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田中 利幸; 武藤 康
火力原子力発電, 51(10), p.318 - 323, 2000/10
最近50年間における高温ガス炉の発電利用分野における開発の経過を記す。高温ガス炉ガスタービンの開発が1960年代に始まり、一たん凍結された後、近年再開されるに至った経緯、各国の現状、高温ガス炉の特徴、OGL-1ループ,HENDEL,HTTRの経緯、高温ガス炉ガスタービンの特徴、プラント設計例、研究開発の現状について記す。さらに、将来展望として、開発試験のあり方、経済性の見通し、高性能化の可能性について記した。
小泉 興一; 中平 昌隆; 伊藤 裕*; 高橋 弘行*; 多田 栄介; 伊尾木 公裕*; Johnson, G.*; 小野塚 正紀*; Y.Utin*; Sonnazzaro, G.*; et al.
Proc. of 17th IEEE/NPSS Symposium Fusion Engineering (SOFE'97), 2, p.933 - 936, 1998/00
ITERの7大工学R&Dの1つとして、95年から我が国が製作を進めていたITER真空容器実規模セクタモデルは、当初の予定通り本年9月に製作を完了した。実機の1/20セクタに対応するセクタモデルは、ポート中央面で分割された2個の9度セクタから成り、候補案である2つの異なる製作法、溶接法を用いて製作されたが、2つのセクタモデル(A及びB)は、平均で3mm、最大でも
6mmの製作寸法精度を満足した。製作の完了した2個の9度セクタ(A及びB)は、9月末に試験サイトである東海研究所(HENDEL棟)に搬入され現地溶接試験の準備作業が開始された。本報告は、真空容器実規模セクタモデルの製作によって得られた主要成果と、現在の進行状況の詳細を報告するためのものである。
藤崎 勝夫; 稲垣 嘉之; 高野 栄; 大内 義弘; 加藤 道雄; 会田 秀樹; 関田 健司; 森崎 徳浩; 須山 和昌*; 岩月 仁*; et al.
JAERI-Tech 97-053, 57 Pages, 1997/10
本報告書は、HTTR炉床部構造物の構造健全性の確認、HTTRの運転・保守、共用期間中検査等に反映するデータの取得を目的として実施したHENDEL炉内構造物実証試験部(T)の解体検査の結果について述べたものである。T
試験部は、1982年以来約14,500時間の試験運転が行われ、1997年6月に解体された。解体時に実施した目視・寸法検査により、全ての黒鉛構造物に破損がなく、その配列も据付時と同じ状態で保持されていることを確認した。腐食については、高温プレナムブロックでは微小な酸化痕が生じていたが、他の黒鉛ブロックには観測されなかった。また、高温プレナムブロックのヘリウムガス流路やサポートポストの表面に磁性を有する黒色粉末が付着していた。炉心拘束バンドの締付力については、据付時に比較して約20%の低下が認められたが、低温冷却材の漏洩を増加させるような固定反射体間のギャップの拡がりは生じていなかった。
日野 竜太郎; 藤崎 勝夫; 小林 敏明; 会田 秀樹; 太田 幸丸; 大内 義弘; 関田 健司; 羽賀 勝洋; 加藤 道雄; 茂木 春義; et al.
