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工藤 博司*; 横山 啓一
Bulletin of the Chemical Society of Japan, 69(6), p.1459 - 1469, 1996/00
被引用回数:19 パーセンタイル:67.76(Chemistry, Multidisciplinary)化学量論を超える過剰の原子価電子をもちながら、熱力学的に安定な超リチウム化分子の構造とその結合状態に関する最近の研究をまとめ、解説する。クヌッセン噴出質量分析(Knusen-effusion mass spectrometry)実験により実在を確認したCLi、Li
O、Li
O,Li
O,Li
S、Li
S、Li
P、Li
CN、Na
CNおよびK
CNなどの超原子価分子の構造と電子配置をab initio分子起動計算によって求め、その結合状態を解明した。実験および理論計算の方法について述べるとともに、過剰な原子価電子が分子の安定化役割について解説する。
工藤 博司; 橋本 雅史; 横山 啓一; Wu, C. H.*; A.E.Dorigo*; F.M.Bickelhaupt*; P.von-R.Schleyer*
Journal of Chemical Physics, 99(17), p.6477 - 6482, 1995/00
Knudsen effusion質量分析法によりLiSおよびLi
S分子の熱力学量を決定し、非経験的分子軌道計算により求めた理論値と比較しながらこれら超リチウム化分子の熱力学的安定性、分子構造および結合状態について研究した。Li
S分子はC
対称を、Li
S分子はC
対称を有する構造が最も安定であり、オクテット分子であるLi
Sに比べてそれぞれ33.1
1.6kcal/mol及び83.9
2.7kcal/mol安定な状態にある。Li
Sの9個の原子価電子は(5a
)
(3e)
(6a
)
(7a
)
、Li
Sの10個の原子価電子は(6a
)
(3b
)
(7a
)
(3b
)
(8a
)
の配置をとる。Li
Sの7a
軌道及びLi
Sの8a
軌道にある電子はLi-Li結合によりケージを形成し、分子全体の安定化に寄与すると考えられる。
工藤 博司
質量分析, 41(6), p.317 - 328, 1993/00
Knudsen-effusion質量分析法によりCLi,Li
O,Li
O,Li
S,Li
S,Li
Pなどのポリリチウム化分子の実在を確認し、その解離エネルギー、原子化エネルギー、イオン化ポテンシャルなどの熱力学量を決定した。これらの分子は形式的に9個以上の原子価電子を有し、オクテット則を逸脱する分子として興味が持たれ、超リチウム化分子あるいは超原子価分子とよばれている。その存在は理論的に予測されていたものであるが、一連の実験によりその実在を確認するとともに、熱力学量の実験が理論的予測値に一致することを示し、理論計算の正しいことを証明した。本稿では、実験の詳細について述べるとともに、CLi
分子を中心に超原子価分子の結合状態について考察する。
工藤 博司; Wu, C. H.*
Chem. Express, 5(9), p.633 - 636, 1990/09
Knudsen-effusion質量分析法によるLiS(s,l)の蒸発挙動の観測において、平衡蒸気中に超リチウム化分子と考えられるLi
SおよびLi
S分子を見出した。平衡蒸気圧の温度依存性(第二法則処理)から、それぞれの分子の原子化エネルギーとして950
22および1328
325kJ/molを得た。また、リチウム原子1個を失うのに要するエネルギー(解離エネルギー)はそれぞれ189
43および279
205kJ/molであった。