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報告書

平成30年度研究開発・評価報告書; 評価課題「J-PARCに関する研究開発」(中間評価)

J-PARCセンター

JAEA-Evaluation 2019-003, 52 Pages, 2019/06

JAEA-Evaluation-2019-003.pdf:6.61MB

日本原子力研究開発機構(以下、「原子力機構」という)は、「国の研究開発評価に関する大綱的指針」(平成28年12月21日内閣総理大臣決定)及びこの大綱的指針を受けて作成された「文部科学省における研究及び開発に関する評価指針」(平成29年4月1日文部科学大臣決定)、並びに原子力機構の「研究開発課題評価実施規程」(平成17年10月1日制定)等に基づき、平成31年3月1日に第3期中長期計画に対する中間評価をJ-PARC研究開発・評価委員会に諮問した。これを受けて、J-PARC研究開発・評価委員会は、委員会において定められた評価方法に従い、原子力機構から提出されたJ-PARC研究開発の実施に関する説明資料の検討及びJ-PARCセンター長並びにディビジョン長による口頭発表と質疑応答を実施した。本報告書は、J-PARC研究開発・評価委員会より提出された中間評価の内容をまとめるとともに、「評価結果(答申書)」を添付したものである。

報告書

J-PARC物質・生命科学実験施設の全体制御システムの進捗状況

酒井 健二; 大井 元貴; 高田 弘; 甲斐 哲也; 中谷 健; 小林 庸男*; 渡邊 聡彦*

JAEA-Technology 2018-011, 57 Pages, 2019/01

JAEA-Technology-2018-011.pdf:4.98MB

核破砕中性子源やミュオン標的などを安全に効率よく運転するために、物質・生命科学実験施設(MLF)は、専用の全体制御システム(GCS)を持ち、運転状況に応じた機器の監視操作やインターロックを運用している。GCSは、その役割に応じて、ネットワーク系(LAN), 統括制御系(ICS), サーバー, インターロック系(ILS), タイミング配信系(TDS)など幾つかのサブシステムで構成される。GCSは、MLF内の機器を独自に運転制御する一方、J-PARCの加速器や他実験施設と連動しながらMLFの安定したビーム運転を実現している。2008年度のビーム運転開始以来、GCSは運転制御コミッショニングに基づく改修を経て、システム性能を継続的に維持する視点から、ICSの大幅なアップグレードやILSの機能拡張を実施してきた(2010年度-2015年度)。この様に運転開始から約10年間、GCSには全般に渡って数多くの追加・変更がなされてきた。したがってGCS高度化の今後の方向性を決めるために、これまでの高度化の履歴とGCSの現況を把握することが重要と考え、2017年度時のGCSの構成・機能・役割を整理して取り纏めた。

論文

遮蔽

前川 藤夫

波紋, 28(4), p.208 - 211, 2018/11

中性子及び付随する$$gamma$$線の遮蔽は、研究者の放射線安全及びバックグラウンド低減による良い実験データ取得の観点で重要である。本稿では、中性子遮蔽の基礎、中性子及び$$gamma$$線遮蔽の物理と適切な材料、そしてJ-PARC MLFの1-MW核破砕中性子源遮蔽の概念設計例について解説する。

論文

Recovery of helium refrigerator performance for cryogenic hydrogen system at J-PARC MLF

麻生 智一; 勅使河原 誠; 長谷川 勝一; 武藤 秀生; 青柳 克弘; 野村 一隆; 高田 弘

Journal of Physics; Conference Series, 1021(1), p.012085_1 - 012085_4, 2018/06

At J-PARC's pulsed spallation neutron source, a cryogenic hydrogen system has been operated to provide liquid para-hydrogen (20K and 1.5 MPa) to the moderators since 2008. Typical operating period of the cryogenic hydrogen system was approximately 3 months continuously. However, the pressure differences between No.1, No.2 heat exchangers (HXs) and an adsorber (ADS) in the helium refrigerator had begun to increase rapidly since the beginning of 2015, the refrigerator could not be operated continuously. The impurity in the refrigerator was measured by newly introduced quadrat mass spectrometer, but no significant impurities was observed. We suspected the oil contamination from the helium compressor, as it caused performance degradation of the cryogenic system in other facilities, such as RIKEN, CERN, etc. In the summer outage in 2016, we cleaned the HXs with Freon to remove the oil contamination, and replaced the activate charcoals of ADS and oil separator (OS-5). As a result, the performance of the helium refrigerator was recovered completely.

