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小川 益郎; 西原 哲夫
Nuclear Engineering and Design, 233(1-3), p.5 - 10, 2004/10
被引用回数:27 パーセンタイル:82.85(Nuclear Science & Technology)日本の1次エネルギー供給量は年々増加しており、大量のエネルギーが輸入されている。そのため、エネルギー自給率は原子力エネルギーを考慮しても20%しかない。大量のエネルギー消費の結果、大量の温暖化ガスが環境に放出されている。日本においては、原子力エネルギーがエネルギー供給に重要な役割を占めている。日本原子力研究所で進めているHTTRプロジェクトでは、高温ガス炉水素製造の確立を目指しており、高温ガス炉技術,熱化学法による水素製造技術及びシステムインテグレーション技術の開発を進めている。
稲葉 良知; 西原 哲夫; 新田 芳和*
Nuclear Technology, 146(1), p.49 - 57, 2004/04
被引用回数:5 パーセンタイル:34.57(Nuclear Science & Technology)高温ガス炉(HTGR)を用いた水素製造システムでは、原子炉に水素製造プラントを接続し、多量の可燃性流体を取り扱うことになるが、これによって原子炉の安全性が低下することがあってはならず、特に火災・爆発事故対策は安全上最も重要な課題の1つである。現在、日本原子力研究所では、高温工学試験研究炉(HTTR)に接続する天然ガスを用いた水蒸気改質法による水素製造システムを計画中である。そこで、実用規模のHTGR水素製造システムへの適用までを視野に入れた火災・爆発事故対策を検討し、HTGR水素製造システム及びHTTR水素製造システムで想定される火災・爆発事故について、事象推移と影響を詳細に解析するためのコードシステムP2Aを開発・整備した。本論文では、HTGR水素製造システムで想定される3つの事故シナリオ,P2Aの構造,P2Aを用いた解析の手順及び事故シナリオに基づいた数値解析の結果について述べ、P2AがHTGR水素製造システムにおける火災・爆発事故の解析に対して有効なツールであることを示した。
大橋 弘史; 稲葉 良知; 西原 哲夫; 稲垣 嘉之; 武田 哲明; 林 光二; 片西 昌司; 高田 昌二; 小川 益郎; 塩沢 周策
Journal of Nuclear Science and Technology, 41(3), p.385 - 392, 2004/03
被引用回数:19 パーセンタイル:74.61(Nuclear Science & Technology)原研では、高温核熱利用の有用性の実証を目的として、HTTRと水素製造システム(メタンの水蒸気改質:CH+H
O=CO+3H
)との接続技術の開発を進めている。HTTR水素製造システムの製作の前に、システムの特性把握,原子炉に対応した運転・制御技術の確立,HTTR水素製造システムの安全審査・設工認に必要なデータの取得を目的として実規模単一反応管試験を計画し、HTTR水素製造システムの1/30スケールの規模を有する試験装置を完成させた。さらに、今後の試験を行ううえで必要な水素製造能力,制御性等を確認するために、試験装置完成時にHTTR水素製造システムと同条件下で水素製造試験等の機能試験を実施した。この結果、本装置の水素製造能力は設計値110Nm
/hを満足する120Nm
/hであった。また、起動時におけるヘリウムガスの熱外乱を蒸気発生器で緩和することにより、原子炉戻りヘリウムガス温度に相当する蒸気発生器出口へリウムガス温度を設計値である
10
C以内に制御できた。本報では、機能試験の結果について述べる。
武田 哲明
Proceedings of 12th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-12) (CD-ROM), 4 Pages, 2004/00
原研では、高温ガス炉を用いた熱利用システムとして核熱による水素製造システムの技術開発を進めている。本研究の目的は、HTTR水素製造システムの熱伝達性能を明らかにするとともに高空隙率で金属細線を挿入した流路の伝熱特性,圧力損失特性を取得することである。円管流路を用いた実験から、金属細線を挿入する方法が、高温条件下ではさらなる熱伝達の向上が可能であることがわかった。
