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赤石 貴也; 橋本 直; 谷田 聖; 他35名*
Physics Letters B, 845(10), p.138128_1 - 138128_4, 2023/10
We present a new measurement of the H hypernuclear lifetime using in-flight
+
He
H +
reaction at the J-PARC hadron facility. We demonstrate, for the first time, the effective selection of the hypernuclear bound state using only the
-ray energy decayed from
. This opens the possibility for a systematic study of isospin partner hypernuclei through comparison with data from (
,
) reaction. As the first application of this method, our result for the
H lifetime,
, is one of the most precise measurements to date. We are also preparing to measure the lifetime of the hypertriton (
H) using the same setup in the near future.
木村 敦; 中村 詔司; 遠藤 駿典; Rovira Leveroni, G.; 岩本 修; 岩本 信之; 原田 秀郎; 片渕 竜也*; 寺田 和司*; 堀 順一*; et al.
Journal of Nuclear Science and Technology, 60(6), p.678 - 696, 2023/06
被引用回数:2 パーセンタイル:72.55(Nuclear Science & Technology)Neutron total and capture cross-section measurements of Gd and
Gd were performed in the ANNRI at the MLF of the J-PARC. The neutron total cross sections were determined in the energy region from 5 to 100 meV. At the thermal neutron energy, the total cross sections were obtained to be 59.4
1.7 and 251.9
4.6 kilobarn for
Gd and
Gd, respectively. The neutron capture cross sections were determined in the energy region from 3.5 to 100 meV with an innovative method by taking the ratio of the detected capture event rate between thin and thick samples. At the thermal energy, the capture cross sections were obtained as 59.0
2.5 and 247.4
3.9 kilobarn for
Gd and
Gd, respectively. The present total and capture cross sections agree well within the standard deviations. The results for
Gd were found to be consistent with the values in JENDL-4.0 and the experimental data given by Mastromarco et al. and Leinweber et al. within one standard deviation. Moreover, the present results for
Gd agreed with the evaluated data in JENDL-4.0 and the experimental data by M
ller et al. within one standard deviation and agreed with the data by Mastromarco et al. within 1.4 standard deviations. However, they disagree (11% larger) with the experimental result by Leinweber et al.
大井川 宏之
四季, 59, P. 1, 2023/06
東海村にはJ-PARCとJRR-3という世界有数の中性子科学の研究施設がある。これらの施設が生み出す価値を国民に伝えるため、利用者の皆様には成果をアピールしていただきたい。
遠藤 駿典; 奥平 琢也*
波紋, 33(2), p.68 - 72, 2023/05
J-PARC・MLFに設置されている中性子ビームラインの一つであるANNRIでは、Ge検出器、NaI検出器、LaBr検出器などのガンマ線検出器を用いた核反応測定が行われている。さらに近年、偏極中性子生成デバイスであるHeスピンフィルタをANNRIにおいて導入可能となり、偏極中性子を用いた新たな核反応測定が行われるようになった。Snなどのp波共鳴において、中性子の偏極方向とガンマ線の放出方向に依存する断面積の測定が行われた。また偏極中性子と円偏光度測定を組み合わせた新たな核データや角相関項の測定が今後行われていく予定である。本稿ではこれらANNRIにおける偏極中性子利用に関しての現状について解説する。
橋本 俊輔*; 山口 聡*; 原田 雅史*; 中島 健次; 菊地 龍弥*; 大石 一城*
Journal of Colloid and Interface Science, 638, p.475 - 486, 2023/05
被引用回数:1 パーセンタイル:0(Chemistry, Physical)最近、粒子分率から計算される理論的に予測された値と比較して、ベース液体と分散された固体ナノ粒子で構成されるナノ流体の熱伝導率の異常な改善が報告されている。一般に、気体と液体の熱伝導率の値は、並進運動中の分子の平均自由行程によって支配される。ここでは、ナノ粒子の周りの液体分子の振動挙動がこれらの熱伝導率の増加に寄与している可能性を示す確かな証拠を提示する。
田村 潤; 二ツ川 健太*; 近藤 恭弘; Liu, Y.*; 宮尾 智章*; 森下 卓俊; 根本 康雄*; 岡部 晃大; 吉本 政弘
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 1049, p.168033_1 - 168033_7, 2023/04
被引用回数:0 パーセンタイル:0.05(Instruments & Instrumentation)J-PARCリニアックは、ビーム損失が重要な課題となる大強度加速器である。J-PARCリニアックでは、Hビームが機能分離型ドリフトチューブリニアック(SDTL)で191MeVまで加速され、その後、環結合構造型加速管(ACS)で400MeVまで加速される。H
