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蓬田 匠; Scaria, J.*; Fablet, L.*; 徳永 紘平; 出井 俊太郎; 東 晃太朗*; 河村 直己*; 高橋 嘉夫*; Marsac, R.*
Chemical Communications, 61(91), p.17926 - 17929, 2025/11
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Chemistry, Multidisciplinary)本研究では、U(VI)からU(V)およびU(IV)への還元反応において、磁鉄鉱のstoichiometry(0
R = Fe(II)/Fe(III)
0.5)がUの酸化還元反応に与える影響を明らかにした。磁鉄鉱のRは、構造中のFe(II)の酸化やプロトン/リガンドにより促進される溶解により容易に変化することが知られているが、これまでの研究ではU(V)の生成反応に関するRの影響は評価されていなかった。本研究では、異なるRを持つ磁鉄鉱上におけるUの電子状態を調べるため、U L
端HERFD-XANES分光法を用い、磁鉄鉱上のU(V)による特異的なピーク分裂を観察した。また、異なる条件下で行った吸着実験の結果、U(V)種が広範な条件下で高い安定性を示すことを示し、10日間の反応時間を経た後でも磁鉄鉱上で安定に存在していることが示された。最も重要な知見として、pHと酸化還元条件に依存して存在量が変化する、磁鉄鉱構造中のFe(II)がU(V)の安定化に重要な役割を果たしていることが明らかになった。
Fablet, L.*; P
drot, M.*; Choueikani, F.*; Kieffer, I.*; Proux, O.*; Pierson-Wickmann, A.-C.*; Cagniart, V.*; 蓬田 匠; Marsac, R.*
Environmental Science; Nano, 12(5), p.2815 - 2827, 2025/05
被引用回数:3 パーセンタイル:53.41(Chemistry, Multidisciplinary)ニッケル(Ni)は環境中に遍在する微量元素である。Niは酸化鉄ナノ粒子との親和性が高く、土壌や水中から酸化鉄ナノ粒子、特に環境中に普遍的に存在する磁鉄鉱によって除去することができれば、環境浄化のための新たな戦略の1つとなり、その研究の意義は大きい。しかし、磁鉄鉱の化学量論(Fe(II)とFe(III)の比率)を制御することが困難であるため、Niと磁鉄鉱の相互作用は十分に理解されていなかった。そこで本研究では、異なるFe(II)とFe(III)の比率を持つ磁鉄鉱ナノ粒子を用い、吸着実験とX線吸収分光法によって溶液中と嫌気雰囲気下におけるNiと磁鉄鉱の相互作用を調べた。この研究により明らかにされた磁鉄鉱とNiの相互作用は、将来的にNi汚染の環境浄化戦略を立案する上で重要な知見となりうる。
蓬田 匠; 高橋 嘉夫*
地球化学, 59(1), p.1 - 10, 2025/03
X線吸収微細構造(XAFS)分光法は、元素の価数や局所構造の情報を与える上に、殆どの元素に応用可能で元素選択性が高く、高感度な分析が可能であるため、天然試料中の主要および微量元素の化学種解析や天然模擬系での化学反応素過程の研究に広く応用されており、宇宙地球化学や環境化学では必須な手法になっている。本稿では、蛍光X線を高いエネルギー分解能で分析してXAFSを測定することで従来検出の難しかった元素を調べた事例や、新しい化学種についての情報を得た事例など、近年のXAFSを用いた研究例を紹介する。
中U(V)の分析事例蓬田 匠
放射光, 38(1), p.19 - 25, 2025/01
高エネルギー分解能蛍光検出-X線吸収端近傍構造分光(HERFD-XANES)法を用いることで、従来のXANES法よりも詳細にウラン(U)化合物の電子状態を議論できるようになった。我々はHERFD-XANES法を元に、将来的に様々な環境試料中のアクチノイドスペシエーションを行うことで、微量アクチノイド元素の環境中移行挙動の予測に貢献することを目指して研究を進めている。本稿では、これらの応用研究を進める上で基盤となる、マイナーな化学種であるU(V)の電子状態をHERFD-XANESにより明らかにするとともに、XANESのシミュレーションを加えて議論した内容を紹介する。
蓬田 匠; 東 晃太朗*; 河村 直己*; 北辻 章浩; 高橋 嘉夫*
no journal, ,
層状ケイ酸塩鉱物である黒雲母は、ウラン(U)鉱山などにおいてUのホスト相であることが知られているが、そのU濃集のメカニズムについては不明な点が多い。本研究では、黒雲母へのU濃集における風化の影響を調べるため、層間のカリウムを抽出する模擬的な風化処理を行った黒雲母にUを吸着させ、Uの化学種を調べた。その結果、層間のカリウム抽出率が高くなるほどUの還元種の割合が高くなり、黒雲母の風化によって発達した劈開でUの還元が生じていることを明らかにした。
蓬田 匠; 山田 真也*; 一戸 悠人*; 佐藤 寿紀*; 早川 亮大*; 岡田 信二*; 外山 裕一*; 橋本 直; 野田 博文*; 磯部 忠昭*; et al.
no journal, ,
環境中でのウランの固定化に関する知見を得るため、層状ケイ酸塩鉱物である黒雲母によるウランの還元反応を研究している。黒雲母中に共存するルビジウムの干渉を除去し、ウランの化学種を調べるため、超伝導転移端センサーとX線発光分光器を利用して黒雲母中のウランの化学種を調べた。その結果、旧ウラン鉱床より採取した黒雲母の化学種を調べることが可能になり、黒雲母中のウランの一部が還元されていることを明らかにした。