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報告書

1MW核破砕中性子源の低温水素システム用アキュムレータの改良

麻生 智一; 達本 衡輝*; 大都 起一*; 川上 善彦*; 小守 慎司*; 武藤 秀生*; 高田 弘

JAEA-Technology 2019-013, 77 Pages, 2019/09

JAEA-Technology-2019-013.pdf:5.59MB

大強度陽子加速器施設(J-PARC)物質・生命科学実験施設において1MWの陽子ビームで駆動する核破砕中性子源では、水銀ターゲットで発生した高速中性子を冷中性子に冷却するために、液体水素(1.5MPa, 20K以下)を3基のモデレータに供給し、そこで発生する核発熱(3.8kW)を強制方式で冷却する低温水素システムを備えている。この低温水素システムでは、核発熱に伴う系内の圧力変動を低減するためにベローズ構造で圧力を吸収するアキュムレータを採用していることが特徴である。しかしながら、初期に使用したベローズで不具合が生じたため、高耐圧, 長寿命のアキュムレータが必要となった。厚肉プレートによる高耐圧性を有する溶接ベローズ(内ベローズ)の要素技術開発を行い、最適条件を見出すことができた。内ベローズの試作機を製作し、2MPaの圧力印加を繰り返す耐久試験により、設計寿命(1万回以上)を満たすことを確認した。また、その製作法による内ベローズを導入したアキュムレータの組立時、溶接歪等によって内ベローズの機能性や寿命に影響しないように、水平・垂直度を0.1$$^{circ}$$以内に抑えた。改良したアキュムレータは既に約25,000時間(繰り返し伸縮約16,000回(運転中40mm伸縮の設計寿命は50万回))の運転を実現できており、2019年1月現在、500kWビーム出力で運転中である。2018年7月には932kWビーム入射した運転を行い、アキュムレータの圧力変動抑制機能が設計どおりの性能を有することを確認し、今後の高出力において安定運転ができる見通しを得た。

報告書

TEF-T統括制御システムプロトタイプ機の開発

酒井 健二; 大林 寛生; 斎藤 滋; 佐々 敏信; 菅原 隆徳; 渡邊 聡彦*

JAEA-Technology 2019-009, 18 Pages, 2019/07

JAEA-Technology-2019-009.pdf:2.34MB

大強度陽子加速器施設(J-PARC)では、加速器駆動システム(ADS)による 核変換技術に関する基礎的な研究を行う核変換実験施設(TEF)の建設を計画している。その中のADSターゲット試験施設(TEF-T)では、鉛・ビスマス共晶(LBE)ターゲットに陽子ビームを照射することで、ADS独自の構成要素に関するシステム技術を研究開発する。TEF-Tでは、施設全体の安全かつ円滑な運転を実現するために全体制御システム(GCS)を構築する。GCSは、その役割に応じて、ネットワーク系(LAN), 統括制御系(ICS), インターロック系(ILS), タイミング配信系(TDS)など幾つかのサブシステムで構成される。特にICSは施設全体の包括的な運転制御から運転データの収集・蓄積・配信までGCSの中心的な役割を担う。我々はICSのプロトタイプ機を開発して、通信速度・容量、運転操作性・安定動作などの性能を具体的に評価し、ICSの実機設計に反映させることにした。本報ではICSプロトタイプ機の製作と、そのLBEターゲット技術開発装置への応用について報告する。

論文

J-PARC RCSにおけるビーム力学的研究とビーム損失の低減

發知 英明; 原田 寛之; 岡部 晃大; Saha, P. K.; 菖蒲田 義博; 田村 文彦; 吉本 政弘

加速器, 16(2), p.109 - 118, 2019/07

RCSのようなMW級の大強度陽子加速器では、ビーム損失により生じる機器の放射化がビーム出力を制限する最大の要因となる。RCSでは、ビーム損失の原因となる様々な効果(空間電荷効果,非線形磁場,フォイル散乱等)を取り込んだ高精度の計算モデルを構築し、数値シミュレーションと実験を組み合わせたアプローチでビーム損失の低減に取り組んできた。計算と実験の一致は良好で、計算機上で、実際に発生したビーム損失を十分な精度で再現できたことは画期的なことと言える。数値シミュレーションで再現したビーム損失を詳細に解析することで、実際の加速器で起こっている現象を十分な確度で理解することが可能になっただけでなく、それを低減するためのビーム補正手法を確立するのに数値シミュレーションが重要な役割を果たした。ハードウェアの改良と共に、こうした一連のビーム力学的研究により、1MW設計運転時のビーム損失を10$$^{-3}$$という極限レベルにまで低減することに成功している。本稿では、ビーム増強過程で問題になったビーム損失について、その発生機構や解決方法を報告すると共に、その際に数値シミュレーションが果たした役割について具体例を挙げて紹介する。

