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菅原 隆徳; 国枝 賢
Proceedings of International Conference on Mathematics and Computational Methods Applied to Nuclear Science and Engineering (M&C 2023) (Internet), 7 Pages, 2023/08
本研究は、核データライブラリをJENDL-4からJENDL-5に変えることによる核変換システムの核解析への影響を検討した。核変換システムとして、JAEAが検討している鉛ビスマス冷却型加速器駆動システム(ADS)と溶融塩塩化物ADSであるMARDSを対象とした。JAEA-ADSの解析では、JENDL-4からJENDL-5に変更することで、実効増倍率が189pcm増加した。様々な核種の改訂が影響していたが、例えば
Nに着目した場合、その弾性散乱断面積や弾性散乱微分断面積の改訂が大きな影響を与えていた。MARDSに関しては、
Clおよび
Clの断面積改訂が、実効増倍率の大きな違いの原因となっていた。例えば、天然の塩素組成を用いた場合、JENDL-5に変更することで3819pcm実効増倍率が増加した。本研究を通じて、核変換システムの解析結果は、核データライブラリの違いによって、未だに大きな違いが生じることを示した。
植田 祥平; 佐々木 孔英; 有田 裕二*
日本原子力学会誌ATOMO
, 63(8), p.615 - 620, 2021/08
日本原子力学会誌の連載講座「多様な原子燃料の概念と基礎設計」の第5回として「高温ガス炉と溶融塩炉の燃料」の題目で解説を行う。高温ガス炉の燃料である被覆燃料粒子は、高温ガス炉の高温の熱供給や優れた固有の安全性を支える鍵となる技術の一つである。本稿では高温ガス炉燃料の設計,製造技術,照射性能,実用化並びに高度化開発について述べる。一方、溶融塩炉で用いる溶融塩燃料は燃料自体が液体という特殊なものである。安全性や事故時の環境への影響など優れた性能が期待されているが、まだまだ明らかにすべき課題も多い。その現状について概説する。
古川 和男
金属物理セミナー, 6(1), p.11 - 23, 1983/00
溶融塩技術の基礎に関する研究およびその応用の現状に関して、サロン様に解説したものである。同名の解説を1977年に、さらに特に「イオン性液体構造」に関して書いたのを受けて、古川が21年前に提示した「可変形イオン模型」がようやく理解されるようになったことを示し、「実験事実」に対する警告の正しかったことを示した。前に示したLi-Na-Be-FによるMg-Ca-Si-O融体のシミュレーションは一層の保証をえて、地球マントル研究への応用が考えられつつある事を述べた。新しく提案を行った加速器溶融塩増殖炉の概要と、協力を望む研究課題を紹介した。この仕事はまた慣性閉込め核融合ハイブリッド溶融塩炉へと将来発展しうることも示した。これらはまた、科学が技術への応用と密接に関連することによって、活発かつ健全な発展をするものであることを例示したものでもある。
(Flibe)系溶融塩とその応用; 溶融スラグ、溶融塩増殖炉、核融合炉など古川 和男; 大野 英雄
材料科学, 14(6), p.302 - 309, 1977/06
溶融塩技術は近年着実な発展をとげつつあるが、中でもLiF-BeF
形を中心とするFlibe技術は、特に興味ある位置を占めている。したがって、この系の基本的な構造および物性値について紹介しつつ、またその広い応用面の解説をも行ったものである。その構造、物性の理解には、それが融体でMgO-SiO
と定量的に相応状態を形成することを利用すると有効である。これは、今後より深い溶融スラグの研究に、Flibeが大いに役立つことを意味する。また、溶融塩増殖炉の燃料媒体としての応用は、その優れた実用性から一層注目されてきている。されにそれは、トリチウム生産炉、アクチノイド溶融塩高速炉、およびDT核融合炉ブランケット工学へと広く関連しており、基礎研究と応用研究の多角的相関を示す良い例といえよう。これらを契機として、一層溶融塩技術が成熟してゆくことが期待される。
古川 和男
金属物理セミナー, 2(3), p.177 - 184, 1977/03
溶融塩技術は、液体金属技術と比べても材料共存性、科学的安定性などのほかに、その特性が古典的理論でよく推測できるところに大きな利点をもっているといえるであろう。また、その応用例として、すでに知られているMSBRのほかに、新しく考えているものとして、Acinoide専焼炉としての溶融塩高速炉の提案、トリチウム生産炉としての改造MSBR、核融合炉ブランケットへの応用、LiF-BeF
系溶融塩の溶融珪酸塩構造・物性研究への応用、そして、飛行船用エンジンとしての利用などを語ってある。
古川 和男; 安川 茂; 大野 英雄; 大道 敏彦; 加藤 義夫
日本原子力学会誌, 16(5), p.249 - 273, 1974/05
溶融塩増殖炉開発の歴史は、1947年より25年間以上におよび一貫してORNLで進められているものであり、原子力開発史の中でも最も魅力的な一頁を成すものであろう。溶融LiF-BeF
-ThF
-OF
系塩を燃料として使用するこの炉の開発の歴史の概要、および特徴とする●を概説した。特徴の主たるものは、(1)熱中性子炉、(2)固体燃料に伴う安全性の難問がない。(3)運転中に燃料添加・再処理ができる。(4)Puも燃せる。(5)天然O必要量最小、U濃縮作業量(年間)最小、(6)安全上の問題が殆んどなく、発電燃料費最小の動力炉となりうることなどであろう。4・5年末工学的開発計画を固めつつあるMolten Salt gronp(米国)の動きを説明するとともに、溶融塩炉技術と他技術との関連(液体金属技術、高速溶融塩炉、高温炉、核融合炉等)を考察した。