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上野 馨; 星 三千男; 斉藤 昭
Radiochem.Radioanal.Lett., 28(5-6), p.355 - 361, 1977/06
ヘキサアンミンコバルト(III)イオンを沈殿剤とする、スカンジウムのフッ素,硫酸,炭酸錯体の沈殿生成挙動を調べた。スカンジウムを含むフッ化アンモニウム,硫酸アンモニウム,炭酸アンモニウム水溶液に,沈殿剤を加えるとオレンジ色の結晶性沈殿が生成した。硫酸,炭酸錯体の組成は、〔Co(NH)〕Sc(SO)・5HO,および〔Co(NH)〕Sc(CO)・1/2〔Co(NH)〕(CO)・5HOであった。これらの錯体の化学的,結晶学的性質を調べた。また炭酸錯体の示差熱分析を行った。
星 三千男; 上野 馨
Radiochem.Radioanal.Lett., 29(6), p.331 - 340, 1977/06
ヘキサアンミンコバルト(III)塩化物を沈殿剤として、トリウムおよびウラン(VI)のスルフィト錯イオンの沈殿を調べた。ウラン(VI)では、オレンジ色の沈殿、〔Co(NH)〕〔UO-(SO)〕22HOが得られた。その沈殿は電子顕微鏡写真から稜の長さが4mの正八面体結晶であり、X線解説分析から格子定数a=10.40のダイヤモンド型立方晶系に属することがわかった。空気中で熱分解をおこなうとコバルト(II)とウラン(VI)の硫酸塩混合物を経て、850C以上で酸化物CoOとUOの混合物を生成する。トリウムの沈殿は一定組成を持たず、合成条件によって変化する。そのため、トリウムの沈殿はトリウムの水酸化物と塩基性亜硫酸トリウムを含むものと考えられる。