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山下 清信; 安藤 弘栄; 野尻 直喜; 藤本 望; 中田 哲夫*; 渡部 隆*; 山根 剛; 中野 正明*
Proc. of SARATOGA 1997, 2, p.1557 - 1566, 1997/00
将来型の高温ガス炉として、固有の安全性が高い環状炉心が提案されている。このため、高温工学試験研究炉(HTTR)の臨界近傍では、炉心外周から燃料体を装荷し環状炉心の炉物理特性を取得する計画である。そこで、環状炉心を介して初期炉心を構成するまでの実効増倍率kの変化を求め、臨界近傍の方法を検討した。解析には、燃料棒、反応度調整材、制御棒挿入孔、模擬燃料体等の位置及び形状を正確にモデル化できるモンテカルロコード(MVP)を用いた。MVPの評価精度は、高温ガス炉臨界実験装置の実験データを用いて評価した。本検討より、炉心の中心から燃料を装荷する従来の方法に比べ、外周から燃料を装荷する本方法では、環状炉心達成後、炉心中心部に燃料装荷する時に反応度が急激に増加するため、反応測定に注意を払う必要があることが明らかとなった。
鈴木 光弘
JAERI-M 7944, 146 Pages, 1978/11
本報は一連のROSA-IIデータ報告書の1つであり、低温側配管破断におけるECCS注入の有無、循環ポンプ回転維持、および初期炉心温度差が実炉並みに大きいことがブローダウン過程にどの様な影響を及ぼすかについて、実験結果とともに検討結果を紹介するものである。得られた主な結論は以下の通りである。(1)注入したACC水は一時的に大きな凝縮減圧作用を及ぼし、炉心などの流れを変化させる。ACC側低温配管注入の場合、上部プレナム残存水を炉心に引きこむので、上部プレナム残存水が多いほど炉心冷却に効く。(2)炉心の再冠水はLPCI水によって行なわれた。(3)破断後も循環ポンプを回転させると炉心の下向流を妨げ一次的に流れを停滞させるため炉心の熱伝達は悪化した。しかしポンプ回転の結果、ACC注入時に上部プレナム残存水が多かったため、比較的その後の炉心冷却は改善された。(4)初期炉心温度差が大きいと、破断後の流出流量は増加し、残存水は早く減少する。
西田 雄彦
JAERI-M 7571, 46 Pages, 1978/03
近年、多くの常微分方程式初期値間題の数値解法ルーチンが実用に供せられているが、その中から可変次数のAdamsの方法、有理関数補外法、自動刻みの機能をもつRunge Kutta法の各ルーチンを整備した。更に田中によるRunge Kutta法、Ralstonの最適Runge Kutta法と半陽公式及び陰公式の反復型Runge Kutta法を手法チェック専用のプログラムとして作成し、既存のHamming法及びRung Kutta Gill法のルーチン(FACOM SSL-II)と合せてべンチマークテストを行った。テスト問題はKroghの提案している標準的な問題のいくつかに限ったが、許容局所誤差に対する数値解の絶対誤差或いは相対誤差の変化、実計算時間と徴係数計算回数等の実用上有益な情報が得られた。