リニアックでは陽子リニアックよりもビーム損失の要因事象が多いため、ビーム損失低減のためにはビーム損失の原因を詳しく調べることが必須である。制御不能なH
粒子を生成する電子ストリッピング現象は、H
リニアックに特有なビーム損失要因である。J-PARCリニアックにおけるビーム損失の原因を明らかにするため、SDTLとACSの間のビーム輸送部に新しいビーム診断系を設置した。ここでは、H
粒子をH
ビームから分離し、H
粒子が分布する範囲にグラファイト板を挿入してH
粒子の強度プロファイルを測定することに成功した。ビームライン真空圧力の違いによるH
粒子の強度変化を調べることで、SDTLセクションのH
粒子の半分は、J-PARCリニアックの残留ガスストリッピングによって生成されていることを明らかにした。
奥村 拓馬*; 橋本 直; 他40名*
Physical Review Letters, 130(17), p.173001_1 - 173001_7, 2023/04
被引用回数:1 パーセンタイル:81.67(Physics, Multidisciplinary)To test bound-state quantum electrodynamics (BSQED) in the strong-field regime, we have performed high-precision X-ray spectroscopy of the 5-4
and 5
-4
transitions (BSQED contribution of 2.4 eV and 5.2 eV, respectively) of muonic neon atoms in the low-pressure gas phase without bound electrons. Muonic atoms have been recently proposed as an alternative to few-electron high-Z ions for BSQED tests by focusing on circular Rydberg states where nuclear contributions are negligibly small. We determined the
-
transition energy to be 6297.08
0.04 (stat.)
0.13 (syst.) eV using superconducting transition-edge sensor microcalorimeters (5.2-5.5 eV FWHM resolution), which agrees well with the most advanced BSQED theoretical prediction of 6297.26 eV.
遠藤 駿典; 木村 敦; 中村 詔司; 岩本 修; 岩本 信之; Rovira Leveroni, G.
EPJ Web of Conferences, 281, p.00012_1 - 00012_5, 2023/03
In resonance analysis, experimental uncertainties affect the accuracy of resonance parameters. A resonance analysis code REFIT can consider the statistical uncertainty of the experimental data in evaluation of the resonance parameter uncertainty. On the other hand, since the systematic uncertainties of the sample thickness and normalization, which is proportional to the cross-section, are not independent at each measurement point, they must be treated differently from the statistical uncertainty. However, their treatment has not been discussed in detail so far. In this study, we evaluated the effect of the systematic uncertainties of experimental data on deduced resonance parameters by varying sample-thickness values used for the REFIT code. Covariance of resonance parameters ascribed to systematic uncertainties were evaluated from the neutron transmission data of natural zinc measured at the J-PARC MLF ANNRI. We will introduce this evaluation method and discuss the feature of obtained correlations.
渡辺 真朗; 木原 工*; 野尻 浩之*
Quantum Beam Science (Internet), 7(1), p.1_1 - 1_10, 2023/03
J-PARC物質・生命科学実験施設において、ユーザーが使いやすく、かつ新しい試料環境装置として35Tまで発生可能なパルスマグネットシステムを開発した。これは、真空チャンバー、GM冷凍機、小型ソレノイドコイルを挿入したSUS管で構成されている。コイルは液体窒素自動供給装置から供給される液体窒素で冷却され、試料はGM冷凍機で冷却される。この組み合わせにより、ユーザー操作のための自動運転可能な強磁場回折測定が容易になる。散乱角は最大42度で、これまでの装置よりも大幅に広くなっている。中性子回折実験は、マルチフェロイック物質(TbMnO)を用いて、回折ピークの磁場依存性が明確に観察された。このようにユーザープログラム用の実用的な強磁場回折のための、新しいパルスマグネットシステムが確立された。
相川 脩*; 橋本 直; 谷田 聖; 他73名*
Physics Letters B, 837, p.137637_1 - 137637_8, 2023/02
被引用回数:0 パーセンタイル:0.02(Astronomy & Astrophysics)We measured a set of ,
, and
invariant mass spectra below and above the
mass threshold in
-induced reactions on deuteron. We deduced the
-wave
and
scattering amplitudes in the isospin 0 channel in the framework of a
and
coupled channel. We find that a resonance pole corresponding to
is located at 1417.7
(fitting errors)
(systematic errors) +
(fitting errors)
(systematic errors)]
MeV/
, closer to the
mass threshold than the value determined by the Particle Data Group.
