Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
宇田川 豊; 杉山 智之; 天谷 政樹
Journal of Nuclear Science and Technology, 56(12), p.1063 - 1072, 2019/12
被引用回数:8 パーセンタイル:65.31(Nuclear Science & Technology)反応度事故時のペレット・被覆管相互作用により生じる軽水炉燃料の破損に関して、我が国の規制基準改訂の検討に資するため、原子炉安全性研究炉NSRRを用いて得られた近年の研究成果を総括する。これに基づき、現行基準の妥当性及び現行基準に代わりうる新たな判断基準としての燃料破損しきい値とその考え方について議論する。
永瀬 文久; 更田 豊志
Journal of Nuclear Science and Technology, 41(12), p.1211 - 1217, 2004/12
被引用回数:20 パーセンタイル:76.36(Nuclear Science & Technology)高燃焼度BWR燃料被覆管では、半径及び軸方向に平行な面に沿った水素化物の析出が増加する。半径方向水素化物はRIA時の燃料挙動に重要な役割を果たし、PCMI条件下では、被覆管の延性を低下させる可能性がある。PCMI条件下における高燃焼度燃料被覆管の破損挙動に及ぼす径方向水素化物の影響を調べるために、約200600ppmの水素を添加した未照射BWR被覆管のバースト試験を行った。約2030%の水素化物を半径方向と軸方向に平行な面に沿って再配向させた。室温及び373Kにおいて、軸方向の割れを伴う大きな破損開口が生じた。しかし、破裂圧力と残留周方向歪み量に対する径方向水素化物の影響は非常に小さかった。したがって、調べた水素濃度と径方向水素化物割合の範囲において、径方向水素化物のみによって、高燃焼度BWR燃料被覆管の延性が著しく低下することはないと考えられる。
中村 武彦*; 更田 豊志; 杉山 智之; 笹島 栄夫
Journal of Nuclear Science and Technology, 41(1), p.37 - 43, 2004/01
被引用回数:19 パーセンタイル:75.11(Nuclear Science & Technology)反応度事故を模擬した条件での高燃焼度BWR燃料の変形挙動を測定し、破損限界を検討した。NSRRで行った実験では、パルス照射のごく初期に0.4%程度の小さな周方向歪みが生じた時点で被覆管は脆性的に破損した。この変形の歪み速度は数10%/s程度であった。これらの結果をペレットの熱膨張の計算値と比較した結果、この被覆管変形はペレットの熱膨張によって生じており、ペレットに蓄積されたFPガスの影響は小さいことが示された。また、被覆管温度が破損しきい値に及ぼす影響を個別効果試験によって調べた。高燃焼度BWR燃料の破損しきい値に及ぼすパルス幅の影響について、歪み速度,変形の程度、及び被覆管温度の観点から議論した。
宇根崎 博信*; 奥村 啓介; 北田 孝典*; 佐治 悦郎*
Transactions of the American Nuclear Society, 88, p.436 - 438, 2003/06
日本原子力研究所・炉物理研究委員会では、軽水炉次世代燃料に対する核特性の計算精度を検討するため、「軽水炉次世代燃料の炉物理ベンチマーク」を提案した。次世代燃料とは、UOあるいはMOX燃料を用いたPWRまたはBWRにおいて70GWd/t程度の高燃焼度を目指すものであり、U-235濃縮度5wt.%といった現行軽水炉に対する規制を超える燃料のことを言う。これまでに12の機関がベンチマークに参加しており、異なるコードと核データライブラリを用いた格子燃焼計算結果の比較から、解析精度の現状と今後の検討課題が明らかにされた。
中村 武彦; 中村 仁一; 笹島 栄夫; 上塚 寛
Journal of Nuclear Science and Technology, 40(5), p.325 - 333, 2003/05
被引用回数:2 パーセンタイル:18.89(Nuclear Science & Technology)BWRの不安定性による出力振動時にスクラム不能過渡事象(ATWS)が重なった時の高燃焼度燃料の挙動を調べるため、出力振動を模擬した条件での照射済燃料の照射試験をNSRRにおいて実施した。この試験では燃焼度25及び56GWd/tUの照射済燃料を、約2秒周期でピーク出力が最高50から95kW/mに達する4回から7回の出力振動条件で照射した。この出力振動条件は、NSRRの6本の調整棒をコンピュータ制御により高速で引抜き・挿入を行うことで実現した。燃料棒の変形は、368J/gまでの燃料エンタルピ範囲では、反応度事故(RIA)条件で行った試験結果と同等であった。変形はペレット-被覆管機械的相互作用(PCMI)によって生じ、おおむね燃料エンタルピに比例した。ラチェッティングによる変形の累積は見られなかった。他方、FPガス放出はRIA試験に比べて小さく、これら2種類の過渡試験では放出メカニズムが異なることを示した。
奥村 啓介; 宇根崎 博信*; 北田 孝典*; 佐治 悦郎*
Proceedings of International Conference on the New Frontiers of Nuclear Technology; Reactor Physics, Safety and High-Performance Computing (PHYSOR 2002) (CD-ROM), 10 Pages, 2002/10
