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木村 祥紀; 土屋 兼一*
Radioisotopes, 72(2), p.121 - 139, 2023/07
核検知や核セキュリティ事案の現場において、迅速かつ正確な放射性物質の判定は、検知警報や事案への迅速な対応を行うための重要な技術的課題の一つである。本稿では、携帯型ガンマ線検出器に適用可能な深層ニューラルネットワークモデルを用いた放射性核種の判定アルゴリズムを提案する。本アルゴリズムでは、シミュレーションで作成した模擬ガンマ線スペクトルで学習した深層ニューラルネットワークモデルにより、各放射性核種に起因する計数寄与率(CCR)を推定し、放射性核種を自動で判定する。この自動核種判定アルゴリズムにより、放射線測定の経験や知識が十分でない核検知や核セキュリティ事象の初動対応者を支援することが可能となる。2種類の異なる深層ニューラルネットワークモデルを用いたアルゴリズムを高エネルギー分解能及び低エネルギー分解能の携帯型ガンマ線検出器に適用し、提案アルゴリズムの性能を評価した。提案したアルゴリズムは、実際の測定ガンマ線スペクトルにおける人工放射性核種の判定で高い性能を示した。また、深層ニューラルネットワークモデルによるCCR推定値を解析することで、Uの検知やウランの自動分類にも適用できることを確認した。さらに筆者らは、提案したアルゴリズムの性能を従来の核種判定手法と比較し、深層ニューラルネットワークモデルベースの核種判定アルゴリズムの性能を向上させる具体的な方策についても議論した。
鈴木 英明*; 高山 裕介; 佐藤 久*; 綿引 孝宜*; 佐藤 大介*
JAEA-Research 2022-013, 41 Pages, 2023/03
高レベル放射性廃棄物の地層処分における過渡期のニアフィールド状態は、熱的作用(熱輸送、熱膨張)、水理的作用(地下水浸透、温度勾配による水分移動)、力学的作用(応力変形、膨潤圧の発生)および化学的作用(物質移行、間隙水の濃縮希釈、鉱物の溶解沈澱など)などが相互に影響を及ぼし合って変化する複合的な現象が生じると考えられている。このような過渡期における複雑なニアフィールド環境を把握することを始めとして、安全評価における核種移行の初期状態の設定や、オーバーパックの腐食寿命評価に必要となるニアフィールド環境条件に関する情報の提供を目的として、熱-水-応力-化学(THMC)連成解析コード(Couplys)の開発が進められてきている。本研究では、海水系地下水環境下におけるニアフィールドの再冠水挙動の評価を適切に行うため、海水系地下水を想定した溶液を緩衝材材料に浸潤させた室内試験結果に基づき、不飽和浸透流解析と物質移行解析および地球化学解析を連成させる手法により、緩衝材の透水性が間隙水中の塩濃度に依存して変化するとした水理モデルを設定した。また、廃棄体の発熱によってオーバーパック近傍で緩衝材の水分が低下し乾燥する現象について、気液二相流解析コード(TOUGH2)を用いて、廃棄体の発熱を想定した人工バリア体系での気相の流れと水蒸気量の勾配によって生じる水蒸気移動を含む緩衝材の浸潤挙動評価を実施した。そして、得られた浸潤プロファイルに基づき、温度および間隙水飽和度の依存性を考慮した温度勾配による水分移動モデルの設定を行った。さらに、これら設定したモデルをCouplysに適用し、幌延深地層研究計画に基づき実施された人工バリア性能確認試験を対象とした解析評価を実施した。そして、原位置で計測された緩衝材の浸潤挙動に関するデータとの比較を通じてモデルの適切性を確認した。
今野 力; 太田 雅之*; 権 セロム*; 大西 世紀*; 山野 直樹*; 佐藤 聡*
Journal of Nuclear Science and Technology, 24 Pages, 2023/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.04(Nuclear Science & Technology)JENDL委員会Shielding積分テストWGの下で、遮蔽分野でのJENDL-5の妥当性が検証された。この検証では次の実験が選ばれた。JAEA/FNSでの体系内実験、大阪大学OKTAVIANでのTOF実験、ORNLでのJASPERナトリウム実験、NISTでの鉄実験、QST/TIARAでの遮蔽実験。これらの実験をMCNPと最新の核データライブラリ(JENDL-5, JENDL-4.0あるいはJENDL-4.0/HE, ENDF/B-VIII.0, JEFF-3.3)を用いて解析した。その結果、JENDL-5はJENDL-4.0あるいはJENDL-4.0/HE, ENDF/B-VIII.0, JEFF-3.3と同等かそれ以上に良いことがわかった。
Pyeon, C. H.*; 方野 量太; 大泉 昭人; 福島 昌宏
Nuclear Science and Engineering, 18 Pages, 2023/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.04(Nuclear Science & Technology)京都大学臨界集合体(KUCA)の固体減速・反射炉心においてアルミ、鉛、ビスマスサンプルとボイドを模擬するアルミスペーサを用いてサンプルおよびボイド反応度実験が行われた。実験値と比較して、JENDL-4.0とMCNP6.2を用いた固有値計算によるサンプル反応度は良い精度で得られた。また、ボイド反応度についてはJENDL-4.0の結果とENDF/B-VII.1の計算結果はともに実験値と比べて良い一致を示した。MCNP6.2/ksenによって得られた感度係数とENDF/B-VII.1に基づくSCALE6.2の共分散データを用いてサンプルおよびボイド反応度の不確かさを定量化し、アルミ、鉛、ビスマスの断面積に起因する不確かさの影響を明らかにした。ボイドを模擬するアルミスペーサを用いた一連の反応度実験解析により、KUCAの固体減速・反射炉心中のボイドを解析する手法を実証した。
