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論文

Prediction of thermodynamic data for radium suitable for thermodynamic database for radioactive waste management using an electrostatic model and correlation with ionic radii among alkaline earth metals

北村 暁; 吉田 泰*

Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 327(2), p.839 - 845, 2021/02

 被引用回数:0 パーセンタイル:100(Chemistry, Analytical)

高レベル放射性廃棄物地層処分の性能評価のためのラジウムの熱力学データについて、静電モデルおよびアルカリ土類金属間のイオン半径の関係を用いて推定した。ラジウムの溶存化学種および化合物のギブズ標準自由エネルギー変化および標準モルエントロピーについて、イオン対生成モデルをもとにストロンチウムおよびバリウムの熱力学データを外挿することで推定した。これらの推定値を用いて、標準モルエンタルピーも推定した。ストロンチウムとバリウムの熱力学データとして原子力機構(JAEA)が整備した熱力学データベース(JAEA-TDB)を用いることで、JAEA-TDBに組み込むのに適切なラジウムの熱力学データを算出した。得られた熱力学データを既往の文献値と比較した。

報告書

幹細胞動態により放射線発がんを特徴付ける新たな評価系の構築(委託研究); 令和元年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業

廃炉環境国際共同研究センター; 量子科学技術研究開発機構*

JAEA-Review 2020-045, 52 Pages, 2021/01

JAEA-Review-2020-045.pdf:3.13MB

日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和元年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス福島第一原子力発電所の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、様々な分野の知見や経験を、従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究及び人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、研究課題のうち、「幹細胞動態により放射線発がんを特徴付ける新たな評価系の構築」の令和元年度の研究成果について取りまとめたものである。本研究では放射線発がんの起源細胞である幹細胞について、幹細胞とその子孫細胞を永続的にラベルできる細胞系譜追跡技術を用い、高線量$$sim$$低線量放射線被ばく後の乳腺組織において、細胞の長期にわたるクローン性増殖を捉えそれを数理モデル解析することにより、被ばくした幹細胞の動態で放射線誘発乳がんを特徴付けることを目的としている。この研究の最終目標は、未だに見つかっていない「放射線の痕跡」を幹細胞動態で特徴付けることのできる新規評価系の開発である。

報告書

Multi-Physicsモデリングによる福島2・3号機ペデスタル燃料デブリ深さ方向の性状同定(委託研究); 令和元年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業

廃炉環境国際共同研究センター; 早稲田大学*

JAEA-Review 2020-035, 102 Pages, 2021/01

JAEA-Review-2020-035.pdf:6.82MB

日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和元年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス福島第一原子力発電所の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、様々な分野の知見や経験を、従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究及び人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、研究課題のうち、「Multi-Physicsモデリングによる福島2・3号機ペデスタル燃料デブリ深さ方向の性状同定」の令和元年度の研究成果について取りまとめたものである。福島廃炉のためには炉内状況把握の更新が必要である。特に、福島2・3号機ペデスタル燃料デブリの深さ方向の分布・性状の把握が課題である。本研究では、固液の移行及び界面の機構論的な追跡が可能なMPS法、模擬溶融デブリ流下実験、高温融体物性データを整備する。これらのMulti-Physicsモデリングにより、令和元年度から3カ年計画で福島2・3号機ペデスタル燃料デブリ深さ方向の性状を同定することを目的としている。

論文

Surface complexation of Ca and competitive sorption of divalent cations on montmorillonite under alkaline conditions

杉浦 佑樹; 石寺 孝充; 舘 幸男

Applied Clay Science, 200, p.105910_1 - 105910_10, 2021/01

 被引用回数:0 パーセンタイル:100(Chemistry, Physical)

In the geological disposal system, increase of Ca concentration with the alteration of cementitious materials would affect the retention of other radionuclides by competitive sorption. Batch sorption experiments were performed to investigate sorption behavior of Ca and competition with other divalent cations (Sr and Ni) on the edge site of montmorillonite under alkaline conditions. Ca and Sr formed surface complexation with the edge site at higher pH region compared to Ni. Sr sorption decreased with Ca concentration in alkaline pH region, whereas Ni sorption was not affected by Ca concentration. These results indicate that Ca and Sr sorb onto the same site while Ca and Ni sorb onto different sites, and competitive sorption depends on the chemical similarity such as hydrolysis behavior. Sorption model parameters obtained from the single element batch sorption experiments successfully reproduced the results of competitive sorption experiments.

