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狩野 貴宏; 赤岡 克昭; 若井田 育夫
Proceedings of International Topical Workshop on Fukushima Decommissioning Research 2024 (FDR2024) (Internet), 3 Pages, 2024/10
In decommissioning of Fukushima Daiichi Nuclear Power Station, only a small amount of the debris removed can actually be analyzed in detail. Therefore, we propose to analyze debris efficiently by performing a simple analysis in advance using Laser Induced Breakdown Spectroscopy (LIBS). LIBS is an elemental analysis method by using laser generated plasma. Plasma emission is measured by spectrometer and identifies the elements contained in the debris. LIBS analysis is suitable for measuring large amounts of debris because it does not require sample pretreatment and only a few seconds of laser irradiation. In addition, the composition ratio of elements can also be determined by analysis using a calibration curve prepared in advance. To create a calibration curve, the intensity ratio of the spectrum is used, but the intensity ratio is affected by the plasma temperature. For this reason, it is desirable that the plasma temperature does not change in LIBS. However, the spectrum changes depending on the measurement conditions. (For example, when the composition ratio changes.) In such cases, the plasma temperature may also change. Therefore, in this study, we did experiments under various conditions to verify whether the plasma temperature changes.
Almaviva, S.*; 狩野 貴宏; 赤岡 克昭; 若井田 育夫
Spectrochimica Acta, Part B, 218, p.106960_1 - 106960_7, 2024/08
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Spectroscopy)The Nuclear Energy Agency (NEA) launched the Nuclear Education, Skills and Technology (NEST) Framework to pursue careers in the nuclear field, by exposing researcher working on these topics to international challenging project of real-world issue and by transferring the knowledge and expertise accumulated in the current generation to them through hands-on training. In this framework the 2022 edition of the NEST project offered a training educational period at the Collaborative Laboratories for Advanced Decommissioning (CLADS) located at Tomioka, Futaba District, in the Fukushima prefecture (Japan). Among the research sectors active at CLADS there is the application and development of the LIBS technique as diagnostics of analytical chemistry aiming at characterizing the debris inside the Tokyo Electric Power Company (TEPCO)s FDNPS reactor cores after the tsunami of March 2011, which destroyed three of the six reactors of the plant. These debris need to be chemically characterized with techniques suitable to be implemented in compact, remote and radiation resistant devices, due to the residual radioactivity of the cores. The present study shows the results in realizing chemical bi-dimensional maps of samples in the form of compressed tablets of mixed oxides, with a complex distribution and concentration of chemicals simulating these debris. The results allowed to create detailed maps of the samples, with spatial resolution down to 0.5 mm and an excellent correspondence between the real spatial distribution of the materials and that reconstructed by LIBS. Moreover, it was found a good correspondence between the nominal concentration of the chemicals and the concentration estimated by using LIBS. This study shows the potentialities of LIBS in the realization of chemical maps on samples of interest for FDNPS, providing multi-elemental images of the samples under analysis.
