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論文

Martensitic transformation and shape memory effect in Mn-rich Cu-Mn-Al alloys

伊東 達矢; Xu, S.*; Xu, X.*; 大森 俊洋*; 貝沼 亮介*

Shape Memory and Superelasticity, 9 Pages, 2025/00

The microstructure, crystal structures, cold workability, and martensitic transformation temperatures of several Cu$$_{100-{it x}-{it y}}$$Mn$$_{it x}$$Al$$_{it y}$$ (40 $$leq$$ ${it x}$ $$leq$$ 55; 10 $$leq$$ ${it y}$ $$leq$$ 13; at%) alloys were analyzed. For the first time, martensitic transformation was revealed Mn-rich Cu-Mn-Al alloys. The surface relief of the martensite phase reversibly appeared and disappeared during cooling and heating, along with small thermal hysteresis, implying a thermoelastic transformation. The crystal structures of the parent and martensite phases are B2 and 2M(BCT), respectively, with c$/a being approximately 1.35. Cold workability improves with decreasing Al content, exhibiting a trend similar to that observed for previously reported Cu-rich Cu-Al-Mn shape memory alloys. The martensitic transformation temperatures decrease with increasing Al content and increase with increasing Mn content. These results are consistent with the stability trends of the parent body-centered cubic phase in the phase diagram at high temperature. The shape memory effect with a recovery strain of 1.3% was observed in a 5.0% pre-stretched Cu$_{39}$$Mn$$_{50}$$Al$$_{11}$$ (at%) sample. This alloy demonstrates moderate cold workability and cost-effectiveness, exhibiting potential as an alternative for conventional shape memory alloys in various applications.

論文

高圧中性子回折実験のためのダイヤモンドアンビルセルの開発

町田 真一*; 服部 高典; 中野 智志*; 佐野 亜沙美; 舟越 賢一*; 阿部 淳*

高圧力の科学と技術, 34(3), p.134 - 142, 2024/09

J-PARC物質・生命科学実験施設PLANETビームラインにおいて、高圧中性子回折実験用ダイヤモンドアンビルセル(DAC)を開発した。高圧発生には円錐形状で支持されたダイヤモンドアンビルを用いた。その結果、69.4GPaまでのD$$_2$$O氷の中性子データを得ることに成功した。また、中性子回折測定に適したガスケット材料を検討した。11種類の合金を試験し、SUS304, Inconel718, M2052 (73Mn-20Cu-5Ni-2Fe, at%)合金が優れた性能を示した。特にM2052ヌルマトリクス合金は、入射ビームがガスケットに当たることが避けられない中性子回折実験に有用であることが実証された。われわれは、D$$_2$$O氷に対して少なくとも43.3GPaまでリートベルト解析が可能な中性子回折プロファイルを得ることができた。

論文

薄膜の垂直磁気異方性

高梨 弘毅; 関 剛斎*

まぐね, 19(3), p.100 - 106, 2024/06

薄膜の垂直磁気異方性は、磁気記録のみならずスピントロニクスにおいても重要な役割を果たしている。本解説記事では、垂直磁気異方性に関して、磁気多層膜、規則合金膜、希土類遷移金属アモルファス合金多層膜、不均一膜やグラニュラー膜など、垂直磁化を持つ具体例を示しながら、基礎からこれまでの研究、そして最近の研究動向を概説する。それぞれの具体例について、構造対称性の破れによる界面磁気異方性、ひずみによる磁気弾性異方性、バルクの結晶磁気異方性、原子の方向性規則配列などの垂直磁気異方性の物理的起源を議論する。

論文

Magnetic layer thickness influence on magnetoelastic properties anisotropy in Co$$_{2}$$Fe$$_{0.4}$$Mn$$_{0.6}$$Si heusler alloy thin films

Nabialek, A.*; Chumak, O.*; 関 剛斎*; 高梨 弘毅; Baczewski, L. T.*; Szymczak, H.*

IEEE Transactions on Magnetics, 59(11), p.2501405_1 - 2501405_5, 2023/11

 被引用回数:2 パーセンタイル:34.69(Engineering, Electrical & Electronic)

