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柳澤 宏司; 求 惟子
JAEA-Research 2025-010, 197 Pages, 2025/11
TRIGA燃料棒の臨界リスクの把握とその取扱いの安全対策の検討のため、NSRR燃料棒からなる無限及び有限非均質格子体系の臨界特性を、燃料棒の詳細な計算モデルを用いて再評価した。再評価には、最新バージョンのJENDL-5を含むJENDLライブラリとMVPバージョン3コードが使用された。臨界特性として、無限及び水反射有限体系の中性子増倍率の変化を、格子ピッチと減速材水の密度をパラメータとして詳細に調べた。再評価された臨界特性の結果から、JENDL-5ライブラリを用いて、水反射の六角格子体系の最小臨界燃料棒本数は46.8
0.2本と得られた。さらに、TRIGA燃料棒には水素化ジルコニウム減速材と黒鉛反射材が備わっているため、減速材及び反射材としての水が存在しない場合の臨界到達可能性を検討した。その結果、水が存在しない場合でも、NSRR標準炉心に装荷されている燃料棒の本数よりも少ない115.7
0.6本の燃料棒で臨界に到達することが可能であることが分かった。
柳澤 宏司; 求 惟子
JAEA-Research 2025-001, 99 Pages, 2025/06
中性子吸収棒の反応度価値に関する安全検査データのより深い理解と反応度価値の測定技術の向上のために、TRIGA-ACPR(環状炉心パルス炉)に分類されるNSRR(原子炉安全性研究炉)の初回起動炉心の臨界解析用詳細計算モデルを作成した。本モデルの形状、材料、運転データの誤差から伝播する中性子実効増倍率(k
)の不確かさを、最新の核データライブラリJENDL-5及び旧版のJENDLライブラリとMVP第3版コードを用いて詳細に評価した。その結果、本モデルにおけるk
の全体的な不確かさは、0.0027から0.0029
k
の範囲と評価した。本モデルは、TRIGA-ACPRのk
のベンチマークとして利用されることが期待される。さらに、全体的な不確かさは、NSRRで測定された吸収棒価値よりも十分小さいことを確認した。よって、本モデルはNSRRにおける吸収棒反応度価値に関する今後の解析にも適用できる。
柳澤 宏司; 梅田 幹; 求 惟子; 村尾 裕之
JAEA-Technology 2022-030, 80 Pages, 2023/02
連続エネルギーモンテカルロコードMVPと評価済み核データライブラリJENDL-5によって、ウラン水素化ジルコニウム燃料棒を用いるTRIGA型原子炉体系の臨界ベンチマーク解析を行った。解析対象は、国際臨界安全ベンチマークプロジェクト(ICSBEP)のハンドブックに掲載されているIEU-COMP-THERM-003とIEU-COMP-THERM-013の二種類のデータであり、中性子実効増倍率、制御棒等の反応度価値について旧バーションのJENDLを使用した結果と比較した。その結果、JENDL-5による中性子実効増倍率はJENDL-4.0よりも0.4から0.6%大きく、制御棒等の反応度価値は、JENDL-5とJENDL-4.0との有意な差は無いことが分かった。これらの解析結果は今後予定しているNSRRの制御棒反応度価値等の解析において、計算精度の確認の参考になるものと考えられる。
方野 量太
Journal of Nuclear Science and Technology, 59(3), p.368 - 381, 2022/03
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Nuclear Science & Technology)加速器駆動システム(ADS)の燃料装荷中の未臨界度測定手法を提案した。本手法では、未臨界度は初期状態において陽子加速器を用いた面積比法によって、続く燃料装荷時においてはマイナーアクチニドの自発核分裂中性子源を用いた中性子源増倍法によって測定され、次のステップで装荷される燃料集合体数が予測される。検証のため数値シミュレーションを行い、提案手法で推定される未臨界度が固有値計算で得られる未臨界度参照値とよく一致することを確認した。また、本手法の不確かさを見積もり、終状態の実効増倍率に1000pcm程度の不確かさがあると評価した。本手法が燃料装荷中のADSの実用的な未臨界度監視手法となることを期待する。
山根 祐一
日本原子力学会誌ATOMO
, 62(1), p.42 - 46, 2020/01
核燃料物質を取り扱う施設特有のリスクに対して「安全」を保つための考え方や技術が「臨界安全」である。臨界安全において第一に重要なことは未臨界を保つことであり、その要点は未臨界である条件を明白にしてそれを守ることにある。そのために中性子の漏れや吸収の効果を利用して臨界安全管理を行う。リスクの評価精度向上の観点から体系の不均一さと未臨界条件との関係について今後の検討が期待される。