論文

Background issues encountered by cold-neutron chopper spectrometer AMATERAS

菊地 龍弥*; 中島 健次; 河村 聖子; 稲村 泰弘; 中村 充孝; 若井 大介*; 青山 和弘*; 岩橋 孝明*; 神原 理*

Physica B; Condensed Matter, 564, p.45 - 53, 2019/07

AMATERASはJ-PARC物質・生命科学実験施設に設置された冷中性子チョッパー型分光器である。この9年に亘る運用の中で得られたバッググラウンド(意図せずにデータ収集系に集積されるシグナル)についての知見をまとめた。それらは、ビームライン上にある物質から発生するガンマ線、ビームライン上にある機器から発生するブラッグ反射, 空気散乱, 電気ノイズ, 宇宙線などである。それらについてまとめると共に今後の可能な対策について述べる。これらは、同種の分光器にとっても役立つ情報となると期待する。

論文

Localized magnetic excitations in the fully frustrated dimerized magnet Ba$$_{2}$$CoSi$$_{2}$$O$$_{6}$$Cl$$_{2}$$

栗田 伸之*; 山本 大輔*; 金坂 拓哉*; 古川 信夫*; 河村 聖子; 中島 健次; 田中 秀数*

Physical Review Letters, 123(2), p.027206_1 - 027206_6, 2019/07

Magnetic excitations of the effective spin $$S$$ =1/2 dimerized magnet Ba$$_{2}$$CoSi$$_{2}$$O$$_{6}$$Cl$$_{2}$$ have been probed directly via inelastic neutron scattering experiments. We observed five types of excitation, which are all dispersionless within the resolution limits. The scattering intensities of the three low-lying excitations were found to exhibit different $$Q$$-dependences. Detailed analysis has demonstrated that Ba$$_{2}$$CoSi$$_{2}$$O$$_{6}$$Cl$$_{2}$$ is a two dimensional spin dimer system described only by a single dimer site, where the triplet excitations are localized owing to the almost perfect frustration of the interdimer exchange interactions and the undimerized spins, even in small concentration, make an essential contribution to the excitation spectrum.

報告書

平成30年度研究開発・評価報告書; 評価課題「J-PARCに関する研究開発」(中間評価)

J-PARCセンター

JAEA-Evaluation 2019-003, 52 Pages, 2019/06

JAEA-Evaluation-2019-003.pdf:6.61MB

日本原子力研究開発機構(以下、「原子力機構」という)は、「国の研究開発評価に関する大綱的指針」(平成28年12月21日内閣総理大臣決定)及びこの大綱的指針を受けて作成された「文部科学省における研究及び開発に関する評価指針」(平成29年4月1日文部科学大臣決定)、並びに原子力機構の「研究開発課題評価実施規程」(平成17年10月1日制定)等に基づき、平成31年3月1日に第3期中長期計画に対する中間評価をJ-PARC研究開発・評価委員会に諮問した。これを受けて、J-PARC研究開発・評価委員会は、委員会において定められた評価方法に従い、原子力機構から提出されたJ-PARC研究開発の実施に関する説明資料の検討及びJ-PARCセンター長並びにディビジョン長による口頭発表と質疑応答を実施した。本報告書は、J-PARC研究開発・評価委員会より提出された中間評価の内容をまとめるとともに、「評価結果(答申書)」を添付したものである。

論文

Measurements of the $$^{243}$$Am neutron capture and total cross sections with ANNRI at J-PARC

木村 敦; 中村 詔司; 寺田 和司*; 中尾 太郎*; 水山 一仁*; 岩本 信之; 岩本 修; 原田 秀郎; 片渕 竜也*; 井頭 政之*; et al.

Journal of Nuclear Science and Technology, 56(6), p.479 - 492, 2019/06

Neutron total and capture cross sections of $$^{243}$$Am have been measured in Accurate Neutron Nucleus Reaction measurement Instrument at Materials and Life Science Experimental Facility of Japan Proton Accelerator Research Complex with a neutron TOF method. The neutron capture cross section in the energy region from 10 meV to 100 eV was determined using an array of Ge detectors. Three samples with different activities were used for measurements of the capture cross section. The neutron total cross section in the energy region from 4 meV to 100 eV was measured using Li-glass detectors. Derived cross-section value at neutron energy of 0.0253 eV is 87.7$$pm$$5.4 b for the capture cross section and 101$$pm$$11 b for the total cross section.

