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柴田 大受; 菊地 孝行; 宮本 智司*; 小倉 一知*
Nuclear Engineering and Design, 223(2), p.133 - 143, 2003/08
被引用回数:1 パーセンタイル:10.65(Nuclear Science & Technology)高温工学試験研究炉(HTTR)は、様々な照射試験のために高温で大きな照射空間を提供することができる。HTTRの最初の照射設備としてI-I型材料照射試験用設備が開発された。これは、ステンレス鋼の照射下クリープ試験を標準サイズの大型試験片を用いて実施するためのものである。この設備では照射温度制御に炉内の高温の雰囲気を利用する設計としており、照射温度は550Cと600
Cで
3
Cの変動範囲で実施することを目標としている。本研究は、試験片の照射温度の安定性を解析的及び実験的手法により評価したものである。まず、過渡状態における試験片温度の変化を有限要素法(FEM)により解析し、次にモックアップを用いて温度制御性を実験的に検証した。さらに、得られた結果をHTTRの出力上昇試験で測定された炉内黒鉛構造物の温度変化特性と比較検討した。その結果、I-I型材料照射試験用設備の温度制御方法が、安定な照射試験を実施するうえで有効であることを示した。