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村上 毅*; 林 博和
Journal of Nuclear Materials, 558, p.153330_1 - 153330_7, 2022/01
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Materials Science, Multidisciplinary)使用済TRU窒化物燃料の再処理方法として研究開発が行われている化学溶解法は、塩素化剤を用いて溶融塩へ使用済燃料の溶解を行い、還元抽出法などによって溶融塩からTRUを分離回収する方法である。使用済燃料溶解の工程(化学溶解工程)では、窒化物等との化学反応によって消費されるよりも多くの量の塩素化剤(CdCl及びZrCl
)を使用する必要があることが知られており、これらの成分が還元抽出法によるTRU分離に影響を及ぼすことが懸念されている。本論文では、化学溶解工程後に溶融塩中に残存するZr及びCdを選択的に回収する電解回収プロセスを付加することによってこれらの成分の影響を低減すること、及び回収したZr及びCdを塩素化剤として再利用することを提案した。また、化学溶解工程の条件及び電解回収の進行に伴い変化する溶融塩中のCdCl
とZrCl
の濃度比が電解回収プロセスへ与える影響を確認するため、LiCl-KCl共晶溶融塩(723K)中のZrとCdの電解挙動を明らかにする試験を行った。ZrとCdを選択的に回収するため、液体Cdを陰極として用い、TRUの還元電位よりも高い電位(-1.05V (vs. Ag/AgCl))において定電位電解を行い、広い範囲のCdCl
/ZrCl
濃度比においてZr及びCdの回収が可能であり、その電流効率はほぼ100%であることを確認した。
加藤 徹也*; 井上 正*; 岩井 孝; 荒井 康夫
Journal of Nuclear Materials, 357(1-3), p.105 - 114, 2006/10
被引用回数:101 パーセンタイル:98.85(Materials Science, Multidisciplinary)アクチノイド及び希土類元素を含むLiCl-KCl溶融塩中において、液体カドミウム陰極中に固溶限度を超える10wt%以上のアクチノイドを回収するための電解試験を実施した。飽和したカドミウム陰極中に、アクチノイド及び希土類元素はPuCd型のMCd
を形成して回収された。(液体カドミウム陰極中のRE/Pu)/(塩中のRE/Pu)で定義されるPuに対するREの分離係数は、未飽和のカドミウムについて報告されている平衡値よりも若干大きめの値を示した。
林 博和; 湊 和生
Journal of Physics and Chemistry of Solids, 66(2-4), p.422 - 426, 2005/02
被引用回数:32 パーセンタイル:74.82(Chemistry, Multidisciplinary)塩化リチウム-塩化カリウム溶融共晶塩中での酸化ランタニド(LnO
)の安定性を調べた。ランタン,ネオジム,ガドリニウムの酸化物を塩化リチウム-塩化カリウム溶融共晶塩中において723Kで1日加熱保持し、生成物をX線回折によって同定した。ランタン系ではすべて、ネオジム系では一部が酸化塩化物(LnOCl)となった。一方、ガドリニウム系では酸化塩化物はほとんど見られなかった。Ln
O
+2Cl
=2LnOCl+O
という反応の平衡は固体化合物(Ln
O
とLnOCl)と酸化物イオン(O
)の生成自由エネルギーに依存する。得られた各種ランタニド系での化学平衡実験結果から塩化リチウム-塩化カリウム溶融共晶塩中の酸化物イオン(O
)の生成自由エネルギー(化学ポテンシャル)を導出した。
白井 理; 魚住 浩一*; 岩井 孝; 荒井 康夫
Journal of Applied Electrochemistry, 34(3), p.323 - 330, 2004/03
被引用回数:28 パーセンタイル:53.04(Electrochemistry)723, 773及び823Kにおいて、NpClを含むLiCl-KCl共晶溶融塩中での液体Cd及びBi電極上におけるNp
/Npの電極反応をサイクリックボルタンメトリ-により検討した。溶融塩中のNp
濃度が1wt.%以下で、溶融金属相中のNpが飽和していない場合には、Npの析出反応は、溶融塩中のNp
の電極表面への拡散が律速段階となっていた。723, 773あるいは823Kにおける液体Cd電極上でのNp
/Np系の酸化還元電位は、Mo電極でのそれに比べて、それぞれ0.158, 0.140及び0.126V正側の電位であった。これらの電位シフトは、NpCd
(723K)及びNpCd
(773及び823K)形成のためにCd相中のNpの活量が低下したためと考えられる。また、723, 773あるいは823Kにおける液体Bi電極上でのNp
