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植木 忠正; 丹羽 正和
JAEA-Data/Code 2018-005, 94 Pages, 2018/08
山地の発達過程は、隆起量・侵食量に加え、動水勾配の変化に伴う地下水流動の長期的な変化にも影響を及ぼす要因となる。山地の隆起開始時期や発達過程を把握するための地質学的研究手法の一つとして、後背地解析がある。東濃地科学センターではこれまで、後背地を推定するための個別要素技術の整備を進めており、それらの適用性の確認として、中部日本東濃地域を対象とした事例研究を行ってきた。本報告書は、その事例研究の結果得られた基盤岩(珪長質火成岩類)の肉眼および顕微鏡下による岩石記載、および走査型X線分析顕微鏡による測定に基づく岩石表面の元素分布のデータを資料集として取りまとめたものである。
奈良 禎太*; 桑谷 隆太*; 河野 勝宣*; 佐藤 稔紀; 柏谷 公希*
材料, 67(7), p.730 - 737, 2018/07
岩盤中のき裂の閉塞を考えることは、放射性廃棄物地層処分を考える上で有意義である。そこで本研究では、カルシウム分を含む水中環境に1ヶ月保存した岩石表面に鉱物が析出するかどうかを調べることとした。特に、カルシウムイオン濃度の異なる環境下に岩石を保存した場合、岩石表面への鉱物析出がどのように異なるかについて調べた。その結果、鉱物の析出が確認でき、その析出量は水中のカルシウムイオン濃度に依存することが分かった。また、花崗岩に比べて砂岩ではより多くの鉱物析出が起こることも示された。本研究の結果より、鉱物の析出による岩石内のき裂修復の可能性が示されたと考えられる。
馬場 基芳*; 錦野 将元; 長谷川 登; 富田 卓朗*; 南 康夫*; 武井 亮太*; 山極 満; 河内 哲哉; 末元 徹
Japanese Journal of Applied Physics, 53(8), p.080302_1 - 080302_4, 2014/08
被引用回数:8 パーセンタイル:31.18(Physics, Applied)軟X線光源として波長13.9nm、パルス幅8ピコ秒の軟X線レーザーを用 いたシングルショット斜入射反射型軟X線顕微鏡の開発を行っている。結像光学素子としてフレネルゾーンプ レートを用いることで高空間分解能を達成している。サブミクロンスケールの溝構造をつけたプラチナサンプルの表面を約360nmの空間分解能でシングルショット撮像に成功した。ケーラー照明を用いることで100ミクロンの幅広い空間視野を保ち、また、この軟X線顕微鏡は100ミクロン以上の深さの焦点深度を持つことを確認した。この高空間分解能の軟X線顕微手法により、単一パルスのフェムト秒レーザーによって引き起こされる レーザーアブレーションの過程や表面の微細構造を高空間,高時間分解能で観察することが可能となった。
岡安 悟; 西尾 太一郎; 小野 正雄; 真下 茂; 田中 靖資*; 伊豫 彰*
Physica C, 445-448, p.245 - 248, 2006/10
被引用回数:1 パーセンタイル:6.03(Physics, Applied)超伝導転移温度以下の領域でタリウム系1223超伝導体薄膜の磁束量子観察を走査型SQUID顕微鏡を用いて行った。磁束量子の配列は転移温度以下でほとんど変わらず、このことは試料中にきわめて強いピン止め中心が存在していることを示している。この強いピン止め中心は試料表面の不均質に起因する。
笠原 三紀夫*; Ma, C.-J.*; 奥村 智憲*; 小嶋 拓治; 箱田 照幸; 田口 光正; 酒井 卓郎; 小原 祥裕
JAEA-Review 2005-001, TIARA Annual Report 2004, p.293 - 295, 2006/01
雲の特性を明らかにするために、神石の鉄-銅鉱山にある巨大垂直坑道を用いて人工雲の発生実験を行った。この個々の雲粒子の物理的化学的特徴を、京都大学における顕微分析とTIARA施設におけるマイクロPIXE分析を用いて調べた。雲粒子のサイズ, その分布, 粒子個数濃度、及び粒子中の塩素の分布状態変化の粒子サイズ依存性にかかわる実験結果から、雲の成長過程を明らかにした。
西尾 太一郎; 岡安 悟; 鈴木 淳市; 門脇 和男
Physica C, 412-414(Part1), p.379 - 384, 2004/10
走査型SQUID顕微鏡(SQM2000, セイコーインスツルメンツ)を使って、われわれは30-50
mの大きさを持つ円,三角,四角のような幾何学的な拘束条件のある微小超伝導体における磁束状態を研究した。試料は電子リソグラフィーとFIB技術によって作られた。量子化された磁束は、磁化の連続的な階段状の跳びを伴う磁場の関数として、不連続に微小超伝導体に入る。磁束数の関数として空間的な磁束の配列の量的あるいは質的な解析は最近の理論的な予測と比較されて示された。
