Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
足立 望*; 上野 春喜*; 尾上 勝彦*; 諸岡 聡; 戸高 義一*
ISIJ International, 61(8), p.2320 - 2322, 2021/08
被引用回数:5 パーセンタイル:23.34(Metallurgy & Metallurgical Engineering)This study investigated the hydrogen permeation property of cementite by fabricating bulk cementite sample using the process combining the mechanical ball milling and subsequent pulse current sintering. The bulk cementite sample having a 96 vol% of cementite was successfully fabricated. The prepared bulk cementite showed no signal of hydrogen permeation during the 3.5 day of electrochemical hydrogen permeation test. The morphology of blister formed in the sample indicated that diffusion coefficient of hydrogen in cementite is very small.
坂場 成昭; 大橋 弘史; 武田 哲明
Journal of Nuclear Materials, 353(1-2), p.42 - 51, 2006/07
被引用回数:11 パーセンタイル:59.17(Materials Science, Multidisciplinary)HTTRの中間熱交換器(ハステロイXR製)におけるトリチウム透過の防止は、高温ガス炉に化学プラントを接続する際の重要な課題の一つである。本報では、HTTRに水素製造装置を接続する際に化学プラントであるISシステムの非原子力級可に資するため、HTTRの高温試験運転における実測値をもとに水素透過を保守的に評価した。ハステロイXRの活性化エネルギー及び頻度因子は、707Kから900Kにおいて、それぞれ、65.8kJ/mol, 7.810
m
(STP)/(m
s
Pa
)と評価された。これらの値は、従来の値と同程度である。また、最確値による評価の結果から、トリチウム透過を妨げる酸化膜が伝熱管表面に形成されていることが示唆された。
Kulsartov, T. V.*; 林 君夫; 中道 勝*; Afanasyev, S. E.*; Shestakov, V. P.*; Chikhray, Y. V.*; Kenzhin, E. A.*; Kolbaenkov, A. N.*
Fusion Engineering and Design, 81(1-7), p.701 - 705, 2006/02
被引用回数:45 パーセンタイル:93.08(Nuclear Science & Technology)核融合炉構造材料へのセラミック被覆は、トリチウム透過防止膜として使用されることが考えられている。本研究では、リン酸クロム(CrPO)を含む酸化クロム-二酸化ケイ素のセラミック皮膜がある場合とない場合におけるF82H鋼について、水素及び重水素透過実験を行った。まず第1段階として、300
600
Cの100
1000Paの水素及び重水素雰囲気において、皮膜のないF82H鋼中の透過実験を行った。得られた拡散係数,透過定数及び溶解度は、以前に公刊されている値と良い一致を示した。第2段階としては、皮膜を施したF82H鋼中について、400
600
C, 1000
1500Paの重水素雰囲気において、上と同様な透過実験を行い、皮膜の透過低減係数(PRF)を算出した。600
Cにおける透過低減係数は約400であった。この値は、同じ皮膜を316ステンレス鋼に施した場合の透過低減係数(約1000)に匹敵する値である。本発表は、国際科学技術センター(ISTC)によるパートナープロジェクト(K-1047p)として実施した研究の成果の一部を発表するものである。
河村 繕範; 岩井 保則; 中村 博文; 林 巧; 山西 敏彦; 西 正孝
Fusion Science and Technology, 48(1), p.654 - 657, 2005/07