/Np系の酸化還元電位は、Mo電極でのそれに比べて、それぞれ0.427, 0.419及び0.410V正側の電位であった。Np-Cd系と同様に、これらの電位シフトは、NpBi
形成のためにBi相中のNpの活量が低下したためと考えられる。
白井 理; 魚住 浩一*; 岩井 孝; 荒井 康夫
Journal of Nuclear Science and Technology, 39(Suppl.3), p.745 - 748, 2002/11
0.2-1.0wt%のUClを含むLiCl-KCl共晶塩系でのUNの溶解挙動をボルタンメトリーによって調べた。U
/U及びU
/U
の電極反応との比較から、UNの生成自由エネルギー及びUNClの生成自由エネルギーの評価を行った。これを基に、陽極でUNを溶解しながら、陰極でU金属の回収試験を行った。この時、窒素ガスの定量を行い、電解挙動との関係を調べた。
佐藤 忠; 岡本 芳浩; 小川 徹
Journal of Nuclear Science and Technology, 39(Suppl.3), p.635 - 637, 2002/11
線減衰法により溶融状態の混合塩化物NdCl
-NaClとNdCl
-KClの密度を測定した。Ho-166m放射線源からの
線をGe-検出器を備えた
多重波高分析器で測定し、石英セル中の溶融混合塩化物による減衰を求めた。溶融混合塩化物の密度は
線の減衰率と吸収係数及び石英セルの長さから求めた。測定された密度データーはdilatometric法で測定された同じ系の密度データーと比較された。
飯塚 政利*; 魚住 浩一*; 井上 正*; 岩井 孝; 白井 理; 荒井 康夫
Journal of Nuclear Materials, 299(1), p.32 - 42, 2001/10
被引用回数:76 パーセンタイル:97.67(Materials Science, Multidisciplinary)プルトニウムの溶融塩中での電気化学的挙動と液体カドミウム電極を用いた回収試験の最適条件について検討した。プルトニウムを2.11wt%含む溶融塩系では、電流密度が41mA/cmの電解によってカドミウム中の濃度として7.75wt%のプルトニウムが容易に回収された。塩中のプルトニウム濃度が5wt%の場合でも回収に不都合は生じなかった。電析物はPuCd
として存在していることをEPMAによって観察した。このとき微量のアメリシウムもとり込まれていたが、塩/カドミウム界面でプルトニウムとアメリシウムが部分的に平衡に達していると考えれば説明できた。
白井 理; 飯塚 政利*; 岩井 孝; 荒井 康夫
Journal of Applied Electrochemistry, 31(9), p.1055 - 1060, 2001/09
被引用回数:21 パーセンタイル:47.72(Electrochemistry)723~823KのLiCL-KCl共晶塩中でのNp/Npの酸化還元対の電気化学挙動を起電力測定、サイクリックボルタンメトリー及びクロノポテンショメトリーにより調べた。Ag/AgCl参照電極(1wt%AgCl-LiCl-KCl)に対するNp
/Npの標準酸化還元電位(E
)は次式で表されることがわかった。E
=-2.0298+0.0000706
T(V)。また、LiCL-KCl中でのNp
の拡散係数(D
)は、D
=2.22
10
+6.88
10
T+5.60
10
T
(cm
・s
)であった。サイクリックボルタモグラムにはNpのバルクの析出・溶解だけでなく、アンダーポテンシャルデポジションによるNpの吸脱着波が観察された。このピーク電位の解析からNpの仕事関数は3.04eVと予測できた。
白井 理; 飯塚 政利*; 岩井 孝; 鈴木 康文; 荒井 康夫
Journal of Nuclear Science and Technology, 37(8), p.676 - 681, 2000/08
窒化物燃料サイクルへの乾式法の適用を念頭においてNpClを含むLiCl-KCl系でのNpNの電解挙動を検討した。サイクリックボルタモグラムの解析よりNpNの溶解反応は非可逆で遅いことが判明した。ただし、NpNがNp
として溶解し始める電位は理論的に導出された値に近かった。さらに、低電位及び低電流印加によるNpNの電解実験を行い、約0.5gのNp金属を回収することができた。電析物は塩と金属の混合体であるので、800
に加熱し1時間保持することにより、塩と金属を分離した。
白井 理; 岩井 孝; 塩沢 憲一; 鈴木 康文; 坂村 義治*; 井上 正*
Journal of Nuclear Materials, 277(2-3), p.226 - 230, 2000/02