論文

Evidence for singular-phonon-induced nematic superconductivity in a topological superconductor candidate Sr$$_{0.1}$$Bi$$_{2}$$Se$$_{3}$$

Wang, J.*; Ran, K.*; Li, S.*; Ma, Z.*; Bao, S.*; Cai, Z.*; Zhang, Y.*; 中島 健次; 河村 聖子; $v{C}$erm$'a$k, P.*; et al.

Nature Communications (Internet), 10, p.2802_1 - 2802_6, 2019/06

Superconductivity mediated by phonons is typically conventional, exhibiting a momentum-independent $$s$$-wave pairing function, due to the isotropic interactions between electrons and phonons along different crystalline directions. Here, by performing inelastic neutron scattering measurements on a superconducting single crystal of Sr$$_{0.1}$$Bi$$_{2}$$Se$$_{3}$$, a prime candidate for realizing topological superconductivity by doping the topo-logical insulator Bi$$_{2}$$Se$$_{3}$$, we found that there exist singular phonons, with the linewidths of the acoustic phonons increasing substantially at long wavelengths, but only for those along the [001] direction. This observation indicates a large and singular electron-phonon coupling at small momenta, which we propose to give rise to the exotic $$p$$-wave nematic superconducting pairing in the MxBi$$_{2}$$Se$$_{3}$$ (M = Cu, Sr, Nb) superconductor family. Therefore, we show that these superconductors may be the first examples where electron-phonon interaction can induce more exotic superconducting pairing than the $$s$$-wave.

論文

Triplon band splitting and topologically protected edge states in the dimerized antiferromagnet

那波 和宏*; 田中 公人*; 栗田 伸之*; 佐藤 卓*; 杉山 晴紀*; 植草 秀裕*; 河村 聖子; 中島 健次; 田中 秀数*

Nature Communications (Internet), 10, p.2096_1 - 2096_8, 2019/05

固体物理学の分野において、現在、その省エネルギーの情報伝達や情報処理への応用もにらんで、トポロジカル物質の探索が精力的に行われている。近年の研究では、フェルミオンである電子にとどまらず、ボゾンにおいてもトポロジカルな状態が生まれることが示唆されている。ここで我々は、スピン1/2のダイマー反強磁性体Ba$$_{2}$$CuSi$$_{2}$$O$$_{6}$$Cl$$_{2}$$について中性子非弾性散乱実験を行い、トポロジカル的に重要と思われるトリプロンのバンドを測定した。実験結果は、ダイマー間相互作用の小さな交替により生じていると思われるトリプロンバンドの分裂を明瞭に捉えた。解析により、Ba$$_{2}$$CuSi$$_{2}$$O$$_{6}$$Cl$$_{2}$$については、初めてとなるボゾンによって実現した結合型Su-Schrieffer-Heeger模型を実現した系であると思われ、トポロジカルに保護された端状態が存在しているものと思われる。

論文

Coexistence of ferromagnetic and stripe-type antiferromagnetic spin fluctuations in YFe$$_{2}$$Ge$$_{2}$$

Wo, H.*; Wang, Q.*; Shen, Y.*; Zhang, X.*; Hao, Y.*; Feng, Y.*; Shen, S.*; He, Z.*; Pan, B.*; Wang, W.*; et al.

Physical Review Letters, 122(21), p.217003_1 - 217003_5, 2019/05

We report neutron scattering measurements of single-crystalline YFe$$_{2}$$Ge$$_{2}$$ in the normal state, which has the same crystal structure as the 122 family of iron pnictide superconductors. YFe$$_{2}$$Ge$$_{2}$$ does not exhibit long-range magnetic order but exhibits strong spin fluctuations. Like the iron pnictides, YFe$$_{2}$$Ge$$_{2}$$ displays anisotropic stripe-type antiferromagnetic spin fluctuations at ($$pi, 0, pi$$). More interesting, however, is the observation of strong spin fluctuations at the in-plane ferromagnetic wave vector ($$0, 0, pi$$). These ferromagnetic spin fluctuations are isotropic in the ($$H, K$$) plane, whose intensity exceeds that of stripe spin fluctuations. Both the ferromagnetic and stripe spin fluctuations remain gapless down to the lowest measured energies. Our results naturally explain the absence of magnetic order in YFe$$_{2}$$Ge$$_{2}$$ and also imply that the ferromagnetic correlations may be a key ingredient for iron-based materials.