論文

短パルス中性子源とエネルギー分析型中性子イメージング装置RADEN(螺鈿)による可視化技術

甲斐 哲也; 篠原 武尚; 廣井 孝介; Su, Y.; 及川 健一

非破壊検査, 67(5), p.209 - 216, 2018/05

RADENの機器構成とその役割、及び中性子ラジオグラフィ、トモグラフィの実例を示し、解説を行う。また、パルス中性子を利用した、ストロボ撮影、中性子共鳴吸収イメージング、ブラッグエッジイメージング、偏極中性子イメージングについても、手法の解説と簡単な測定例の紹介を行う。

論文

Application of profile fitting method to neutron time-of-flight protein single crystal diffraction data collected at the iBIX

矢野 直峰*; 山田 太郎*; 細谷 孝明*; 大原 高志; 田中 伊知朗*; 日下 勝弘*

Scientific Reports (Internet), 6, p.36628_1 - 36628_9, 2016/12

 被引用回数:4 パーセンタイル:44.93(Multidisciplinary Sciences)

We developed and employed a profile fitting method for the peak integration of neutron time-of-flight diffraction data collected by the IBARAKI Biological Crystal Diffractometer (iBIX) at the Japan Proton Accelerator Research Complex (J-PARC) for protein ribonuclease A and alpha-thrombin single crystals. Gaussian convolved with two back-to-back exponentials was selected as the most suitable fitting function, and a profile fitting algorithm for the integration method was developed. It was clearly demonstrated that the profile fitting method provides more accurate integrated intensities and model structures than the summation integration method at higher resolution shells.

報告書

J-PARC物質・生命科学実験施設BL22「螺鈿」における偏極度解析装置の磁場環境の最適化(受託研究)

廣井 孝介; 篠原 武尚; 林田 洋寿*; Su, Y.; 甲斐 哲也; 及川 健一

JAEA-Technology 2016-021, 14 Pages, 2016/10

JAEA-Technology-2016-021.pdf:16.4MB

J-PARCの物質・生命科学実験施設(MLF)BL22に設置されたパルス中性子イメージング用ビームライン「螺鈿」では、偏極中性子を利用した磁気イメージング手法の技術開発が精力的に行われている。「螺鈿」では、偏極中性子による磁気イメージングを実施するための偏極度解析装置が整備されたが、機器間の磁場接続を改善し、ビーム経路中で中性子偏極度の低下を防ぐことにより、偏極中性子輸送性能を向上させる余地があった。そこで「螺鈿」の偏極度解析装置内の磁場分布をシミュレーションにより評価し、偏極度低下の原因を特定するとともに、磁場接続の最適化を行い、ビーム経路中の中性子偏極度を高く保つことができる機器配置を決定した。さらに計算により求めた最適条件について中性子ビームを利用した実験を行った結果、波長や場所の違いによる偏極度の変動が改善され、約4cm角の視野範囲全体に渡って均一な偏極度を得ることができた。本報告ではシミュレーションに基づく磁場環境評価と最適化の結果および、シミュレーション結果の妥当性を実験的に検証した研究成果に関して報告する。

報告書

Measurement of high-energy neutron fluxes and spectra around the J-PARC mercury spallation neutron target using multi-foil activation method