被引用回数:23 パーセンタイル:80.17(Materials Science, Multidisciplinary)プルトニウム窒化物(PuN)のLiCl-KCl共晶塩系での溶解挙動をボルタモグラム測定等により検討した。理論的に導出したPuNの溶解電位(-0.865V)と実験値はほぼ一致した。陽極にはタングステンかご状電極を用い、その中にPuNを入れ、陰極にはモリブデン線を使用して、約0.54wt%のPuClを含む塩中でPuの電解回収実験を行った。陰極電位を固定した定電位電解と陰極・陽極間の電流を一定とした定電流電解を行い、グラムオーダーのPu金属を回収することに成功した。電解時の各電極の電位をモニターすることにより、陽極ではPuNが溶解してプルトニウムイオン(Pu
)になり、陰極ではPu
がPuに還元されて析出することを確認した。電析物は
-Puを含むことをX線回折法により確かめたが、塩を多量にまき込んでいるため、Pu金属の単離は困難であった。
飯塚 政利*; 魚住 浩一*; 井上 正*; 岩井 孝; 白井 理; 荒井 康夫
Proceedings of 6th International Exchange Meeting on Actinide and Fission Product Partitioning and Transmutation (CD-ROM), p.327 - 341, 2000/00
プルトニウムの挙動に関する電気化学的条件の影響及び乾式再処理における最適な条件を液体カドミウム電極を用いて調べた。液体カドミウム電極でのプルトニウム回収に対応する陰極電流密度は溶融塩中のプルトニウムイオンの拡散に律速され、その電流密度はプルトニウムイオン濃度に比例した。金属間化合物であるPuCdを過剰に生成する条件で電解した場合は、液体カドミウム電極の底に沈積していた。この挙動はアメリシウム共存系でも局所平衡モデルで説明できた。実験結果は、実験の装置及びプロセスにおいて、プルトニウム回収速度が十分に速いことを示した。
坂村 義治*; 井上 正*; 白井 理; 岩井 孝; 荒井 康夫; 鈴木 康文
Proc. of the Int. Conf. on Future Nuclear Systems (GLOBAL'99)(CD-ROM), 8 Pages, 1999/00
金属及び窒化物燃料用に開発されている高温化学再処理に関する研究の一環として、LiCl-KCl/液体金属系での超ウラン元素の挙動を調べた。ここではLiCl-KCl/液体Bi系でのNpの挙動に関する実験と、LiCl-KCl/液体Cd系でのPu及びAmの挙動に関する実験を行った。前者の実験では、液体Bi中へのNpの固溶度と過剰部分モル自由エネルギーを求めた。後者の実験では、液体Cd中でのPuの活量係数及びPuとAmの分配係数を評価したほか、溶融塩中においてAmが還元条件下ではII価で存在することを示した。さらにNp/Np(III)及びPu/Pu(III)の標準電極電位を決定したほか、得られた実験結果を用いて、LiCl-KCl/液体金属系中でのアクチノイドとランタノイドのふるまいについて、熱力学的側面から議論した。
小林 紀昭; 小川 徹; 岡本 芳浩; 赤堀 光雄
Journal of Alloys and Compounds, 271-273, p.374 - 377, 1998/00
被引用回数:8 パーセンタイル:52.59(Chemistry, Physical)高温乾式再処理の一環として窒化物燃料の溶融塩電解が考えられている。溶融塩にLiCl-KCl-UClを用いて500
CでUNを陽極溶解すると副生成物としてUNClが生ずることがわかった。UNClは、UNの溶融塩電解終了後に塩中の沈澱物及び塩をX線回折とEPMA分析で確認した。また、UNClの特性を調べるためにU
N
とUCl
の反応でUNClを合成した。
浦川 啓*; 井川 直樹; 梅咲 則正*; 五十嵐 一男*; 下村 理*; 大野 英雄
High Pressure Research, 14(4-6), p.375 - 382, 1996/12
被引用回数:6 パーセンタイル:53.41(Physics, Multidisciplinary)高温高圧下において熔融KClのX線回折実験を放射光を用いて行った。実験は白色光を用いてエネルギー分散法で行い、4GPaまでの圧力で、融体のX線回折パターンを得た。解析の結果、液体の構造因子S(Q)は4GPaまででは大きな変化を示さないが、S(Q)の第1ピークの強度が圧力と共に大きくなることがわかった。このことから、溶融KCl中では固相で起きるような一次の相転移は生じていないが、局所構造が徐々に変化していると考えられる。また分子動力学法によるシミュレーションの結果とくらべると、S(Q)の圧力による変化は、熔融KCl中の最近接イオンの配位数の連続増加によって説明できることがわかった。
舘野 淳
Nature, 325, p.43 - 44, 1987/00