The anisotropic magnetoelastic (ME) properties of epitaxial Co$$_{2}$$Fe$$_{0.4}$$Mn$$_{0.6}$$Si(CFMS) Heusler alloy thin films with thicknesses ranging from 8 to 100 nm were investigated using the strain-modulated ferromagnetic resonance (SMFMR) technique. The calculation of the first cubic magnetocrystalline (MC) constant ${it K}$ $$_{1}$$ and the two cubic ME constants ${it b}$ $$_{1}$$ and ${it b}$ $$_{2}$$ was carried out assuming the cubic symmetry of the magnetic layer. A significant negative perpendicular MC anisotropy, of the order of 10$$^{5}$$ J/m$$^{3}$$, was also observed. The investigated parameters were found to be dependent on the thickness of the magnetic layer. The thinnest magnetic layers showed the strongest cubic MC anisotropy and the weakest anisotropy of ME properties. These findings highlight the importance of considering the magnetic layer thickness when evaluating the anisotropy in the ME properties of Heusler alloy thin films.

論文

Current status of the high intensity pulsed spallation neutron source at J-PARC

高田 弘

Plasma and Fusion Research (Internet), 13(Sp.1), p.2505013_1 - 2505013_8, 2018/03

大強度陽子加速器施設(J-PARC)のパルス核破砕中性子源は、以下に示す独自の特長を有するモデレータを用いて高強度かつ幅の狭いパルス状の冷中性子を供給している。独自の特長とは、(1)100%比率のパラ水素を用いることでピークが高くテイル成分の低い中性子パルスをつくる、(2)直径14cm、高さ12cmの円筒形状とすることで、50.8$$^{circ}$$という広い取り出し角度範囲で高強度の中性子を利用できる、(3)銀-インジウム-カドミウム合金製の中性子吸収材を使用し、幅が狭く、テイル成分の低い中性子パルスをつくる、というものである。実際、低出力運転時の測定によって、1MWの運転時には、結合型モデレータで4.5$$times$$10$$^{12}$$n/cm$$^{2}$$/s/srの中性子束が得られ、ポイズン型モデレータを使用する中性子実験装置(BL08)では$$Delta$$d/d 0.035%の優れた分解能が得られることを確認した。ここで、dは結晶試料内のある方向の格子面と中性子の入射方向とのなす角度に垂直な方向の面間隔を意味する。1MWで年間5000時間の運転を行うという目標の達成に向けて、現在、微少気泡を水銀ターゲットに注入し、ターゲット容器に生じるキャビテーション損傷を抑制する技術開発やターゲット容器構造を溶接部やボルト接続をできるだけ減らす設計改良を行っている。

論文

Implementation of a low-activation Au-In-Cd decoupler into the J-PARC 1 MW short pulsed spallation neutron source

勅使河原 誠; 池田 裕二郎; 大井 元貴; 原田 正英; 高田 弘; 柿白 賢紀*; 野口 学*; 島田 翼*; 清板 恭一*; 村島 大亮*; et al.

Nuclear Materials and Energy (Internet), 14, p.14 - 21, 2018/01

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Nuclear Science & Technology)

J-PARCの1MWパルス中性子源では、中性子パルスの成形に用いるデカップラとして、異なる共鳴吸収材から構成し、1eVと高い中性子吸収エネルギーを有するAg-In-Cd合金を開発した。このデカップラによりパルス成形された中性子は、粉末解析の実験装置において最高分解能を更新したが、中性子照射によって生成される長半減期の108mAgの放射能が高いため使用済み機器の取扱においては短所であった。そこで、放射能を大幅に減らす代替材としてAuを使用したAu-In-Cd材の開発を行ってきた。しかしながら、実機のモデレータ・反射体に実用化する上で、大型のAu-In-Cd板と構造材のA5083材とをHIP接合し十分な接合強度を得ることが課題であった。本研究では、Au-In-Cd材の表面状態、大型化した熱容量の変化による接合部界面温度に関わる検討を行い、実規模大のHIP接合において、最適接合条件を見つけることができた。この結果、反射体へのAu-In-Cd材の実用化に成功し、中性子性能を損なわず、大幅な放射能低減の見通しを得た。

論文

Surface modifications of hydrogen storage alloy by heavy ion beams with keV to MeV irradiation energies

阿部 浩之; 徳平 真之介*; 内田 裕久*; 大島 武

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 365(Part A), p.214 - 217, 2015/12

