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論文

Evidence for weak spin-orbit interaction experienced by Cooper pairs in the spin-triplet superconductor UPt$$_3$$; $$^{195}$$Pt-NMR study

青山 泰介*; 小手川 恒*; 木村 憲彰*; 山本 悦嗣; 芳賀 芳範; 大貫 惇睦*; 藤 秀樹*

Journal of the Physical Society of Japan, 88(6), p.064706_1 - 064706_7, 2019/06

$$^{195}$$Pt-NMR measurements under magnetic field ($$H$$) parallel to the $$c$$-axis in the vicinity of the upper critical field $$H_{rm c2}$$ have been carried out on the heavy-fermion superconductor UPt$$_3$$. The quasiparticle spin susceptibility was obtained from the measurements. The field dependence of the susceptibility suggests that the $$d$$-vector freely rotates in magnetic field. It is therefore concluded that spin-orbit interaction, which confines the direction of the $$d$$-vector with respect to the crystal axis, is weak in UPt$$_3$$.

論文

$$^{239}$$Pu nuclear magnetic resonance in the candidate topological insulator PuB$$_4$$

Dioguardi, A. P.*; 安岡 弘志*; Thomas, S. M.*; 酒井 宏典; Cary, S. K.*; Kozimor, S. A.*; Albrecht-Schmitt, T. E.*; Choi, H. C.*; Zhu, J.-X.*; Thompson, J. D.*; et al.

Physical Review B, 99(3), p.035104_1 - 035104_6, 2019/01

 パーセンタイル:100(Materials Science, Multidisciplinary)

正方晶プルトニウムボロン化合物PuB$$_{4}$$の単結晶、および粉末試料を用いて、$$^{239}$$Pu核核磁気共鳴(NMR)実験を行なった。この化合物は、最近になって強相関電子系のトポロジカル絶縁体候補物質と考えられている。$$^{239}$$Pu核NMRスペクトルは、結晶内Pu位置の局所対称性を反映したものとなっており、NMRシフトとNMR緩和率の温度依存性は、エネルギーギャップをもつ非磁性状態にあることが示唆された。これは、密度汎関数理論計算結果とも矛盾しない。実際に観測された巨視的なギャップ状態は、本化合物がトポロジカル絶縁体候補であることを支持している。

論文

Odd-parity electronic multipolar ordering in URu$$_2$$Si$$_2$$; Conclusions from Si and Ru NMR measurements

神戸 振作; 徳永 陽; 酒井 宏典; 服部 泰佑; 比嘉 野乃花; 松田 達磨*; 芳賀 芳範; Walstedt, R. E.*; 播磨 尚朝*

Physical Review B, 97(23), p.235142_1 - 235142_10, 2018/06

 被引用回数:4 パーセンタイル:25.37(Materials Science, Multidisciplinary)

We report $$^{29}$$Si and $$^{101}$$Ru NMR measurements on high-quality, single-crystal URu$$_2$$Si$$_2$$ samples with a residual resistivity ratio RRR$$sim$$70. Our results show that the Si and Ru sites exhibit 4-fold electronic symmetry around the $$c$$-axis in the hidden-order state. A previously observed 2-fold contribution of Si NMR linewidth is concluded to be due to extrinsic magnetic centers. Since the U and Si sites are aligned along the $$c$$-axis, we conclude further that the electronic state shows 4-fold symmetry around the U site below the hidden-order transition. From this observed local symmetry, possible space groups for the hidden-order state are $$P4/nnc$$ or $$I4/m$$, based on group theoretical considerations. Since the order vector is considered to be $$Q=(001)$$, the hidden-order state is then found to be $$P4/nnc$$ with rank 5 odd-parity, i.e. electric dotriacontapolar order.

論文

Pore distribution of water-saturated compacted clay using NMR relaxometry and freezing temperature depression; Effects of density and salt concentration

大窪 貴洋*; 茨城 萌*; 舘 幸男; 岩舘 泰彦*

Applied Clay Science, 123, p.148 - 155, 2016/04

 被引用回数:7 パーセンタイル:35.75(Chemistry, Physical)