廃炉環境国際共同研究センター; アイラボ*
JAEA-Review 2023-029, 77 Pages, 2024/05
日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和4年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という。)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、様々な分野の知見や経験を、従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究及び人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、令和2年度に採択された研究課題のうち、「マイクロ波重畳LIBSによるデブリ組成計測の高度化と同位体の直接計測への挑戦」の令和2年度から令和4年度分の研究成果について取りまとめたものである。本研究は、MW(マイクロ波)重畳によりLIBS(レーザーブレークダウン分光)の発光強度を上げ、ウラン同位体計測に適用することを目的としている。令和4年度では、半導体マイクロ発振器をさらに小型化するために冷却方式の見直しや必須とならない機能の削減を行い、さらにマイクロ波アンテナにおいてはシミュレーションで得た最適化条件をLIBS実験に適用することにより良好な結果が得られた。同位体計測について、スペクトル調査を行い、同位体をもつウランとスペクトルが似ているジルコニウムでLIBS測定の最適化を行い、100倍以上の増倍率が得られた。さらに、テーブルトップLIBS光学系、小型化されたLIBSセンサー部、マイクロ波アンテナの統合とシステムの評価を行い、ステンレス(Cr含有)・Pb・Al等を用いて計測性の向上効果を検討したところ、材料によらずマイクロ波重畳によるシグナル強度の増大効果・SN比向上の効果が出ることが分かった。MW重畳有り/無しのLIBSスペクトルの差異を検討し、スペクトラムの差異、データ処理の仕様を決定し、ビーム検出精度を向上するパラメータ抽出が可能となった。ピーク検出と背景光のデータ解析ソフトウェアの構築を開始した。最終年度である本年の最後に、目的とするウランの同位体計測を行った。マイクロ波による増強効果が得られ、マイクロ波重畳LIBSの計測は成功した。
廃炉環境国際共同研究センター; 東京工業大学*
JAEA-Review 2022-060, 91 Pages, 2023/02
日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和3年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所(1F)の廃炉等を始めとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、様々な分野の知見や経験を、従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究及び人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、研究課題のうち、令和元年度に採択された「拡張型スーパードラゴン多関節ロボットアームによる圧力容器内燃料デブリ調査への挑戦」の令和元年度から令和3年度の研究成果について取りまとめたものである。本課題は令和3年度が最終年度となるため3年度分の成果を取りまとめた。令和元年度から令和3年度の本研究を通して、研究代表者の下で各研究項目間ならびに廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)等との連携を密にして、1F現場に実機適用すべく、現場との意見/情報交換を行いながら、研究を進めた。研究実施計画を推進するための打合せや会議等を開催し、ペデスタル上部に位置する圧力容器底部の状況把握を可能とする技術の実現を目指して、長尺の多関節ロボットアームにより、手先の位置姿勢の制御をしながら、カメラのSfM技術および超音波計測技術と組み合わせてアーム先端部の自己位置を把握しつつ、炉内構造物の状況把握を行う。また、レーザーを用いたLIBS技術により核物質の分布状況把握を行う遠隔探査手法のアームへの実装技術を開発した。さらには、楢葉遠隔技術開発センター等を活用し実証試験を行い、その実現性を確かめた。以上、3カ年計画の3年目である本年度の業務項目を実施し、3カ年計画の所期の目標を達成し、本報告書にとりまとめた。
廃炉環境国際共同研究センター; アイラボ*
JAEA-Review 2022-042, 67 Pages, 2023/01
日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和3年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所の廃炉等を始めとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、様々な分野の知見や経験を、従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究及び人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、研究課題のうち、令和2年度に採択された「マイクロ波重畳LIBSによるデブリ組成計測の高度化と同位体の直接計測への挑戦」の令和3年度の研究成果について取りまとめたものである。本研究は、MW(マイクロ波)重畳によりLIBS(レーザーブレークダウン分光)の発光強度を上げ、ウラン同位体計測に適用することを目的としている。令和3年度では、半導体MW発振装置を小型化し単体評価でノイズ漏洩を含めて仕様上問題ないことを確認した上で、LIBS実験に適用してウラン同位体計測の可能性を検討した。また、MWアンテナの最適化設計を実施した。それらを適用し、実性能を確認すると共に各種条件下でのSN比向上、測定精度改善を行った。光ファイバーLIBS光学系を中心に全体システムの最適化を実施し、Zr、ステンレス、白金、等各種試料において増倍率100500が得られた。さらにJAEAで開発したMCL(マイクロチップレーザー)にMW重畳してLIBS測定を実施した結果、高い発光強度増倍率とSN比が得られること、MWの重畳でスペクトル波長幅は大きく影響を受けないことが明らかとなり、MCLへのMW重畳の有効性が確認された。