高柳 智弘; 小野 礼人; 不破 康裕; 篠崎 信一; 堀野 光喜*; 植野 智晶*; 杉田 萌; 山本 風海; 小栗 英知; 金正 倫計; et al.
Proceedings of 19th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.242 - 246, 2023/01
J-PARCでは、放電管のサイラトロンを用いたビーム取り出し用キッカー電磁石電源を代替する半導体短パルススイッチ電源、および既設のクライストロン電源システムを小型化・省電力化する半導体長パルス電源の高度化を進めている。キッカー用半導体スイッチ電源においては、誘導電圧重畳回路(LTD)方式を採用した40kV/2kA/1.2sの実機仕様のユニット電源を製作し、必要な性能を確認した。そこで、本電源のメンテナンス性の向上と更なる安定化を目的とし、絶縁油を使わず、絶縁体構造のみでコロナ放電を抑制する高耐圧絶縁筒碍子の製作を進めている。また、クライストロン用半導体パルス電源においては、MARX方式を採用し、8kV/60A/830
sの矩形パルス出力用主回路ユニットと、矩形波電流の一様性を10%から1%に改善する800V/60Aの補正回路ユニットを製作した。さらに、本MARX電源用に2.2kV/2.4kWの高耐圧SiCインバータ充電器を製作し、組み合わせ試験による特性評価を進めている。発表では各試験の評価結果と、パルス電源の半導体化について今後の展望を報告する。
小田 航大; 高柳 智弘; 小野 礼人; 堀野 光喜*; 植野 智晶*; 杉田 萌; 森下 卓俊; 飯沼 裕美*; 徳地 明*; 亀崎 広明*; et al.
Proceedings of 19th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.610 - 614, 2023/01
J-PARCのキッカー電源は、取り出すビームのバンチ長に合わせ、フラットトップ幅が約1sの矩形パルスを数十nsの短時間で瞬間的に出力する。現在、放電スイッチのサイラトロンの代替を目的に、次世代パワー半導体を用いた新キッカー電源の開発を進めている。パワー半導体のスイッチ動作のタイミングは、外部からのトリガ信号の入力で決まる。そのタイミングの時間軸方向に対するブレ(ジッタ)が大きいと、出力パルスの再現性が低下し、ビームロスの要因となる不安定なビーム軌道偏位を引き起こす。そのため、キッカー用半導体スイッチ電源には、
1.0ns以下の高再現性を実現する低ジッタ回路が求められる。ジッタの成分にはトリガ信号の揺らぎと半導体スイッチ動作のばらつきが含まれる。そこで、制御回路を構成する種々のデバイスに対する評価試験を実施し、最適なデバイスの選定、かつ、温度とノイズ対策を施した低ジッタ回路の試験機を製作した。発表では、制御回路を構成するアナログ回路とデジタル回路のデバイスに対し、環境とデバイスの温度、サンプリングクロックの周波数、パルスエッジのブレに対する評価試験の結果と、構築した低ジッタ回路の構成について報告する。
遠藤 駿典; 奥平 琢也*; 安部 亮太*; 藤岡 宏之*; 広田 克也*; 木村 敦; 北口 雅暁*; 奥 隆之; 酒井 健二; 嶋 達志*; et al.