含水飽和圧縮粘土(3種類の塩濃度で含水飽和された密度0.8および1.4g/cm$$^{3}$$のNa型モンモリロナイト)中の間隙構造をNMR緩和法と凝固点降下法により評価した。4層状態までの層間水と層間外水との割合がそれぞれの緩和時間の閾値から計算された。低密度試料では、層間外水の割合が55%までの高い割合を示した。凝固点降下を利用した低温条件でのNMR測定の結果は、熱量測定から得られた約4nmのメソポアが、層間外水の閾値として評価された。凝固点降下とNMR緩和法で評価された層間外水の割合は、10%以内の差で一致した。-10$$^{circ}$$Cでの縦緩和時間($$T_{1}$$)と横緩和時間($$T_{2}$$)の相関性評価から、密度1.4g/cm$$^{3}$$の条件下においても、高い移動度をもつバルクに近い水分子が存在することが示唆された。

論文

Development status of the NMR system for the polarized $$^{3}$$He Neutron Spin Filter (NSF) in the MLF at J-PARC

酒井 健二; 奥 隆之; 林田 洋寿*; 吉良 弘*; 廣井 孝介; 猪野 隆*; 大山 研二*; 大河原 学*; 加倉井 和久; 篠原 武尚; et al.

JPS Conference Proceedings (Internet), 8, p.036015_1 - 036015_6, 2015/09

$$^{3}$$Heの中性子吸収断面積が強いスピン選択性を有することを利用した偏極$$^{3}$$Heフィルターは、ビーム調整が不要なため、ビームラインに設置すれば直ぐに使える簡便な中性子スピンフィルター(NSF)として利用できる。そのようなNSF実現のためには、NSFの$$^{3}$$He偏極度${it P}$を定常的にモニタするための核磁気共鳴(NMR)システムの開発が不可欠である。我々は断熱高速通過型(AFP)とパルス型NMRの特徴が相補的であることに着目して2つのシステムを併用した汎用性の高いNMRシステムを開発した。更に、J-PARCの中性子実験装置(BL10)での中性子透過率測定から得られた${it P}$で校正しながら、温度、パルスNMRの振動磁場の大きさや印可時間などの測定条件を変えて、AFPとパルスNMRの信号間の相関を測定した。例えば、パルスNMR測定に起因する減偏極率を0.1%以下になるまでパルスNMRの検出感度を小さくしても、2つのNMR信号間の線形性は確認できた。これらの結果から、我々は開発したNMRシステムが$$^{3}$$He偏極度モニタとして十分機能することを確認した。

論文

Distributed twofold ordering in URu$$_2$$Si$$_2$$

神戸 振作; 徳永 陽; 酒井 宏典; Walstedt, R. E.*

Physical Review B, 91(3), p.035111_1 - 035111_8, 2015/01

 被引用回数:9 パーセンタイル:40.32(Materials Science, Multidisciplinary)

以前、PRLに出版した論文では、$$^{29}$$Si NMRを用いて、URu$$_2$$Si$$_2$$の隠れた秩序状態では、面内の4階対称性が破れて、2階対称になっていることを議論した。本論文では、さらに詳細な解析を進め、非常に高品質な単結晶においても、Siサイトの局所磁場には分布が有り、したがって、2階対称性の強さにも分布があることを明らかにした。

論文

Degenerate Fermi and non-Fermi liquids near a quantum critical phase transition

神戸 振作; 酒井 宏典; 徳永 陽; Lapertot, G.*; 松田 達磨*; Knebel, G.*; Flouquet, J.*; Walstedt, R. E.*

Nature Physics, 10(11), p.840 - 844, 2014/11

 被引用回数:14 パーセンタイル:23(Physics, Multidisciplinary)

共存した静的なフェルミ液体および非フェルミ液体状態がYbRh$$_{2}$$Si$$_{2}$$の中の量子相転移の重要な特徴であることを解明した。単結晶サンプルの核磁気共鳴(NMR)スピン格子緩和時間測定し、フェルミの液体および非フェルミ液体状態の共存比が磁場により変化することを突き止めた。またこの比がもつスケール則も見いだした。

論文

NMR chemical shifts of $$^{15}$$N-bearing graphene

Wang, X.*; Hou, Z.*; 池田 隆司; 寺倉 清之*

Journal of Physical Chemistry C, 118(25), p.13929 - 13935, 2014/06

 被引用回数:6 パーセンタイル:65.42(Chemistry, Physical)