武田 哲明; 大橋 弘史; 稲垣 嘉之
日本機械学会2003年度年次大会講演論文集, Vol.3, p.17 - 18, 2003/08
高温ガス炉に接続する水素製造システムにおいて、ヘリウムガス加熱型の水蒸気改質器反応管外側の伝熱促進が水素製造量に及ぼす影響と内管を加熱,外管を断熱した環状流路の熱伝達について検討した。その結果、内管加熱外管断熱の環状流路内に気体が流れる場合の伝熱量は、加熱壁面温度が150C程度でも熱放射により対向壁が加熱される影響は無視できず、流路全体としての気体への伝熱量を求める場合は対向壁が加熱される影響を評価する必要がある。
西原 哲夫; 稲垣 嘉之
Proceedings of GLOBAL2003 Atoms for Prosperity; Updating Eisenhower's Global Vision for Nuclear Energy (CD-ROM), p.320 - 324, 2003/00
高温ガス炉水素製造システムの開発課題として、水素製造設備で発生した熱外乱が原子炉に伝播し、原子炉の運転に影響を与えないための制御技術の開発がある。原研では、蒸気発生器を用いた熱外乱緩和システムを提案し、HTTR水素製造システムによる実証試験を通してこのシステムの有効性を実証する計画である。この技術が成立することにより、水素製造設備と原子炉の運転制御は独立して行えることとなる。本論文は、HTTR水素製造システムの概要を示すとともに、プラント動特性解析により熱外乱緩和システムの有効性を示したものである。
稲葉 良知; 西原 哲夫; 森山 耕一*; 中村 正志*
JAERI-Data/Code 2002-014, 255 Pages, 2002/07
高温ガス炉(HTGR)を用いた水素製造システムでは、原子炉に水素製造プラントを接続し、多量の可燃性流体を取り扱うことになるが、これによって原子炉の安全性が低下することがあってはならず、特に火災・爆発事故対策は安全上最も重要な課題の1つである。現在、日本原子力研究所では、高温工学試験研究炉(HTTR)に接続する天然ガスを用いた水蒸気改質法による水素製造システムを計画中である。そこで、実用規模HTGR水素製造システムへの適用までを視野に入れた火災・爆発事故対策を検討し、HTGR水素製造システム及びHTTR水素製造システムで想定される火災・爆発事故について、事象推移と影響を詳細に解析するためのコードシステムP2Aを開発した。P2Aは、原子炉建家内外部における可燃性流体の漏洩,移流拡散,着火,燃焼(爆燃及び爆ごう)の過程を解析することができる。本報告書では、P2Aコードシステムが解析対象とする施設,事象やコードシステムの概要,使用方法及び予備計算結果について述べる。
西原 哲夫; 羽田 一彦
日本原子力学会誌, 41(5), p.571 - 578, 1999/05
被引用回数:5 パーセンタイル:40.11(Nuclear Science & Technology)高温ガス炉水素製造システムでは、原子炉で発生したトリチウムの製品水素への移行を可能な限り低減する必要がある。さらに、水素製造システムでは、過剰に供給する水蒸気を再利用することによりトリチウム水が蓄積され、さらに製品水素のトリチウム量を増加させる可能性がある。そこで、製品水素を非放射性物質として位置づける観点から製品水素のトリチウム濃度の目標値を5Bq/g-Hと定めた。そして、その目標値を満足させるためには、水素を生成する反応器のみならず、原子炉1次系と水素製造システムの間に設ける中間熱交換器もトリチウム透過量を抑制する必要があり、この手段として酸化膜やコーティングが有効であること、並びに、水素製造システムでリサイクル水のトリチウムを回収する必要はないことを明らかにした。
稲垣 嘉之; 羽賀 勝洋; 会田 秀樹; 関田 健司; 小磯 浩司*; 日野 竜太郎
日本原子力学会誌, 40(1), p.59 - 64, 1998/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Nuclear Science & Technology)本研究の目的は、高温ガス炉水蒸気改質システムにおいて、未反応CHをリサイクルすることによりCH
