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國分 陽子; 藤田 奈津子; 渡邊 隆広; 松原 章浩; 石坂 千佳; 三宅 正恭*; 西尾 智博*; 加藤 元久*; 小川 由美*; 石井 正博*; et al.
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 539, p.68 - 72, 2023/06
被引用回数:0 パーセンタイル:0.03本発表では、東濃地科学センターJAEA-AMS-TONOで行っている加速器質量分析に関わるここ4年間の研究技術開発について紹介する。5MVの加速器を有する加速器質量分析装置(AMS)では、炭素-14、ベリリウム-10、アルミニウム-26、ヨウ素-129の地質試料の年代測定等に関する測定に加え、塩素-36の測定技術整備を行っている。また、測定の需要の高まりに伴い、300kMの加速器を有するAMSを2020年に導入した。また、試料調製法や同重体分離技術の開発も行っており、微量試料での試料調製法の開発や、イオンチャネリングによる同重体分別技術の開発やその技術を用いた超小型AMSの開発も行っている。
國分 陽子; 松原 章浩; 藤田 奈津子; 桑原 潤; 木下 尚喜
JAEA-Technology 2021-028, 33 Pages, 2022/02
日本原子力研究開発機構(以下、原子力機構)では、東濃地科学センターと青森研究開発センターに、それぞれJAEA-AMS-TONO及びJAEA-AMS-MUTSU(以下、それぞれTONO及びMUTSU)という二つの加速器質量分析施設がある。本書では、TONO及びMUTSUで共通した測定技術である炭素同位体測定について、両施設の特徴を紹介するとともに、炭素同位体比標準試料を測定した比較試験の結果を報告する。両施設とも、原子力機構内による内部利用のほか、原子力機構の施設供用利用制度により大学や他の研究機関等による外部利用が行われている。近年、加速器質量分析装置(Accelerator Mass Spectrometer 以下、AMS)による炭素同位体測定の需要の拡大に伴い、両施設を併用する、あるいは将来的に併用を検討するという動向が見られる。しかしながら、両施設には、メーカー、装置駆動方式が異なるAMSが設置されている。両施設のAMSは、特に加速器へのイオン入射方式が異なることから、バックグラウンドの低さなど、測定性能に差がある。また、解析法も両施設の主な研究分野に合わせた方法が使われている。そのため、一つの研究課題で両施設を利用する場合には、その施設の特徴をよく理解し、利点を生かした使い分けや解析法の統一が必要となる。本書は、両施設をこれから使用する人が検討する際の参考として、両施設の装置、試料調製法、解析方法、比較試験結果に基づいた測定性能などを取りまとめたものである。
國分 陽子; 藤田 奈津子; 三宅 正恭; 渡邊 隆広; 石坂 千佳; 岡部 宣章; 石丸 恒存; 松原 章浩*; 西澤 章光*; 西尾 智博*; et al.
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 456, p.271 - 275, 2019/10
被引用回数:5 パーセンタイル:51.56(Instruments & Instrumentation)JAEA-AMS-TONOは、日本原子力研究開発機構東濃地科学センターに導入されてから20周年を迎えた。5MVタンデム型加速器質量分析装置を用いて、炭素,ベリリウム,アルミニウムの同位体測定を行っている。また、現在、さらなる利用を広げるため、ヨウ素同位体測定等の整備を進めている。年間の測定試料数はここ5年の平均で、およそ1000個である。そのうち、最も多い測定は炭素であり、主に高レベル放射性廃棄物の地層処分に関わる地質環境の長期安定性に関する研究の一環で地質試料の年代測定に使われている。近年、試料調製のスピードを上げるため、自動グラファイト調製装置の導入及び地下水中の溶存無機炭素のガス化回収装置の構築を行った。また、ベリリウム、アルミニウム測定では地球科学の研究に利用する一方、ベリリウムについては検出限界の低減を図った。最近、ヨウ素の測定に向け、測定条件の検討を行っている。
岡部 宣章; 藤田 奈津子; 松原 章浩*; 三宅 正恭; 西尾 智博*; 西澤 章光*; 磯崎 信宏*; 渡邊 隆広; 國分 陽子
JAEA-Conf 2018-002, p.51 - 54, 2019/02
高レベル放射性廃棄物処分の安全評価では、処分した放射性核種が漏洩し、地下水によって輸送されることを想定した「地下水シナリオ」が重要になる。放射性核種は漏出までの時間が長いほど放射壊変によって危険度が低下するため、処分場周辺の地下水流速が遅い方が安全評価上有利である。そのためには、地下水の年代測定等によってその滞留時間を把握する必要がある。滞留時間の長い地下水を対象とした年代測定法として、I/
I比年代測定法がある。日本原子力研究開発機構東濃地科学センターでは、
I/
I比による地下水の年代測定を行うため、AMS装置(JAEA-AMS-TONO)の整備を開始した。本発表では、平成28年度までの測定技術や前処理方法の整備について報告する。
國分 陽子; 藤田 奈津子; 松原 章浩*; 西澤 章光*; 西尾 智博; 三宅 正恭; 石丸 恒存; 渡邊 隆広; 尾方 伸久; 島田 顕臣; et al.