廃炉環境国際共同研究センター; 東京工業大学*
JAEA-Review 2021-045, 65 Pages, 2022/01
日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和2年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、様々な分野の知見や経験を、従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究及び人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、研究課題のうち、令和元年度に採択された「拡張型スーパードラゴン多関節ロボットアームによる圧力容器内燃料デブリ調査への挑戦」の令和2年度の研究成果について取りまとめたものである。本研究では、長尺の多関節ロボットアームにより、手先の位置姿勢の制御をしながら、アーム先端部の自己位置を把握しつつ炉内構造物の状況把握を行うとともに、核物質の分布状況把握を行う遠隔探査手法のアームへの実装技術を開発することを目的として、令和2年度は、模擬環境でのロボットアームの基本的動作確認、テレスコピック型多関節アーム試作、アームの構造改良としてのケーブル収納機構試作、駆動ワイヤ仕様の調査・整理、LIBSプローブの改良、マイクロチップレーザーLIBSプローブ試作、簡易型模擬アームでのプローブ可動状況把握、レーザー光焦点深度依存性・レーザー照射角度依存性調査、単一成分系模擬試験体の試作、簡易分光光学系システム改良、超音波センサの耐放射線性評価、アレイ型空中超音波センサ試作・音圧分布-指向性把握、センサ仕様整理、小型超音波送受信系改良、超音波液体適用性評価、SfM技術・超音波計測技術による形状再構成の相互補完技術の基礎開発などを行い、本報告書にとりまとめた。
廃炉環境国際共同研究センター; アイラボ*
JAEA-Review 2021-027, 62 Pages, 2021/11
日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和2年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、様々な分野の知見や経験を、従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究及び人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、研究課題のうち、令和2年度に採択された「マイクロ波重畳LIBSによるデブリ組成計測の高度化と同位体の直接計測への挑戦」の令和2年度の研究成果について取りまとめたものである。LIBS(レーザー誘起ブレークダウン分光法)は、核燃料デブリの遠隔組成計測への応用が想定されているものの、放射線の影響による光ファイバーでの損失、レーザ伝送出力の低下及びデブリ性状等により、想定外の信号強度の低下が懸念される。また、一般的にはLIBSは、同位体計測には適さないとされていることから改善すべき課題がある。本研究では、LIBSの測定点に、アンテナを用いてマイクロ波を重畳し、信号強度の大幅な増倍とSN比を改善することで、軽量コンパクトなシステムの実現を目指した。さらに、LIBSの発光強度の向上により、今まで実現が困難だったウラン同位体のその場計測の実現性についても検討を行った。
廃炉環境国際共同研究センター; 東京工業大学*
JAEA-Review 2020-040, 55 Pages, 2021/01
日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和元年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス福島第一原子力発電所の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、様々な分野の知見や経験を、従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究及び人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、研究課題のうち、「拡張型スーパードラゴン多関節ロボットアームによる圧力容器内燃料デブリ調査への挑戦」の令和元年度の研究成果について取りまとめたものである。本研究は、長尺の多関節ロボットアームにより、手先の位置姿勢の制御をしながら、アーム先端部の自己位置を把握しつつ炉内構造物の状況把握を行うとともに、核物質の分布状況把握を行う遠隔探査手法のアームへの実装技術を開発することを目的として、令和元年度は、ロボットアームの設計改良、LIBSプローブの試作・LIBS信号の確認・改良検討、LIBS改良検討のための模擬試験体の試作、超音波センサの開発、小型超音波送受信系の設計・試作、SfM技術・超音波計測技術による形状再構成の課題点の抽出などを行い、本報告書にとりまとめた。
赤岡 克昭; 大場 正規; 宮部 昌文; 音部 治幹; 若井田 育夫
JAEA-Research 2020-001, 142 Pages, 2020/03
低除染のマイナーアクチノイド(MA: Minor Actinide)含有混合酸化物(MOX: Mixture Oxide)燃料等の様に線・中性子線の影響が排除できない燃料の分析、あるいは東京電力ホールディングス福島第一原子力発電所事故で生成された燃料デブリの分析等の様に高い放射線場における核燃料物質の分析には、迅速かつ簡便な遠隔分析手法の開発が求められている。レーザー誘起ブレークダウン発光分光法(LIBS)は非接触で直接しかも迅速に分析できることから、これらの分析に適用可能な方法の一つとして考えられる。LIBSを用いた核燃料物質の組成・不純物分析においては、核燃料物質であるプルトニウム(U)やプルトニウム(Pu)等の複雑でスペクトル密度が高い発光スペクトルと不純物のスペクトルとを明確に区別する必要がある。そのためには、これら核燃料物質のLIBSによる発光スペクトル出現特性を明らかにする必要がある。そこで、波長分解能が
/50000の高分解能Echelle型分光器を用いて、350
470nm及び470
670nmの波長域のプルトニウムの発光スペクトルを測定した。測定したスペクトルについて分光器の感度及び波長の較正を行うことにより、分析に使用可能と思われるスペクトルを同定し、原子スペクトル465本、一価のイオンスペクトル341本をLIBS用データとしてまとめた。また、測定したスペクトルの波長が公表されている値と矛盾なく一致することを示し、本データの信頼性を確認した。
宮部 昌文; 大場 正規; 赤岡 克昭; 加藤 政明*; 長谷川 秀一*; 若井田 育夫
Applied Physics A, 126(3), p.213_1 - 213_10, 2020/03