米田 政夫; 大図 章; 森 貴正; 中塚 嘉明; 前田 亮; 呉田 昌俊; 藤 暢輔
Journal of Nuclear Science and Technology, 54(11), p.1233 - 1239, 2017/11
被引用回数:11 パーセンタイル:63.30(Nuclear Science & Technology)アクティブ中性子法における中性子増倍効果に関して、解析及び実験による研究を実施した。アクティブ中性子法を用いた核物質の測定では、第2世代以降の中性子による中性子増倍の影響を受ける。しかしながら、そのような中性子増倍効果による影響について、これまで十分に調べられてこなかった。本研究では、第3世代中性子による中性子増倍が無視できる場合において、測定データから第2世代中性子による中性子増倍効果の影響を補正する手法について調べ、測定データから中性子増倍の影響を除外する補正方法を提案した。更に、本手法を利用した深い未臨界度の評価手法についても示した。
外池 幸太郎; 大久保 清志; 高田 友幸*
Proceedings of International Conference on Nuclear Criticality Safety (ICNC 2015) (DVD-ROM), p.292 - 300, 2015/09
福島第一原子力発電所1
3号機の原子炉には溶融炉心コンクリート相互作用(MCCI)を経て生じた多孔質の燃料デブリが相当量存在しているかもしれない。このような核分裂性物質を含む低密度のMCCI生成物は、中性子減速能が大きいことから、特に冠水状態において、臨界管理に十分に配慮しなければならない。本発表ではMCCI生成物の臨界特性を解析した結果を示すが、これは廃炉作業中の臨界リスク評価に資するものである。解析結果は、コンクリート中に結合したあるいはコンクリート中に閉じ込められた水分が、臨界の発生確率の観点及び冷却水への中性子毒物注入による影響緩和の実効性の観点で、リスクを押し上げることを示唆している。
長家 康展; 森 貴正
Journal of Nuclear Science and Technology, 42(5), p.428 - 441, 2005/05
被引用回数:76 パーセンタイル:96.82(Nuclear Science & Technology)相関サンプリング法と微分演算子サンプリング法を用いたモンテカルロ摂動計算に対して核分裂源分布の変化による実効増倍率の変化を評価する新しい手法を提案した。検証のために本手法をMVPコードに組み込んだ。高速体系と熱体系に対して簡単なベンチマーク問題を設定し、これらの問題を用いて本手法の有効性を検証した。結果として、本手法は核分裂源分布の変化による実効増倍率の変化を評価するのに非常に有効であることが確認できた。また、核分裂源分摂動の効果が非常に大きい場合があり、その効果を考慮しなければ反応度変化を正確に評価することができない場合があることも示された。そのような場合においても、新しい手法を用いて核分裂源分摂動の効果を評価することができ、反応度変化の評価は著しく改善される。
Cullen, D. E.*; Blomquist, R. N.*; Dean, C.*; Heinrichs, D.*; Kalugin, M. A.*; Lee, M.*; Lee, Y. K.*; MacFarlane, R.*; 長家 康展; Trkov, A.*
UCRL-TR-203892, p.1 - 40, 2004/04
熱中性子炉体系において熱中性子散乱は非常に重要であり、熱中性子散乱を正確に取り扱わなければならない。モンテカルロコードで熱中性子散乱を取り扱う場合、
データやFree Gasモデルに基づいて散乱解析が行われるが、その取り扱いはコードごとに異なっているのが普通である。また、用いられる熱中性子散乱データが異なれば結果が異なってくる。本研究では、さまざまなモンテカルロコードパッケージ(コードと核データ)を用いて、熱中性子散乱の影響を受けやすい体系において実効増倍率などの積分パラメータをどの程度正確に求めることができるか調べるためのベンチマークを実施した。ベンチマーク計算では、熱中性子散乱の効果が強調されるような非常に簡単なピンセル体系について
データを用いる場合とFree Gasモデルの場合の実効増倍率を計算し、比較した。熱中性子散乱効果は体系依存性が強く、このベンチマーク体系では5%から12%もあることがわかった。コード間の比較では
により熱中性子散乱を考慮した場合は実効増倍率で
、Free Gasモデルの場合で
のばらつきがあることがわかった。
小嶋 健介; 岡嶋 成晃; 山根 剛; 安藤 真樹; 片岡 理治*; 岩永 宏平
JAERI-Tech 2004-016, 38 Pages, 2004/03
