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論文

Thermal conductivity measurement of uranium-plutonium mixed oxide doped with Nd/Sm as simulated fission products

堀井 雄太; 廣岡 瞬; 宇野 弘樹*; 小笠原 誠洋*; 田村 哲也*; 山田 忠久*; 古澤 尚也*; 村上 龍敏; 加藤 正人

Journal of Nuclear Materials, 588, p.154799_1 - 154799_20, 2024/01

 被引用回数:3 パーセンタイル:80.03(Materials Science, Multidisciplinary)

MOX燃料の照射により生成する主要なFPであるNd$$_{2}$$O$$_{3}$$及びSm$$_{2}$$O$$_{3}$$、模擬FPとして添加したMOXの熱伝導率を評価した。MOX中の模擬FPの均質性の観点から熱伝導率を評価するため、ボールミル法及び溶融法で作製した2種類の粉末を用いて、Nd及びSmの均質性が異なる試料を作製した。模擬FPが均質に固溶した試料では含有量が増加するにしたがってMOXの熱伝導率が低下するが、不均質な模擬FPは影響を及ぼさないことが分かった。熱伝導率に対するNd及びSmの影響を古典的フォノン輸送モデル$$lambda$$=(A+BT)$$^{-1}$$を用いてNd/Sm依存性を定量的に評価した結果、A(mK/W)=1.70$$times$$10$$^{-2}$$ + 0.93C$$_{Nd}$$ + 1.20C$$_{Sm}$$, B(m/W)=2.39$$times$$10$$^{-4}$$と表された。

論文

Na-コンクリート反応生成物の熱物性

河口 宗道; 宮原 信哉; 宇埜 正美*

熱測定, 45(1), p.2 - 8, 2018/01

液体金属ナトリウム(Na)は、高い熱伝導等の特性のため高速炉の冷却材として使われてきた。しかしながら、Na漏えい事故時に鋼製ライナーが破損した場合は、Na-コンクリート反応(SCR)が発生する可能性がある。SCRは、Naとコンクリート成分の化学反応に依存して、コンクリート侵食、水素発生するために、Na漏えい事故時に重要な現象の一つである。本研究では、Naとコンクリート粉末を用いて、SCRに関する基礎的な実験を行った。ここでコンクリート粉末は、日本の原子力発電所の構造コンクリートとして一般的に使われるシリカ系コンクリートを粉末化して使用した。反応過程においては、約100$$^{circ}$$C, 300$$^{circ}$$C, 500$$^{circ}$$CでNaの融解、NaOH-SiO$$_{2}$$の反応、Na-H$$_{2}$$O-SiO$$_{2}$$の反応等の温度変化が観察された。特に、500$$^{circ}$$C近傍での激しい反応においては、Na-コンクリート粉末の混合割合$$gammaapprox0.32$$$$836sim853^circ$$Cの温度ピークが観察され、反応熱は$$0.15sim0.23$$kW/gと推定された。反応生成物の主成分は、X線分析からNa$$_{2}$$SiO$$_{3}$$、融点, 密度, 比熱, 熱伝導率, 粘度等の熱物性値は$$x$$Na$$_{2}$$O-$$(1-x)$$SiO$$_{2}$$ ($$xleq 0.5$$)と同程度であることを確認した。

報告書

A Study on density, melting point, thermal expansion, creep, thermal diffusivity and thermal conductivity of the simulated rock-like oxide (ROX) fuels

柳澤 和章; 大道 敏彦*; 白数 訓子; 室村 忠純; 松田 哲志*

JAERI-Tech 99-032, 65 Pages, 1999/03

JAERI-Tech-99-032.pdf:3.23MB

便宜的にPuO$$_{2}$$をUO$$_{2}$$で代替した模擬岩石型燃料を製造し、炉外試験に供した。得られた主たる知見は以下のとおり。(1)模擬岩石燃料のガス置換密度(GID)は、4.9から5.4g/ccの範囲であり、その値はUO$$_{2}$$の47-52%であった。(2)模擬岩石燃料の融点(MP)は1,911$$pm$$39$$^{circ}$$Cであり、UO$$_{2}$$の融点より30%低かった。(3)線膨張係数(LTE)は、温度1500$$^{circ}$$Cまで模擬岩石燃料とUO$$_{2}$$燃料に差異はなかった。(4)模擬岩石燃料のクリープ速度はMgAl$$_{2}$$O$$_{4}$$成分に強く依存した。(5)硬度(Hv)はMgAl$$_{2}$$O$$_{4}$$の構成成分であるAl$$_{2}$$O$$_{3}$$に対して敏感で、その量の増加によって模擬岩石燃料はより硬くなった。温度300$$^{circ}$$Cまでの範囲で模擬岩石燃料とUO$$_{2}$$の硬度を比較したが、前者は後者に比べ著しく大きかった。(6)熱拡散率に関して、模擬岩石燃料とUO$$_{2}$$との間に大きな差異はない。同様に、模擬岩石燃料とGd$$_{2}$$O$$_{3}$$を10wt%まで添加したUO$$_{2}$$燃料との間の熱拡散率にも差異はなかった。模擬岩石燃料の熱伝導率とUO$$_{2}$$のそれとに差異はなかった。