星屋 泰二*; 高屋 茂*; 上野 文義; 根本 義之; 永江 勇二*; 三輪 幸夫; 阿部 康弘*; 近江 正男; 塚田 隆; 青砥 紀身*
Transactions of the Materials Research Society of Japan, 29(4), p.1687 - 1690, 2004/06
高速炉(FBR)及び軽水炉(LWR)の構造材料の劣化評価のため、結晶粒界に沿った磁気及び腐食特性に基づく新しい評価技術の開発に着手した。経年化したFBR構造材料に対し、磁気的方法を適用し、き裂発生以前の初期段階のクリープ損傷を非破壊検出することができる。そこで、クリープ損傷を受けた常磁性のステンレス鋼について、自然磁化に対する負荷応力の効果を調べた。一方、イオン照射したステンレス鋼の粒界近傍の腐食特性及び光磁気特性はそれぞれAFM及びKerr効果顕微鏡を用いて評価した。これらの劣化はCr欠乏等の粒界近傍の性質変化によって引き起こされた。この結果、原子炉構造材料の劣化進行過程の初期段階は、粒界に沿った磁気及び腐食特性によって検出できることがわかった。
曽山 和彦; 松林 政仁; 正岡 聖; 中村 龍也; 松村 達也*; 木下 勝之*
JAERI-Research 2003-032, 22 Pages, 2004/03
中性子ズーミング管検出器を試作し、空間分解能に関する評価実験を行った。当該検出器は、X線透過型光電面検出器を応用したもので、光電面,電磁収束拡大電子レンズ,CCD撮像素子から構成され、光電面は、中性子による像を得るため、Gd薄膜をCsI薄膜と組合せて使用している。システム空間分解能に関する実験の結果、25
mの空間分解能が得られた。この空間分解能は、観察試料と光電面(Gd薄膜-CsI薄膜)の距離に依存し、この距離を短くすることでさらなる高空間分解能化が図られることがわかった。
ssbauer microscope using focused X-ray三井 隆也; 小林 康浩*; 瀬戸 誠
Japanese Journal of Applied Physics, Part 1, 43(1), p.389 - 393, 2004/01
被引用回数:12 パーセンタイル:43.87(Physics, Applied)第三世代放射光の高輝度X線を利用した放射光メスバウアー顕微鏡の設計を行い、SPring-8の原研ビームラインBL11XUへの導入を行った。われわれの開発した装置では、マイクロメスバウアービームが高分解能モノクロメーター,多層膜X線集光ミラー,
20ミクロンのピンホールスリットにより生成された。本装置を利用した走査式放射光メスバウアー測定の最初の例として、反強磁性体試料のメスバウアー時間スペクトルのX照射位置に対する依存性を調べた。得られた時間スペクトルには内部磁場の方向と試料の厚さ不均一による量子ビートパターンの変調が明瞭に観測された。この結果から、本装置は、超微細構造が不均一分布する試料の局所磁気構造解析に非常に有効であることが示された。
Wei, P.; Xu, Y.; 永田 晋二*; 鳴海 一雅; 楢本 洋
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 206(1-4), p.233 - 236, 2003/05
被引用回数:7 パーセンタイル:45.86(Instruments & Instrumentation)互いに固溶しない組合せとして、炭素イオンを注入により非晶質化したGe単結晶((100)と(110))について、その熱処理による結晶化過程を、イオンビーム解析法(ラザフォード後方散乱分光法、イオンチャネリング法、及び核反応法)、ラマン分後法及び原子間力顕微鏡法により調べた。いずれの注入条件でも非晶質になるものの、その回復挙動は、イオン注入時の入射角に敏感であることを見出した。すなわち、斜入射の条件でCイオン注入したGeでは、450度までの熱処理により結晶化するとともに、注入された炭素原子は表面に拡散・析出してナノ黒鉛を形成した。一方垂直入射の場合には熱回復の挙動は異なり、注入された炭素と照射欠陥の分布変化及び回復は観測されなかった。これらの結果は、イオン注入時に生ずる欠陥密度と拡散に影響する歪勾配が関係している。
根本 義之; 三輪 幸夫; 辻 宏和; 塚田 隆
第12回MAGDAコンファレンス(大分)講演論文集, p.191 - 196, 2003/00