ニッケル水素電池の負極材として広く使用されている水素吸蔵合金LaNi$$_{4.6}$$Al$$_{0.4}$$に対して、keVからMeVオーダー領域での重イオン照射を行い表面改質を図った。これまでに、水素吸蔵合金に対してイオン照射することで水素吸蔵能が向上すること、表面付近に形成された酸化被膜等により吸蔵能が影響されることを明らかにしている。そこで今回は、酸素イオンを選択し、試料表面付近に酸素注入できるkeVから内部まで侵入させることのできるMeVオーダーまでのエネルギーで、1$$times$$10$$^{16}$$cm$$^{-2}$$までのフルエンスを照射した。その結果、酸素イオン照射した試料は水素吸蔵初期反応速度が未照射に比べ数倍向上すること、表面付近に酸素を導入できるkeVオーダーの照射はMeVオーダーの照射に比べて水素吸蔵初期反応速度の向上に有用であることが判明した。

論文

第一原理分子動力学法によるカーボンアロイ触媒における酸素還元反応機構

池田 隆司; Hou, Z.*; Chai, G.-L.*; 寺倉 清之*

表面科学, 36(7), p.345 - 350, 2015/07

カーボンアロイ触媒は固体高分子形燃料電池の白金代替正極触媒として有望視されている。我々は第一原理に基づいた分子動力学シミュレーションによりカーボンアロイ触媒における酸素還元反応機構を調べてきた。本稿では我々のシミュレーションにより示唆されたカーボンアロイ触媒の活性点での可能な酸素還元反応機構を紹介する。

論文

Development of aluminum (Al5083)-clad ternary Ag-In-Cd alloy for JSNS decoupled moderator

勅使河原 誠; 原田 正英; 斎藤 滋; 及川 健一; 前川 藤夫; 二川 正敏; 菊地 賢司; 加藤 崇; 池田 裕二郎; 直江 崇*; et al.

Journal of Nuclear Materials, 356(1-3), p.300 - 307, 2006/09

 被引用回数:9 パーセンタイル:52.51(Materials Science, Multidisciplinary)

現在、J-PARCで建設が進められている核破砕中性子源において、パルス特性を向上させるために熱中性子吸収材としてAg-In-Cd合金が採用された。一方、熱除去及び冷却水による浸食の観点からAg-In-Cd合金をAl合金(Al5083)で被覆する必要があり、Ag-In-Cd合金とAl5083と接合に関する開発が急務になった。そこで、HIP(熱間等方圧延)を用いてAl5083と3元系Ag-In-Cd合金との接合に関する試験を行った。小試験片($$phi$$20mm)において良い接合条件が見つかり、接合領域にAlAg$$_{2}$$生成による硬い相の形成が見られるものの、必要とされる機械的強度(20MPa)より大きい結果が得られた。実機を模擬した大型試験片(200$$times$$200$$times$$30mm$$^{3}$$)においても、接合が成功し、小試験片と比較して機械的強度が多少落ちるが必要とする強度を満足した結果が得られた。

論文

Overview of design and R&D of test blankets in Japan

榎枝 幹男; 秋場 真人; 田中 知*; 清水 昭比古*; 長谷川 晃*; 小西 哲之*; 木村 晃彦*; 香山 晃*; 相良 明男*; 室賀 健夫*

Fusion Engineering and Design, 81(1-7), p.415 - 424, 2006/02

 被引用回数:63 パーセンタイル:96.15(Nuclear Science & Technology)

我が国のブランケット開発は核融合会議において策定された開発計画に従って、固体増殖ブランケットを第一候補に、液体増殖方式を先進的な候補として開発を進めるものである。ITERをテストベッドとし、試験モジュールを試験するテストブランケット試験計画の作業部会においても、我が国として主体的に試験に参加し、試験を実施するために、試験モジュールの設計と研究開発を両候補ブランケットについて進め、固体増殖方式では要素技術開発が終了、液体増殖方式では、最重要課題の解明が進んできた。本報告は、日本におけるテストブランケットの設計と研究開発の最新の成果を総合的に取りまとめ報告するものである。

論文

Cladding technique for development of Ag-In-Cd decoupler

勅使河原 誠; 原田 正英; 斎藤 滋; 菊地 賢司; 粉川 広行; 池田 裕二郎; 川合 將義*; 栗下 裕明*; 小無 健司*

Journal of Nuclear Materials, 343(1-3), p.154 - 162, 2005/08

 被引用回数:10 パーセンタイル:55.76(Materials Science, Multidisciplinary)