被引用回数:4 パーセンタイル:23.72(Nuclear Science & Technology)核融合炉固体増殖ブランケットにおいて水素添加ヘリウムスイープガスをトリチウム回収に使用した場合、冷却系へのトリチウム透過漏洩が懸念される。原研で行われた実証炉に関する設計研究では、典型的な水素添加スイープガス条件で、透過漏洩量が生成トリチウム量の約20パーセントに上ると試算されている。これらのトリチウムをITER規模の水処理システムで回収しようとすれば、何らかの透過防止措置により透過量を0.3パーセント以下に低減する必要がある。有力な透過防止措置の一つとして、水素に代わり水蒸気を添加したスウィープガスを使用する場合について検討した。水蒸気添加では、同位体交換の反応速度は水素より大きく、平衡定数はほぼ1.0であると予想される。水素添加同様H/T比を100として増殖領域でのトリチウムインベントリーを比較すると、水蒸気分圧の増加に伴いインベントリーは増加するもののそれほど大きくないことがわかった。トリチウム回収システムとしてはトリチウムを含む水蒸気をヘリウムから分離するのは比較的容易であるが、燃料として利用するために分解して水素同位体に戻すプロセスが必要である。
大橋 弘史; 西原 哲夫; 武田 哲明; 稲垣 嘉之
Proceedings of 13th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-13) (CD-ROM), 8 Pages, 2005/05
HTTRに接続する水素製造システムは、HTTRにより供給された熱出力10MWの核熱を用いて水素を製造することができるように設計されている。このHTTR水素製造システムは世界で初めて原子炉に接続されるものであり、したがって、HTTR水素製造システムの実証試験に先立ってモックアップ試験が計画されている。モックアップ試験と並行して、以下の基礎試験、すなわち、水蒸気改質管の腐食試験,熱交換器伝熱管を透過する水素同位体透過試験,高温隔離弁の健全性試験,水素選択性透過膜の性能試験を行い、解析コードの開発と安全審査のための詳細な試験データを取得する。これらの試験により、水素透過係数をはじめ、各種データを取得した。本報告は、HTTR水素製造システムの研究開発に関する要素試験の現状をまとめたものである。
坂場 成昭; 松澤 孝治*; 平山 義明*; 中川 繁昭; 西原 哲夫; 武田 哲明
Proceedings of 2005 International Congress on Advances in Nuclear Power Plants (ICAPP '05) (CD-ROM), 8 Pages, 2005/05
HTTRの中間熱交換器伝熱管に使用されているハステロイXRにおける水素同位体の透過は、HTTRの熱利用系として近い将来HTTRへの接続が計画されている水素製造装置における懸案の一つである。HTTRの初めての950C運転となった高温試験運転における実測水素濃度をもとに、中間熱交換器伝熱管における1次系から2次ヘリウム系への水素透過を評価した。保守的に高く行った評価の結果、伝熱管平均温度735Kから940Kにおける、水素透過の活性化エネルギーE
及び前指数部F
は、それぞれ、E
=62kJ/mol及びF
=3.6
10
cm
(NTP)/(cm s Pa
)であった。本評価結果と従来報告されている値とを比較した結果、活性化エネルギーはほぼ一致した。また、本評価における前指数部は従来値より低く、これは、中間熱交換器伝熱管表面に酸化被膜が形成されている可能性を意味しており、水素同位体透過の低減につながることが示唆された。
吉田 肇; 古作 泰雄*; 榎枝 幹男; 阿部 哲也; 秋場 真人
JAERI-Research 2005-003, 13 Pages, 2005/03
核融合炉におけるトリチウム漏洩量見積りの高精度化に資するため、低放射化フェライト鋼の水素透過速度を真空熱天秤法で測定した。本測定法では、水素ガスを封入した低放射化フェライト鋼F82H製の試料カプセルを用意し、試料カプセルを真空中で等温加熱して、試料カプセルを透過しカプセル表面から脱離する水素を以下の2つの独立した方法で測定する。すなわち、試料カプセルの正味の重量減少量と、試料カプセルからの水素脱離による排気ガス分析である。このような手法で測定の信頼性を増すことが可能である。本実験条件で、正味の重量減少量から求めた水素透過速度と排気ガス分析から求めた値の比は、1/4から1/1であった。本実験を通して、真空熱天秤法がF82Hの水素透過速度を評価するために有効な手段であることが示された。
武田 哲明; 岩月 仁*
Nuclear Technology, 146(1), p.83 - 95, 2004/04