被引用回数:9 パーセンタイル:43.96(Materials Science, Multidisciplinary)低圧希ガス雰囲気中のアブレーションプルームの動的挙動を、3つの高融点金属であるチタン,ジルコニウム,ハフニウムを用いて、レーザー誘起蛍光撮像法によって調べた。これらの元素のプルーム膨張挙動を比較することで、プルーム構造の形成過程における質量数の影響を明らかにした。以前、ガドリニウムで報告した半球形の薄層と空洞構造が、これらの元素でも観察された。質量数が増えるとプルームサイズが増加し、半球層は薄くなることが分かった。Tiの基底状態原子は、プルーム中心部にも比較的多く存在することが観察された。このTi原子の持続時間は300マイクロ秒程度であり、調べたどの原子・イオンよりも長かった。さらに、多元素試料から生成されるアブレーションプルームでは、質量に依存する元素分別が観察された。これらの結果は、観測されたプルーム構造が、イオンと電子の再結合過程、および、ガス原子との多重衝突によるアブレーション粒子の反跳によって生じることを示唆している。
若井田 育夫; 長谷川 秀一*; 田所 孝広*
日本機械学会誌, 122(1211), p.18 - 20, 2019/10
廃炉国際ワークショップ(FDR 2019) Track4での議論について概説した。放射線計測分野では、耐放射線性を意識した検出素子・検出機器開発、プラントモニタリングへの適用、そして廃炉作業現場で、まず最初に不可欠となる放射線源(汚染源)の可視化(イメージング)技術に関する議論が展開された。検出素子や周辺機器の耐放射線性が確実に進展していること、可視化技術が実用レベルにある状況が報告される一方、その基本が単一フォトン検出手法の領域にあり、高放射線場における高カウントレート核種同定の困難さが改めて認識された。今後の重要課題といえる。レーザー利用計測分野については、特定元素・同位体の選択的共鳴励起・イオン化による質量分析手法の高度化技術と、遠隔その場分析を可能とするLaser Induced Breakdown Spectroscopy(LIBS)等の発光分光技術に関する議論等が展開された。新奇で革新的な手法への挑戦よりも、これまで構築してきた手法を基本とし、その確実性に着眼する方向性が見られ、レーザー分析で重要となる光源の改善検討も含め、実現に向けた取り組みが問われていることが理解できる。
阿部 雄太; 大高 雅彦; 岡崎 航大*; 川上 智彦*; 中桐 俊男
Proceedings of 2019 International Congress on Advances in Nuclear Power Plants (ICAPP 2019) (Internet), 7 Pages, 2019/05
制御材に炭化ホウ素(BC)を用いている原子炉(福島第一原子力発電所等)では、酸化物の約2倍の硬度を持つホウ化物が生成されているため、金属,酸化物及びホウ化物を判別しながら燃料デブリを取り出すのが効率的である。本報告は、レーザー誘起ブレークダウン分光法(LIBS)を用いた元素分析を用いて、金属,酸化物及びホウ化物を判別し、硬度計測方法への適用性を評価した。BWRの炉心溶融・移行挙動を解明するためのプラズマ加熱試験体(CMMR試験体)を用いた。測定は、EPMAによる試験体表面の元素マッピング情報および半定量情報を基に測定箇所を選定した後に、LIBS計測結果とビッカース硬度を比較した。その結果、Zrの結合状態に由来するLIBS蛍光発光強度の変化が確認され、材料硬度評価手法への応用が示唆された。
若井田 育夫; 大場 弘則; 宮部 昌文; 赤岡 克昭; 大場 正規; 田村 浩司; 佐伯 盛久
光学, 48(1), p.13 - 20, 2019/01
レーザー誘起ブレークダウン分光(LIBS)や関連技術である共鳴吸収分光の原子力分野での応用について紹介する。放射性物質を多く含有した次世代低除染MOX燃料への適用や、福島第一原子力発電所の損傷炉内といった高放射線・過酷環境における燃料出渕のその場サーベランスにおいては、光ファイバーを活用したLIBS技術や共鳴吸収分光技術は、遠隔分析手法として最も有力な手法の一つとして期待されている。これらの技術の基本及び性能について現状を紹介し、LIBS技術などの原子力分野への適用についてレビューする。
阿部 雄太; 中桐 俊男
川上 智彦*
【課題】金属を主成分とする材料中のO、Bの組成や材料の硬度を非接触で精密に算出できる。 【解決手段】図5の関係より、上記の方法で算出された(B/O)/M値のみからビッカース硬度を推定することは一般的には困難である。しかしながら、試料が図5におけるZを挟んだどちらの領域にあるかを判定することができれば、(B/O)/M値からビッカース硬度を推定することができる。前記の通り、図5におけるZよりも左側の領域はOの組成比が大きい場合であり、Zよりも右側の領域はBの組成比が大きな場合に対応する。このため、前記のO/M値、B/M値に応じてこの試料がどちらの領域に属するかを認識することができる。結局、(B/O)/M値から前記の一次式を用いてビッカース硬度を算出することができる。
Ruas, A.; 松本 歩; 大場 弘則; 赤岡 克昭; 若井田 育夫
no journal, ,
In the context of the Fukushima Dai-ichi Nuclear Power Plant (F1-NPP) decommissioning process, laser-induced breakdown spectroscopy (LIBS) has many advantages. The purpose of the present work is to demonstrate the on-line monitoring capability of the LIBS coupled with the ultra-thin liquid jet sampling method. The study focuses on zirconium in aqueous solution, considering that it is a major element in the F1-NPP fuel debris that has been subject to only few LIBS studies in the past. The methodology of data acquisition and processing are described. In particular, two regions of interest with many high intensity zirconium lines have been observed around 350 nm in the case of the ionic lines and 478 nm in the case of atomic lines. The best analytical conditions for zirconium are different depending on the analysis of ionic lines or atomic lines. A low LOD of about 4 mg L-1 could be obtained.