JAEA-Conf 2018-002, p.5 - 8, 2019/02
日本原子力研究開発機構東濃地科学センター土岐地球年代学研究所JAEA-AMS-TONOは、平成9年3月に5MVの加速器(NEC製ペレトロン15SDH-2)を有する加速器質量分析装置を導入し、平成29年で20年を迎えた。本発表では、JAEA-AMS-TONOのこれまでのあゆみについて紹介する。現在、土岐地球年代学研究所では、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発の一環として行う深地層の科学的研究のうち、地質環境の長期安定性に関する研究の基盤となる年代測定技術の開発を行っている。その中で、JAEA-AMS-TONOは放射性炭素をはじめとする数種の年代測定が可能であり、その中核施設としての役割を担っている。これまで放射性炭素やベリリウム-10、アルミニウム-26測定により、断層の活動性や津波の痕跡、気候変動に関する研究、地表面の侵食速度や岩石の露出年代を求める研究に貢献している。
石丸 恒存
JAEA-Conf 2018-013, p.13 - 16, 2019/02
日本原子力研究開発機構東濃地科学センターの保有する加速器質量分析装置、JAEA-AMS-TONOが平成29年で20年目を迎えるため、本発表ではこれまでの歩みと現況を紹介する。平成9年3月の導入後、まず炭素-14測定の整備を進め、平成25年度にベリリウム-10測定、平成27年度にはアルミニウム-26測定が可能となっている。また、これらは機構内で利用するだけでなく、原子力機構の「施設供用制度」により、外部からの測定依頼の受け入れも行っている。現在は、さらに測定核種を増やすべく、塩素-36,ヨウ素-129の測定に向けた整備・検討を進めている。これまで装置が稼働できない時期があるなど幾つかの曲折はあったものの、着実に実績を積み重ねることができている。
松原 章浩; 藤田 奈津子; 三宅 正恭*; 西澤 章光*; 國分 陽子
第17回AMSシンポジウム報告集, p.40 - 45, 2015/12
日本原子力研究開発機構東濃地科学センターでは、地質試料の年代測定を行うために、AMS装置(15SDH-2ペレトロン加速器、最大電圧5MV)によるCおよび
Beのルーチン測定を実施しつつ、
Alの整備を進めている。平成25年度後半から平成26年度前半にかけ、
Al測定のルーチン化に向け、標準試料を用いた試験測定を集中的に実施した。その結果、多数の測定同位体比を基に正規分布型のヒストグラムが構築された。ヒストグラムの平均値は、その不確かさの範囲内で参照値に一致し、
Al測定の信頼性が確認された。
Pachri, H.*; 三谷 泰浩*; 池見 洋明*; 中西 隆之介*; 國分 陽子
Journal of Geological Resource and Engineering, 3(4), p.163 - 172, 2015/09
福岡県三郡流域では斜面崩壊の寄与を土砂移動のタイムスケールで定量化することが困難であった。本稿では、AMS測定によるベリリウム-10を利用し、宇宙線生成核種を用いた方法がどのような地形プロセスに関する情報を与えるかについて述べる。河川堆積物に蓄えられた宇宙線生成核種濃度は河川系を介して輸送中の堆積物の配合量に応じて、増加または減少することを前提とした。ベリリウム-10濃度を流域の短期土砂混合率を決定するために利用し、三郡流域の地形情報とベリリウム-10分析による土砂濃度の関係、数年のタイムスケールにおける景観の変化への斜面崩壊の寄与について議論した。
松原 章浩; 藤田 奈津子; 西澤 章光*; 三宅 正恭*; 西尾 智博*; 大脇 好夫*; 眞田 勝樹*; 國分 陽子; 石丸 恒存
第27回タンデム加速器及びその周辺技術の研究会報告集, p.47 - 51, 2015/03
