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江里 幸一郎; 鈴木 哲; 大楽 正幸; 秋場 真人
Fusion Engineering and Design, 81(1-7), p.347 - 354, 2006/02
被引用回数:12 パーセンタイル:62.35(Nuclear Science & Technology)核融合炉高熱流束機器用冷却管開発の一環として、冷却内面に三角フィンを加工した冷却管を提案している。この冷却管では、三角フィンを簡単なねじ切り加工で形成しており、スクリュウ管と呼ばれる。これまでの室温における実験の結果、フィン形状M10ピッチ1.5mmで最も高い限界熱流束が得られている。本研究では、同形状を有するスクリュウ管の熱伝達係数(HTC)とさらに高温のITERダイバータ冷却条件に相当する4MPa・100Cにおける片側加熱条件における限界熱流束(CHF)実験結果を報告する。熱伝達実験の供試体は無酸素銅製スクリュウ管に、管壁温度測定用の熱電対を埋設したものである。HTCの評価は、実験で得られた壁温度の周方向分布と数値解析を比較することにより行った。解析では冷却面のHTCとして強制対流域における平滑円管のHTCの3倍までを仮定した。実験で得られた壁温は2倍のHTCを適用した場合とほぼ同じであることから、スクリュウ管が平滑管に比べて約2倍の熱伝達係数を持つことを示している。限界熱流束実験の結果、ITERダイバータの設計値である26MW/mのCHFを得るのに必要な流束は4MPa・入口温度100Cにおいて約4.5m/sであり、室温(40C)の場合と比較して約20%の減少が生じることを明らかにした。
平井 武志*; 江里 幸一郎; Majerus, P.*
Materials Transactions, 46(3), p.412 - 424, 2005/03
被引用回数:112 パーセンタイル:88.24(Materials Science, Multidisciplinary)国際核融合実験炉ITERの設計ではベリリウム,炭素繊維強化複合材料(CFC),タングステンがプラズマ対向材料として選択されている。プラズマ対向材料は高熱負荷に曝されるため、その熱負荷に耐えるプラズマ対向機器の開発が不可欠である。通常運転時の定常熱負荷はダイバータ部で20MW/m、第一壁部で0.5MW/mと評価されている。この定常熱負荷試験のために、電子ビーム,粒子ビーム,赤外線ヒーターでの試験及びインパイル試験が行われてきた。その他、非定常なイベントで、高密度で短いパルスのさらに過酷な熱負荷,プラズマディスラプション,プラズマの垂直位置変位(VDE)、そしてELMがプラズマ対向材料に大きな熱流束をもたらす。この模擬実験として電子ビーム(短パルス),プラズマガンそして高出力レーザー装置での実験が行われてきた。ここでは現在選択されているITERのプラズマ対向機器について述べるとともに、これらの装置の特徴と最近の実験結果について纏めたものを報告する。
江里 幸一郎
高温学会誌, 30(5), p.248 - 255, 2004/09
ITERダイバータ用高熱流束機器に要求される機能及び設計条件の説明、並びにITER工学設計活動及び延長期間中実施されたITERダイバータに関する技術開発を解説する。ITERダイバータにおける技術開発は、(1)高熱負荷を除去する冷却構造開発,(2)アーマと銅合金製冷却構造の接合技術開発,(3)3年間の運転に充分耐える機器寿命の確保,(4)中性子照射による性能劣化の評価,(5)大型試験体によるITERダイバータ製作性及び性能実証に大きく纏めることができる。これらの開発は日本,欧州,ロシア,米国の4極の国際協力により実施されており、日本並びに他極の成果を紹介する。
戸田 三朗*; 結城 和久*; 秋本 肇
JAERI-Tech 2004-008, 58 Pages, 2004/03
