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稲見 俊哉; 池田 直*; 村上 洋一*; 小山 一郎*; 若林 裕助*; 山田 安定*
Japanese Journal of Applied Physics, 38(suppl.38-1), p.212 - 214, 1999/06
被引用回数:15 パーセンタイル:65.98(Physics, Applied)低SrドープのLaMnOにおいては、金属-非金属、強磁性-常磁性同時相転移に加えて、さらに低温において、低温絶縁体相へ転移することが知られている。山田らは、中性子散乱からこの低温絶縁体相で超格子反射を見いだし、それからこれが電荷秩序相であると結論した。われわれは、この電荷秩序の空間パターンを調べるべく、x=0.12の試料について、KEK,PF,BL4Cの装置を用い放射光X線回折実験を行った。その結果、超格子の消滅則から、cubicペロブスカイトの単位で141という構造がもっともらしいという結論を得た。
稲見 俊哉*; 日野 理*; 納土 晋一郎*; 金尾 りんな*; 池田 直*; 山田 安定*; 片野 進
Physica B; Condensed Matter, 241-243, p.433 - 435, 1998/00
被引用回数:6 パーセンタイル:42.66(Physics, Condensed Matter)低ドープ側のペロブスカイトMn酸化物において、電荷秩序がおこることを中性子散乱で観測した。LaSrMnO x=0.1及び0.15では、ホールの秩序温度は、電気抵抗の上昇する温度に一致している。電荷秩序による超格子構造は、母結晶に対してコメンシュレイトであり、その同期は、224と表される。一方PrCaMnO(x=0.25)では、誘電異常が観測される120K近傍で異常を持つ超格子反射が観測された。同期は、124と考えられている。どちらの系でも、Jahn-Teller歪を伴う変型が主な働きをしていると考えられる。
山田 安定*; 日野 理*; 納土 晋一郎*; 金尾 りんな*; 稲見 俊哉*; 片野 進
Physical Review Letters, 77(5), p.904 - 907, 1996/07
被引用回数:315 パーセンタイル:98.67(Physics, Multidisciplinary)低SrドープのLaSrMnOについて中性子散乱法で測定を行い、x=0.1及び0.15の試料について、Srドープにより導入された電荷(ホール)が秩序化するポーラロン秩序相を見出した。このポーラロンの秩序化が起こる温度は、この物質の金属絶縁体転移に対応しており、また、秩序化した電荷の組む格子の周期は、立方晶ペロブスカイト構造を基本として、その224倍になっている。いわゆる整合相になっていることを確認した。224構造に対応する電荷の濃度は、x=0.125に対応しており、x=0.1や0.15で整合相が観測されたという事実は、この物質においては、電荷秩序の長周期構造が整合相に固定されやすい傾向をもっていることを示している。