大強度陽子加速器計画(J-PARC)では物質・生命科学施設として核破砕中性子源の建設が進められている。早い時間減衰を持ったパルス中性子ビームを得るため、非結合型及びポイゾン型減速材を用いる。これらの減速材はデカップラと呼ぶ熱中性子吸収材を用いる。炭化硼素(B4C)が多く用いられてきた。しかしながら、MWクラスの中性子源では(n,$$alpha$$)反応のHe生成を起因とするスウェリングのため使用が困難である。そこで、B4Cに似た特性を有するヘリウム生成を伴わない共鳴吸収型の材料としてAg-In-Cd系の合金に着目した。この合金をCdの焼損の観点からAg-Cd及びAg-In合金の2枚に分割する。熱除去及びコロージョンの観点から減速材の構造材であるアルミ合金(A6061-T6)と密着される必要がある。そのため、Ag-In, Ag-Cd合金とアルミ合金とに十分な接合を得ることを目的として、熱間等方加圧接合(HIP)を用いて接合試験を行った。温度: 803K、圧力: 100MPa、保持時間: 1時間で十分な接合が得られた。特に、Ag-In板をAg-Cd板で挟み、それをアルミ合金で被覆した条件がより良い接合となった。拡散層部には非常に硬い層が観測されたが、接合部の破断応力は設計応力の20MPaを越える値であった。

論文

Distillation of cadmium from uranium-plutonium-cadmium alloy

加藤 徹也*; 飯塚 政利*; 井上 正*; 岩井 孝; 荒井 康夫

Journal of Nuclear Materials, 340(2-3), p.259 - 265, 2005/04

 被引用回数:24 パーセンタイル:81.37(Materials Science, Multidisciplinary)

溶融塩電解精製で回収した、ウランを2.9wt.%、プルトニウムを8.7wt.%含むウラン-プルトニウム-カドミウム三元合金中のカドミウムを蒸留して、ウラン-プルトニウム二元合金を得た。約10gの三元合金を用い、蒸留は減圧下で行った。1073Kで蒸留した後の回収物中のカドミウム残留量は0.05wt.%未満であり、物質収支もよく一致した。回収物は緻密なウラン-プルトニウム二元合金であることを、SEM観察で確認した。また、蒸発したカドミウムのほぼ全量を回収することができた。

論文

Characterization of rust layer formed on Fe, Fe-Ni and Fe-Cr alloys exposed to Cl-rich environment by Cl and Fe K-edge XANES measurements

小西 啓之; 山下 正人*; 内田 仁*; 水木 純一郎

Materials Transactions, 46(2), p.329 - 336, 2005/02

 被引用回数:30 パーセンタイル:80.82(Materials Science, Multidisciplinary)

少量のクロムを含む従来型耐候性鋼の耐食性は、塩分飛来環境下では著しく減少する。そのため合金元素としてニッケルを添加した耐候性鋼が、塩分飛来環境下での使用に耐える新型鋼材として注目される。このような耐候性鋼の保護性さび層の構造を知る手がかりとして、宮古島で大気暴露した鉄,鉄ニッケル合金,鉄クロム合金の各試料片の表面に生成したさび層の分析を放射光を用いたCl K-XANES, Fe K-XANESによって行った。Fe K-XANESスペクトルをパターンフィッティング解析することで、さび層の主要構成成分であるゲーサイト,アカガネイト,レピドクロサイト,マグネタイトの組成比を求めることができた。いずれのさび試料についても最も組成比の高い成分はアカガネイトであり、しかもFe-Ni合金のさび中のアカガネイト組成比はFe-Cr合金さび中のそれよりも高い結果となった。一般にアカガネイトは鋼材の腐食をより進行させるということを考えると、塩分環境でより耐食性が高いはずのFe-Ni合金でさび中のアカガネイト量が多いことは意外である。両者のさび中のアカガネイトが質的に異なるものであり、Fe-Ni合金さび中のアカガネイトは腐食の進行に関与しないと考えられる。一方、さび層のCl K-XANESスペクトルは人工育成アカガネイトのそれと極めてよく似ているが、主吸収ピークの立ち上がりにアカガネイトのスペクトルにはないショルダーピークが見られることから、さび層はアカガネイト以外にも何らかの塩化物を含んでいる。幾つかの参照用塩化物試料とスペクトルを比較したが、さび中の塩化物を特定するには至っていない。しかしこのことはClが直接CrやNiなどの添加合金元素と結合していないこと、したがって金属塩化物を生成することにより添加合金元素の耐食性に関する役割を阻害するものではないことがわかる。ショルダーピークは合金元素の添加量がそれぞれある値より低いときにのみ現れており、この塩化物の生成プロセスと鋼材の腐食率との間に関連性があると考えられる。