岡林 潤*; 鈴木 和也; 水上 成美*
Journal of Magnetism and Magnetic Materials, 564, Part2, p.170163_1 - 170163_5, 2022/12
被引用回数:1 パーセンタイル:0(Materials Science, Multidisciplinary)アニールによるCoMn合金とMnGa層の界面での磁気原子の拡散をX線磁気円二色性(XMCD)解析を用いて調べた。その結果、成長直後の状態ではbcc CoMnのスピンは垂直磁化MnGa層のスピンと平行に結合しているが、熱処理により界面磁気結合がCoの反強磁性に変化することがわかった。各吸収端における元素別のヒステリシス曲線から、MnGaとの交換結合を介してMnとCoに大きな保磁力場があることが判明した。熱処理後のXMCDスペクトル線形状の変化からMnとCoMnGa層の形成を促進する界面反応に関連していることが透過型電子顕微鏡の分析から推測された。Mn原子の界面拡散は、MnとCoサイトの磁気交換結合を変調させ、垂直磁化の方向を反転させることがわかった。
田窪 勇作*; 高山 裕介; Idiart, A.*; 田中 達也*; 石田 圭輔*; 藤崎 淳*
Proceedings of 2022 International High Level Radioactive Waste Management Conference (IHLRWM 2022) (Internet), p.906 - 915, 2022/11
地層処分場の設計では、ベントナイト中のモンモリロナイトの熱変質による安全機能の低下を防止するため、ベントナイトが使用される緩衝材や埋め戻し材の温度を100度以下に抑えることが一般的な設計要件となっており、これまでの設計検討では、熱伝導解析を用いて緩衝材温度が100度未満となることが確認されてきた。しかし、ベントナイトの状態の不確実性や人工バリア材料間の隙間などの施工上の不確実性などといった緩衝材温度を上昇させる可能性がある要因については考慮できておらず、評価をより現実的にするにはこれら不確実性の影響を考慮する必要がある。そこで本研究では、より現実的かつ100度以上の温度環境も含めた緩衝材の状態評価を行うための解析モデルの開発を開始した。また本研究では、処分場環境の不均一性に起因した緩衝材の状態変遷の不確実性も含めた予測評価を行うことを目指している。本稿では、100度以上の高温域も含めたTHMC連成解析モデルの段階的開発プロセスの概要を紹介するとともに、緩衝材の状態変遷の不確実性を定量化するために実施したTH連成現象を支配するパラメータの調査及びそのパラメータの不確実性を考慮した既存のTH連成解析技術の適用性の確認の試行結果について報告する。
Ho, H. Q.; 石井 俊晃; 長住 達; 小野 正人; 島崎 洋祐; 石塚 悦男; 後藤 実; Simanullang, I. L.*; 藤本 望*; 飯垣 和彦
Nuclear Engineering and Design, 396, p.111913_1 - 111913_9, 2022/09
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)Estimation of decay gamma distribution in a reactor core is essential for safely conducting various works after reactor shutdown such as periodic maintenance, shuffling fuel, removing spent fuel at the end of cycle, etc. Because of the dependency on the complex operating history of the reactor, attempting to calculate the decay gamma rays distribution in the core remains a challenge. This study showed a method to calculate the shutdown gamma distribution in the HTTR core by coupling a Monte-Carlo transport calculation code MCNP6 and an activation code ORIGEN2 to take advantage of spatial dependence and transportation abilities of MCNP6 and the detailed fission products tracking during burnup and cooling of ORIGEN2. As result, the three-dimensional shutdown gamma distribution in the HTTR core for different cooling times and spatial locations could be obtained accurately.
