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倉島 俊; 宮脇 信正; 奥村 進; 石堀 郁夫; 吉田 健一; 柏木 啓次; 福田 光宏; 奈良 孝幸; 上松 敬; 中村 義輝
JAEA-Review 2005-001, TIARA Annual Report 2004, p.349 - 351, 2006/01
原研AVFサイクロトロンでは、高エネルギーイオンビームの生物への照射効果や宇宙用半導体のシングルイベント効果の研究をより微細な領域で行うために、集束方式のマイクロビーム形成技術によりビームスポット径及び照準位置精度1ミクロンを目指して研究開発を行っている。サイクロトロンによって加速されたビームをスポット径1ミクロンに集束させるためには、四重極レンズでの色収差の影響を考慮する、ビームのエネルギー幅を0.02%以下にする必要がある。そこで、エネルギー幅を最小化するために、加速電圧波形を最適化してビームのエネルギー利得を均一化するフラットトップ加速技術の開発を行っている。フラットトップ加速を実現するためには、一つのビームバンチを一度に取り出すシングルターン取り出しが必要条件である。シングルターン取り出しを簡便に確認するために高分解能デフレクタプローブを開発し、ネオン260MeVのビーム開発を行った結果、従来に比べて短時間でシングルターン取り出しが可能になった。また、高エネルギーのプロトンビームのフラットトップ加速も行い、従来に比べて高い引き出し効率が得られ、放射化を低減できることがわかった。
横田 渉; 佐藤 隆博; 及川 将一*; 酒井 卓郎; 奥村 進; 倉島 俊; 宮脇 信正; 柏木 啓次; 福田 光宏
JAEA-Review 2005-001, TIARA Annual Report 2004, p.291 - 292, 2006/01
高崎研究所のTIARAでは、高LET重イオンを用いた生体機能の解明や、宇宙用半導体のシングルイベント発生機構の解明等に利用するため、サイクロトロンで加速した数百MeVの重イオンビームを、4連四重極磁気レンズにより1m以下の直径に集束するマイクロビーム形成装置の開発を進めている。ビームのエネルギーの広がり(E/E)を1mの達成に必要な0.02%以下にするために、サイクロトロンにおいてフラットトップ加速を導入するとともに、主要ビームラインの再アラインメント及びビーム径計測方法の改良を行った。この結果、260MeV-Neビームを用いて、最小で2m以下のマイクロビームが形成されたことを確認した。
中村 義輝; 奈良 孝幸; 上松 敬; 石堀 郁夫; 倉島 俊; 福田 光宏; 奥村 進; 横田 渉; 吉田 健一; 宮脇 信正; et al.
Proceedings of 17th International Conference on Cyclotrons and Their Applications (CYCLOTRONS 2004), p.157 - 159, 2005/00
原研高崎のAVFサイクロトロン装置は、1991年以来13年間にわたり順調に運転されている。この装置は、運転条件の頻繁な変更により、さまざまなイオン種を提供している。マイクロビーム形成に必要な0.02%のエネルギー幅の重イオンビームを生成するため、われわれはフラットトップ加速システムや鋸歯状波型ビームバンチャーの開発,中心領域の改造等を行っている。また、受動型のグラジエントコレクターは、サイクロトロンからのビーム引き出し軌道と、基幹ビーム輸送ラインとの完全な整合を計るため、内側に励磁コイルを収納した新型に置換された。可動型の永久磁石で構成されたコンパクトなイオン源は、おもに軽イオンを生成するために設計されたが、これは将来既設のマルチカスプイオン源と置換される予定である。
奥村 進; 宮脇 信正; 倉島 俊; 吉田 健一; 福田 光宏; 石堀 郁夫; 上松 敬; 奈良 孝幸; 中村 義輝; 荒川 和夫
Proceedings of 17th International Conference on Cyclotrons and Their Applications (CYCLOTRONS 2004), p.410 - 412, 2005/00
原研AVFサイクロトロンで加速したビームのエネルギー幅をエネルギー分解能dE/E=0.001%で計測する機器の開発を行った。今回開発したのは、最小設定幅が0.01mmまで可能な3組のビームスリット及びビーム強度モニタで、既設偏向電磁石と組合せることで、高い分解能を達成する。偏向電磁石のオブジェクト及びイメージ位置の既設ビーム診断用チェンバーに設置するために、コンパクトな設計となっており、その実装を完了し、予備テストを実施した。この計測システムを用いてビームエネルギー幅計測を行い、マイクロビーム形成に必要なdE/E=0.02%のビームエネルギー幅をフラットトップ加速によるビームエネルギー幅縮小化で達成することを目指す。
倉島 俊; 宮脇 信正; 福田 光宏; 奥村 進; 奈良 孝幸; 上松 敬; 石堀 郁夫; 吉田 健一; 中村 義輝; 荒川 和夫