論文

Colossal barocaloric effects in plastic crystals

Li, B.*; 川北 至信; 河村 聖子; 菅原 武*; Wang, H.*; Wang, J.*; Chen, Y.*; 河口 沙織*; 河口 彰吾*; 尾原 幸治*; et al.

Nature, 567(7749), p.506 - 510, 2019/03

冷却は現代社会では、世界における25-30%の電力が空調や食料保存に用いられるように、重要である。従来の気化、圧縮で冷却を行う方法は、温暖化などの観点から限界が来ている。有望な代替手段として固体の熱量効果を用いた冷却方法が注目を集めている。しかしながら、この方法は、現在候補に挙げられている物質ではエントロピー変化の小ささや巨大な磁場を必要とするところなどから性能に限界がある。そこで我々は柔粘性結晶における圧力誘起の相転移で冷却が起こる巨大圧力熱量効果を報告する。柔粘性結晶の一つであるネオペンチルグリコールのエントロピー変化は室温近傍において単位キログラム、単位温度あたり、約389ジュールであった。圧力下の中性子散乱実験の結果から、そのような巨大圧力熱量効果は分子配向の非秩序化、巨大な圧縮率、極めて非線形性の強い格子ダイナミクスの組み合わせに由来することが明らかになった。我々の研究により、柔粘性結晶における巨大圧力熱量効果発現の微視的機構が明らかとなり、次世代の固体を使った冷却技術の確立に筋道を付けることができた。

論文

Numerical study on the potential of cavitation damage in a lead-bismuth eutectic spallation target

Wan, T.; 直江 崇; 粉川 広行; 二川 正敏; 大林 寛生; 佐々 敏信

Materials, 12(4), p.681_1 - 681_15, 2019/02

To perform basic R&D for future Accelerator-driven Systems (ADSs), Japan Proton Accelerator Research Complex (J-PARC) will construct an ADS target test facility. A Lead-Bismuth Eutectic (LBE) spallation target will be installed in the target test facility and bombarded by pulsed proton beams (250 kW, 400 MeV, 25 Hz, and 0.5 ms pulse duration). To realize the LBE spallation target, cavitation damage due to pressure changes in the liquid metal should be determined preliminarily because such damage is considered very critical from the viewpoint of target safety and lifetime. In this study, cavitation damage due to pressure waves caused by pulsed proton beam injection and turbulent liquid metal flow, were studied numerically from the viewpoint of single cavitation bubble dynamics. Specifically, the threshold of cavitation and effects of flow speed fluctuation on cavitation bubble dynamics in an orifice structure, were investigated in the present work. The results show that the LBE spallation target will not undergo cavitation damage under normal nominal operation conditions, mainly because of the long pulse duration of the pulsed proton beam and the low liquid metal flow velocity. Nevertheless, the possibility of occurrence of cavitation damage, in the orifice structure under certain extreme transient LBE flow conditions cannot be neglected.

論文

"$$K^-pp$$", a $$bar K$$-meson nuclear bound state, observed in $$^3$$He($$K^-,Lambda p)n$$ reactions

橋本 直; 谷田 聖; 他67名*

Physics Letters B, 789, p.620 - 625, 2019/02

 パーセンタイル:100(Astronomy & Astrophysics)

$$^{3}{rm He}(K^-, , Lambda p)n$$における$$Lambda p$$不変質量分布において$$m_K + 2m_p$$、つまり$$K^-$$が2つの陽子に束縛する質量閾値以下に顕著なピークを観測した。$$q$$ = 350$$sim$$650MeV/$$c$$という比較的大きな運動量移行領域を選ぶことで、準弾性散乱($$overline{K}N rightarrow overline{K}N$$)に続いて残りの2各紙に吸収される反応($$overline{K}NN rightarrow Lambda N$$)をはっきり分離することができる。観測したピークの単純なフィットによってBreit-Wignerポール位置$$B_{rm {it Kpp}} = 47 pm 3 , (stat.) ,^{+3}_{-6},(sys.)$$ MeV、幅$$Gamma_{rm {it Kpp}} = 115 pm 7 , (stat.),^{+10}_{-20} ,(sys.)$$ MeV、そして$$S$$波ガウス形状因子パラメータ$$Q_{rm {it Kpp}} = 381 pm 14 , (stat.),^{+57}_{-0} ,(sys.)$$MeV/$$c$$という値が"$$K^-pp$$"というストレンジネスを含む新しい原子核束縛システムについて得られた。