論文

Out-of-pile tests of simulated rock-like oxide (ROX) fuels

柳澤 和章; 大道 敏彦*; 室村 忠純; 松田 哲志*; 白数 訓子

Journal of Nuclear Science and Technology, 36(2), p.160 - 168, 1999/02

 被引用回数:4 パーセンタイル:34.88(Nuclear Science & Technology)

日本原子力研究所は、PuO$$_{2}$$安定化ジルコニウム(SZR)-MgAl$$_{2}$$O$$_{4}$$からなる新型の燃料すなわち岩石型(ROX)燃料を開発中である。データベース強化のため、PuO$$_{2}$$をUO$$_{2}$$で置き換えた模擬岩石燃料を製造し炉外試験を実施した。得られた知見は以下の通りである。(1)模擬岩石燃料の密度は、4.9g/ccから5.4g/ccの範囲であり、その値はUO$$_{2}$$の47-52%であった。(2)模擬岩石燃料の融点は2,184$$pm$$39Kであり、UO$$_{2}$$燃料の融点より約30%低かった。(3)線膨張係数(LTEC)は、模擬岩石燃料とUO$$_{2}$$燃料とで差異はなかった。その値はSZR量の増加とともに大きくなった。(4)模擬岩石燃料とUO$$_{2}$$のクリープ特性を応力指数すなわち変形速度と適用応力の対数値とで比べたところ、両者のそれには類似性が見られた。(5)硬度はMgAl$$_{2}$$O$$_{4}$$に依存した。模擬岩石燃料の硬度はUO$$_{2}$$のそれより著しく大きかった。(6)熱拡散率に関して、模擬岩石燃料とUO$$_{2}$$との間に大きな差異はない。同様に、熱伝導率についても両者の差は小さかった。

論文

Application of neutron radiography to visualization of direct contact heat exchange between water and low melting point alloy

西 義久*; 木下 泉*; 古谷 正裕*; 竹中 信幸*; 松林 政仁; 鶴野 晃

Fifth World Conf. on Neutron Radiography, 0, p.548 - 555, 1996/00

高速炉用の蒸気発生器として1次ナトリウムで加熱した液体金属と水との直接接触伝熱を利用したものが提案されている。この蒸気発生器は、従来型の伝熱管を介して水とナトリウムが熱交換する蒸気発生器と比較して、ナトリウム-水反応対策設備の大幅な合理化が可能でコンパクトであり、高速増殖炉の建設コストの低減が期待できる。これまで、溶融金属中に水を注入する伝熱実験が行われてきたが、溶融金属中の水の蒸発のメカニズムについては既存研究も見あたらず、それに関する知見もなかった。したがって従来は、不活性ガスの挙動に関する研究や温水中のフロンの蒸発に関する研究からの類推で検討を行うことが多かった。今回JRR-3M中性子ラジオグラフィ装置を用いて溶融金属中の水の蒸発現象を可視化し、従来の実験とは異なった知見が得られた。

論文

Structure molten salts near the melting point

古川 和男

Discuss.Faraday Soc., 32, 53 Pages, 1962/00

抄録なし

口頭

Characterization of melt-solidified (U, Gd, Zr)O$$_{2-x}$$ as simulated corium debris

森本 恭一; 廣岡 瞬; 赤司 雅俊; 渡部 雅

no journal, , 

福島第一原子力発電所の炉心にはGd$$_{2}$$O$$_{3}$$を含むUO$$_{2}$$燃料が装荷されていることから、デブリに係る一連の評価の中ではGdの影響について評価しておく必要がある。同時に、炉心からのデブリ取出し作業において溶融燃料の再配置による再臨界への懸念から、炉内のGdの分布状態を把握することも極めて重要な課題となっている。本研究ではGd含有模擬デブリ試料:(U$$_{0.95-y}$$Gd$$_{0.05}$$Zr$$_{y}$$)O$$_{2-x}$$ (y=0,0.5, 2-x=1.989-2.000)を調製して融点を測定し、溶融固化した試料のGdの分布状態の観察や熱伝導率の測定を行うことにより、模擬デブリ中のGdの状態や基礎特性について評価した。

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