転化率を向上させる手法の開発である。水蒸気改質反応後の生成ガス中からポリミド系ガス分離膜を用いて未反応メタンを分離抽出し、水蒸気改質器へリサイクルする。ポリミド系ガス分離膜についてH
,CO,CO
,CH
ガスの分離特性を実験及び数値解析により明らかにし、このガス分離器を用いて未反応CH
のリサイクル実験を行った。その結果、CH
転化率(CH
供給量に対するCH
のCOへの転化量)を約20~32%向上させることができた。
西原 哲夫; 羽田 一彦; 塩沢 周策
JAERI-Research 97-022, 110 Pages, 1997/03
高温ガス炉-水素製造システムの安全性に関する検討を行い、以下に示す安全設計の考え方等を提案した。原子炉建家内部の火災・爆発に対しては、その破損により可燃性物質が流入するおそれのある機器・配管を耐震レベルAもしくはC(S
)で設計し、これらの配管を引き回すトレンチ等を窒素雰囲気とすることを提案した。原子炉建家外部の火災・爆発に対しては、水素製造プラントと原子炉の安全上重要な機器との間に離隔距離を取ることを提案した。対象とすべき事故は、大規模液面火災、ファイヤーボール、容器内爆発及び蒸気雲爆発とし、特に蒸気雲爆発に対しては新しい評価方法の考え方を提案した。システム配置上近接立地が要求される場合には、可燃性物質貯蔵タンクを地下埋設式常圧貯蔵タンクとし、強制排気システムを設置することを提案した。
稲垣 嘉之; 日野 竜太郎; 羽田 一彦*; 羽賀 勝洋; 西原 哲夫; 武田 哲明; 塩沢 周策
Proc. of 5th Int. Conf. on Nucl. Eng. (ICONE-5)(CD-ROM), 5 Pages, 1997/00
本論文は、HTTRへの接続を計画している水素製造システムの炉外実証試験の計画について報告するものである。炉外実証試験は、HTTRの中間熱交換器から下流の水素製造システムの約1/30スケールモデルであり、ヘリウムガスから供給される高温の熱を用いて天然ガスの水蒸気改質により水素を製造する。炉外実証試験ではHTTR水素製造システムの設計に基づき、水蒸気改質器、高温隔離弁等の高温機器の開発、性能試験を行うとともに、水素製造システムの過渡応答特性、蒸気発生器を用いた受動的冷却システムの特性等について明らかにする。また、触媒管における水素透過、改質ガス雰囲気中における触媒管材料(ハステロイXR)の腐食・健全性評価、異常時における蒸気発生器の熱流動挙動を明らかにするための要素試験を併せて実施する計画である。
羽田 一彦; 柴田 大受; 西原 哲夫; 塩沢 周策
日本原子力学会誌, 38(10), p.834 - 844, 1996/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Nuclear Science & Technology)高温ガス炉からの核熱を用いて水素を製造する原子炉システムでは、原子炉本体と水素製造システムとの熱的動特性が大きく異なるため、安定な制御性を有する制御概念を構築する必要があり、この制御概念は、種々の水素製造法にも応用できる汎用性を有することが重要である。そこで、高温の熱を必要とする水素製造法について制御設計上の特性を比較し、高温熱を使う吸熱反応が共通性を有するとともに、この反応の原料等として水蒸気が必要であることを明らかにした。さらに、水蒸気改質水素製造システムの過渡特性を検討し、原子炉を冷却するヘリウム回路に設ける蒸気発生器により原子炉システムとしての安定性が確保できることがわかった。これらの結果に基づき、安定な制御性を確保し、かつ、汎用性を有する制御概念として、ヘリウム回路において高温吸熱反応器の下流に蒸気発生器を設置することを提案し、これを代表的な水素製造法に適用した。
佐藤 章一
日本原子力学会誌, 18(11), p.685 - 690, 1976/11
今後大規模に開発できる可能性のある一次エネルギー源は、原子力である。それを、広い利用分野をもつ水素の熱エネルギーに変換できれば、水素をエネルギー担体とする水素エネルギーシステムの成立が可能になる。水素エネルギーは化石燃料への依存性を低下させるのにも有効であろう。このような非電力利用に適した原子炉は、高温ガス炉であるが、水素製造プロセスなどへの利用には、炉とプロセスの結合の境界に関する検討と、原子炉エネルギーの有効利用が可能な経済的な水素製造プロセスの確立が必要である。