Physical Review C, 106(6), p.064601_1 - 064601_7, 2022/12
被引用回数:1 パーセンタイル:47.37(Physics, Nuclear)熱外中性子入射により形成される複合核において観測された、空間反転対称性の破れの大きな増幅は、今のところ複合核状態の入射チャネルにおけるパリティの異なる部分波の混合の結果として説明されている。さらに時間反転対称性の破れも同様のメカニズムで増幅されることが示唆されている。この入射チャネルにおける混合は、複合核共鳴から放出される個々のガンマ線のエネルギー依存なスピン-角相関を引き起こす。本研究ではJ-PARC・MLF・ANNRIにて偏極熱外中性子ビームを用い、Sn(
)
Sn反応におけるガンマ線強度分布が、中性子の偏極方向に依存することを確認した。
粉川 広行; 二川 正敏; 羽賀 勝洋; 都築 峰幸*; 村井 哲郎*
JAEA-Technology 2022-023, 128 Pages, 2022/11
大強度陽子加速器施設(J-PARC)の物質・生命科学実験施設では、ステンレス製の水銀標的容器内で流動する水銀にパルス陽子ビームを繰り返し入射し、核破砕反応により生成する中性子を最先端科学実験に供する。パルス陽子ビーム入射に伴い、水銀中には圧力波が発生し、圧力波の伝播と容器変形の相互干渉に起因するキャビテーション損傷、特に陽子ビーム入射部の損傷が標的容器の寿命を支配する。圧力波及び損傷の低減対策として、ヘリウムの微小気泡を水銀中に注入する方法を開発し、圧力波及び損傷の低減を実証した。所期の1MWの大強度陽子ビーム下における水銀標的容器の耐久性を向上させるには損傷をさらに低減する必要がある。微小気泡による圧力波低減効果の向上には、水銀中での直径が150m以下である気泡の体積含有率を高めることが求められる。気泡生成器から注入した気泡は浮力による上昇や流動過程での合泡などを起こし、水銀内を流動中に気泡の体積含有率は低下する。気泡生成器の設置位置を損傷が激しいビーム入射部に近づければ、ビーム入射部近傍の気泡体積含有率の低下を防ぐことが可能である。しかし、ビーム入射部に近づくほど、気泡生成器の設置空間が狭く流動抵抗が大きくなるため、冷却に十分な水銀流量の確保が困難になることや、水銀流速の低下により生成気泡径が大きくなる等の弊害が生じる。そこで、標的容器のビーム入射部近傍でより小さな気泡を高い密度で分布できるように、標的容器内部における気泡生成器の形状や設置位置、さらに水銀流動案内羽根の形状に関して機械学習による設計の最適化を試みた。気泡分布を考慮した水銀標的構造の設計では、多数の設計変数を考慮する必要があることから、ラテン超方格法に基づき約1000ケースの設計変数について数値解析を実施し、その結果を学習データとしてビーム入射部近傍での気泡分布(サイズや数密度)が最適になる設計を決定した。水銀の流量は標的容器の温度に、気泡生成器の形状は製作性や生成気泡径に影響を及ぼすことから、これらを制約条件とした。その結果、ビーム入射部近傍で半径が150
m以下の気泡の密度を約20%増大できる解を見出した。
中島 健次; 菊地 龍弥*; 河村 聖子; 神原 理*
EPJ Web of Conferences, 272, p.02012_1 - 02012_8, 2022/11
パルス源の冷中性子チョッパー分光計であるAMATEASで、単一測定条件での時間枠を増やす試みのいくつかを紹介する。方法の1つは、飛行時間図で介在する軌道を許可することにより、で選択可能な使用可能な幅を増やすことができるということである。われわれの経験に基づいて、パルス源でのチョッパー分光計でのパルス繰り返し周波数増倍に基づく多色
測定の条件について説明する。広帯域多色
測定の最適化と一般化された定式化された条件が提案される。既存の分光計および最適化されたチョッパー分光計の基準設計へのわれわれのアイデアの適用についても説明し、パルス整形チョッパーを変更することによって効率を改善するさらなる可能性を示唆する。
前川 藤夫
JAEA-Conf 2022-001, p.7 - 13, 2022/11
分離変換技術は、高レベル放射性廃棄物の減容、有害低減のための有望な技術である。原子力機構では、加速器駆動システム(ADS)と組み合わせで文永変換技術を開発している。ADSの実現可能性に影響を与える重要課題の1つに、加速器と未臨界炉心の境界をなす陽子ビーム窓がある。陽子ビーム窓は、高強度の陽子ビームと標的で生成した核破砕中性子、および鋼材に対し腐食性を有する高温の液体鉛ビスマス共晶合金の流動によって損傷を受ける。J-PARCでは、ADS環境下での材料損傷研究のため、400MeV、250kWの陽子ビームを入射する液体鉛ビスマス核破砕ターゲットを備えた陽子ビーム照射施設を計画している。本施設は、半導体デバイスのソフトエラー試験,RI製造,核分裂および核融合炉のための材料照射など、多様な目的にも利用できる。陽子ビームや核破砕中性子を使った核データ研究への応用も多様な用途の一つであり、核データコミュニティからの優れたアイデアを歓迎する。
山本 風海; 金正 倫計; 林 直樹; Saha, P. K.; 田村 文彦; 山本 昌亘; 谷 教夫; 高柳 智弘; 神谷 潤一郎; 菖蒲田 義博; et al.