日本原子力研究所・炉物理研究委員会では、軽水炉次世代燃料に対する核特性の計算精度を検討するため、「軽水炉次世代燃料の炉物理ベンチマーク」を提案した。次世代燃料とは、UOあるいはMOX燃料を用いたPWRまたはBWRにおいて70GWd/t程度の高燃焼度を目指すものであり、U-235濃縮度5%などといった現在の日本の燃料規制を超える核分裂性富化度を想定している。12の機関が異なるコードとデータを使用してベンチマーク問題の解析を行い、提出された結果を比較した。その結果、現在のデータと手法による解析精度の現状と今後検討すべき課題が明らかとなった。
中村 仁一; 中村 武彦; 笹島 栄夫; 鈴木 元衛; 上塚 寛
HPR-359, Vol.2, p.34_1 - 34_16, 2002/09
BWRにおいては、ボイド発生による出力低下とボイドの消滅による出力上昇が繰り返され、原子炉出力が増幅的に振動する出力振動が起こりうる。このBWRの出力振動時の燃料挙動を明らかにするため、2種類の照射済燃料の模擬出力振動試験をNSRRにおいて実施した。一つは、高燃焼度燃料の挙動を明らかにするための高燃焼度BWR燃料(燃焼度56GWd/t)の試験であり、他の一つは、高出力条件下での燃料挙動を明らかにするための20%高濃縮燃料(燃焼度25GWd/t)を用いた実験である。被覆管伸び,燃料スタック伸び,被覆管温度等の燃料挙動データが得られた。DNBは、これらの試験では生じなかった。出力振動中に被覆管伸び,ペレットスタック伸びによりPCMIが観察されたが、被覆管の残留伸びは非常に小さかった。出力振動時の燃料挙動を炉内データ,照射後試験データにより議論し、燃料挙動解析コードFEMAXI-6とFRAP-T6の計算結果を実験結果と比較した。
中村 武彦; 草ヶ谷 和幸*; 吉永 真希夫; 上塚 寛
JAERI-Research 2001-054, 49 Pages, 2001/12
冷温起動時の反応度事故を模擬した条件で高燃焼度BWR燃料をパルス照射し、燃料の温度,変形,破損,FPガス放出挙動を調べた。本研究で用いた燃焼度56GWd/tUまでの国産BWR燃料では、被覆管の水素吸収量は約100ppm以下であり脆化が小さいため、ピーク燃料エンタルピ607J/g(145cal/g)までの実験条件の範囲ではペレット-被覆管機械的相互作用(PCMI)による被覆管の脆性的な割れ(PCMI破損)は生じなかった。さらに燃焼度の高い燃焼度61GWd/tUのBWR燃料では、水素吸収量が150ppmを超え、燃料エンタルピ260~360J/g(62~86cal/g)でPCMI破損が生じた。この高燃焼度BWR燃料の破損挙動は本実験により初めて見いだされたものである。また、照射後試験の結果、BWR燃料では水素化物分布が比較的ランダムに分布していたためPWR燃料に比べて低い水素吸収量で破損が生じたものと判断された。また、実験と解析コードによる計算結果の比較により、PCMI破損をもたらす被覆管の変形は主にペレットの熱膨張によってもたらされること、被覆管の温度が上昇した場合にはFPガスによる変形が顕著になることなどが明らかになった。
炉物理研究委員会
JAERI-Research 2001-046, 326 Pages, 2001/10
日本原子力研究所炉物理研究委員会の下に設置された軽水炉次世代燃料の炉物理ワーキングパーティでは、軽水炉次世代燃料の核特性計算手法の精度を検討するために一連のベンチマーク問題の提案を行っている。次世代燃料とは、70GWd/t程度と現行の設計を大きく上回る燃焼度の増大を目指す燃料をいう。この結果、作成したベンチマーク問題の仕様は、235U濃縮度5wt%といった現行の設計限界を上回るものとなった。ワーキングパーティでは、ウランまたはMOX燃料を装荷したピンセル、PWR集合体、BWR集合体の計6つのベンチマーク問題を提案している。本報告書は、このベンチマーク問題の詳細仕様を示すとともに、ワーキングパーティメンバーの11機関が実施した予備解析の結果とその比較についても併せて述べる。
ハルデン共同研究合同運営委員会
JAERI-Tech 2000-066, 60 Pages, 2000/11
日本原子力研究所は国内の諸機関との間でノルウェー・ハルデン市にあるハルデン沸騰型重水原子炉(HBWR)を利用した複数の共同研究を行っている。これらの共同研究の多くは、OECD/NEAハルデン原子炉計画(ハルデン計画)への原研の加盟期間の更新に合わせて、3年毎に更新する二者間の共同研究契約に基づいて実施している。本報告書は各共同研究について、その目的・内容及び1997年1月から1999年12月にわたる3年間の研究で得られた成果の概要をとりまとめたものである。今期3年間には、9件の共同研究を行った。このうち2件は契約期間中に研究を終了し、残り7件は次期期間(2000.1-2002.12)でも継続して研究を実施することとなった。
中村 仁一; 上塚 寛; 河野 信昭; 大枝 悦郎; 助川 友英; 古田 照夫
HPR-345 (Vol. II), 0, 13 Pages, 1995/00
ハルデン炉で最高燃焼度62MWd/kgUまで照射された7本の燃料棒の照射後試験が原研で実施されており、現在までに全ての非破壊試験と一部を除いた大部分の破壊試験が終了した。このうち3本の燃料棒は16年間にわたって照射されており、金相試験で照射初期の高出力時に生じたと推定される顕著な柱状晶の成長と中心孔の形成が観察された。これらの燃料棒のFPガス放出は、製造時の燃料密度より、柱状晶の成長と中心孔の形成に大きな影響を受けていると推定された。ペレットの径方向燃焼度分布測定がマイクロサンプリングした試料の化学分析によりなされ、XMA分析によるPuとNdの径方向分布と良い一致を示した。またペレットの平均燃焼度は出力履歴から推定された燃焼度と良い一致を示した。高燃焼度UOの熱拡散率測定データについても報告を行う。