報告書

J-PARC物質・生命科学実験施設の全体制御システムの進捗状況

酒井 健二; 大井 元貴; 高田 弘; 甲斐 哲也; 中谷 健; 小林 庸男*; 渡邊 聡彦*

JAEA-Technology 2018-011, 57 Pages, 2019/01

JAEA-Technology-2018-011.pdf:4.98MB

核破砕中性子源やミュオン標的などを安全に効率よく運転するために、物質・生命科学実験施設(MLF)は、専用の全体制御システム(GCS)を持ち、運転状況に応じた機器の監視操作やインターロックを運用している。GCSは、その役割に応じて、ネットワーク系(LAN), 統括制御系(ICS), サーバー, インターロック系(ILS), タイミング配信系(TDS)など幾つかのサブシステムで構成される。GCSは、MLF内の機器を独自に運転制御する一方、J-PARCの加速器や他実験施設と連動しながらMLFの安定したビーム運転を実現している。2008年度のビーム運転開始以来、GCSは運転制御コミッショニングに基づく改修を経て、システム性能を継続的に維持する視点から、ICSの大幅なアップグレードやILSの機能拡張を実施してきた(2010年度-2015年度)。この様に運転開始から約10年間、GCSには全般に渡って数多くの追加・変更がなされてきた。したがってGCS高度化の今後の方向性を決めるために、これまでの高度化の履歴とGCSの現況を把握することが重要と考え、2017年度時のGCSの構成・機能・役割を整理して取り纏めた。

論文

Thermal-hydraulic analysis of the LBE spallation target head in JAEA

Wan, T.; 大林 寛生; 佐々 敏信

Nuclear Technology, 205(1-2), p.188 - 199, 2019/01

 パーセンタイル:100(Nuclear Science & Technology)

To perform basic research and development to realize future accelerator-driven systems, a lead-bismuth eutectic (LBE) alloy spallation target will be installed within the framework of the Japan Proton Accelerator Research Complex (J-PARC) project, Japan Atomic Energy Agency. The target will be bombarded by high-power pulsed proton beams (250 kW, 400 MeV, 25 Hz, and 0.5 ms in pulse duration). The Beam Window (BW) of the spallation target is critical because it should survive under severe conditions that occur, i.e., high temperature, high irradiation, intense stress, and various kinds of damage. Therefore, the target vessel should be carefully designed to obtain an adequate safety margin. Our previous research indicates that there is a stagnant flow region in the LBE at the BW tip due to the symmetric configuration of the target, which causes high temperature and concentration of stress on the BW. On the basis of our previous work, three types of upgraded target head designs are studied in the current research to reduce/move the stagnant flow region from the BW tip and to increase the target safety margin. Thermal-hydraulic analyses and structural analyses for the target head designs are carried out numerically under a steady-state condition. Results illustrate that the designs can almost eliminate the stagnant flow region in the LBE. As a consequence, the concentration of thermal stress on the BW is released and greatly decreased. The safety margin of the target is improved through this study.

論文

Spin correlations of quantum spin liquid and quadrupole-ordered states of Tb$$_{2+x}$$Ti$$_{2-x}$$O$$_{7+y}$$

門脇 広明*; 脇田 美香*; F${aa}$k, B.*; Ollivier, J.*; 河村 聖子; 中島 健次; Lynn, J. W.*

Physical Review B, 99(1), p.014406_1 - 014406_12, 2019/01

非弾性中性子散乱を用いてフラストレーションのあるパイロクロア酸化物Tb$$_{2+x}$$Ti$$_{2-x}$$O$$_{7+y}$$ (x = -0.007, 0.000, and 0.003)単結晶試料の磁気相関を測定した。この系は、量子スピン液体と四重極秩序状態を示すものである。実験結果とRPAを使った解析結果を議論する。量子スピン液体状態では対称性の破れが生じており、古典的なRPAの範囲を超えた議論が必要なことが示唆される。

論文

Measurement of activation cross sections of aluminum for protons with energies between 0.4 GeV and 3.0 GeV at J-PARC