低減速軽水炉の重要な炉特性であるボイド係数の評価の一環として、FCA-XXII-1(65V)の炉心テスト領域の無限増倍率を測定した。4種類の小型核分裂計数管を用いて測定した軸方向・径方向の核分裂率分布からテスト領域の材料バックリングを求め、計算により得られた移動面積を用いて無限増倍率を評価した。その結果、同炉心テスト領域の無限増倍率は1.344
0.034となり、無限増倍率の計算値の測定値に対する比は1.008
0.026となった。また、測定精度の向上のための方策について検討した。
高松 邦吉; 島川 聡司; 野尻 直喜; 藤本 望
JAERI-Tech 2003-081, 49 Pages, 2003/10
HTTR炉心の燃料最高温度の評価においては、炉心出力密度分布の予測精度向上が重要であり、炉心管理コードとしても用いられる拡散燃焼計算モデルの改良を図る必要がある。拡散計算によるHTTR炉心の出力密度分布解析について、可燃性反応度調整材(BP)を燃料体内に均質に分布させたモデル(BP混合モデル)とBP領域を分離したモデル(BP分離モデル)の解析結果を、グロス
線による出力密度分布測定結果及び連続エネルギーモンテカルロ計算コードMVPの計算値と定量的に比較した。その結果、BP混合モデルでは、炉心の軸方向出力密度分布に対する予測精度が不十分であること、BP分離モデルを用いることにより、予測精度が大幅に改善されることがわかった。
西原 健司; 岩崎 智彦*; 宇田川 豊*
Journal of Nuclear Science and Technology, 40(7), p.481 - 492, 2003/07
被引用回数:18 パーセンタイル:72.72(Nuclear Science & Technology)核分裂中性子数のバランスに基づいた新しい一点炉式を導出した。本式は従来のkeffを含む一点炉式と同じ形式を持っている。本式に現れる変数は核分裂中性子数と遅発中性子先行核数であり、係数は即発,遅発及び源中性子の増倍度である。これらの変数と係数はそれぞれ明確な物理的意味を有している。また、本式の解析的,決定論的及び確率論的な計算を、加速器駆動炉について行った。
長尾 美春; 細谷 俊明; 金子 義彦*
日本原子力学会和文論文誌, 1(2), p.153 - 163, 2002/06
原子炉の大きな正の反応度の決定には、燃料追加法,中性子吸収置換法等の方法が広く用いられている。しかし、これらの全ての測定方法は、超過倍率が15%
kを越える領域に入ると20%程度の系統誤差を生じる可能性が指摘され、この問題を克服する「修正法」についての基本的考え方が提案された。この「修正法」は、現実の炉心において測定される実効増倍率の増分を計算により超臨界が許される仮想の炉心に対する値に転換するものである。本論文では、この「修正法」が大型の試験炉・研究炉に対して実際に適用可能であり、精度良く超過倍率を決定しうることを、JMTRC及びJMTRにおける燃料追加法実験データをモンテカルロコードMCNP4Aによる全炉心計算をもとに理論的に解析することによって明らかにした。
金子 義彦*; 長尾 美春; 島川 聡司
Journal of Nuclear Science and Technology, 36(11), p.988 - 995, 1999/11
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)大きな正の反応度を測定する在来の実験方法(燃料追加法及び中性子吸収置換法)を炉物理の観点から分析した結果、過剰増倍率が20%
k程度になると、いずれの実験手法とも約20%もの系統誤差を生ずる可能性のあることがわかった。この問題を克服するために、実験の解釈を修正する方法を提案する。この修正法では、実測される現実炉心の実効増倍率の増分に計算により求めた変換因子を乗ずることにより、仮想炉心における実効増倍率の増分に変換してから加算することにより過剰増倍率が決定される。修正法を用いると、在来法では避けられなかった系統誤差はほとんど消失する。また、過剰増倍率の評価は、変換因子の計算に使う炉定数の曖昧さにあまり影響されない。本報告は修正法の基本的な成立性を記述するものであり、個々の原子炉へ適用する場合は変換因子の決定には詳細な炉心計算が必要である。
藤本 望; 中野 正明*; 野尻 直喜; 竹内 光男; 藤崎 伸吾; 山下 清信
JAERI-Conf 99-006, p.328 - 333, 1999/08
HTTRの燃料装荷は炉心の外側から時計回りに装荷し環状炉心を構成した後、内側に装荷する方法で行った。この方法では、炉心の周りに設けた3系統の仮設中性子検出器の燃料装荷途中の応答が各系統毎に異なる。燃料が検出器の近くに装荷されると、その系統の1/Mは大きく変化するが、離れた位置に装荷されたときの変化は小さい。このため、これまでに用いられてきた1/Mの外挿で初臨界のカラム数を予測することが困難であった。よって、新たな方法としてあるカラム数で臨界となる状態での1/Mの変化を解析で求めておき、これと測定値を比較することにより初臨界のカラム数を予測する1/Mはさみうち法を考案した。この方法により、HTTRの初臨界カラム数を精度良く予測することができた。