グラフェンの端と欠陥での可能な窒素含有部のNMR化学シフトを第一原理計算により調べた。我々の計算結果はピリジン様窒素とグラファイト様窒素が$$^{15}$$N NMRにより容易に同定できることを示しており、これは実験と一致している。一方、ピリジニウム様窒素とピロール様窒素を識別することはこれらの$$^{15}$$N核のNMRシグナルが重なるために困難である。しかしながら、我々はシミュレーションから$$^{1}$$H NMRがこれらを区別するのに有用であることを示した。すなわちピリジニウム様窒素とピロール様窒素に直接結合している$$^{1}$$HのNMR化学シフトは0.8と10.8ppmと見積もられた。我々が考慮した様々な端部の$$^{15}$$N NMRシグナルはピリジン様窒素を除き欠陥でのものとほぼ同じであった。一方、アームチェアー端と欠陥サイトでのピリジン様窒素はその凝集の程度により敏感に$$^{15}$$N NMRの化学シフトが変化することがわかった。

論文

NMR shift measurements of $$^{69}$$Ga in unconventional superconductor PuRhGa$$_{5}$$

酒井 宏典; 徳永 陽; 藤本 達也; 神戸 振作; Walstedt, R. E.; 安岡 弘志; 青木 大*; 本間 佳哉*; 山本 悦嗣; 中村 彰夫; et al.

Journal of the Physical Society of Japan, 75(Suppl.), p.50 - 52, 2006/08

最近、われわれはPuRhGa$$_{5}$$のNMR/NQR測定に成功した。PuRhGa$$_{5}$$$$T_{c}$$=9Kの超伝導体であり、同型のPuCoGa$$_{5}$$$$T_{c}$$=18Kの超伝導体である。われわれは既に、NQR緩和率$$1/T_{1}$$によりPuRhGa$$_{5}$$が異方的超伝導ギャップを持つ非通常型超伝導体であることを明らかにしているが、米国のグループによりPuCoGa$$_{5}$$も同様な異方的超伝導ギャップを有することが報告された。PuRhGa$$_{5}$$のNMRによって決めたナイトシフト$$K$$$$1/T_{1}$$は、常伝導状態において超微細結合定数やスピン揺らぎの性質が異方的であることが示唆している。講演では、PuRhGa$$_{5}$$のナイトシフトと$$1/T_{1}$$測定結果の詳細について報告する。

論文

Multipolar phase transition in NpO$$_{2}$$; Comparison with UO$$_2$$ from $$^{17}$$O-NMR

徳永 陽; 本間 佳哉*; 神戸 振作; 青木 大*; 生嶋 健司; 酒井 宏典; 池田 修悟; 山本 悦嗣; 中村 彰夫; 塩川 佳伸; et al.

Journal of the Physical Society of Japan, 75(Suppl.), p.33 - 35, 2006/08

現在、f電子の多極子自由度を起源とする新しい秩序状態に注目が集まっている。本研究でわれわれが対象としたNpO$$_2$$における低温秩序相の存在は1950代には既に知られていた。しかし比熱に大きな飛びが観測されるにもかかわらず、明確な磁気モーメントが存在しないこの奇妙な秩序相の存在は、その後半世紀以上にわたり多くの謎を投げかけてきた。最近、この秩序相が高次の八極子による秩序である可能性が議論され、その起源にあらためて注目が集まっている。そこでわれわれはこの系では初めてとなるNMR測定を実施し、微視的観点からこの秩序変数の同定を現在進めている。発表では新たに合成した単結晶試料での角度分解したNMR測定の結果を中心に報告する。

論文

NMR study of antiferromagnet UPtGa$$_{5}$$

神戸 振作; 酒井 宏典; 徳永 陽; 藤本 達也; 加藤 治一; Walstedt, R. E.; 池田 修悟; 松田 達磨; 芳賀 芳範; 大貫 惇睦

Journal of the Physical Society of Japan, 75(Suppl.), p.127 - 129, 2006/08

最近Pu化合物で高い臨界温度を示す超伝導体が115構造を持つ化合物で発見された。PuCoGa$$_5$$($$T_{c}=18K$$)とPuRhGa$$_5$$($$T_{c}=9K$$)。この発見はアクチニド化合物研究の興味を大きくした。本研究では同型だが超伝導を示さない115化合物のNMRの研究を行い、超伝導体と比較することにより、超伝導発現機構について検討した。

論文

Multipolar ordering in NpO$$_2$$ probed by NMR

徳永 陽; 本間 佳哉*; 神戸 振作; 青木 大*; 酒井 宏典; 山本 悦嗣; 中村 彰夫; 塩川 佳伸; Walstedt, R. E.; 安岡 弘志

Physica B; Condensed Matter, 378-380, p.929 - 930, 2006/05

 被引用回数:3 パーセンタイル:79.42(Physics, Condensed Matter)

