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中村 詔司; 芝原 雄司*; 遠藤 駿典; Rovira Leveroni, G.; 木村 敦
Journal of Nuclear Science and Technology, 61(11), p.1415 - 1430, 2024/11
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Nuclear Science & Technology)廃止措置においては、生成放射能の評価に資する核データとして、中性子捕獲断面積を整備する必要がある。本研究では、整備すべき対象核種のうちSc, Cu, Zn, Ag及びInを選定し、KURのTC-Pnを用いてそれらの熱中性子捕獲断面積測定を行った。その結果、熱中性子捕獲断面積の結果が、以下のとおり得られた:Sc(n, )Sc反応は27.180.28 barn、Cu(n, )Cu反応は4.340.06 barn、Zn(n, )Zn反応は0.7190.011 barn、Ag(n, )Ag反応は4.050.05 barn、そしてIn(n, ) In反応は8.530.27 barn。ScとZnの結果は、これまでに報告されている評価値を誤差範囲で支持するが、一方、他の核種については評価値と異なる結果となった。得られた結果は、生成量評価にはもちろん、これらの核種を中性束モニタとして利用する場合に用いることが考えられる。
中村 詔司; 芝原 雄司*; 遠藤 駿典; 木村 敦
Journal of Nuclear Science and Technology, 60(11), p.1361 - 1371, 2023/11
被引用回数:1 パーセンタイル:41.04(Nuclear Science & Technology)廃止措置の対象核種の中からNbについて、熱中性子捕獲断面積()および共鳴積分(I)を放射化法により測定した。また、Nbの半減期を質量分析により測定した。ニオブ93試料は、京都大学複合原子力科学研究所の研究炉に整備されている水圧輸送艦を用いて照射した。金-アルミ合金線、およびコバルト-アルミ合金線を用いて、照射位置における中性子束成分を測定した。厚さ25mのガドリニウム箔を用いた照射も行って、熱および熱外中性子による反応率の寄与をより分けた。ガドリニウムの厚さから、カットオフ・エネルギーは0.133eVに設定した。ニオブ試料中に含まれている不純物により生成されるTaの放射能を減衰させるために、約2年間ニオブ試料を冷却した。線スペクトロスコピーにより照射されたニオブ試料およびモニタの生成放射能を測定した。Westcottコンベンションに基づいて解析を行い、およびIを、それぞれ1.110.04barnおよび10.50.6barnと導出することができた。線測定の後に、ニオブ試料の質量分析を行い、反応率を導出した。線スペクトロスコピーと質量分析で得られたデータを組み合わせることにより、Nbの半減期を、(2.000.15)10年と導出することができた。
中村 詔司; 芝原 雄司*; 遠藤 駿典; 木村 敦
Journal of Nuclear Science and Technology, 59(11), p.1388 - 1398, 2022/11
被引用回数:1 パーセンタイル:19.69(Nuclear Science & Technology)本研究は、放射性核種のNpを取り上げて、よく熱化された中性子場を用いて放射化法によりNpの熱中性子捕獲断面積を測定した。Npの標準溶液を、照射試料に用いた。照射位置の中性子束は、Sc, Co, Mo, TaそしてAuを、中性子束モニタに使用した。Np試料とモニタを一緒に、京都大学研究炉の黒鉛照射設備にて30分間照射した。同様の照射を2回繰り返した。照射後に、Np試料を、それと放射平衡の関係にあるPaからの312keVガンマ線を測定して定量した。Npの反応率を、生成されたNpから放出されるガンマ線の収量から求めた。Npの熱中性子捕獲断面積は、2回照射の結果の加重平均を取って173.84.4barnと導出された。この結果は、飛行時間法により測定されたデータと、誤差の範囲で一致した。
中村 詔司; 遠藤 駿典; 木村 敦; 芝原 雄司*
KURNS Progress Report 2021, P. 93, 2022/07