JAERI-Tech 96-037, 45 Pages, 1996/09
HTTRという実炉を用いて世界で初めて高温核熱利用系を接続して実証試験を実施するのに先立ち、機器の高性能化、運転・制御及び安全技術の実証、設計・安全評価解析コードの検証のための炉外技術開発試験が不可欠である。そこで、HTTRの最初の熱利用系である水蒸気改質水素製造システムの炉外技術開発試験装置の設計検討を行った。本報告は、試験装置のなかで原子炉システムを模擬して約900Cの高温ヘリウムガスを水蒸気改質システムに供給するヘリウムガス供給系の設計についてまとめたものである。HENDEL全設備を調査してヘリウムガス供給系に再利用可能な機器を評価・整理した。また、新規に製作するヘリウムガス高温加熱器等の熱流動性能及び構造強度の評価を行い、その仕様と構造を定めた。
大内 義弘; 藤崎 勝夫; 小林 敏明; 加藤 道雄; 太田 幸丸; 渡辺 周二; 小林 秀樹*; 茂木 春義
JAERI-Tech 96-030, 244 Pages, 1996/07
大型構造機器実証試験ループ(HENDEL)は、HTTRの炉内構造物及び高温機器に関する性能及び信頼性を実証するための大型試験装置である。主要設備は、M+Aループ(高温ヘリウムガス供給系)、T試験部及びT
試験部であり、1995年2月までの通算運転時間は、M+Aループで22900時間、T
試験部で19400時間、T
試験部で16700時間である。実証試験は当初の目的を果し、HTTRの設計、安全審査及び建設に活用された。また、10年以上の運転経験により、大型ガスループの運転技術、ヘリウムガスの取扱技術及び高温機器の保守技術を確立した。本報告書は、HENDELの設備の概要、1982年3月から1995年2月までの運転実績及び保守管理の内容についてまとめたものである。
日野 竜太郎; 鈴木 邦彦; 羽賀 勝洋; 根小屋 真一; 深谷 清; 清水 三郎; 小貫 薫; 高田 昌二; 茂木 春義; 数土 幸夫
JAERI-Review 95-016, 115 Pages, 1995/10
HTTRの目的の一つは高温核熱利用の有効性を実証することである。HTTRに熱利用系を接続するのに先立ち、熱利用系及び構成機器の性能、熱利用系と原子炉システムとの整合性、安全性能などを検証する必要がある。そこで、HENDELを用いた炉外実証試験を提案し、これまで熱利用系の候補として挙げられてきた水素/メタノール製造システム(水蒸気改質システム)、熱化学法及び高温水蒸気電解法による水素製造システム、ガスタービン発電等について、R&Dの現状、技術的問題点、システムの概要などについて検討を行った。本報告はその検討結果を示すものであり、水蒸気改質システムは他のシステムより容易に設計・製作が可能であるため、HENDELに早期に設置し、炉外実証試験を通して、システム特性の把握、運転制御法の確立等を行うとともに、将来の核熱利用系に対して汎用性のある高温隔離弁、受動的冷却型蒸気発生器などの各種安全機器・技術を検証・高度化することができることを示した。
高田 昌二; 鈴木 邦彦; 稲垣 嘉之; 井岡 郁夫; 数土 幸夫
JAERI-Research 95-048, 41 Pages, 1995/07
MHTGR用受動的冷却システムの冷却特性を把握するために、高温ガス炉炉床部(CBS)の実寸大モデルであるHENDEL-T試験部により、圧力容器内ヘリウムガス圧力を1~3MPaの範囲で変えて、冷却材強制循環喪失事故を模擬した自然循環試験を行った。試験により得られたデータを用いて数値解析コードTHANPACST2の数値解析手法及びモデルの検証を行うとともに、自然循環時におけるヘリウムガスの伝熱流動特性及び構造物温度の過渡変化挙動を調べた。炉床部黒鉛ブロック間のヘリウムガスの漏れ流れを考慮した数値解析結果は実験結果をよく表した。また、構造物の温度の過渡変化は、炉床部黒鉛ブロック間のヘリウムガスの漏れ流れ、ヘリウムガス圧力及びHENDEL-M+Aループにある高温配管等の高温機器からの放熱の影響を受ける。
高田 昌二; 鈴木 邦彦; 稲垣 嘉之; 井岡 郁夫
JAERI-Data/Code 95-005, 203 Pages, 1995/06