被引用回数:14 パーセンタイル:65.14(Nuclear Science & Technology)高温工学試験研究炉(HTTR)に接続する水素製造システムにおいては、中間熱交換器や水蒸気改質器に使用されている高温耐熱材料中の水素同位体透過は重要な問題である。本研究では管の外側に存在する水素が重水素の透過量に及ぼす影響を調べることが目的である。管内の重水素の分圧が100Paより低く、外側の水素分圧が10kPaより高いとき、管外の水素分圧が増大すると重水素の透過量が減少した。対向透過における重水素透過量は、金属表面での水素,重水素,HD分子の平衡状態を考慮し、重水素拡散係数に対する効果係数を用いた解析により定量的に予測することができた。これより、HTTRの1次系から水素製造システムへ移行するトリチウム量は、改質器反応管内の高分圧水素の存在により、少なくすることができると予想できる。
小河 浩晃*; 木内 清
JAERI-Research 2002-037, 48 Pages, 2002/12
革新的軽水炉燃料被覆管材の長期健全性にかかわる水素-金属相互作用に関する基礎検討として、原研開発材25Cr-35Ni系合金とNbライナー材、及び、比較材として従来被覆管仕様ステンレス鋼,現用軽水炉被覆管材ベース金属Zr、及びNiの5つの材料間の水素透過挙動の違いを、放射線励起効果の観点から基礎評価した。RF駆動型低温プラズマ源を用いた励起水素透過試験装置を整備して、同一水素分圧で低温プラズマと熱平衡の水素透過の温度依存性及び電場のバイアス効果等を解析した。低温プラズマ励起による水素透過の促進傾向が全材料の中低温領域に見られ、約530K以下の低温側の水素透過挙動は水素-欠陥相互作用に伴い変化した。NbはZrのような水素化物脆化を生じずに多量に水素が固溶出来る水素ゲッター材としての適性が確認された。電場効果では、電子引き込み条件に依存した水素透過能の増大傾向を示し、表面直上の低速電子励起効果の重要性が確認された。水素溶解の新モデルを構築して材料間の励起水素透過の促進傾向の違いを評価した。
塩沢 周策; 小川 益郎; 稲垣 嘉之; 小貫 薫; 武田 哲明; 西原 哲夫; 林 光二; 久保 真治; 稲葉 良知; 大橋 弘史
Proceedings of 17th KAIF/KNS Annual Conference, p.557 - 567, 2002/04
核熱を用いた水素製造に関する開発研究が1997年1月から文部科学省の受託研究として開始された。HTTRに接続する水素製造システムはHTTRにより供給される10MWの核熱を用いて天然ガスの水蒸気改質により約4000m/hの水素が製造可能なように設計が進められている。HTTR水素製造システムは世界で初めて原子炉に接続されるものであり、実証試験を行う前に炉外実証試験を実施することとした。HTTR水素製造システムにおける制御性,安全性及び主要機器の性能を確証するために、約1/30スケールモデル炉外試験装置を建設した。炉外実証試験と平行して、安全審査や解析コード開発に必要な詳細データを取得するために、要素試験として触媒管の腐食試験,伝熱管や触媒管の水素同位体試験及び高温隔離弁の健全性試験を実施している。また,より効果的でさまざまな核熱利用に対して、ISプロセスと呼ばれる熱化学法による水素製造技術の基礎研究を進めている。本論文では原研におけるHTTR水素製造システム開発研究の現状と今後の計画を述べる。
中村 博文; 林 巧; 西 正孝; 有田 誠; 奥野 健二*
Fusion Engineering and Design, 55(4), p.513 - 520, 2001/09
被引用回数:10 パーセンタイル:58.37(Nuclear Science & Technology)核融合炉プラズマ対向材料からのトリチウム透過に関する知見を得るために、純タングステン中に打ち込まれた重水素の透過挙動を測定した。実験は25m厚のタングステン膜を使用し、重水素過程の定常状態及び過渡状態での挙動を測定した。実験の結果、定常状態の透過挙動のパラメータ依存性は、透過が入射側拡散-透過側拡散律速(DD律速)過程により律速されていることを示した。また、タングステン中の重水素の透過はほかの材料に比較して極めて小さいことも明らかとなった。過渡状態における透過挙動の解析の結果、重水素透過は、試料内部に存在すると考えられるトラップサイトによるトラップの影響を強くうけていることが観察される。
中村 博文; 林 巧; 角田 俊也*; 鈴木 卓美; 西 正孝
Journal of Nuclear Materials, 297(3), p.285 - 291, 2001/09