報告書

令和元年度計算科学技術研究実績評価報告

システム計算科学センター

JAEA-Evaluation 2020-002, 37 Pages, 2020/12

JAEA-Evaluation-2020-002.pdf:1.59MB

システム計算科学センターにおいては、「国立研究開発法人日本原子力研究開発機構の中長期目標を達成するための計画(中長期計画)」に基づき、原子力分野における計算科学技術研究に関する研究開発を実施してきた。本研究開発は原子力基礎基盤研究のうちの1分野として位置づけられていることから、原子力基礎工学研究・評価委員会による助言と評価がなされるが、計算科学技術研究については、それを支援するために原子力基礎工学研究・評価委員会の下に計算科学技術研究専門部会が設置され、課題の詳細な内容等を評価することとなった。本報告は、令和元年度にシステム計算科学センターにおいて実施された計算科学技術研究の実績と、それに対する計算科学技術研究専門部会による評価をとりまとめたものである。

論文

緊急時海洋環境放射能評価システムの開発; 海洋拡散の迅速な予測を可能に

小林 卓也; 川村 英之; 上平 雄基

日本原子力学会誌, 62(11), p.635 - 639, 2020/11

原子力事故により海洋へ放出される放射性物質の移行過程を予測することは、近年原子力施設の立地が進む東アジア諸国の周辺海域において重要なことである。原子力機構は、放射性物質の海洋拡散モデルを基盤とした緊急時海洋環境放射能評価システムを開発した。本システムは、海象予測オンラインデータを活用して、東アジア諸国の周辺海域における放射性物質の海洋拡散を迅速に予測するものである。これまでに、システムで実行される海洋拡散予測の精度を定量的に評価するとともに、アンサンブル予測手法を導入することで予測精度が向上することを示した。さらに、領域海洋モデリングシステムを用いて沿岸域を対象とした高分解能モデルを導入する等、システムの高度化を継続している。

論文

Measurement of thick target neutron yield at 180$$^{circ}$$ for a mercury target induced by 3-GeV protons

松田 洋樹; 岩元 大樹; 明午 伸一郎; 竹下 隼人*; 前川 藤夫

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 483, p.33 - 40, 2020/11

 被引用回数:0 パーセンタイル:100(Instruments & Instrumentation)

大強度陽子加速器施設J-PARCにおいて、3GeV陽子入射による水銀標的から180度方向に放出される中性子のエネルギースペクトルを測定した。得られた結果は、粒子輸送計算コードPHITSによる計算結果と明らかな差異が見られ、その傾向はインジウムやニオビウムの放射化箔を用いた反応率実験の結果と一致することがわかった。鉛標的に対するGeV領域陽子入射中性子二重微分断面積の後方角におけるエネルギースペクトルの実験データとPHITSの核反応モデルを比較したところ、この差異は3GeV付近における核反応モデルによる中性子生成あるいは弾性散乱外断面積の記述に起因していることが示唆された。

論文

Simulation-based Level 2 multi-unit PRA using RAVEN and a simplified thermal-hydraulic code

Zheng, X.; Mandelli, D.*; Alfonsi, A.*; Smith, C.*; 杉山 智之

Proceedings of 30th European Safety and Reliability Conference and 15th Probabilistic Safety Assessment and Management Conference (ESREL 2020 and PSAM-15) (Internet), p.2176 - 2183, 2020/11

The paper introduces a simulation-based Level 2 probabilistic risk assessment (PRA) of a multi-unit nuclear power plant. We propose the methodology by quantifying risk for a station-blackout accident scenario, initialized by a loss-of-offsite-power event. Contrary to classical PRA that applies static models such as event-tree/fault-tree, the analysis is seamlessly integrated with mechanistic simulation and PRA models, including: (1) a simplified thermal-hydraulic code for simulating system behaviors; (2) a Markovian model for the failure mechanism of decay-heat-removal systems, to investigate the interaction between mechanistic simulation and reliability analysis; and (3) classical containment event trees for evaluating containment performances and hydrogen-explosion risk under severe accident conditions. All dynamic and static models, including plant dependencies, are unified within the RAVEN computational framework, applying RAVEN components, External Model, Ensemble Model, and PRA Plugins. The study demonstrates an integrated assessment of risks by considering accident progression and inter-unit system interactions, both time dependent. Statistical data analysis is used to quantifying risk metrics, including core damage frequencies, large early release frequencies and plant damage status. The methodology pertains to modern risk-analysis methodologies such as risk-informed safety margin characterization (RISMC) and dynamic PRA.