Ho, H. Q.; 石塚 悦男; 飯垣 和彦
Recent Contributions to Physics, 82(3), p.16 - 20, 2022/09
Detailed neutron flux distribution is important to understand the neutronic behavior during operation as well as to precise the core optimization and safety analysis of a reactor. In the literature, no calculations have been performed to show the detailed neutron flux map for the high temperature engineering test reactor (HTTR) because of the limitation of the old neutronic codes and the low performance of the computing system. The present work deals with MCNP6 Monte-Carlo calculation to determine the detailed neutron flux map in the HTTR during normal operation. At first, the calculation of neutron flux at several positions in the reactor was validated by comparing the corresponding reaction rate between the calculation and measurement. After that detailed neutron flux with the small cells of 1cm 1cm
10cm was obtained for the entire reactor core using the fmesh tally of MCNP6 code.
永田 寛; 大塚 薫; 大森 崇純; 井手 広史
JAEA-Technology 2022-017, 113 Pages, 2022/08
JMTR原子炉施設は2017年4月の「施設中長期計画」において廃止施設に位置付けられたことから、廃止措置計画認可申請を原子力規制委員会に提出するにあたり、廃止措置計画に記載する必要がある原子炉施設に残存する放射性物質の推定放射能量のうち、放射化汚染物の推定放射能量を評価するため、核計算コード等を用いた放射化放射能量の評価を行った。この結果、総放射化放射能量は、9.310
Bq (原子炉停止直後)、2.7
10
Bq (21年後)、1.0
10
Bq (40年後)、2.4
10
Bq (100年後)となり、放射化放射能量の大きい構造物は、ベリリウム枠やベリリウム反射体要素、アルミニウム反射体要素、格子板、キャプセル照射装置などの圧力容器内の構造物で、材質はステンレス鋼やベリリウムなどであった。また、全放射化放射能量に対する核種の割合は、原子炉停止後40年あたりまではH-3の割合が高く、その後はNi-63が最も高くなった。参考に、得られた放射化放射能濃度から放射能レベル区分を行ったところ、放射化汚染物の全重量に対する区分ごとの重量の割合は、原子炉停止から100年後にかけて、L1が0.3
0.4% (10
13t)、L2が0.0
0.4% (0
14t)、L3が1.0
1.2% (32
39t)、CLが98.0
98.7% (約3200t)となり、コンクリートなどのCLに区分されるものが全体の約9割以上を占めることがわかった。今後行う廃棄物の処理処分にあたっては、二次汚染物の推定放射能量などの評価結果も加え、適切な処分方法に従った区分の評価を行う。
中島 理紗子*; 小池 朱里*; 堺 公明*; 堂田 哲広; 田中 正暁
Proceedings of 29th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE 29) (Internet), 6 Pages, 2022/08
ナトリウム冷却高速炉の外部ハザードに対する定量的リスク評価手法の構築の一環として、連続マルコフ過程モンテカルロ法(CMMC法)を用いた動的PRA解析を行い、地球温暖化が炉心損傷要因である制限温度超過確率に与える影響を評価した。地球温暖化に伴って、異常降雪時の降雪量が増大する可能性があることから、地球温暖化を考慮した降雪量のハザード曲線を作成した。解析の結果から、地球温暖化による降雪量の増加により、炉心制限温度を超過する可能性が高くなることが示された。
Li, C.-Y.; 渡部 晃*; 内堀 昭寛; 岡野 靖
第26回動力・エネルギー技術シンポジウム講演論文集(インターネット), 4 Pages, 2022/07
シビアアクシデントに至る可能性のある事故シナリオを同定し、その発生頻度を評価することは重要な課題である。本研究ではナトリウム冷却高速炉を対象とし、時間依存や事象の相互依存性を考慮できる動的PRA評価手法の確立を目指す。具体的には過酷事故解析コードSPECTRAに対して新たに連続マルコフ連鎖モンテカルロ(CMMC)を適用し、外部ハザードに対する解析手法を開発する。現在、崩壊熱除去系における空気冷却器のフォルトツリーモデルをCMMCとして実装し、火山降灰に対するプラント過渡特性の試行解析が終了した。