被引用回数:19 パーセンタイル:77.39(Materials Science, Multidisciplinary)核融合炉の安全を考えるうえで重要なトリチウムの金属透過挙動研究の一環として、ニッケル中のトリチウム及び重水素のイオン注入透過挙動を測定し、その同位体効果を検証した。同位体効果の検証に先立ち、重水素及びトリチウムの透過の律速過程を同定し、各々、550K以下の低温領域では入射側再結合律速-透過側拡散律速であり、550K以上の高温領域では入射側、透過側共に表面再結合律速であることを明らかとした。低温側の透過の過渡解析により、ニッケル中の重水素、トリチウムの拡散係数を求め、重水素との文献値との良い一致を得た。一方、拡散の同位体効果に関しては、拡散の活性化エネルギーに同位体依存性があることを見いだした。表面再結合係数に関しても重水素、トリチウムそれぞれに対して導出し、これも文献値との一致を見ると共に、重水素-トリチウム間の同位体効果の存在を明らかにした。得られた結果より、ニッケル中の重水素、トリチウムのイオン注入透過で観察された同位体効果に関しては、拡散係数よりも、表面再結合係数の寄与が大きいことが判明した。
西原 哲夫; 羽田 一彦
日本原子力学会誌, 41(5), p.571 - 578, 1999/05
被引用回数:5 パーセンタイル:40.11(Nuclear Science & Technology)高温ガス炉水素製造システムでは、原子炉で発生したトリチウムの製品水素への移行を可能な限り低減する必要がある。さらに、水素製造システムでは、過剰に供給する水蒸気を再利用することによりトリチウム水が蓄積され、さらに製品水素のトリチウム量を増加させる可能性がある。そこで、製品水素を非放射性物質として位置づける観点から製品水素のトリチウム濃度の目標値を5Bq/g-Hと定めた。そして、その目標値を満足させるためには、水素を生成する反応器のみならず、原子炉1次系と水素製造システムの間に設ける中間熱交換器もトリチウム透過量を抑制する必要があり、この手段として酸化膜やコーティングが有効であること、並びに、水素製造システムでリサイクル水のトリチウムを回収する必要はないことを明らかにした。
舒 衛民; 大平 茂; 西 正孝
Trends in Physical Chemistry, 7, p.115 - 121, 1999/00
金属中の水素透過の素過程である拡散と再結合に対して透過抵抗と透過ポテンシャルという新しいパラメータを定義し、透過に対する拡散と再結合の寄与を統合した。この透過回路の考え方により、定常状態での水素透過(ガス駆動透過、プラズマ駆動透過及びガス・プラズマ共存系の透過)に対する解析的な一般式を導出した。拡散の透過抵抗と再結合の透過抵抗の比較により、従来の個別の律速過程を識別でき、また一般式より個別の律速過程の式を完全に再現できた。導出した一般式を用いれば、任意の物性定数(拡散係数、溶解度係数、材料の表面状態にも依存する再結合係数)と外部条件(水素の圧力、入射フラックス、入射エネルギー、温度、厚み等)を与えることにより、解析的にトリチウム透過量を計算することができた。
長崎 正雅; 大野 英雄
J. Vac. Sci. Technol., A, 11(3), p.588 - 596, 1993/05
水素ガスまたは水素イオンビームが入射する金属薄板中の定常状態における水素の輸送を定式化した。得られた式に基づいて、材料及び入射のパラメタと濃度分布あるいは律速過程との関係を求めた。この関係は、ドイルらが同様の式に基づいて導出した結果と異なっていた。我々の導出の方がより直接的であり、それゆえ正しいものと思われる。さらに、この導出を、水素ガスと水素イオンビームが共存する場合に拡張した。特に、水素イオンビームに由来する水素に着目して、水素ガスと水素イオンビームとの相乗効果を議論した。
勝田 博司; 岩井 孝; 大野 英雄
Journal of Nuclear Materials, 115(2-3), p.206 - 210, 1983/00
被引用回数:25 パーセンタイル:89.53(Materials Science, Multidisciplinary)中性子照射した純Mo(bcc)とPt(fcc)について、水素透過係数と拡散係数を測定し、水素挙動に及ぼす中性子照射効果を、X線回折解析結果を加えて考察した。310
と1.2
10
n/cm
(E
1MeV)の中性子照射したMoの水素透過係数と拡散係数は、照射前に比べて約10%と20%それぞれ減少し、その活性化エネルギーは約10%増加した。一方Ptの場合は、3
10
n/cm
の照射に対して約15%増加した。Ptに対しては、照射によるHuang Diffuse Scatteringが見られたが、Moに対しては見られなかった。この構造変化と水素挙動の関係について考察を行った。
勝田 博司; R.B.McLellan*; 古川 和男
Journal of Physics and Chemistry of Solids, 43(6), p.533 - 538, 1982/00