論文

Consideration on modeling of Nb sorption onto clay minerals

山口 徹治; 大平 早希; 邉見 光; Barr, L.; 島田 亜佐子; 前田 敏克; 飯田 芳久

Radiochimica Acta, 108(11), p.873 - 877, 2020/11

 被引用回数:0 パーセンタイル:100(Chemistry, Inorganic & Nuclear)

Sorption distribution coefficient (Kd) of niobium-94 on minerals are an important parameter in safety assessment of intermediate-depth disposal of waste from core internals etc. The Kd of Nb on clay minerals in Ca(ClO$$_{4}$$)$$_{2}$$ solutions were, however, not successfully modeled in a previous study. The high distribution coefficients of Nb on illite in Ca(ClO$$_{4}$$)$$_{2}$$ solutions were successfully reproduced by taking Ca-Nb-OH surface species into account. Solubility of Nb was studied in Ca(ClO$$_{4}$$)$$_{2}$$ solutions and the results were reproduced by taking an aqueous Ca-Nb-OH complex species, CaNb(OH)$$_{6}$$$$^{+}$$, into account in addition to previously reported Nb(OH)$$_{6}$$$$^{-}$$ and Nb(OH)$$_{7}$$$$^{2-}$$. Based on this aqueous speciation model, the Ca-Nb-OH surface species responsible for the sorption of Nb on illite in Ca(ClO$$_{4}$$)$$_{2}$$ solutions was presumed to be X_OCaNb(OH)$$_{6}$$. Although uncertainties exist in the speciation of aqueous Ca-Nb-OH species, the result of this study proposed a possible mechanism for high distribution coefficient of Nb on illite in Ca(ClO$$_{4}$$)$$_{2}$$ solutions. The mechanism includes Ca-Nb-OH complex formation in aqueous, solid and surface phases.

報告書

地質環境の長期安定性に関する研究,年度報告書(令和元年度)

石丸 恒存; 尾方 伸久; 國分 陽子; 島田 耕史; 花室 孝広; 島田 顕臣; 丹羽 正和; 浅森 浩一; 渡邊 隆広; 末岡 茂; et al.

JAEA-Research 2020-011, 67 Pages, 2020/10

JAEA-Research-2020-011.pdf:3.87MB

本報は、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発のうち、深地層の科学的研究の一環として実施している地質環境の長期安定性に関する研究について、第3期中長期目標期間(平成27年度$$sim$$令和3年度)における令和元年度に実施した研究開発に係る成果を取りまとめたものである。第3期中長期目標期間における研究の実施にあたっては、最終処分事業の概要調査や安全審査基本指針等の検討・策定に研究成果を適宜反映できるよう、(1)調査技術の開発・体系化、(2)長期予測・影響評価モデルの開発、(3)年代測定技術の開発の三つの枠組みで進めている。本報では、それぞれの研究分野に係る科学的・技術的背景を解説するとともに、主な研究成果等について述べる。

論文

A Model intercomparison of atmospheric $$^{137}$$Cs concentrations from the Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant accident, phase III; Simulation with an identical source term and meteorological field at 1-km resolution

佐藤 陽祐*; 関山 剛*; Fang, S.*; 梶野 瑞王*; Qu$'e$rel, A.*; Qu$'e$lo, D.*; 近藤 裕昭*; 寺田 宏明; 門脇 正尚; 滝川 雅之*; et al.

Atmospheric Environment; X (Internet), 7, p.100086_1 - 100086_12, 2020/10

福島第一原子力発電所(FDNPP)事故により放出された$$^{137}$$Csの大気中の挙動を調べるため、第3回大気拡散モデル相互比較が実施された。前回のモデル比較より高い水平格子解像度(1km)が使われた。前回のモデル比較に参加したモデル中9モデルが参加し、全モデルで同一の放出源情報と気象場が使用された。解析の結果、観測された高い$$^{137}$$Cs大気中濃度のほとんどが良好に再現され、いくつかのモデルの性能向上によりマルチモデルアンサンブルの性能が向上した。高解像度化によりFDNPP近傍の気象場の再現性が向上したことで、拡散モデルの性能も向上した。風速場の良好な表現によりFDNPP北西の高い沈着量の細い分布が合理的に計算され、FDNPPの南側の沈着量の過大評価が改善された。一方で、中通り地方、群馬県北部、及び首都圏のプルームの再現性能はやや低下した。