MHTGRの受動的冷却特性を把握するために、構造物の熱伝導、放射伝熱及び視線対流熱伝達を考慮して炉内構造物温度の過渡変化を調べることができる二次元非定常伝熱流動解析コードである-THANPACS T2-を開発した。数値解析コードTHANPACS T2のコード機能の確認を目的として、本数値解析コードを高温ガス炉の炉床部(CBS)の実寸大モデルであるHENDEL-T2試験部で行った強制循環喪失事故を模擬したT圧力容器内自然循環試験に適用した。本報告書では、THANPACS T2のマニュアルとして供するように、解析手法、コードの構成、入力データ、図形処理プログラム及び数値解析結果の一例について述べる。
宮本 喜晟; 日野 竜太郎; 稲垣 嘉之; 高瀬 和之; 井岡 郁夫; 高田 昌二; 鈴木 邦彦; 國富 一彦; 丸山 創; 近藤 康雄
JAERI 1333, 196 Pages, 1995/03
HENDELは、現在建設中のHTTRの燃料体、炉床部等の実規模モデルによる実証試験を高温高圧のヘリウムガス条件下で行うために建設された大型研究施設である。HENDELのT試験部では、燃料棒及び燃料体の伝熱流動特性を明らかにして炉心熱設計式を取得するとともに、流路閉塞事故時等における燃料体の安全性データを蓄積し、実機雰囲気を模擬した条件下で制御棒駆動装置の作動信頼性の確認などを行った。T
試験部では、固定反射体間の冷却材漏えい試験、炉床部の伝熱特性試験、冷却材の混合特性試験、炉床部の熱過渡挙動試験、高温二重配管の断熱特性試験などにより、炉内構造物の特性・性能データを取得・蓄積し、同構造物の構造健全性を確証した。これらの実証試験の成果は、HTTRの詳細設計、安全審査及び設工認に活用され、初期の目的を十分達成することができた。本報告書は、今まで得られた成果を取りまとめたものである。
高田 昌二; 稲垣 嘉之; 井岡 郁夫; 数土 幸夫
The 3rd JSME/ASME Joint Int. Conf. on Nuclear Enginering (ICONE), Vol. 2, 0, p.1087 - 1092, 1995/00
MHTGRの受動的冷却特性を把握するために、炉床部(CBS)の実寸大モデルであるHENDEL-T試験部により強制循環喪失事故模擬試験を行い、二次元軸対称非定常伝熱流動解析コードの検証解析を行った。試験の初期条件は、高温及び低温ヘリウムガスの温度と質量流量を、700、150
C及び1.5kg/sとし、ガス圧力をパラメータとして、1.0~3.0MPaの間で変化させ、低温側の圧力は400mmAqだけ高温側より高くした。試験及び数値解析による結論を以下に示す。(1)側部遮蔽体と金属構造材温度は、強制循環喪失後15~40時間でピークとなり、数値解析結果は実験結果をよく表した。(2)高温と低温ガス圧力は、CBS黒鉛ブロック隙間の漏流れで強制循環喪失後6分で均一となる。数値解析結果は漏流れの存在をよく表す。(3)CBSの初期温度は、ガス圧力とともに増加する漏流れにより低下する。(4)CBS温度の経時変化は、ガス圧力とともに増加する自然対流熱伝達の影響を受ける。
高田 昌二; 柴田 光彦; 加藤 道雄; 藤崎 勝夫; 太田 幸丸; 小林 敏明; 林 晴義
JAERI-M 94-013, 89 Pages, 1994/02
逆U字管内を流れる二相流は、気泡が管内に滞留して冷却水流速が0となる閉塞型不安定流動を誘起する。逆U字型伝熱管を用いているHENDELの冷却器Cは、冷却水注水時に伝熱管に滞留する空気が原因で、除熱性能の変化、異常振動の発生及び伝熱管の腐食が生じるものと考えられた。そこで、冷却器C
の構造を模擬した水室と逆U字管に並列なバイパス流路により構成される実験装置を使用して、逆U字管内における二相流の閉塞現象を確認し、その発生条件を明らかにした。また、あらかじめ逆U字管内に滞留した空気を除去する方法であるダイナミックエアベントは可能であることを上記実験装置により確認するとともに、真空冷却水注水法を冷却器C
に適用してその有効性を確認した。
稲垣 嘉之; 高田 昌二; 林 晴義; 小林 敏明; 太田 幸丸; 下村 寛昭; 宮本 喜晟
Nucl. Eng. Des., 146, p.301 - 309, 1994/00
被引用回数:6 パーセンタイル:52.53(Nuclear Science & Technology)高温ガス炉のプラントにおいて、ヘリウム/水熱交換型冷却器は、冷却材(ヘリウムガス)を冷却するために不可欠な機器である。原子炉の安全上、冷却器の冷却性能を長期にわたり維持することは非常に重要であり、性能劣下の原因としては主に冷却水による伝熱管内の汚れが考えられる。HENDELに設置されたこの型の冷却器(4台)について、運転時間約16000hrまでの冷却性能の経時変化を調べた。イオン交換樹脂による冷却水の純水化処理を行った冷却器では、伝熱管内の汚れはほとんど認められなかった。しかし、ろ過水に防食材を加えただけの冷却水を用いた冷却器では、伝熱管内の汚れにより冷却性能が運転時間の経過とともに低下した。また、高温ガス炉の炉内構造物を模擬した黒鉛構造物の酸化によって黒鉛粒子が発生し、それが伝熱管の外表面に付着して冷却性能が低下する現象がみられた。