河内山 真美; 坂井 章浩
JAEA-Technology 2022-009, 56 Pages, 2022/06
試験研究炉の解体によって発生する低レベル廃棄物を埋設処分するためには、廃棄物に含まれる放射能インベントリを評価することが必要であり、各研究炉の所有者が共通の放射能評価手法を使用することが、埋設処分の事業許可申請に対応する上で効率的である。本報では、解体で発生する放射化廃棄物の埋設処分に共通的に利用できる放射能評価手法を検討することを目的として、立教大学研究用原子炉について中性子輸送計算及び放射化計算を実施した。中性子輸送計算はJENDL-4.0を基に作成した断面積ライブラリを使用し、Sn法のDORTコード及びモンテカルロ法のMCNPコードを用いて実施した。放射化計算は、JENDL/AD-2017と中性子輸送計算で求めたスペクトルを基に作成した3群断面積ライブラリを使用し、SCALE6.0に含まれるORIGEN-Sにより実施した。DORTコード及びMCNPコード並びにORIGEN-Sコードを用いた放射化計算の結果と放射化学分析による放射能濃度を比較したところ、概ね0.4倍3倍程度であることを確認した。測定値と計算値の差を適切に考慮することにより、DORT及びMCNP並びにORIGEN-Sによる放射化放射能の評価方法が埋設処分のための放射能評価に適用できることがわかった。また、解体で発生する廃棄物をその放射能レベルに応じてクリアランス又は埋設処分方法で区分するため、コンクリート領域及び黒鉛サーマルカラム領域の2次元放射能濃度分布の作成も行った。
佐伯 盛久*; 松村 大樹; 中西 隆造*; 蓬田 匠; 辻 卓也; 齋藤 寛之*; 大場 弘則*
Journal of Physical Chemistry C, 126(12), p.5607 - 5616, 2022/03
被引用回数:1 パーセンタイル:41.57(Chemistry, Physical)パルス紫外線レーザー照射によって引き起こされるRhイオン錯体のRh
種への直接光還元反応機構を、分散型X線吸収微細構造(DXAFS)分光法によって調べた。時間分解X線吸収端近傍構造(XANES)には等吸収点がなく、Rh
の直接光還元に2種類以上のRh
が寄与することを示した。時間分解XANESデータの特異値解析から、直接光還元には3つのRh
種が関与することが示唆された。時間分解XANESデータを、交互最小二乗法による多変量解析(MCR-ALS)により解析したところ、3つのRh
種の純粋なスペクトルと濃度プロファイルが得られた。Rh
種は、3つのXANESスペクトルの特徴から、Rh
, Rh
, Rh
種に分類できた。得られた濃度プロファイルから、Rhの直接光還元はRh
Rh
Rh
の順で進行することが示唆され、Rh
とRh
の光還元、Rh
とRh
の光による自己触媒的還元、Rh
の光酸化による反応機構により、3種のRh
の濃度プロファイルがよく再現できることが示された。
笹川 剛; 向井 雅之; 澤口 拓磨
JAEA-Data/Code 2021-012, 122 Pages, 2022/01
高レベル放射性廃棄物や炉内等廃棄物などの放射性廃棄物を処分する際には、人工バリアと天然バリアから構成される多重バリアシステムにより、公衆への被ばくを低減することが求められる。これらのバリアのうち、人工バリアは、放射性核種の閉じ込め機能を発揮することが期待されている。人工バリアに使用されることが想定される材料は、時間とともに変質し、その性能も変化する。変化する性能を的確に評価するためには、人工バリアの長期的な状態変化を解析的に推定することが重要である。人工バリアの状態は、その内部で生じる物質移行と地球化学反応とにより変化するが、これらは相互に関連し合う現象であるため、連成して解析することが必要である。そこで、人工バリアの長期的な状態変化、特に、ベントナイト系緩衝材の人工バリア性能として重要な透水性を主な対象として解析するコードとしてMC-BUFFERを開発してきた。本報告書は、人工バリアに期待される機能、その性能に影響するパラメータ、MC-BUFFERに実装したモデル、MC-BUFFERの構成と機能、入力ファイルの使用と出力例、MC-BUFFERの実行方法およびサンプルランなどについてまとめたものである。
藤本 望*; 多田 健一; Ho, H. Q.; 濱本 真平; 長住 達; 石塚 悦男
Annals of Nuclear Energy, 158, p.108270_1 - 108270_8, 2021/08