論文

Numerical simulation of the solid particle sedimentation and bed formation behaviors using a hybrid method

Sheikh, M. A. R.*; Liu, X.*; 松元 達也*; 守田 幸路*; Guo, L.*; 鈴木 徹*; 神山 健司

Energies (Internet), 13(19), p.5018_1 - 5018_15, 2020/10

 被引用回数:0 パーセンタイル:100(Energy & Fuels)

In the safety analysis of sodium-cooled fast reactors, numerical simulations of various thermal-hydraulic phenomena with multicomponent and multiphase flows in core disruptive accidents (CDAs) are regarded as particularly difficult. In the material relocation phase of CDAs, core debris settle down on a core support structure and/or an in-vessel retention device and form a debris bed. The bed's shape is crucial for the subsequent relocation of the molten core and heat removal capability as well as re-criticality. In this study, a hybrid numerical simulation method, coupling the multi-fluid model of the three-dimensional fast reactor safety analysis code SIMMER-IV with the discrete element method (DEM), was applied to analyze the sedimentation and bed formation behaviors of core debris. Three-dimensional simulations were performed and compared with results obtained in a series of particle sedimentation experiments. The present simulation predicts the sedimentation behavior of mixed particles with different properties as well as homogeneous particles. The simulation results on bed shapes and particle distribution in the bed agree well with experimental measurements. They demonstrate the practicality of the present hybrid method to solid particle sedimentation and bed formation behaviors of mixed as well as homogeneous particles.

論文

Using natural systems evidence to test models of transformation of montmorillonite

Savage, D.*; Wilson, J.*; Benbow, S.*; 笹本 広; 小田 治恵; Walker, C.*; 川間 大介*; 舘 幸男

Applied Clay Science, 195, p.105741_1 - 105741_11, 2020/09

 被引用回数:0 パーセンタイル:100(Chemistry, Physical)

高レベル放射性廃棄物の地層処分において、粘土を主体とする緩衝材の長期的な安全機能は、モンモリロナイトが存在することによる高膨潤性と低透水性が維持されるかどうかに影響される。多くの場合、安全評価ではモンモリロナイトのイライト化(非膨潤性鉱物)への変質が懸念され、半経験的な速度論モデルによる評価が行われている。一方、近年、化学反応だけでなく、反応と輸送の2つの現象をカップリングしたモデルでの評価もなされている。本研究では、反応-輸送モデルでの評価を行い、既往の半経験的な速度論モデルによる評価と比較した。その結果、反応-輸送モデルでは、半経験的な速度論モデルに比べて、保守側の評価にはなるものの、天然の事例を再現するという観点では課題があることが示唆された。このため、地層処分におけるニファフィールドの長期変遷評価において、反応-輸送モデルを用いた評価を行う場合は、解析結果の解釈にあたり注意を要することが必要である。

論文

Establishment of reasonable 2-D model to investigate heat transfer and flow characteristics by using scale model of vessel cooling system for HTTR

高田 昌二; Ngarayana, I. W.*; 中津留 幸裕*; 寺田 敦彦; 村上 健太*; 沢 和弘*

Mechanical Engineering Journal (Internet), 7(3), p.19-00536_1 - 19-00536_12, 2020/06

高温工学試験研究炉(HTTR)を使った炉心冷却喪失試験では、財産保護上の観点から、炉容器冷却設備(VCS)において自然対流により加熱される構造物の温度分布の評価精度向上を課題としている。伝熱流動数値解析コードFLUENTをHTTRのVCSに適用するために、予測精度を維持しつつ計算資源を節約できる合理的な2次元モデルの構築を始めた。本評価モデルの検証のため、HTTR用VCSの1/6スケールモデルによる構造物の温度に関する試験結果を使用し、解析による計算結果と比較した。本試験データは、圧力容器の温度を200$$^{circ}$$C前後に設定することで、全除熱量における自然対流伝熱の割合を20%前後と有意なレベルの伝熱現象として測定したものである。自然対流による上昇流の影響で高温となる圧力容器上部の伝熱流動特性の評価精度向上のためには、実形状の模擬および自然対流に適した乱流モデルの選定が重要となる。乱流モデルとして、剥離,再付着及び遷移流れを考慮できる$$kappa$$-$$omega$$-SSTモデルを選定し、従来の$$kappa$$-$$varepsilon$$モデルでは再現されなかった圧力容器の温度分布の試験結果とよく一致していることを確認した。この結果、圧力容器上部にホットスポットがなく、模擬炉心により加熱された高温のヘリウムガスが乱流によりよく混合され圧力容器上部を均一に加熱する様子を適切に評価した。

