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論文

Phase transitions of the mean-field Potts glass model in a field

横田 光史

Physical Review B, 70(17), p.174422_1 - 174422_14, 2004/11

 被引用回数:2 パーセンタイル:13.10(Materials Science, Multidisciplinary)

外場中のポッツグラス模型は、分子からなる結晶における方向性グラスにストレスがかかった場合などのモデルと考えられる。このモデルにおける相転移を相互作用のランダムネスに対する平均をとる数学的操作であるレプリカ法を用いた平均場理論で調べた。横方向のグラス転移温度は外場が小さく実効的強磁性相互作用が小さいときには、外場の大きさに比例することを示した。これは、ベクトルスピングラスでのGabay-Toulouse線として知られている振舞いとは定性的に異なっている。レプリカ対称解の安定性を横方向のグラスオーダーパラメーターがゼロの高温相で調べると、上述の相転移線が一つの安定線であるとともに、もう一つの安定線があることがわかる。この2つの安定線のうち後者がポッツ成分の数が4以上ではより高温で不安定となるので、普通のグラス相のほかに新しい相として磁場方向のグラス秩序のみを持つ中間グラス相が現れることがわかった。また、横方向にグラス秩序を持つ低温相への相転移はポッツ成分の数が5以上ではオーダーパラメーターに飛びがあるような独特なものになることが示された。

論文

Prominent quasiparticle peak in the photoemission spectrum of the metallic phase of V$$_{2}$$O$$_{3}$$

Mo, S.-K.*; Denlinger, J. D.*; Kim, H.-D.*; Park, J.-H.*; Allen, J. W.*; 関山 明*; 山崎 篤志*; 角野 宏治*; 菅 滋正*; 斎藤 祐児; et al.

Physical Review Letters, 90(18), p.186403_1 - 186403_4, 2003/05

A2003-0178.pdf:0.18MB

 被引用回数:144 パーセンタイル:95.32(Physics, Multidisciplinary)

複雑な相図を示すV$$_{2}$$O$$_{3}$$について、その金属相での光電子スペクトルにおいて顕著な準粒子ピークをはじめて観測した。また、この明瞭なピークが温度効果とともに成長することを示すために、局所密度近似と量子モンテカルロシミュレーションを用いた動的平均場理論を組み合わせた新しいスペクトル計算結果を報告する。実験で得られたピーク幅,ウェイトはともに理論より相当大きい。

論文

Operational status of superconducting resonators of the JAERI tandem-booster

竹内 末広; 松田 誠; 石崎 暢洋; 田山 豪一; 飯島 明彦*; 吉田 崇宏*

Proceeding of 10th Workshop on RF Superconductivity (SRF 2001), p.591 - 593, 2001/00

原研タンデム・ブースターが1994年に運転を始めて今日まで、40台の1/4波長型超伝導空洞(周波数=129.8MHz,最適イオン速度=0.1)は重イオン加速のため安定に稼働している。この発表は超伝導空洞の現在の(最近測定した)性能を、95年のデータと比較しながら、報告する。空洞の平均加速電界は高周波入力が4ワットにおいて、95年と同じ4.6MV/mであった。しかし、5MV/m以上の高電界では電子電界放出が大きくなっている。水素吸収に起因するQ値低下の問題は急速冷却によりある程度回復した状態で使用していることがわかった。

論文

Fluctuations in the random-field Ising model

横田 光史

Journal of Physics; Condensed Matter, 10(23), p.5179 - 5186, 1998/00

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Physics, Condensed Matter)

臨界現象において、平均場近似的振る舞いは、ゆらぎによって修正される。ランダム磁場イジング模型においては、ランダムさに起因するゆらぎが重要である。ここでは、2種類の平均場近似に基づく、ギンツブルグのゆらぎの重要性に関する基準を議論した。一つ目は、レプリカ法を用いた平均場近似であり、二つ目は、場所に依存する平均場近似である。ランダム磁場イジング模型に対する臨界現象の様子を場所に依存する平均場近似を用いて求めることの正当性を示した。

論文

On the randomness of a transverse field for the Ising model

横田 光史

Physics Letters A, 171, p.134 - 136, 1992/11

 被引用回数:9 パーセンタイル:59.17(Physics, Multidisciplinary)

横磁場中のイジング模型に対して、横磁場の方向のランダムさは、系の熱力学的性質を変えないことを示した。以前に見つけられている基底状態の相図における不連続は、平均場近似による見せかけのものであることを示した。

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