稲垣 嘉之; 國富 一彦; 宮本 喜晟; 井岡 郁夫*; 鈴木 邦彦*
Nuclear Technology, 99, p.90 - 103, 1992/07
被引用回数:8 パーセンタイル:61.84(Nuclear Science & Technology)高温工学試験研究炉(HTTR)の炉床部における冷却材の混合及び流動特性を把握するため、HTTR炉床部の実寸大モデルであるHENDEL炉内構造物実証試験部(T試験部)を用いた混合実験と3次元熱流体解析コードSTREAM(
-
2方程式乱流モデル)による解析を行った。実験は、中心1領域又は周辺2領域のヘリウムガス温度を他領域のヘリウムガス温度よりも高く設定し、高温プレナム及び出口管内での温度分布を測定した。その結果、ヘリウムガスは炉床部及び出口管内でよく混合され、HTTRの下流に設置された中間熱交換器等は、ホットストリークの影響をほとんど受けないことを確認した。解析結果は、高温プレナム及び出口管内の温度分布を定性的及び定量的によく再現しており、解析コードの有用性を確認した。
鈴木 邦彦*; 稲垣 嘉之; 近藤 康雄; 井岡 郁夫*; 宮本 喜晟; 川上 春雄*; 神坐 圭介*; 圭介*
日本原子力学会誌, 34(1), p.59 - 62, 1992/01
被引用回数:0 パーセンタイル:0.36(Nuclear Science & Technology)高温工学試験研究炉(HTTR)の炉心出口7領域の冷却材温度(約950C)は、各領域に挿入された熱電対により運転時に常時監視される。この熱電対は、炉心の状態を観察するうえで重要な計測機器であり、原子炉圧力容器の外側から炉内構造物を貫通して炉心出口領域まで挿入され、交換可能な構造となっている。この熱電対の構造健全性を確認するために、HENDELT
試験部に設置されたHTTRと同等の構造を有する熱電対について、約7000時間使用後に材料試験等を実施した。その結果、シース材及びセラミックコーティング処理を行った保護管の腐食及び強度低下は、実用上問題のない範囲であった。また、新しい熱電対との交換も支障なく行われ、交換性についても確認した。
宮本 喜晟; 日野 竜太郎; 高瀬 和之
Transport Phenomena Science and Technology 1992, p.690 - 695, 1992/00
大型構造機器実証試験ループ(HENDEL)のT試験部を用いて、高温工学試験研究炉(HTTR)の第2次炉心用高性能模擬燃料棒の伝熱流動試験を行った。使用した模擬燃料棒には、黒鉛スリーブ表面に高さ0.5mm、幅0.5mmの矩形突起を設け、突起配置のピッチを変えた3種類の模擬燃料棒を用意した。HTTRの流動条件であるRe数が、3000~7000の範囲では、突起のピッチと高さの比(P/h)が10,20,40に対応して、熱伝達率は突起なしの標準燃料棒の値に比べて各々2,3,2,1.7倍であった。また、摩擦係数はP/h比が10,20,40に対して標準燃料棒の3,2.6,1.8倍であった。さらに、これらの測定データから整理式を提案した。
稲垣 嘉之; 鈴木 邦彦; 井岡 郁夫*; 國富 一彦; 宮本 喜晟
日本機械学会論文集,B, 57(542), p.3520 - 3525, 1991/10
高温工学試験研究炉(HTTR)の炉床部における冷却材の混合及び流動特性を把握するため、HTTR炉床部の実寸大モデルであるHENDEL炉内構造物実証試験部(T試験部)による混合実験と3次元熱流体解析コードSTREAM(k-
乱流モデル)による解析を行なった。実験は、炉心の中心1領域又は周辺2領域を加熱した場合について行い、高温プレナム及び出口管内の温度分布について解析結果と比較検討した。中心領域を加熱した場合は、高温プレナム内で冷却材が十分に混合され、出口管内でホットストリークは生じていない。また、周辺領域を加熱した場合は、高温プレナム内での混合が不十分でホットストリークが生じるが、出口管内での混合により、中間熱交換器等はホットストリークの影響をほとんど受けないことを確認した。解析結果は、高温プレナム及び出口管内の温度分布を定性的及び定量的によく再現しており、解析コードの有用性を確認した。