Ruas, A.; 松本 歩; 大場 弘則; 赤岡 克昭; 若井田 育夫
no journal, ,
In the context of the Fukushima Dai-ichi Nuclear Power Plant (F1-NPP) decommissioning process, laser-induced breakdown spectroscopy (LIBS) has many advantages. The purpose of the present work is to demonstrate the on-line monitoring capability of the LIBS coupled with the ultra-thin liquid jet sampling method. The study focuses on zirconium and iron in aqueous solution, considering that these are major elements in the F1-NPP fuel debris.
若井田 育夫; 大場 弘則; 赤岡 克昭; 大場 正規; 宮部 昌文; 松本 歩
no journal, ,
耐放射線性光ファイバーを用いたLIBS法が元素の炉内その場遠隔分析法として開発され、水中または10kGy/hの高放射線環境下でその性能が確認された。ロングパルスレーザーによるLIBS、マイクロ波支援LIBS等による信号強度の増強、溶液試料への適用が示された。100nsに及ぶロングパルスレーザーでは、ファイバーへのより高いエネルギー伝送と信号増強が、マイクロ波LIBSでは、大気中の観測で数十倍以上の信号強度の増倍が見られた。溶液への応用では、液体薄膜の利用により高感度化が実現した。
若井田 育夫; 大場 弘則*; 池田 裕二*; 作花 哲夫*; 平等 拓範*
no journal, ,
炉内デブリのその場分析のため、耐放射線性光ファイバーを用いたレーザー誘起発光分光法(ファイバーLIBS)の開発を行っており、10kGy/hに及ぶ高線量環境下や水中環境においてその性能評価を実施した。ファイバーによるレーザー光の高効率伝送や高感度化のためロングパルスレーザー利用LIBS、マイクロ波支援LIBS等が試されている。さらに、光源そのものを炉内に配置する方法として、マイクロチップレーザーの導入も図っている。
若井田 育夫; 赤岡 克昭; 大場 正規; 宮部 昌文; 大場 弘則; 池田 裕二*; 作花 哲夫*; 平等 拓範*
no journal, ,
福島第一原子力発電所の廃炉においては、事故炉内からの溶融燃料デブリ等を取り出すという世界的に類例のない作業を安全かつ円滑に実行することが求められている。損傷炉内外の環境は、高放射線、水中又は高湿度、狭隘という過酷な環境条件となっており、ICを多用した精密電子機器は動作が困難である。そこで、これらの影響を受けにくい分析手法として、電気信号に代わって光信号を用いた観察プローブを提案した。本報告では、レーザー誘起プラズマ発光分光法(LIBS)中心としたレーザーモニタリング分析手法開発について、(1)光ファイバーを活用したLIBS計測プローブ、(2)マイクロ波支援LIBS分光、(3)スペクトル解析技術、(4)マイクロチップレーザー利用ファイバーLIBSといった一連の取り組みと、最近の成果について報告する。
岡崎 航大*; 阿部 雄太; Spaziani, F.*; 中野 菜都子*; 川上 智彦*
no journal, ,
原子力機構ではBWRシビアアクシデント(SA)事故時に制御棒及び燃料ロッドが溶融落下した際に生ずる炉心物質の崩壊・溶融・移行挙動を調査するため、模擬燃料集合体のプラズマ加熱試験を実施している。本報は、元素情報や硬度情報の測定をLIBSで行うにあたり、作成したプラズマ加熱試験体を用いてLIBSによる評価手法の検討を行った。