論文

Cl K-edge XANES spectra of atmospheric rust on Fe, Fe-Cr and Fe-Ni alloys exposed to saline environment

小西 啓之; 山下 正人*; 内田 仁*; 水木 純一郎

Materials Transactions, 45(12), p.3356 - 3359, 2004/12

 被引用回数:10 パーセンタイル:52.44(Materials Science, Multidisciplinary)

耐候性鋼中の添加合金元素であるNiやCr、環境中の腐食イオンであるClが耐候性鋼の耐食性に及ぼす働きを調べるために、飛来塩分量の多い試験場で大気暴露した純Fe,Fe-Ni合金,Fe-Cr合金から表面さび層を採取し、そのCl K吸収端XANESを放射光を用いて測定した。二元合金表面のさびのXANESスペクトルには吸収端近傍にショルダーピークが現れる。現時点でこのピークに対応した塩化物は特定できていない。そのピーク強度は暴露試験材中の合金元素の種類と量に依存するが、ピーク位置は一定であった。このことからさび中のClイオンは添加合金元素と直接結合しているのではないことがわかった。

論文

電子線と中性子によるFe-Cuモデル合金の照射硬化

飛田 徹; 相澤 一也; 鈴木 雅秀; 岩瀬 彰宏*

日本原子力学会和文論文誌, 3(4), p.331 - 339, 2004/12

軽水炉圧力容器鋼の照射脆化には、高速中性子のみならず熱中性子や$$gamma$$線の寄与も含まれる。$$gamma$$線による照射脆化は高速中性子よりも効率的である可能性が指摘されているが、現在までにその定量的な把握はなされていない。試料としてFe-Cuモデル合金を用い、照射温度と速度を一定に制御し、$$gamma$$線照射を模擬した2.5MeV電子線照射と中性子照射を行って照射硬化量を測定し比較した。これにより照射硬化の温度依存性,照射量依存性等を調査した。また、中性子小角散乱法により照射に伴うCu析出を確認した。その結果、dpa(はじき出し損傷量)を基準にすると、電子線($$gamma$$線)と中性子による照射硬化が照射のごく初期を除いてほぼ等しいことがわかった。照射の初期に関しては、電子線照射の方が照射硬化が低いdpaから生じる傾向にあった。また、Cuの析出と粗大化が照射量に依存しており硬化の主な原因になること,10のマイナス3乗dpaまでに飽和すること等がわかった。以上の結果工学的な観点からは、dpaを指標にすることで$$gamma$$線による照射硬化が中性子による照射硬化と同列に十分な精度で評価できるという結果が示された。

論文

Electrode reaction of the Np$$^{3+}$$/Np couple at liquid Cd and Bi electrodes in LiCl-KCl eutectic melts

白井 理; 魚住 浩一*; 岩井 孝; 荒井 康夫

Journal of Applied Electrochemistry, 34(3), p.323 - 330, 2004/03

 被引用回数:29 パーセンタイル:52.98(Electrochemistry)

723, 773及び823Kにおいて、NpCl$$_{3}$$を含むLiCl-KCl共晶溶融塩中での液体Cd及びBi電極上におけるNp$$^{3+}$$/Npの電極反応をサイクリックボルタンメトリ-により検討した。溶融塩中のNp$$^{3+}$$濃度が1wt.%以下で、溶融金属相中のNpが飽和していない場合には、Npの析出反応は、溶融塩中のNp$$^{3+}$$の電極表面への拡散が律速段階となっていた。723, 773あるいは823Kにおける液体Cd電極上でのNp$$^{3+}$$/Np系の酸化還元電位は、Mo電極でのそれに比べて、それぞれ0.158, 0.140及び0.126V正側の電位であった。これらの電位シフトは、NpCd$$_{11}$$(723K)及びNpCd$$_{6}$$(773及び823K)形成のためにCd相中のNpの活量が低下したためと考えられる。また、723, 773あるいは823Kにおける液体Bi電極上でのNp$$^{3+}$$/Np系の酸化還元電位は、Mo電極でのそれに比べて、それぞれ0.427, 0.419及び0.410V正側の電位であった。Np-Cd系と同様に、これらの電位シフトは、NpBi$$_{2}$$形成のためにBi相中のNpの活量が低下したためと考えられる。