論文

Modeling the processes of hydrogen isotopes interactions with solid surfaces

Chikhray, Y.*; Askerbekov, S.*; Kenzhin, Y.*; Gordienko, Y.*; 石塚 悦男

Fusion Science and Technology, 76(4), p.494 - 502, 2020/05

 被引用回数:1 パーセンタイル:100(Nuclear Science & Technology)

The investigation of the mechanisms and dynamics of hydrogen isotopic interaction with solid surfaces (metals, ceramics, graphites, eutectics) in temperature and pressure ranges is important not only for the correct prediction of each isotope's evolution but also for substantiation of the safe operation of hydrogen-facing structural materials. The interaction of the hydrogen isotopes mix with the surface of solid metal or liquid eutectics is a complicated multistage H-D-T-O-solid interacting process depending on material property, environment, and the solid's surface parameters. To better understand the mechanisms of hydrogen isotopes interchange at a solid surface and to identify the limiting stages in the sorption-desorption processes, a reactor experiment of neutron irradiation was conducted with lithium-containing eutectics as tritium-generating media under the external flow of hydrogen. This work presents the model and results of its application to fitting the experimental results of tritium yield from the lithium-lead eutectics Pb$$_{83}$$Li$$_{17}$$under thermal neutrons irradiation at the IVG.1M reactor in Kazakhstan. The elaborated model and the approach used were also applied to the simulation of high temperature gas cooled reactor graphite corrosion in water vapors.

報告書

福島県の帰還困難区域の除染シミュレーションと将来予測

山下 卓哉; 沢田 憲良*

JAEA-Research 2019-010, 227 Pages, 2020/03

JAEA-Research-2019-010.pdf:21.44MB
JAEA-Research-2019-010(errata).pdf:0.5MB

原子力機構は、国や自治体が進める除染活動を技術面で支援するために、除染の効果を予測するシミュレーションソフト「除染活動支援システムRESET」を開発した。また、放出された放射性セシウムに起因した空間線量率の長期的な変化傾向を予測することを目的に、放射性セシウムの物理減衰に加え、土地利用形態の違いや避難指示区域の違いによる減衰効果への影響を考慮した「空間線量率減衰の2成分モデル」を開発した。原子力機構は、これらのツールを用いて除染シミュレーションと将来の空間線量率の予測解析を行い、復興を目指す国や自治体への情報提供を行っている。本報告書では、除染後の空間線量率を予測するために開発した一連の手法を紹介するとともに、環境省が実施した「帰還困難区域における除染モデル実証事業」及び「除染モデル実証事業後の空間線量の推移に関する調査結果」で得られた実測データを用いて実施した予測手法の検証結果を示す。また、帰還困難区域全域及び特定復興再生拠点区域を対象に実施した除染シミュレーションと除染後の空間線量率の将来予測の結果を示す。

論文

Non-destructive analysis of samples with a complex geometry by NRTA

Ma, F.; Kopecky, S.*; Alaerts, G.*; 原田 秀郎; Heyse, J.*; 北谷 文人; Noguere, G.*; Paradela, C.*; $v{S}$alamon, L.*; Schillebeeckx, P.*; et al.

Journal of Analytical Atomic Spectrometry, 35(3), p.478 - 488, 2020/03

 被引用回数:0 パーセンタイル:100(Chemistry, Analytical)

The use of Neutron Resonance Transmission Analysis to characterize homogeneous samples not fulfilling good transmission geometry conditions is discussed. Analytical expressions for such samples have been derived and implemented in the resonance shape analysis code REFIT. They were validated by experiments at the time-of-flight facility GELINA using a set of metallic natural copper samples. The expressions were used to derive sample characteristics by a least squares adjustment to experimental transmission data. In addition, the resonance parameters of Cu for energies below 6 keV, which are reported in the literature and recommended in evaluated data libraries, were verified. This research was implemented under the subsidiary for nuclear security promotion of MEXT.