春日井 好己; 原田 正英; 甲斐 哲也; 大井 元貴; 明午 伸一郎; 前川 藤夫

JAEA-Data/Code 2015-033, 28 Pages, 2016/03

JAEA-Data-Code-2015-033.pdf:1.78MB

J-PARC、物質・生命科学実験施設(MLF)の水銀を使った核破砕中性子源周りの高エネルギー中性子束及びスペクトルを、多数箔放射化法で測定した。この実験で使った中性子反応のしきい値は0.1から50MeVであった。実験における箔の照射は、2008年5月30日から31日にかけて実施されたMLFにおける初めてのビーム運転の際に行われたものである。照射後、各金属箔の放射能をHPGe検出器で測定し、中性子誘導反応のターゲット周りにおける反応率分布のデータを得た。これらのデータを使い、各測定位置における高エネルギー中性子束及びスペクトルをアンフォールディング法で導出した。その際、初期スペクトルとしてPHITSによる計算値を用いた。初期スペクトルとアンフォールディングスペクトルを比較したところ、計算結果(これはMLFのターゲット集合体の中性子工学設計の基礎となったものであるが)は、実験値に$$pm$$30%で一致することがわかった。

論文

Progress of the general control system for the Materials and Life Science Experimental Facility in J-PARC

酒井 健二; 大井 元貴; 渡辺 聡彦; 甲斐 哲也; 加藤 裕子; 明午 伸一郎; 高田 弘

JAEA-Conf 2015-002, p.593 - 598, 2016/02

安全で安定なビーム運転のために、MLFでは、統括制御、インターロック、サーバ、ネットワーク、タイミング配信システムからなる全体制御システム(MLF-GCS)を稼働している。2008年の最初の陽子ビームの受け入れ以来、MLF-GCSは、ビームパワー増強に伴うターゲット機器のアップグレードや、ユーザー実験装置の毎年の増設に対応しながらも、大きなトラブルもなく安定した運転を実現してきた。しかしながら、近年は、長期に渡る継続的な施設運転の観点から、GCSの大掛かりな改造が進められている。例えば、メンテナンス時の柔軟性を高める目的で、基盤ソフトウェアを変更することで、GCSの監視操作システムがアップグレードされた。またJ-PARCの安全体制の再構築に従い、GCSのインターロックシステムも改良された。本論文では、MLF-GCSの近年の進捗状況について報告する。

論文

SENJU; A New time-of-flight single-crystal neutron diffractometer at J-PARC

大原 高志; 鬼柳 亮嗣; 及川 健一; 金子 耕士; 川崎 卓郎; 田村 格良; 中尾 朗子*; 花島 隆泰*; 宗像 孝司*; 茂吉 武人*; et al.

Journal of Applied Crystallography, 49(1), p.120 - 127, 2016/02

 被引用回数:13 パーセンタイル:11.41(Chemistry, Multidisciplinary)

SENJU, a time-of-flight Laue-type single-crystal neutron diffractometer, was developed at the Materials and Life Science Experimental Facility (MLF) of the Japan Accelerator Research Complex (J-PARC). Molecular structure analysis of a sub-millimeter taurine crystal and magnetic structure analysis of a MnF$$_{2}$$ crystal were performed to evaluate its performance.

論文

MLF試料環境

麻生 智一; 山内 康弘; 河村 聖子

波紋, 25(4), p.283 - 287, 2015/11

In the neutron scattering facility, sample environment is one of the important factor. In Materials and Life Science Experimental Facility (MLF) of J-PARC, sample environment team has been officially organized with succeeding the previous ad hoc sample environment team, aiming to measure safety on sample environment in MLF comprehensively and to perform efficient user support in sample environment. In MLF, each beamline (BL) has its own sample environment equipment that is dedicated for the instrument, while some pieces of BL-common sample environment equipment are prepared by the sample environment team. MLF users can also carry in their own equipment or devices for their experiment. All the equipment and devices are allowed to be introduced after passing the safety examination in MLF.