論文

Microstructural development and radiation hardening of neutron irradiated Mo-Re alloys

根本 義之; 長谷川 晃*; 佐藤 学*; 阿部 勝憲*; 平岡 裕*

Journal of Nuclear Materials, 324(1), p.62 - 70, 2004/01

 被引用回数:50 パーセンタイル:93.40(Materials Science, Multidisciplinary)

本研究においては純Mo及びMo-Re合金(Re濃度2,4,5,10,13,41wt%)を、照射温度681K$$sim$$1072Kで約20dpaまで中性子重照射した試料を用いて研究を行った。微細組織観察において全てのMo-Re合金の照射試料で$$sigma$$相と$$chi$$相の析出物が観察された。また全ての照射試料でボイドが観察され、低温度で照射した試料では転位ループ及び転位が観察された。ビッカース硬さ試験では全ての照射試料において照射硬化が測定され、特にMo-41Reの874K以下で照射した試料において硬化量が大きくなった。これらの結果からMo-Re合金の中性子重照射による微細組織発達と照射硬化及び照射脆化との関連について議論を行い、照射下で使用するMo-Re合金への最適なRe添加量及び熱処理条件を提案した。

報告書

第2回拡大核融合炉・材料合同研究委員会報告書; 2002年7月12日,東京

核融合炉研究委員会; 核融合材料研究委員会

JAERI-Review 2003-015, 123 Pages, 2003/05

JAERI-Review-2003-015.pdf:24.89MB

拡大核融合炉・材料合同研究委員会が、2002年7月12日に東京で開催された。この合同研究委員会では、原研及び大学におけるブランケット,材料及び国際核融合材料照射施設(IFMIF)の開発計画と開発の現状に関する報告が行われるとともに、今後の原研と大学の協力に関する議論が行われた。本報告書は、合同委員会で用いられた資料及びその纏めから構成されている。

論文

Hardening of Fe-Cu alloys by swift heavy ion irradiation

岩瀬 彰宏; 長谷川 忠之*; 知見 康弘; 飛田 徹; 石川 法人; 鈴木 雅秀; 神原 正*; 石野 栞*

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 195(3-4), p.309 - 314, 2002/10

 被引用回数:12 パーセンタイル:60.05(Instruments & Instrumentation)

2種類のモデル合金、Fe-0.6%CuとFe-1.2%CuをGeV領域の重イオンで照射した。照射前後の硬さをヴィッカース硬度計により評価した。その結果、250Cで3.5GeVのXeイオン照射Fe-1.2%Cu試料の硬度が、弾性的弾き出しによる損傷量から見積もったものと比べ、はるかに大きく変化した。これは、GeVイオン照射のもたらす高密度電子励起によって生成された欠陥が熱拡散し、銅原子の照射促進偏析が起こったためと説明できる。

論文

Use of high energy ions for the mechanistic study of irradiation embrittlement in pressure vessel steels using Fe-Cu model alloys

森田 憲二*; 石野 栞*; 飛田 徹; 知見 康弘; 石川 法人; 岩瀬 彰宏

Journal of Nuclear Materials, 304(2-3), p.153 - 160, 2002/08

 被引用回数:13 パーセンタイル:62.47(Materials Science, Multidisciplinary)

軽水炉圧力容器の照射脆性機構を調べるために、FeCuモデル合金に高エネルギーイオンビームを照射して、照射によるヴィッカース硬さ変化を測定した。硬さ変化の、イオン照射量,照射温度,銅濃度依存性について調べ、以下のような結果を得た。硬さ変化の照射温度依存性は、中性子照射時の延性・脆性転移と対応している。また、硬さ変化は、銅濃度の平方根に比例する。これは、照射による銅析出物の大きさは一定であるということを仮定すれば説明できる。

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