被引用回数:2 パーセンタイル:46.88(Nuclear Science & Technology)Japan Atomic Energy Agency has developed a new nuclear data processing code, namely FRENDY, to generate the ACE files from various nuclear libraries. A code-to-experiment verification of FRENDY processing was carried out in this study with criticality benchmark assessments of the high temperature engineering test reactor. The ACE files of the JENDL-4.0 and ENDF-B-VII.1 was generated successfully by FRENDY. These ACE files have been used in MCNP6 transportation calculation for various benchmark problems of the high temperature engineering test reactor. As a result, the k and reaction rate obtained by MCNP6 calculation presented a good agreement compared to the experimental data. The proper ACE files generation by FRENDY was confirmed for the HTTR criticality calculations.
小林 正起*; Anh, L. D.*; 鈴木 雅弘*; 金田-高田 真悟*; 竹田 幸治; 藤森 伸一; 芝田 悟朗*; 田中 新*; 田中 雅明*; 大矢 忍*; et al.
Physical Review Applied (Internet), 15(6), p.064019_1 - 064019_10, 2021/06
被引用回数:0 パーセンタイル:0(Physics, Applied)A fundamental understanding of the interfacial magnetic properties in ferromagnetic heterostructures is essential for utilizing ferromagnetic materials for spintronic device applications. Here, we investigate the interfacial magnetic and electronic structures of epitaxial single-crystalline LaAlO(LAO)/La
Sr
MnO
(LSMO)/Nb:SrTiO
(Nb:STO) heterostructures with varying LSMO layer thicknesses, in which the magnetic anisotropy strongly changes with the LSMO thickness due to the delicate balance between strains originating from both the Nb:STO and LAO layers, using X-ray magnetic circular dichroism and photoemission spectroscopy. We successfully detect the clear change of the magnetic behavior of the Mn ions concomitant with the thickness-dependent metal-insulator transition. Our results suggest that the double-exchange interaction induces ferromagnetism in the metallic LSMO film under tensile strain caused by the STO substrate, while the superexchange interaction determines the magnetic behavior in the insulating LSMO film under compressive strain originating from the top LAO layer. The change in strain, depending on LSMO layer thickness, is confirmed by scanning transmission electron microscopy. Based on those findings, the formation of a magnetic dead layer near the LAO/LSMO interface is attributed to competition between the superexchange interaction via Mn
orbitals under compressive strain and the double-exchange interaction via the
orbitals. These findings provide key aspects of ferromagnetic oxide heterostructures for the development of spintronic device applications.