JAERI-Review 2003-033, TIARA Annual Report 2002, p.310 - 311, 2003/11
原研AVFサイクロトロンは、材料科学・バイオ技術専用のサイクロトロンとして世界で初めて建設され、イオン種・エネルギーを短時間で切り替えるカクテルビーム加速技術,大面積均一照射技術,パルスビーム生成技術,イオン源技術などを開発し、イオンビーム利用研究を先導する最先端の加速器技術を生み出してきた。バイオ技術分野においては、微細孔(マイクロアパーチャ)を用いたコリメート方式により世界に先駆けて開発したビームスポット径約10umの数百MeV級重イオンマイクロビーム形成技術とシングルイオンヒット技術が生物細胞への局部照射など生体機能解明研究に応用されているが、さらにビームスポット径の高分解能化と照準位置の高精度化を図り、最先端のバイオ・材料研究に資するサブミクロンビーム形成を実現するため、サイクロトロン加速器技術の高度化を進めている。従来のサイクロトロンより加速電場及び磁場の安定性とビームのエネルギー分解能を1桁以上も向上させ、4連四重極レンズを用いたビーム集束方式により数百MeV級重イオンでは世界初となるビームスポット径1um以下のサブミクロンビーム形成の実現を目指している。
石井 保行; 磯矢 彰*; 小嶋 拓治; 荒川 和夫
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 211(3), p.415 - 424, 2003/11
被引用回数:18 パーセンタイル:73.82(Instruments & Instrumentation)超マイクロイオンビーム形成装置で形成を目指している径0.1m以下のビーム径の評価を行うため、ビーム径評価システムを開発した。このシステムでは鋭いナイフエッジでビームを徐々に遮り、このエッジ後方に配したファラディーカップで減衰電流を測定し、この電流から径を評価する。このシステムに求められている空間分解能は少なくとも0.02mであり、この分解能を得るため、鋭いナイフエッジの製作,微小ナイフエッジ移動・位置検出システム、及び微小電流測定系の開発を行った。また、ビーム径の評価を行うため、ビーム集束点でのイオン密度に関する考察を行い、この密度がフラットトップ的なイオン密度であることを明らかにした。この装置を用いてビーム径の測定を行い超マイクロイオンビーム形成装置によりこの時点で形成されたビーム径が0.56mであることを示した。この結果から本ビーム径評価システムにより0.1m級のビーム径の測定が可能で或ることを示せた。
福田 光宏; 倉島 俊; 奥村 進; 宮脇 信正; 上松 敬; 中村 義輝; 奈良 孝幸; 石堀 郁夫; 吉田 健一; 横田 渉; et al.
Review of Scientific Instruments, 74(4), p.2293 - 2299, 2003/04
被引用回数:14 パーセンタイル:58.32(Instruments & Instrumentation)3種類の加速ハーモニクスモード(h=1,2,3)を有するエネルギー可変・加速粒子多種類型AVFサイクロトロンにおけるイオンビームのエネルギー幅最小化に最適なフラットトップ加速システムの検討を行い、基本波加速電圧にその5倍の周波数を持つ高調波電圧を重畳する方法が最適であることを理論的に明らかにした。第5高調波を用いたフラットトップ加速は、高調波電圧発生に必要な増幅器パワーと共振空洞内の消費パワーを最小化し、1ターン当たりのエネルギー利得を増大させるという特長を持っている。そこで、原研AVFサイクロトロンにおいては、ビーム径1mのマイクロビーム形成を実現するため、ビームエネルギー幅を0.02以下に最小化するフラットトップ加速システムの仕様検討を行い、加速電圧安定度の許容値が基本波210以下、第5高調波110以下、加速電圧位相安定度許容値が0.2以下、磁場安定度許容値が1.910以下であることを定量的に示した。本仕様を踏まえ、コールドモデル試験及び電磁場解析コードMAFIAを用いた計算により、コンパクトで省パワー性に優れた第5高調波発生用共振空洞を設計した。
中村 義輝; 奈良 孝幸; 上松 敬; 石堀 郁夫; 田村 宏行; 倉島 俊; 横田 渉; 奥村 進; 福田 光宏; 荒川 和夫
AIP Conference Proceedings 600, p.129 - 132, 2001/00
原研高崎のAVFサイクロトロン装置は、1991年3月における50MeV,4Heのファーストビーム引き出し以来、深刻な故障もなく順調に稼働している。過去7年間の平均では、年間運転時間は約3200hである。最近3年間では、われわれは次のような改良や開発等を実施した。サイクロトロンビームの安定化,制御計算機と基本プログラムの更新,新ECRイオン源の設置及びロータリーシャッターの改造。さらに、M/Q=4とM/Q=2のカクテルビームが、継続的に開発されている。現在、われわれは第5高調波の付加によるフラットトップ加速のためのRF空洞を検討している。