被引用回数:2 パーセンタイル:18.74(Multidisciplinary Sciences)典型的なイオン結晶であるKClの融点付近でのイオンの挙動を調べるために、25C
792
Cまでマイクロ波領域(9.12GHz)での誘電率の測定を行った。室温から融点直前までは、
$は$ほぼ一定であり(
0.004
0.001)一方、
'は温度上昇とともに減少する(25
Cで
'=2.28
0.05、700
Cで
'=1.28
0.05)。融点において、
'は固体の値(
'
1.2)から液体の値(
'
1.8)へと急激に変化するが、
'はこの点で発散する。一般に二次転移や臨界点でサセプティビリティは発散するが、一次転移である融解には、直接にこの説明を適用することはできない。最近では融解におけるゆらぎの割合を強調した理論が出されているが、本実験の結果はこのような理論と関連付けられるかも知れない。
大野 英雄; H.Shimotake*
New Mater.New Processes, 2, p.283 - 288, 1983/00
LiCl-KCl系溶融塩を電解質に利用したLi-Al/FeS高温電池は、高性能で軽量のため電気自動車用として現在主としてANLを中心として開発研究がすすめられている。従来の電池は電解質にLiCl-KCl(66.7-33.3mol%)を用いていたが、この電解質の液相温度が425Cであるため、作動温度を450
C以上にする必要があった。今回筆者らが開発したLiCl-KCl-LiF(62.7-28.2-9.1mol%)塩は液相温度が397
Cであるため、従来の電池の性能が急激に減少する430
Cにおいても高性能を維持できることを見出した。この電解質塩はOhno's Saltと名づけられている。
大野 英雄; 下竹 博*
溶融塩, 23(2), p.117 - 134, 1980/00
石油危機以来、代替エネルギー開発ならびにエネルギーの有効利用が真剣に考えられるようになった。二次電池のロードレベリングならびに電気自動車への利用もその一つである。本報告では、現在米国アルゴンヌ国立研究所(ANL)を中心に開発研究が進められている、リチウム-硫化鉄電池の性能に関し著者らがANLで行った研究内容を中心にのべたものである。
吉田 勝; 熊倉 稔; 嘉悦 勲
薬剤学, 39(2), p.69 - 74, 1979/00
低温放射線重合によって調製したコポリマー複合体からのKClの溶出挙動を検討した。このコポリマーからのKClの溶出速度はNoyes-whitney式に基づく一次式によって説明し、複合体の膨潤性と関係づけた。親水性モノマーのHEAと多官能性モノマー(HEMA,DGDA,TMPT)との共重合系の場合、KClの溶出は多官能性モノマーの組成が増加するほど、さらに多官能性モノマーの官能基数が増加するほど減少する傾向を示した。一方、疎水性モノマー同士の共重合(GMA-DGDA)の場合、KClの溶出は50%DGDA-50%GMAモノマー組成で極小となった。
佐藤 好毅
Journal of the Physical Society of Japan, 20(1), p.173 - 173, 1965/00
被引用回数:3抄録なし
山岸 滋; 亀本 雄一郎*
日本原子力学会誌, 6(3), p.158 - 164, 1964/00
先に、著者らは融解ビスマスと融解塩(LiCl-KCl共融混合物)系におけるMg、Sr、Sc、La、Gd、Cr、Mo、W、Mn、Tc、Fe、Co、Pt、Cu、Ag、Zn、Cd、In、Sn、Sb、Te、Poなどの元素の分配について報告した。しかし、その報告においては、個々の元素の状態、抽出ならびに分配の機構については深い検討をしていない。高温における融解塩や融解ビスマス中の踏元素の状態については、いくつかの興味ある報告がなされている。例えば、LiCl-KClに溶かしたNiClは360°~550
Cにわたって2つのlight absorbing speciesをもち、それらは温度により一方が増加すれば他方が減少するという報告、(MgCl
-Nacl-KCl)-(Mg-Bi)系において合金相から塩相に抽出されたSmは2価のものであり、またZrも2価のものであるという報告、Bi-BiCl
系において液体ビスマス相に溶けたBiCl
のcryoscopic numberは3であるという報告などに見られるように、原子価の状態、化合物の解離の状態、錯体の生成などの面で常温では見られない種々の現象が報告されている。このような高温での状態についてはまだ未知のことが多く、これらについて充分検討することが重要である。そこで今回は、前報の研究において平衡に達した時の塩相、およびビスマス相中の濃度が比較的近い(すなわち、平衡時の分配比が1に近い)値を示した元素である銅を対象とし、融解ビスマス中から融解塩中へ、またはその逆の方向に銅の抽出される機構、および抽出された銅の状態、挙動について研究したので、以下に報告する。