論文

Upgrade of monitoring and operation systems for the MLF-GCS base on EPICS and CSS

大井 元貴; 酒井 健二; 渡辺 聡彦; 圷 敦; 明午 伸一郎; 高田 弘

JPS Conference Proceedings (Internet), 8, p.036007_1 - 036007_5, 2015/09

J-PARC物質生命科学実験施設(MLF)では、PLC,操作端末(OPI),インターロックシステム,サーバー等で構成されるMLF統括制御システム(MLF-GCS)によって、MLFを構成する様々な機器を統括制御しているが、OPIに使用しているSCADAソフト(iFiX)のOS依存性やバージョン互換性に欠点があった。そこで、これらの問題を解決するため、EPICSをベースに使用したシステムへ更新した。OPIにはControl System Studioを採用し、データベースにPostgreSQLを採用した。新システムは2014年1月から既存のMLF統括制御システムに接続し運用を開始した。7月まで施設運転に供しながら不具合の修正を行い、特に問題なく動作することを確認した。本件では、約7000点のデータと130画面を有する新システムおよびその性能について報告する。

論文

J-PARCにおけるパルス中性子ビームの利用と展望,1; 中性子ビームの特徴と結晶構造解析

阿久津 和宏*; 大原 高志

ぶんせき, 2014(11), p.617 - 621, 2014/11

J-PARCのMLFでは現在18本の中性子ビームラインに実験装置が設置され、世界最高強度のパルス中性子ビームを用いた学術研究や産業利用が行われている。本稿では、J-PARCおよびMLFの中性子実験施設の概要、中性子の特徴を紹介するとともに、中性子実験装置の一つである単結晶回折計「千手」の特徴に触れながら中性子結晶構造解析について説明する。

論文

Phase transitions and hydrogen bonding in deuterated calcium hydroxide; High-pressure and high-temperature neutron diffraction measurements

飯塚 理子*; 小松 一生*; 鍵 裕之*; 永井 隆哉*; 佐野 亜沙美; 服部 高典; 後藤 弘匡*; 八木 健彦*

Journal of Solid State Chemistry, 218, p.95 - 102, 2014/10

 被引用回数:3 パーセンタイル:75.88(Chemistry, Inorganic & Nuclear)

重水素化したカルシウム水酸化物(Ca(OD)$$_{2}$$)の高圧その場中性子散乱実験を、J-PARCのパルス中性子を用い、パリ-エジンバラプレスとマルチアンビルプレスを用いて行った。常圧には回収できない、高圧常温相の水素位置を含めた原子位置を初めて求めた。高圧下において水素結合が曲がっていることが明らかになり、これはラマン分光の結果と調和的である。高温高圧相に関しては、先行研究の常圧下に回収して求められた構造と一致した。これらの観測結果から、高圧下における相転移はCaO多面体で構成される層のスライドと、Ca原子の変位、Ca-O再構成と水素結合の配向の変化によりおこることが明らかとなった。

論文

A Preliminaly investigation on the satellite building of MLF; Beamline shielding analysis

及川 健一; 前川 藤夫; 田村 昌也; 原田 正英; 加藤 崇; 池田 裕二郎; 仁井田 浩二*

LA-UR-06-3904, Vol.2, p.139 - 145, 2006/06

MLFに設置される予定の長尺分光器のための附属建家の予備的な検討が進められている。その長尺建家建築の総額を見積もるため、MCNPX及びPHITSを用いて中性子ビームラインの遮蔽解析を行った。計算では、最新のビームライン設計と中性子スペクトラムを用いた。

口頭

6-year experiences of neutron imaging at NOBORU at J-PARC MLF

及川 健一; 甲斐 哲也; 篠原 武尚; 原田 正英; 大井 元貴; 酒井 健二; 前川 藤夫; 鬼柳 善明*

no journal, , 

核破砕中性子施設におけるTOF法を用いた中性子イメージングは、非常にユニークな能力を備えている。CTを含む従来の中性子ラジオグラフィは、カメラ型の検出器を用いて行うことができる。一方、タイムアナライザーを備えた二次元検出器は、三次元の情報を提供する。すなわち、中性子の波長(エネルギー)に対応するTOFと、二次元の実空間情報である。2008年のMLF運転開始以来、TOFイメージングのためのテスト実験が、J-PARCのNOBORUで開始された。共鳴吸収やブラッグエッジを利用したイメージング、偏極中性子を利用した磁場イメージングなど、開発が進められた。これら得られた知見は、現在建築中のMLFのBL-22の新しいイメージング専用装置に盛り込まれている。会議ではNOBORUでの六年間のTOFイメージングの知見を紹介する。