日野 竜太郎; 福島 久*; 宮本 喜晟
日本原子力学会誌, 33(7), p.685 - 694, 1991/07
HENDELに設置された燃料体スタッフ実証試験部1チャンネル試験装置を用いて、高温工学試験研究炉と同じ温度圧力条件のもとで、制御棒駆動装置の信頼性試験を実施した。使用した制御棒駆動装置とそれに接続した制御棒は実機とほぼ同じ仕様である。本試験では、実機プラント寿命20年間の想定駆動回数を上回る駆動試験を行なった。通常運転において挿入・引抜き不能は一度もなく、位置制御の設定値と指示値はよく一致した。実機仕様の自由落下スクラムにおいてもスクラム不能は一度もなく、オーバーランは63~71mmの範囲と比較的短距離であった。また、制御棒の挿入・引き抜きによる圧力配分に影響しないことがわかった。試験終了後に構成部品の分解検査を行ったが、とくに異常はみられず健全であった。
井岡 郁夫; 浅海 正延*; 稲垣 嘉之; 松本 公則*; 近藤 康雄; 鈴木 邦彦; 宮本 喜晟
JAERI-M 90-221, 21 Pages, 1990/12
大型構造機器実証試験ループ(HENDEL)の炉内構造物実証試験部(T試験部)に使用されている21/4Cr-1Mo鋼製の圧力容器は、高温工学試験研究炉(HTTR)の原子炉圧力容器と同規模、同材質の圧力容器であり、主フランジのシール構造も同じ二重金属Oリング方式を用いている。そこで、T
試験部主フランジの金属Oリングのシール特性を明らかにして、HTTRの原子炉圧力容器主フランジに用いられるシール構造の健全性を確証した。18回の起動・停止を含む約7700時間運転後のT
試験部主フランジの漏洩量を加圧放置法により測定した。HTTR実機条件下(ヘリウムガス:400
C、40kg/cm
G、4kg/s)で、内側金属Oリングからの漏洩量は、測定限度9.6
10
atm・cm
/sec以下であった。この結果から、HTTR寿命中ヘリウムガスの漏洩は、二重金属Oリングにより防止され、
シールには圧力がほとんどかからず、主フランジシール部の健全性が保たれるものと予想される。
宮本 喜晟; 鈴木 邦彦; 日野 竜太郎; 高瀬 和之; 稲垣 嘉之; 井岡 郁夫
Nucl. Eng. Des., 120, p.435 - 445, 1990/00
被引用回数:3 パーセンタイル:40.65(Nuclear Science & Technology)大型構造機器実証試験ループ(HENDEL)は高温工学試験研究炉(HTTR)の大型機器を実証するために建設し、運転されている。HENDELのT試験部はHTTRの燃料体スタッフを模擬し、その伝熱流動特性データを取るためのものである。軸方向に一様、指数、COSの熱流束分布をつけて1000
Cの高温試験を行った。試験結果は熱流束分布と熱流束の大きさによらず、前に提案した実験式に一致していることを示している。一方、HTTRの炉床部の特性を実証するために、T
試験部もHENDELに設置されている。今までの試験から炉床部が所定の性能を有していることを示している。混合特性では、高温のヘリウムガスが高温プレナムに流れる場所で混合が始まり、高温出口管の下流部で完全に混合されることが明らかになった。また、シール特性では4000時間後の漏れ量が変化しないこと、さらに、金属構造物の温度が500
C以下であることが明らかになった。
下村 寛昭; 川路 さとし
Proc. of the IAEA Specialists' Meeting on Communication and Data Transfer in NPP, 17 Pages, 1990/00
HENDELの計画に際して、その大規模かつ複雑な試験プラントを限られた人員で容易、安全に運転し、極めて多数のプラント情報と試験データを迅速、容易に得られることを基本的な設計思想とした。これを実現するための設計クライテリアとそれらを具体化するためのハードウェア構成、分散型計装システムによるヒューマンエラー及び不完全プラント条件による誤操作等の防止の考え方、在来計装及びバックアップ方法、スーパーヴァイザリコンピューターと運転シーケンスのソフト化及び運転多様化への対応方法、データ処理システム及びデータ転送ネットワークの等について、ハード、ソフト両面の考え方と実用に至らせるまでの技術処置方法、使用実績等について述べた。使用実績から本システムは目的を完全に満足する一方、システムのブラックボックス化と作業の単純化に伴う新たな問題も発生し、今後の大規模システムでの課題となることを指摘した。