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論文

Synthesis and ${it in vivo}$ evaluation of BPA-Gd-DTPA complex as an MRI contrast agent and as a carrier for neutron capture therapy

高橋 和範*; 中村 浩之*; 古本 祥三*; 山本 和喜; 松村 明*; 福田 寛*; 山本 嘉則*

Proceedings of 11th World Congress on Neutron Capture Therapy (ISNCT-11) (CD-ROM), 1 Pages, 2004/10

中性子捕捉療法用キャリアーとしてMRI造影剤に使用されているGd-DTPAにBPAを付加したBPA-Gd-DTPA化合物を合成した。ラットのAH109A hepatoma腫瘍へ本化合物を注入し生体内薬剤分布の研究を実行した。Gdとホウ素の集積率は即発$$gamma$$線分析法によって測定した。腫瘍集積率(%ID/g)は、注入後、20分及び6分にそれぞれ1%及び0.3%で、以前に報告したcarborane-Gd-DTPAより高かった。しかし、肝臓及び腎臓の集積率も非常に高く、腫瘍/血液比はBPA自体(ca.3.0)と比較して、0.38と非常に低かった。ラットの$$alpha$$線オートラジオグラフィでは、周囲の筋肉と比較して腫瘍のホウ素濃度はより高い値を示した。本化合物の腫瘍選択性はcarborane-Gd-DTPAより高かったが、良い化合物の合成法の研究を継続して行う。

論文

核磁気共鳴技術

安岡 弘志

核磁気共鳴技術(岩波講座 物理の世界), 80 Pages, 2002/11

核磁気共鳴(NMR)は物質を微視的にしかも原子や分子、さらには、種々の物性や機能を醸し出している電子系の動的な情報をも研究できる強力な研究手段として発展し、現在では物理の分野のみならず工学や薬学,医学等の多くの分野で応用されている。特に、最近になって医学の分野で画期的な診断手法となった核磁気共鳴断層撮影法(MRI)はその顕著な例で、ガンの早期発見や従来のX線診断では不可能であった人体内部の画像化が可能となっている。物性物理の分野では、特に磁性や超伝導の起源の解明に威力を発揮しており、例えば高温超伝導酸化物をはじめとする新しい物質系を舞台として、その卓越した微視的実験情報がそれぞれの物性解明の核心に迫ろうとしている。このように、NMR法は固体電子物性の研究のみならず科学技術全体の進展に輝かしい足跡を残してきている。本分冊では、NMRの原理と物理情報を概説した後、磁性体,超伝導体への応用を中心として、最近の研究を紹介しながら、NMR法の特徴を浮き彫りにする。

論文

Failure pattern in the patients who underwent intraoperative boron neutron capture therapy (IOBNCT)

中井 敬*; 松村 明*; 山本 哲哉*; 柴田 靖*; Zhang, T.*; 阿久津 博義*; 松田 真秀*; 松下 明*; 安田 貢*; 高野 晋吾*; et al.

Research and Development in Neutron Capture Therapy, p.1135 - 1138, 2002/09

原研JRR-4を使って、悪性グリオーマの患者15例に対してホウ素中性子捕捉療法が行われた。このうち2002年4月までに筑波大学が実施した7例の患者について事後の経過を観察し、その結果を報告する。MRIを使った検証では、1例の術野内の再発がみられ、2例の術野外での再発がみられた。また、1例において照射によるネクローシスがみられた。

論文

ガドリニウム造影剤の体内残留を高感度で検出

小林 勝利; 羽鳥 晶子*

Isotope News, p.12 - 14, 1998/02

ガドリニウム(Gd)造影剤は、磁気共鳴断層撮影(MRI)用に開発された薬剤で一般に広く使われている。最近、厚生省の緊急安全性情報で、まれにショックやアレルギー反応などの副作用を起こすことが発表されている。従来は、放射性$$^{153}$$Gdなどで標識した造影剤を動物に投与して求めるので施設の管理や取り扱いなどに難点があるが、方法は、非放射性のGd(濃縮率30%)造影剤をラットに投与し、一定期間飼育後に血液や尿、臓器、全身切片などを採取して原子炉で照射する。生成した$$^{153}$$Gdの放射能を高純度ゲルマニウム検出器で定量し、さらにイメージングプレート・オートラジオグラフィシステム(BAS)で放射線画像としてとらえ、体内の残留分布を求める。試料調製が容易で、普通の実験室で扱えるとともに、動物試験と臨床試験における体内吸収、排泄の動態などの情報から種々の知見を得ることが可能となった。

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