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熊沢 蕃
日本原子力学会誌, 34(10), p.931 - 936, 1992/10
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)職業被曝の評価は、原子放射線の影響に関する国連科学委員会の1977年報告以来、いろいろな機関で広く行われるようになって来た。現在、国連科学委員会では1975-1990年間の動向を明らかにすべく検討を進めている。また、ICRP新勧告に対応し、我が国においても職業被曝の実態調査が一部行われている。そこで、本稿では、日本の職業被曝に関して、国民線量への寄与、対象人員の長期動向、産業分野ごとの被曝の年代推移及び年線量分布の特徴、ICRP新勧告が与える影響の評価、今後の検討課題などについて解説を行った。とくに、1990年には約30万人のモニタリングされた職業被曝の人員が我が国におり、全員の平均年線量は0.5mSvで、うち検出限界線量以上の被曝者による平均線量は1.7mSvであることを示した。