現在、軽水炉の高経年化との関連において重要な検討課題とされているオーステナイト・ステンレス鋼の照射誘起応力腐食割れ(IASCC: Irradiation Assisted Stress Corrosion Cracking)の基礎的な研究のため、照射材における腐食挙動の評価方法の開発及び解析を行った。イオン照射を適用し、照射温度,照射損傷量,ヘリウム(He)注入量を変化させて照射を行った。照射材の腐食挙動の評価には原子間力顕微鏡(AFM: Atomic Force Microscope)を適用し、その評価のために最適な腐食条件などについて検討した。その結果、照射材の腐食挙動の評価方法を開発し、粒界及び粒内の腐食挙動について評価を行った。方位像顕微鏡(EBSP: Electron Backscatter Diffraction Pattern)による観察結果との組合せにより、粒界性格と腐食挙動の相関について検討した。また照射条件と腐食挙動の相関について検討した。
後藤 真宏*; 一ノ瀬 暢之; 河西 俊一; 福村 裕史*
Japanese Journal of Applied Physics, Part 2, 38(1A-B), p.L87 - L88, 1999/01
被引用回数:8 パーセンタイル:39.10(Physics, Applied)これまで人体への薬品の投与は経口法及び注射による手法が行われてきた。今回新たな手法としてレーザー光を用いた有機分子の生体組織への注入の可能性を調べる目的で実験を試みた。有機分子の微粒子を分散させた高分子ペレットを注入源としエキシマレーザーを使用して注入を試みた。被注入組織には鶏の皮膚を使用した。その結果レーザー照射された皮膚組織から注入された有機分子の蛍光が観測され、有機分子が注入されていることがわかった。
Cu
O
during He-ion irradiation in an electron microscope前田 裕司; 古野 茂実; 北條 喜一; 大津 仁; 渡辺 光男
Journal of Nuclear Materials, 179-181, p.1003 - 1006, 1991/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Materials Science, Multidisciplinary)超電導材は核融合炉材料の一つとして、その照射効果が重要であるが、最近発見された高温超電導体についてもまた、その利用及び照射効果の研究の重要性が増している。本報告は電子顕微鏡内でHeイオン照射した高温超電導体中のHeバブルの形成及びその成長過程を動的に観察して照射損傷機構を調べた。実験はイオン照射装置を電子顕微鏡内に取り付けて、照射損傷過程を動的に観察可能にした装置を使用して、YBa
Cu
O
の試料をHeイオン照射した。小さなバブルは10
ions/cm
の照射量で観察された。3
10
ions/cm
では大きく成長したバブルは潰れて、更にそのあとにまた新しい小さなバブルが形成された。粒界内には優先的にバブルの形成が観察された。エネルギー・ロス・アナライザーを使用して、損傷機構及びバブルの形成、成長過程等を関連づけて実験を進めており、これらを報告する。
佐々木 茂美; 實川 資朗; 岩田 忠夫; 菱沼 章道
Japanese Journal of Applied Physics, 25(12), p.L964 - L966, 1986/12
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Physics, Applied)照射によって金属中に導入される点欠陥集合体の形成のメカニズムを知ることを目的として、ニッケルの電子線照射を超高圧電子顕微鏡を用いて行なった。その結果、420kの温度での照射で、これまでに見出されている格子間原子型転位ループおよびその近傍に生ずる積層欠陥四面体とは独立に、新たな変調構造が見出された。この変調構造は観察に用いた反射ベクトル(〔200〕反射)にほぼ直角でおよそ50ナノメートル間隔の縞模様から成っている。簡単な考察から、この縞模様は原子置換衝突によって電子入射面近傍に生じた原子空孔過剰層に数十ナノメートルの間隔で形成された小さな原子空孔型転位ループに由来することが推論される。
宇田川 昂; 河西 俊一; 江草 茂則; 萩原 幸
Journal of Materials Science Letters, 3, p.68 - 70, 1984/00