Journal of Nuclear Science and Technology, 59(9), p.1174 - 1205, 2022/09
被引用回数:3 パーセンタイル:84.2(Nuclear Science & Technology)J-PARC 3GeVシンクロトロン(RCS)は、最大1MWの大強度ビームを25Hzという早い繰り返しで中性子実験及び下流の主リングシンクロトロンに供給することを目的に設計された。2007年の加速器調整運転開始以降、RCSではビーム試験を通じて加速器の設計性能が満たされているかの確認を進め、必要に応じてより安定に運転するための改善を行ってきた。その結果として、近年RCSは1MWのビーム出力で連続運転を行うことが可能となり、共用運転に向けた最後の課題の抽出と対策の検討が進められている。本論文ではRCSの設計方針と実際の性能、および改善点について議論する。
古賀 淳*; 高田 秀佐*; 遠藤 駿典; 藤岡 宏之*; 広田 克也*; 石崎 貢平*; 木村 敦; 北口 雅暁*; 新實 裕大*; 奥平 琢也*; et al.
Physical Review C, 105(5), p.054615_1 - 054615_5, 2022/05
被引用回数:2 パーセンタイル:69.47(Physics, Nuclear)J-PACR MLFのパルス中性子源及びBL04 ANNRIに設置されたゲルマニウム検出器を用いて、Sn(n,
)反応により生じるガンマ線の中性子エネルギー依存する角度分布を測定した。
Snの複合核状態から
Snの基底状態への遷移で発生する9327keVのガンマ線に関して、角度によって1.33eVの
波共鳴の形状が変わることが明らかに確認できた。この共鳴の低エネルギー側の積分値と高エネルギー側の積分値をそれぞれ
で表したとき、非対称性
は
cos
という角度依存をし、それぞれのパラメータ値が
、
であることがわかった。
前川 藤夫; 武井 早憲
プラズマ・核融合学会誌, 98(5), p.206 - 210, 2022/05
加速器駆動核変換システム(ADS)の開発にあたっては、大強度陽子ビームに耐える材料の開発や陽子ビームで駆動される未臨界炉心の特性評価等、陽子ビームに関わる技術課題を解決する必要がある。そこで大強度陽子加速器施設J-PARCでは、実際に大強度の陽子ビームを利用した各種試験を行う核変換実験施設が検討されている。本稿では核変換実験施設の概要と今後の方向性について紹介する。
明午 伸一郎; 中野 敬太; 岩元 大樹
プラズマ・核融合学会誌, 98(5), p.216 - 221, 2022/05
加速器駆動核変換システム(ADS)の実現やJ-PARCで建設を進めているADSターゲット試験施設(TEF-T)の建設には、陽子ビーム取扱い技術の開発やGeV領域の陽子に対するニュートロニクス(中性子工学)の詳細な検討が必要となる。このためJ-PARCの核変換ディビジョンでは、J-PARC加速器施設などで研究を進めてきた。本稿ではこれらの内容に関して紹介する。