松田 洋樹; 明午 伸一郎; 岩元 大樹

Progress in Nuclear Science and Technology (Internet), 6, p.171 - 174, 2019/01

核破砕中性子源や核変換システムの核設計の精度向上のためには高精度な核反応断面積が必要となり、コスト削減やより精度の高い遮蔽設計のためには放射化断面積の精度向上が必要とされる。放射化断面積は、これまでに既存施設において測定されてきたものの実験データにおいてバラつきが大きく必ずしも十分な精度でない。特にJ-PARCの核破砕中性子源で用いられている3GeV陽子のデータはほとんどないため、ターゲット構造材の更なる安全性向上のために実験データが必要となる。そこで我々は、J-PARCの加速器施設を用いてターゲット構造材や窓材に使用される核種の測定するためにタングステン、金、インジウム、及びベリリウムの放射化断面積を0.4, 1.3, 2,2及び3GeVの陽子に対し測定した。また試料固定用に設置したアルミニウムの放射化断面積を測定することにより実験の妥当性を検証した。測定で得た実験データを評価済み核データ(JENDL-HE 2007)、及び核内カスケードモデル計算と比較検討した。この結果、アルミニウムの実験結果は、JENDL-HE 2007は実験と比較的よい一致を示すことがわかった。一方、PHITSの核内カスケードモデルによる計算は、実験を約40%程度過小評価することがわかった。この過小評価の原因はPHITSに含まれる蒸発過程モデル(GEM)に問題があることが考えられ、GEMの改良により実験結果を再現できることが分かった。アルミニウム以外の核種は現在解析中であるが、PHITSコードによる計算結果は実験値を再現するものとしないものとあり体系的に比較する必要がある。

論文

Progress of neutron-capture cross-section measurements promoted by ImPACT project at ANNRI in MLF of J-PARC

中村 詔司; 木村 敦; Hales, B. P.; 岩本 修; 芝原 雄司*; 上原 章寛*; 藤井 俊行*

JAEA-Conf 2018-001, p.199 - 203, 2018/12

ImPACTプロジェクトにおいて、長寿命核分裂生成物の中の$$^{135}$$Csについて、その中性子捕獲断面積測定をJ-PARCのMLF施設内に設置されているANNRI装置を用いて進めている。将来の測定のために$$^{79}$$Seサンプルの整備可能性の検討と並行して、安定Se同位体核種について、それらの中性子捕獲断面積測定も進めている。本発表では、放射性$$^{135}$$Cs試料の整備とそれを用いた照射試験、安定Se同位体の断面積測定などについて報告する。

論文

High-energy magnetic excitations in lightly oxygen-doped lanthanum nickel oxides

中島 健次; 梶本 亮一

Physica B; Condensed Matter, 551, p.142 - 145, 2018/12

 パーセンタイル:100(Physics, Condensed Matter)

We will report on magnetic excitations in lightly oxygen doped lanthanum nickel oxide, La$$_{2}$$NiO$$_{4+delta}$$. By introducing slightly excessive oxygen atoms in the system, magnetic excitations in La$$_{2}$$NiO$$_{4}$$ drastically changes its picture. In lower energy region, spin-wave stiffness strongly suppressed. On the other hand, in the higher energy region, spin-wave dispersion curve is almost same as in the stoichiometric system, while excitations show considerable broadening. Alternation of the character of the excitations by changing energy is also reported in hole doped cuprates and cobalates. We consider that this behavior is one of key clues to understand magnetism and transport properties in carrier doped layered transition metal oxides. We investigated detail of magnetic excitations in two different lightly doped systems, La$$_{2}$$NiO$$_{4.02}$$ and La$$_{2}$$NiO$$_{4.11}$$ in wide momentum and energy transfer space by using time-of-flight spectrometers at J-PARC. Observed doping effects in magnetic excitations will be discussed by comparing them to those reported in other related layered transition metal oxides.

論文

Al-impurity-induced magnetic excitations in heavily over-doped La$$_{1.7}$$Sr$$_{0.3}$$Cu$$_{0.95}$$Al$$_{0.05}$$O$$_{4}$$

池内 和彦*; 中島 健次; 河村 聖子; 梶本 亮一; 脇本 秀一; 鈴木 謙介*; 藤田 全基*

AIP Advances (Internet), 8(10), p.101318_1 - 101318_5, 2018/10

中性子散乱実験により、Al不純物を導入した実効ホール濃度0.25の銅酸化物超伝導体、La$$_{1.7}$$Sr$$_{0.3}$$Cu$$_{0.95}$$Al$$_{0.05}$$O$$_{4}$$の巨大単結晶について、磁気励起を測定した。

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