口頭

飛行時間法を用いた多重即発$$gamma$$線分析法開発の現状

藤 暢輔

no journal, , 

J-PARC物質・生命科学実験施設(MLF)のBL04に設置された中性子核反応測定装置(ANNRI)は、核データ、元素分析(即発$$gamma$$線分析)、天体核物理等の研究において用いられている。ANNRIでは大強度パルス中性子源と高性能$$gamma$$線検出器により、高い精度で即発$$gamma$$線の測定が可能となっている。本発表では、即発$$gamma$$線分析研究を推進する上で重要な機器の性能やこれまでに行ってきたANNRI装置の高度化についてハード・ソフト両面から述べるほか、ANNRI装置を用いることによって初めて可能となる解析法の紹介及びこれからの開発計画についても言及する。具体的には$$gamma$$線検出器、中性子ビーム特性、バックグラウンド、解析ソフト開発及び飛行時間法を用いた多重即発$$gamma$$線分析法開発等についての現状とその展望を述べる。

口頭

飛行時間法を用いた即発$$gamma$$線分析のためのJ-PARC ANNRI開発

藤 暢輔

no journal, , 

J-PARCの物質・生命科学実験施設(MLF)のBL04にANNRIが設置された。ANNRIでは主に核データ、天体核物理、元素分析に関する研究開発が行われている。本発表では、ANNRI装置の開発項目のうちで元素分析にとって重要な事項に関して述べるとともに、パルス中性子を用いた新しい即発$$gamma$$線分析法開発の状況について報告する。J-PARC・MLFの概要について述べた後に即発$$gamma$$線分析と飛行時間法を簡単に解説し、ANNRIのゲルマニウム検出器とサンプルチェンジャーの性能及び標準試料を用いた測定結果について報告する。また、解析ソフトや解析に必要なデータベース等についても紹介する。

口頭

Data acquisition monitoring system with Manyo Library at MLF, J-PARC

稲村 泰弘; 伊藤 崇芳*; 鈴木 次郎*

no journal, , 

J-PARCのMLFにおけるデータ収集系を利用した測定中のデータモニタリングシステムの開発を行ったので報告する。実験を遂行するユーザーにとって非常にニーズの高いモニタリングシステムであるが、これまで使用されてきたものは、データ収集システムが持っていた簡易なソフトウェアで実行されるものであった。その出力も簡単なグラフやテキスト等をあらかじめ設定しておいたパラメータで作成するだけで、柔軟性に欠け、使いにくいものであった。そこで本来オフライン解析用として開発を続けてきたMLFの解析ソフトウェアフレームワーク「万葉ライブラリ」の機能拡張を行い、測定中のデータの差分だけを解析する機能を開発し、モニタリングシステムとして実装した。その結果、オフラインでの解析と同じ柔軟性を持ちながら、測定中のデータを短時間で解析できるシステムが完成した。

口頭

Progress of J-PARC/MLF

新井 正敏

no journal, , 

2008年の稼働以来、2011年の地震、2013年の事故により困難な時期はあったが、現在は、施設は安定的に稼働している。加速器のパワーは300kWであるが、この秋以降には500kW以上にパワーの増強を計画している。ターゲットにはヘリウムの泡を導入した結果、ターゲット容器上での振動の劇的な低減を確認した。これにより、水銀ターゲット容器のピッティングの問題が軽減できると考えている。また、陽子ビーム輸送系にはビームプロファイルを平滑化する目的で8局電磁石の導入も行った。減速材の運転も問題の根源を理解したのちの2012年より非常に安定的になされてきた。実験装置は全般的に問題なく運用されてきたが、1MWに対応するためにはいくつかの箇所の遮蔽増強が必要になっている。300kWでの運転時においてはあらたな概念で設計された装置やイベントレコーディング方式のデータ集積系が十分に機能していることを確認した。これにより、次世代の新規な研究成果を得る状況にきた。

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