日本原子力研究開発機構東濃地科学センターにおける加速器質量分析(JAEA-AMS-TONO)ではAMS装置(NECペレトロン15SDH-2;最大加速電圧5MV)の運用開始(平成10年度)以降、C測定を基盤として、
Beや
Alなどの宇宙線生成核種を用いた地層科学研究への応用に向け、多核種AMS化を進めている。ここでは、平成25年度の運用状況、装置状況について報告する。
安江 健一; 廣内 大助*; 松原 章浩; 國分 陽子
no journal, ,
地層処分のサイト選定や原子力施設の耐震評価においては、断層の活動時期の把握が重要である。活断層の活動時期を正確に把握するためには、断層周辺の堆積物について確度の高い堆積時期の決定が必要である。そのため、本研究では、断層周辺の黒色土を用いて、深度方向に連続的な放射性炭素年代の分布を明らかにし、活断層の活動に係るイベントの認定について検討した。測定試料は、横ずれ活断層である阿寺断層のトレンチ壁面から採取された黒色土である。測定の結果、約1万2千年前の値が得られ、深度が浅くなるに連れて若くなる傾向が認められたが、一部で速度が速くなる部分(約7,500年前、約2,000年前)や年代値が逆転する部分(約6,000年前、約4,000年前)が存在する。これらは、断層変位の低下側での堆積量の増加、断層変位や地震動による崩壊に伴う下位層の混入が考えられる。このように、黒色土の放射性炭素年代測定を連続で行うことで、これまで見落とされていた地質イベントも検出できる可能性がある。本結果の解釈については、阿寺断層全体の活動セグメントの問題も踏まえて慎重に検討する必要がある。
國分 陽子; 松原 章浩; 藤田 奈津子; 西尾 智博*; 大脇 好夫*; 眞田 勝樹*; 西澤 章光*; 三宅 正恭*
no journal, ,
ベリリウム-10及びアルミニウム-26は、岩体の露出年代や侵食速度などを求めるために加速器質量分析法で測定される。近年、これらの核種を深度方向測定し、その生成量の分布から高い精度での年代値を求める方法が行われており低濃度の測定が求められている。本研究では、測定時のブランク評価や試料調製に用いる試薬中のBe及び
Alを測定し、低濃度測定に有効な試薬の選定を試みた。測定ブランクの評価に用いる酸化物、また測定試料を作製する際に用いるキャリア及びプロセスブランクの評価に用いる原子吸光分析(AAS)用または誘導結合プラズマ発光分光及び質量分析(ICP)用標準溶液について比較を行った。酸化ベリリウムは和光純薬製及び三津和化学製の2種類を比較した。
Be/
Be比は、10
10
レベルであり、和光純薬製より三津和化学製の方が低い値を示した。また、キャリア等として用いるBe標準溶液は4種類を比較した。Merck製のものは、和光純薬製及び関東化学製に比べ、半分程度低かった。
池見 洋明*; Pachri, H.*; 國分 陽子; 三谷 泰浩*; 黒木 貴一*
no journal, ,
本研究では、河川の土砂動態について検討するため、花こう岩の山地流域に分布する土砂のBeの分析を行った。土砂生産の状況が異なると判断された2つの流域(福岡県多々良川水系宇美川上流の小流域)において、河床堆積物および斜面物質のサンプリングを実施し、その5つに対して、JAEA-AMS-TONOでベリリウムの同位体分析を行った。流域Aの各サンプルの
Be含有量は3.1
0.5
5.5
0.9 (
10
atoms/g)と誤差の範囲内で同程度の値を示したのに対して、流域Bは8.7
1.9 (
10
atoms/g)と比較的高い値を示した。これは、流域Bの河床堆積物サンプルが流域Aよりも地上に長く露出していたことを示している。流域Aは、斜面崩壊などにより、比較的
Be含有量の小さい深部の土砂が混入した可能性がある。