核廃棄物中のマイナーアクチニドの核変換の観点から、本研究はNpを選定して、その熱中性子捕獲断面積を、良く熱化された中性子場を用いて放射化法により測定した。Np標準溶液を試料に使用した。熱中性子場は、中性子束モニタSc, Co, Mo, TaとAuを用いて測定した。Np試料は、モニタと一緒に、京大炉の黒鉛照射設備にて30分間照射した。結果の再現性を確認するために、同様の照射を繰り返した。照射後、Np試料は、Npと放射平衡の関係にあるPaからの312-keVガンマ線を用いて定量した。Npの反応率は、生成されたNpから放出されるガンマ線のピークカウント,検出効率,実験条件を用いて求めた。得られた反応率を熱中性子束で割り込むことで、Npの熱中性子捕獲断面積を173.84.7 barnと導出した。この結果は、飛行時間測定法で得られた報告値と不確かさの範囲内で一致した。
中村 詔司; 芝原 雄司*; 遠藤 駿典; 木村 敦
Journal of Nuclear Science and Technology, 58(10), p.1061 - 1070, 2021/10
被引用回数:6 パーセンタイル:63.12(Nuclear Science & Technology)良く熱化された中性子場では、原理的には熱外中性子による寄与を考えることなく熱中性子捕獲断面積を導出することができる。このことを、京都大学原子炉の黒鉛照射設備にて放射化法を用いて示した。最初に、黒鉛照射設備が良く熱化された中性子場であることを確認するために、中性子束モニタ: Au, Co, Sc, Cu, and Moの照射を行った。Westcottのコンヴェンションに基づき、黒鉛照射設備が非常に熱化されていることを確認した。次に、実証としてこの照射場を用いてTa(n,)Ta反応の熱中性子捕獲断面積の測定を行い、20.50.4 barnを導出した。この結果は、評価値20.40.3 barnを支持した。また、Ta核種は、AuとMoモニタの間の感度を補間する中性子モニタとして使えることが分かった。
中村 詔司; 芝原 雄司*; 遠藤 駿典; 木村 敦
Journal of Nuclear Science and Technology, 58(3), p.259 - 277, 2021/03
被引用回数:5 パーセンタイル:47.80(Nuclear Science & Technology)マイナーアクチノイド核種の一つであるAmの中性子捕獲反応断面積の精度向上に係る研究開発を行った。先ず、崩壊ガンマ線の放出率を高い精度で整備して、Amの原子炉中性子照射によるAmの基底状準位Amの生成量をガンマ線測定で調べた。次に、アイソマーと基底準位を合わせたAmの生成量を、Cmへ崩壊させてアルファ線測定で調べた。照射したAm試料量、生成されたAmとAmの収量、及び中性子束の情報からAm(n,)AmとAm(n,)Am反応の熱中性子捕獲断面積、および共鳴積分を導出することができた。
芝原 雄司*; 上原 章寛*; 藤井 俊行*; 中村 詔司; 木村 敦; Hales, B. P.; 岩本 修
JAEA-Conf 2018-001, p.205 - 210, 2018/12
ImPACT事業の中性子捕獲断面積研究において、Cs中性子捕獲断面積測定に使用する試料としてCs標準溶液中に含まれるCsの利用を考えた。Cs試料を定量するためには、CsとCsの同位体比を高精度で分析する必要がある。そこで、熱イオン化質量分析器(TIMS)を用いて、最初のサンプルとしてCs標準溶液の質量分析試験を行なった。分析試験の結果、わずか10Bq(pgオーダー)のCs標準溶液でもCsとCsの同位体比を0.5%の高精度で導出することができた。
中村 詔司; 芝原 雄司*; 上原 章寛*; 藤井 俊行*; 木村 敦; Hales, B. P.; 岩本 修
KURRI Progress Report 2016, P. 66, 2017/07
ImPACTプロジェクトの分担研究において、放射化法によるCs中性子捕獲断面積測定に使用する試料としてCs標準溶液中に含まれるCsの利用を考えて、Cs溶液の高精度の質量分析を行なった。わずか10Bq(pgオーダー)のCs溶液を分析し、不純物として含まれているCsを確認するとともに、CsとCsの同位体比を0.5%の精度で導出することができた。