核融合炉の炉心プラズマ周辺に設置される第一壁,ダイバータ,リミターなどの機器は、プラズマから膨大な熱負荷を受けるため、高熱負荷を有効に除去するための技術が必要である。現状では最高で50MW/m程度の限界熱流束値が報告されているが、今後の核融合炉の実用化を踏まえて飛躍的な限界熱流束値の向上が期待されている。そこで、筆者らは「多孔質体内相変化を利用した除熱」と「ミスト衝突噴流による除熱」の2つの定常除熱法を用いて限界熱流束値の極限に挑戦する実験を行い、次の成果を得た。多孔質体を用いた超高熱流束除去実験では、多孔質体がステンレス時に10MW/m,ブロンズ時に34MW/m,銅ファイバー時に71MW/mの定常除熱を実証した。一方、ミスト衝突噴流による局所高熱流束除去実験では、ミストの液滴径や流速を最適化することにより、15MW/mの除熱を達成した。
鈴木 哲; 上田 良夫*; 徳永 和俊*; 佐藤 和義; 秋場 真人
Fusion Science and Technology, 44(1), p.41 - 48, 2003/07
被引用回数:30 パーセンタイル:85.79(Nuclear Science & Technology)本論文は日本における核融合発電プラントのダイバータ、プラズマ対向機器に関する研究のレビューである。発電プラントの実現に向けて、トリチウム増殖比や熱・粒子相互作用を考慮したプラズマ対向材料の選定,発電に向けた伝熱流動の研究,プラズマ対向材料として最も有望なタングステンに関する接合技術などの製作技術開発、そして発電プラントの設計などの我が国の研究の現状について報告する。
秋場 真人
Proceedings of Japan-U.S. Workshop on Fusion High Power Density Devices and Design, 2, p.86 - 96, 1997/00
水冷却方式の核融合炉用高熱負荷機器の開発状況について報告する。特にITER用ダイバータ板開発の現状を中心に述べる。ITERでは最大20MW/m,10秒の熱負荷が壁面に入ることが予想されている。スワール冷却管を開発して、ITER熱負荷条件に対して1.3倍以上の限界熱流束マージンを実現した。
荒木 政則
JAERI-M 93-073, 132 Pages, 1993/03
日本、EC及び米国のいわゆる3大トカマクの設計・建設を終え、臨界プラズマ条件を達成することに成功した。これに伴い、核融合炉の開発研究は新たな展開を迎え、国際核融合実験炉ITERの概念設計及び実験的基礎研究を行う段階、更には工学設計へと進展している。ITERでは、核融合反応により生成する熱及び粒子エネルギーを利用するため、炉工学技術の研究開発が重要な課題として指摘されるようになってきた。中でもプラズマに直接面するプラズマ対向機器の開発は、ITER設計上最も重要な課題の1つとして上げられる。本稿では、プラズマ対向機器の中で最も熱的に厳しい環境下で使用されるダイバータ板の開発研究に関する研究結果について述べた。
荒木 政則; 秋場 真人; 大楽 正幸; 飯田 一広*; 伊勢 英夫*; 関 昌弘; 鈴木 哲; 横山 堅二
Journal of Nuclear Science and Technology, 29(9), p.901 - 908, 1992/09
次期核融合実験炉用プラズマ対向機器は、プラズマからの高熱負荷を繰り返し受ける受熱機器である。工学的な観点からプラズマ対向機器を考えた場合、アーマ材と冷却構造体との接合特性を評価することが重要である。このため、異った炭素系材料をアーマとして取り付けたダイバータ試験体を製作し、次期核融合実験炉ITER/FERで予想される等価な熱流束を原研の粒子工学試験装置で模擬した熱サイクル実験を行った。実験の結果、CFCをアーマ材として取り付けた接合体において、10MW/m定常、1000サイクルの熱サイクルに損傷なく耐えることを確認した。さらに、12.5MW/m定常、1000サクイルの熱サイクル実験では、実験後の接合体観察において微小破損が接合部に確認されたが、表面温度の上昇等の変化なく、本接合体が耐え得ることを確認した。また、残留応力解析では、製作後のダイバータ試験体観察結果をよく予測しており、十分妥当であることが明らかとなった。