被引用回数:8 パーセンタイル:49.75(Materials Science, Multidisciplinary)放射線環境下での電気絶縁材料、構造材料として有機複合材料が注目されているが、その放射線劣化機構はまだ確立されていない。この報告は耐放射線性の優れた有機複合材料を得る第一歩として、室温における20,000Mradまでの放射線劣化挙動を3点曲げ試験、電子顕微鏡観察で考察したものである。複合材料は4種類(Glass/Epoxy、Carbon/Epoxy、Glass/Polyimide、Carbon/Polyimide)を用い、照射は3MeVの電子加速器で行った。Glass/Epoxyでは3,000Mrad、Carbon/Polyimideでは、5,000Mradを超えると曲げ強度が急激に低下した。これらの現象は同時に、破壊が繊維切断から界面の劣化による樹脂と繊維のせん断破壊に変化することが破断面の電子顕微鏡観察から確認された。Carbon/Epoxyでは、5,000Mrad以上でEpoxyが低下しているにもかかわらず、急激な強度の劣化は見られなかった。これらの結果から、界面の劣化が有機複合材料の曲げ強度を支配することを明らかにした。
西田 雄彦; 出井 数彦
Point Defects and Defect Interactions in Metals, p.705 - 707, 1982/00
アルミニウム金属結晶中における、小さな点欠陥クラスタ(格子間原子ループや空孔ループ、ボイドなど)の多波格子像が、マルチ・スライス理論により、種々の結像条件のもとで計算された。その解析結果から、これらの欠陥の微細構造同定に関する情報は、高い加速電圧(500KV)でのschezer焦点外れ条件の像で、多く得られることが明らかになった。
西田 雄彦
Japanese Journal of Applied Physics, 19(5), p.799 - 806, 1980/00
被引用回数:3 パーセンタイル:20.45(Physics, Applied)多重スライス理論による電子顕微鏡像の計算に基いて(110)面上のシリコン結晶の高分解能構造像解析を行った。パラメータとして、結晶の厚さ,焦点外れ,対物レンズの絞りの大きさ,色収差や結晶方位の微小な傾き角を考慮し、像形成のための条件を検討した。その結果、最適像を得るには結晶の最適な厚さが存在し、又そこでは、最適な焦点外れ領域が周期的に現われることが分った。更に色収差や結晶の傾きの影響に対する許容範囲を検討した。
-ジルカロイ反応塩沢 周策; 斎藤 伸三; 柳原 敏
JAERI-M 8267, 22 Pages, 1979/06
本報告は、反応度事故条件下でのUO
ペレットとジルカロイ-4の化学反応について記述したもので、NSRR実験における照射後燃料の光学顕微鏡観察および電子線マイクロプローブ分析器による元素分析を行った結果についてまとめたものである。燃料が破損するしきい値以上では、UO
-とジルカロイの熱力的不安定性のため、UO
の一部がジルカロイによって還元され、その結果、ペレットと被覆管の境界部にいくつかのUO
-ジルカロイ反応相が形成される。この形成される相に関して元素分析を行った結果、炉外実験や炉内PCM実験の結果と非常に良い一致を示した。また、脆性クラックにより破損したいかなる燃料にも存在するペレットと被覆管との強い結合は、このUO
-ジルカロイ反応によるものと結論できる。この結合は冷却時の被覆管の熱収縮を阻止すると考えられ、脆性クラックによる燃料破損にとって重要な因子の一つとなっている。
西田 雄彦; 出井 数彦; 古野 茂実; 大津 仁; 桑原 茂也*
Proc.5th Int.Conf.on High Voltage Electron Microscopy, p.301 - 304, 1977/08
近年、結晶格子の電顕による直接観察がいくつか報告されているが、我々のグループでも昨年シリコン結晶の高分解能の格子像の撮影に成功した。この報告では、マルチスライス近似によって、
110
方向入射の場合の高分解能シリコン格子像を得る最適条件を検討する。サーベイ計算は結晶の厚さ、対物レンズの絞り、焦点外れについて行われ、観察像(100KV)と比較された。更により高いエネルギー(500,1000KV)の場合の最適な観察条件について議論する。
福田 幸朔; 井川 勝市; 小林 紀昭; 岩本 多實
J. Nucl. Mater., 56(2), p.243 - 245, 1975/02
被引用回数:6気相蒸着Z
C-C合金の微細組織が走査型電子顕微鏡で観察された。観察に使用されたZ
C-C合金は、JMTR照射のためにBISO型被覆燃料粒子に流動蒸着されたもので、成分の異なった三つの試料である。これらの試料の成分(C/Z
)は1.2,1.3、および1.5である。観察でみられた組織は、いずれの試料とも帯状組織を示した。この帯状組織は低温で気相蒸着したSiCのものとよく似ていた。しかし成分が1.5の試料は帯状組織以外に、帯状組織のない相もみられた。この試料は、2000
Cで30分熱処理され、その後の組織が観察された。熱処理後の組織では、帯が完全に消え、再結晶が起こっていた。同じ条件で熱処理されたSiCの場合と比較すると、Z
C-Cの場合は熱処理による結晶成長はあまり顕著でなかった。