本研究で対象としたNpO$$_2$$の低温での秩序相は、転移点で比熱に大きな跳びが観測されるにもかかわらず、明確な磁気双極子モーメントが存在しないことから、その秩序変数は長い間謎であった。ところが最近、この秩序相が八重極モーメントによる新しい秩序状態である可能性が指摘され注目を集めている。そこで本研究では、この秩序相の起源を明らかにすべくNpO$$_2$$におけるNMR測定を行った。その結果、秩序相において2つの異なる酸素サイトが出現すること、さらにこのとき観測される特異な超微細磁場が、縦triple-$$q$$型反強四極子構造を反映した磁場誘起反強磁性モーメントによるものであることを明らかにした。これらの結果は共鳴X線散乱の結果ともよく一致しており、この系における縦triple-$$q$$型多極子秩序の存在を微視的観点から強く支持するものである。

論文

Unconventional superconductivity in PuRhGa$$_{5}$$; Ga NMR/NQR study

酒井 宏典; 徳永 陽; 藤本 達也; 神戸 振作; Walstedt, R. E.; 安岡 弘志; 青木 大*; 本間 佳哉*; 山本 悦嗣; 中村 彰夫; et al.

Physica B; Condensed Matter, 378-380, p.1005 - 1006, 2006/05

 被引用回数:6 パーセンタイル:64.68(Physics, Condensed Matter)

$$T_{c}$$=9Kの超伝導体PuRhGa$$_{5}$$の単結晶を用いて、$$^{69,71}$$Ga核磁気共鳴による研究を行った。核磁気緩和率$$1/T_{1}$$測定から、PuRhGa$$_{5}$$が非従来型の異方的超伝導ギャップを持っていることがわかった。さらに、約30K以下でコリンハ的振る舞い($$1/T_{1}T$$が一定)が観測され、超伝導発現直前の常伝導状態では、フェルミ流体となっていることが示唆される。

論文

Ga NMR study of UGa$$_{3}$$; Antiferromagnetically ordered state

神戸 振作; Walstedt, R. E.; 酒井 宏典; 徳永 陽; 松田 達磨; 芳賀 芳範; 大貫 惇睦

Physical Review B, 72(18), p.184437_1 - 184437_8, 2005/11

 被引用回数:5 パーセンタイル:70.62(Materials Science, Multidisciplinary)

スピン-格子緩和時間$$T$$$$_{1}$$の温度依存をUGa$$_{3}$$の常磁性及び反強磁性状態で測定した。反強磁性転移温度に加え62Kでも$$T$$$$_{1}$$の極小が見られた。これは2次相転移が2つの温度で連続して起きていることを明確に示唆している。$$^{69}$$Gaと$$^{71}$$Gaの同位体でのT1測定からこの点移転付近での揺らぎは磁気的であることがわかった。2つの相転移の性質について議論する。

論文

Anisotropic superconducting gap in transuranium superconductor PuRhGa$$_{5}$$; Ga NQR study on a single crystal

酒井 宏典; 徳永 陽; 藤本 達也; 神戸 振作; Walstedt, R. E.; 安岡 弘志; 青木 大*; 本間 佳哉*; 山本 悦嗣; 中村 彰夫; et al.

Journal of the Physical Society of Japan, 74(6), p.1710 - 1713, 2005/06

 被引用回数:74 パーセンタイル:8.58(Physics, Multidisciplinary)

超伝導転移温度$$T_{c}$$が約9Kの超ウラン化合物超伝導体PuRhGa$$_{5}$$の単結晶を用いて、$$^{69,71}$$Ga核磁気共鳴実験を行った。約29.15MHzに$$4i$$-Gaサイトに相当する$$^{69}$$Ga核NQR信号を観測した。そのNQRラインを用いて核磁気緩和率$$1/T_{1}$$を測定した結果、この系では$$T_{c}$$直下に通常観測されるべきコヒーレンスピークが無いこと、及び、$$T_{c}$$以下で$$T^{3}$$に従うような温度依存性を示すことを明らかにした。この結果は、PuRhGa$$_{5}$$が異方的超伝導ギャップを有することを強く支持する。また、そのギャップの値と超伝導状態における残留密度比をフィットから見積もった。

論文

Symmetry lowering in NpO$$_2$$; $$^{17}$$O-NMR study

徳永 陽; 本間 佳哉*; 神戸 振作; 青木 大*; 酒井 宏典; 山本 悦嗣; 中村 彰夫; 塩川 佳伸; Walstedt, R. E.; 安岡 弘志

Physica B; Condensed Matter, 359-361, p.1096 - 1098, 2005/04

 被引用回数:7 パーセンタイル:62.52(Physics, Condensed Matter)