Kenzhina, I.*; 石塚 悦男; Ho, H. Q.; 坂本 直樹*; 奥村 啓介; 竹本 紀之; Chikhray, Y.*
Fusion Engineering and Design, 164, p.112181_1 - 112181_5, 2021/03
JMTRとJRR-3Mの運転中に一次冷却水へ放出されるトリチウムについて研究してきた結果、ベリリウム中性子反射体の二段核反応によるLi(n
,
)
Hで生成する反跳トリチウムが主要因であることが明らかになった。この結果から、一次冷却水へ放出するトリチウムを少なくするためには、ベリリウム中性子反射体の表面積を小さくするか、他の材料で反跳トリチウムを遮蔽する必要がある。本報告では、ベリリウム中性子反射体のトリチウム反跳防止材の概念検討として、Al, Ti, V, Ni, Zr等の多様な材料を候補材として、障壁厚み、長期運転後の放射能、反応度への影響を評価した。この結果、Alがベリリウム中性子反射体のトリチウム反跳防止材として適した候補材になり得るとの結果を得た。
Gens, A.*; Alcoverro, J.*; Blaheta, R.*; Hasal, M.*; Michalec, Z.*; 高山 裕介; Lee, C.*; Lee, J.*; Kim, G. Y.*; Kuo, C.-W.*; et al.
International Journal of Rock Mechanics and Mining Sciences, 137, p.104572_1 - 104572_19, 2021/01
被引用回数:7 パーセンタイル:70.99(Engineering, Geological)放射性廃棄物を地層処分した際に、廃棄体やその周囲で起こる熱-水理-力学-化学が連成する現象を表現する連成モデルの開発と確証を目的に、国際共同研究「DECOVALEX 2019 (DEvelopment of COupled models and their VALidation against EXperiments 2019)」が実施された。DECOVALEX-2019の一つのタスクでは、スイスのモン・テリ岩盤研究所およびグリムゼル試験サイトで実施されている原位置試験(それぞれ、EB試験およびFEBEX試験)を対象とした解析課題であり、廃棄体定置後のベントナイト材料からなる緩衝材等の人工バリア及び岩盤を対象に緩衝材が不飽和から飽和に至る状態までの熱-水理-力学連成現象のモデル化に関する検討が行われた。このタスクでは4つのチームが様々なコンピューターコード、構成則を使用して水理-力学および熱-水理-力学の連成解析を実行し、計測データと解析結果の比較が行われた。本論文は、DECOVALEX-2019プロジェクトのこのタスクで得られた成果や課題等について取りまとめた論文である。
Kenzhina, I.*; 石塚 悦男; 奥村 啓介; Ho, H. Q.; 竹本 紀之; Chikhray, Y.*
Journal of Nuclear Science and Technology, 58(1), p.1 - 8, 2021/01
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)ベリリウム反射体を有するJMTRとJRR-3の一次冷却水へのトリチウム放出源と放出機構について評価した。この結果、トリチウム放出はBeの二段核反応によるものがほとんどであり、計算結果は一次冷却水のトリチウム測定の誤差範囲で良く一致した。また、ベリリウム反射体からの反跳放出を用いた簡易計算法は、ベリリウム反射体を有する試験研究炉の一次冷却水へのトリチウム放出量を予測する上で有用であることが明らかとなった。
郡司 智; 外池 幸太郎; Clavel, J.-B.*; Duhamel, I.*
Journal of Nuclear Science and Technology, 58(1), p.51 - 61, 2021/01
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)新しい臨界実験装置STACY更新炉は、燃料デブリに関連する臨界計算の検証に貢献することができ、原子力機構(JAEA)と仏IRSNの共同研究として実験炉心設計が進行中である。この論文では、燃料デブリの溶融炉心コンクリート相互作用(MCCI)を模擬した模擬燃料デブリの臨界特性を測定するための新しいSTACYの炉心設計を最適化するために適用される方法を示す。炉心設計がコード検証に関連していることを確認するには、関心のある主要な同位体が持つ反応度価値と、断面積に対する実効増倍率kの感度を評価することが重要である。この研究で説明されている燃料デブリの場合、特にそのコンクリート組成では、ケイ素が断面に対するk
感度が最も高くなる核種である。最適なアルゴリズムを使用して評価に最適な炉心設計を効率的に見つけ、ケイ素の捕獲断面積の高い感度を得るために、格子ピッチや炉心の寸法などのいくつかのパラメーターを調整した。これらの最適化手法の適用結果に基づいて、MCCIの興味深い感度フィードバックを得るための新しいSTACYでの燃料デブリの現実的な一連の実験を定義できた。この方法論は、新しいSTACYの他の実験条件を設計するのに役立てることができる。