/E-1.0の4種の評価済み核データファイルによる計算値と比較した。その結果、すべての計算値は実験値とおおむね一致した。
今野 力; 前川 藤夫; 大山 幸夫; 池田 裕二郎; 和田 政行*; 前川 洋
Fusion Technology, 34(1), p.6 - 17, 1998/08
ITERの遮蔽設計で使われている輸送計算コードMCNP-4AとDORT3.1及び核データライブラリーFENDL/E-1.1の妥当性を検証するために、原研FNSで実施した大型のSS316体系を用いたバルク遮蔽実験の解析を行った。FENDLの次版に多くの核種が取り入れられているJENDL Fusion Fileを用いた解析も実施した。FENDL/E-1.1,JENDL Fusion Fileを用いたMCNP計算は、測定データと30%以内で一致した。DORT計算も、中性子175群、線42群のエネルギー構造で自己遮蔽補正をした多群ライブラリーを用いた場合にはMCNPと同精度で実験を再現することができた。FENDL/E-1.1,JENDL Fusion Fileを用いたMCNP-4A及びDORT3.1によるバルク遮蔽設計計算の精度は、厚さ900mmのSS316に対し30%以内であると結論できる。
池田 裕二郎; 前川 藤夫; 春日井 好己; 宇野 喜智; A.Kumar*; M.Z.Youssef*; M.A.Abdou*; 今野 力; 和田 政行*
Fusion Engineering and Design, 42, p.289 - 297, 1998/00
被引用回数:6 パーセンタイル:48.76(Nuclear Science & Technology)本研究は、核発熱測定技術の開発によりITER構造材のD-T中性子に対する核発熱実験データを取得し、ITER設計に用いる計算手法及び核データの妥当性を検証することを目的とする。試験した材料はSS-316、銅、黒鉛、タングステン、クロム、ベリリウムで、全核発熱をマイクロカロリメータで、線発熱をTLDで測定した。解析は、計算コードMCNP-4A、KERMAを含む核データとしてJENDL-3.2及びFENDL-1を用いた。実験と計算の比較から次のことが示された。(1)銅、黒鉛、SS-316、クロム、ジルコンは計算と実験は10%以内で一致、(2)ベリリウムは、JENDL、FENDLともに発熱が大きく過少評価、全核発熱についてはJENDLが25%の過少評価、(3)タングステンでは、両ライブラリーとも、全核発熱、発熱両方で30%の過大評価が示された。ベリリウム、タングステンの核データ、特にKERMAの見直しが必要である。