報告書

iPS細胞由来組織細胞における放射線依存的突然変異計測系の確立(委託研究); 平成30年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業

廃炉国際共同研究センター; 東京工業大学*

JAEA-Review 2019-026, 51 Pages, 2020/01

JAEA-Review-2019-026.pdf:2.8MB

日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉国際共同研究センター(CLADS)では、平成30年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス福島第一原子力発電所の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、様々な分野の知見や経験を、従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究及び人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、研究課題のうち、平成30年度「iPS細胞由来組織細胞における放射線依存的突然変異計測系の確立」について取りまとめたものである。これまで組織間における突然変異率を検討する際は、異なる個人間の細胞株を用い、それぞれの組織の突然変異発生率を評価していたために統一的な評価を下すのが困難であったが、本研究では、近年のiPS細胞をはじめとした幹細胞分野の生物学の技術革新により単一の細胞から組織細胞を分化誘導することが可能になったため、これらの技術を統合し、東京工業大学の研究室で樹立したiPS細胞を用いて神経系, 皮膚, 血液系, 循環器系の組織細胞を作製し、放射線照射後の各組織の突然変異率を計測して、組織による突然変異の違いを数理モデルの構築により評価する実験系の確立を目指す。

論文

Simulation study of the effects of buildings, trees and paved surfaces on ambient dose equivalent rates outdoors at three suburban sites near Fukushima Dai-ichi

Kim, M.; Malins, A.; 吉村 和也; 佐久間 一幸; 操上 広志; 北村 哲浩; 町田 昌彦; 長谷川 幸弘*; 柳 秀明*

Journal of Environmental Radioactivity, 210, p.105803_1 - 105803_10, 2019/12

 被引用回数:1 パーセンタイル:82.72(Environmental Sciences)

放射能被害地域において空間線量率のシミュレーション精度を向上させるには、環境内の放射性核種の異なる分布、例えば、農地, 都市, 森林の放射能レベル差を考慮して現実的にモデル化する必要がある。さらには建物, 樹木, 地形による$$gamma$$線の遮蔽効果をモデルに考慮すべきである。以下に、福島県の市街地及び農地の3次元モデルの作成システムの概要を述べる。線源設定は$$^{134}$$Cs及び$$^{137}$$Csの放射能分布をモデルのさまざまな環境要素に異なる分布設定が可能である。構造物については、現地の建物モデルにおいては日本の典型的な9種類の建物モデルを用いて作成される。また、樹木については広葉樹と針葉樹モデル、地形モデルは、地形を考慮した地表面モデルを取り込んだ。計算対象のモデルの作成時は、数値標高モデル(DEM),数値表面モデル(DSM)及びユーザー編集の際にサポートする対象領域のオルソ画像で作られる。計算対象のモデルが作成されたら、放射線輸送解析計算コードであるPHITSに適したフォーマットでシステムから出力される。上記のシステムを用いて、福島第一原子力発電所から4km離れた地域でかつ、まだ除染作業が行われてない郊外を計算対象としてモデルを作成した。モデル作成後、PHITSによる空間線量率の計算結果は走行サーベイの実測値との相関があった。

論文

Numerical study of transport pathways of $$^{137}$$Cs from forests to freshwater fish living in mountain streams in Fukushima, Japan

操上 広志; 佐久間 一幸; Malins, A.; 佐々木 祥人; 新里 忠史

Journal of Environmental Radioactivity, 208-209, p.106005_1 - 106005_11, 2019/11

 被引用回数:4 パーセンタイル:46.02(Environmental Sciences)

本報告では、セシウム137の森林内での循環と河川への流出、渓流に生息する淡水魚への移行を考慮したコンパートメントモデルを構築し、福島の環境に基づいて一般化した流域を対象に解析を行い、淡水魚へ移行するセシウム137の森林内の流出源を推定した。その結果、セシウム137の流出源は、落葉の河川への直接流入、落葉層からの側方流入、土壌層からの側方流入の3つからなることがわかった。また、森林内のセシウム137の循環は事故後10年程度で平衡状態に近づき、それに伴って河川水や淡水魚のセシウム137濃度は物理減衰程度になると推測された。

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