G.D.Spriggs*; R.D.Busch*; 桜井 健; 岡嶋 成晃
Annals of Nuclear Energy, 26(3), p.237 - 264, 1999/00
被引用回数:16 パーセンタイル:72.83(Nuclear Science & Technology)原子炉内に任意に分布した中性子源の強度を、等価な基本モード中性子源強度へ換算する係数g
を導出した。この係数の有効性を、FCA-XIX-1炉心において実証した。
奥野 浩; 内藤 俶孝*; 須山 賢也; 安藤 良平*
Proceedings of 6th International Conference on Nuclear Criticality Safety (ICNC '99), 2, p.566 - 575, 1999/00
沸騰水型原子炉(BWR)使用済燃料に対するベンチマーク計算が1996年以降OECD/NEAのワーキンググループによりフェーズIIIとして実施されてきた。ベンチマークは、現在使用されている計算コード及びデータライブラリのさまざまな組み合わせにおける整合性を、BWR使用済燃料集合体の中性子増倍率k
(フェーズIIIA)及び原子個数密度(フェーズIIIB)について確認することを意図している。フェーズIIIAに対しては、9か国17機関から21の回答が寄せられた。参加者から得られた平均のk
に対して、相対的なばらつきは
1%
k/kの幅に入った。フェーズIIIBについては、6か国12機関から14の回答が寄せられた。計算された原子個数密度は、平均値に対してほぼ10%の差に入った。しかし、この幅よりも大きくなった結果もあり、今後検討が必要である。関連の量も提出されており、この論文の中で報告した。
野尻 直喜; 中野 正明; 安藤 弘栄; 藤本 望; 竹内 光男; 藤崎 伸吾; 山下 清信
JAERI-Tech 98-032, 59 Pages, 1998/08
高温工学試験研究炉(HTTR)の臨界試験の事前評価として、連続エネルギー法に基づくモンテカルロ計算コードMVPにより核特性解析を行った。拡散理論による炉心計算では直接モデル化が困難であった、燃料コンパクト、燃料棒、燃料棒挿入孔、反応度調整材等の燃料体内の非均質構造、制御棒及び制御棒挿入孔、後備停止系ほう素ペレット落下孔、炉心構成要素間の間隙等を詳細にモデル化した。解析により、初回臨界は16カラム前後燃料を装荷した状態で到達する見込みであること、その際第1,2,3リング制御棒を全引き抜きし中心制御棒だけを操作することで臨界調節が可能であることを確認した。また、臨界時の制御棒位置、過剰反応度、炉停止余裕等を求めた。これらの解析結果を臨界試験の計画策定に用いた。
中野 正明; 山下 清信; 藤本 望; 野尻 直喜; 竹内 光男; 藤崎 伸吾; 徳原 一実*; 中田 哲夫*
JAERI-Tech 98-017, 61 Pages, 1998/05
高温工学試験研究炉(HTTR)の過剰反応度を燃料追加法によって測定する場合について、制御棒の干渉効果が過剰反応度に与える影響を評価した。制御棒が全引き抜き状態の実効増倍率から求める過剰反応度に比べて、制御棒操作を考慮することによって、-10%~+50%程度の測定値が変化することがわかった。また、干渉効果の影響を小さくするためには、被測定制御棒、補償制御棒とも複数の制御棒を用いればよく、(1)被測定制御棒として第3リング制御棒を除く13対を用い、そのうちの1対の反応度測定の際にその他の12対を補償制御棒として用いる組合わせ、(2)第1リング制御棒6対を(1)と同様に用いる組み合わせ、が過剰反応度測定に適していることが明らかになった。
桜井 聡; 荒川 拓也*; 奥野 浩
Journal of Nuclear Science and Technology, 35(5), p.365 - 369, 1998/05
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Nuclear Science & Technology)均質硝酸プルトニウム溶液体系の無限中性子増倍率(k
)に与える有機溶媒の影響をMNCP-4Aを用いた数値計算によって調べた。その結果、硝酸プルトニウム-30vol%リン酸トリブチル-ドデカン有機溶媒系のk
は硝酸プルトニウム水溶液系のk
とほぼ等しいことを確認した。しかし、結果をより子細に眺めると、有機溶媒系のk
は70gPu/l以下では水溶液系の対応値よりも僅かに大きくなった。それゆえ、
Pu(NO
)
水溶液系の推定臨界下限濃度が6.9g
Pu/lであるのに対して、有機溶媒系の推定臨界下限濃度は6.8g
Pu/lとなった。また、有機溶媒系のリン酸トリブチル濃度が上昇するとk
が増加する傾向も見出した。