被引用回数:42 パーセンタイル:89.12(Chemistry, Multidisciplinary)電子ビーム溶解と粉末冶金法により作製したMo板(約0.2mm厚)について、Permeation Time-Lag法により水素の拡散係数と透過係数を測定した。試験片による差はなく、透過係数と溶解度(透過係数と拡散係数の比より求める)は過去のデーターと一致したが、拡散係数は,その活性化エネルギーが10.6kj/molと低く、過去のそれの数分の1のものであった。これは過去の拡散係数の測定が放出法によりなされており、長時間を要したため、測定中に酸化膜が生成したことによるものと推定された(今回は数秒内に測定されている)。これに基き、金属中の水素拡散係数の活性化エネルギーを整理した所、bcc金属に対しては0.1eV、fcc金属に対しては0.3~0.6eVが予想された。
田中 知*; 勝田 博司; 古川 和男; 清瀬 量平*
Journal of Nuclear Materials, 97(1-2), p.59 - 66, 1981/00
被引用回数:10 パーセンタイル:75.67(Materials Science, Multidisciplinary)核融合炉液体Liブランケットからのトリチウム分離回収に関する基礎研究として、液体Liと接触したNb膜の水素透過実験を行った。1KgのLiを有する自然循環型ループ中に0.02cm厚、5.8cmのNb膜をビーム溶接したセンサー部を浸漬して測定が行なわれた。 このLi-Nb系に対する水素透過係数は、気相中で測定したNbのそれに比較して、約2桁低い値となった。これはNbのLiとの接触面に生成したNb
N膜が水素透過を妨げている事が予想された。つづいての実験で、Li中にTiを入れLi中のNをゲッターした場合、水素透過係数が大きくなる結果が得られた。この液体Li中のNb表面膜の水素透過に及ぼす効果が、Li中の不純物濃度コントロールとの関連に於いて研究された。
勝田 博司; R.B.McLellan*; 古川 和男
Proc.JIMIS-2,Hydrogen in Metals, p.113 - 116, 1980/00
去る11月26~29日に水上温泉にて開かれた、2nd JIM International Symposium on Hydrogen in Metals の口頭発表分(外部発表・学会口頭発表,登録No.9102)のProceedingである。要旨は既にNo.9102に記してあるが、概略は、「Permeation time-lag法」を用いて、1~800torr,400~950Cの水素圧力と温度領域でバナジウム中の水素拡散率(D)と透過率(E)を測定しその結果について報告したものである。
村上 義夫; 大塚 英男
Vacuum, 28(5), p.235 - 240, 1978/05
被引用回数:9パラジウム合金膜を用いて核融合装置における多量の水素同位体を排気することができることを提案し、パラジウム合金膜ポンプの性能を気体運動論ならびに化学反応論から半理論的に推定した。このポンプは約500Cに熱せられたパラジウム合金膜により被排気空間とポンプ室とが仕切られており、ポンプ室には酸素の導入口と液体窒素トラップが設けてある。ポンプ室側の合金膜表面の水素濃度を実効的に低下させるために化学反応を用いるべきであるという考えがこの方法の骨子となっている。理論および実験値を用いた計算結果から、0.1mm厚の合金膜にひだをつけて実効的な透過面積を増加させると、10
Torrにおける排気速度は投影面積1cm
あたり7~15l/secが期待できる。また電力効率(たとえば所要電力1ワットあたりの排気速度)も大型のクライオポンプ並みかまたはそれ以上であると考えられる。
勝田 博司; 古川 和男
Rev.Chim.Miner., 15(1), p.49 - 58, 1978/01
精製及び未精製Flinak(46.5mol%LiF-115NaF-40.0KF)と平衡する水素、重水素、メタン分圧を測定した。塩の溶融初期には、数10torrの高い水素分圧であったが、定常状態では3~610
(at600
C)torrが、得られた。水素とメタン分圧から炭素活動度を推定すると約0.2であったが、これは精製の度合により変化した。Time Lag法をこの塩に応用して、溶融Flinak中の水素拡散係数並びに水素溶解度を求めた。D
=1.8
10
cm
/sec,at550
C,
H=9kcal/molが得られた。又溶解度S
は550
Cで5
10
molH
/cm
,melt atm,
H=-6kcal/molであった。さらに、この塩と接触したSUS316の水素透過係数を測定した。得られた値は、ほぼ気相中におけるSUS316のそれと等しかった。これより、接触表面効果は無視できることが予想された。測定で得られた溶解度の値に基づいて、溶融Flinak中の水素の状態について考察を行った。