NpO$$_2$$の低温で出現する奇妙な秩序相は発見から半世紀たった今でもその本質的な解明にはいたっていない。われわれはこの低温秩序相の本質を明らかにするため、世界で最初のNMR測定を行った。その結果、$$^{17}$$O-NMRスペクトルの温度依存性から、この秩序相では微視的な環境の異なる2つの酸素サイトが出現していることがわかった。このことはNpO$$_2$$の秩序相において対称性の低下が引き起こされていることを明らかにしたものである。

論文

NMR study of NpFeGa$$_5$$

神戸 振作; 本間 佳哉*; 徳永 陽; 酒井 宏典; 青木 大*; 山本 悦嗣; 中村 彰夫; 塩川 佳伸; Walstedt, R. E.

Physica B; Condensed Matter, 359-361, p.1072 - 1074, 2005/04

 被引用回数:4 パーセンタイル:75.39(Physics, Condensed Matter)

NMRを用いて電子相関の強い系であるNpFeGa$$_5$$物の磁性について研究した。Np化合物のNMR研究はほとんどなされていないので、本研究はNp化合物の磁性を微視的立場から明らかにした数少ない例である。GaのNMRを行い、常磁性状態でナイトシフトとスピン格子緩和時間の温度依存を測定した。ナイトシフトは静帯磁率の温度依存と一致した。それから求めた超微細相互作用定数はU系の同構造化合物と同程度のものであった。またスピン格子緩和時間はほとんど温度依存がなくこの系がローカルモーメント的であることがわかった。

論文

NMR evidence for triple-$$overrightarrow{q}$$ multipole structure in NpO$$_2$$

徳永 陽; 本間 佳哉*; 神戸 振作; 青木 大*; 酒井 宏典; 山本 悦嗣; 中村 彰夫; 塩川 佳伸; Walstedt, R. E.; 安岡 弘志

Physical Review Letters, 94(13), p.137209_1 - 137209_4, 2005/04

 被引用回数:70 パーセンタイル:9.12(Physics, Multidisciplinary)

NpO$$_2$$の低温での相転移は、比熱に大きな跳びが観測されるにもかかわらず、明確な磁気双極子モーメントが存在しないことから、その秩序変数は長い間謎であった。ところが最近、この秩序相が八重極モーメントによる新しい秩序状態である可能性が指摘され注目を集めている。そこで本研究では、この秩序相の起源を明らかにすべくNpO$$_2$$におけるNMR測定を行った。その結果、秩序相において2つの異なる酸素サイトが出現すること、さらにこのとき観測される特異な超微細磁場が、縦triple-q型反強四極子構造を反映した磁場誘起反強磁性モーメントによるものであることを示した。これらの結果は共鳴X線散乱の結果ともよく一致しており、この系における縦triple-q型多極子秩序の存在を微視的観点から強く支持するものである。

論文

Hydration of Y$$^{3+}$$ ion; A Car-Parrinello molecular dynamics study

池田 隆司; 平田 勝; 木村 貴海

Journal of Chemical Physics, 122(2), p.024510_1 - 024510_5, 2005/01

 被引用回数:24 パーセンタイル:32.41(Chemistry, Physical)

0.8$$M$$ YCl$$_{3}$$水溶液中のY$$^{3+}$$イオンの水和構造と水和イオンのダイナミクスを、過剰プロトンが存在する場合としない場合の2条件について、第一原理分子動力学法により調べた。どちらの条件でもY$$^{3+}$$の第一水和殻には水8分子が含まれ、それらがsquare antiprismを形成する結果となった。この構造はX線吸収端構造の実験から推測されている構造と一致している。局在軌道を用いた電子状態の詳細な解析から、水分子がY$$^{3+}$$イオンに配位することにより、特に酸素原子の電荷分布に大きな変化が生じており、バルク水を基準とした$$^{17}$$O NMRは約-20ppmの化学シフトを示すことがわかった。

論文

$$^{31}$$P-NMR study of the uranium-based filled skutterudite compound UFe$$_4$$P$$_{12}$$

徳永 陽; 松田 達磨; 酒井 宏典; 加藤 治一*; 神戸 振作; Walstedt, R. E.; 芳賀 芳範; 大貫 惇睦; 安岡 弘志

Physical Review B, 71(4), p.045124_1 - 045124_5, 2005/01

 被引用回数:10 パーセンタイル:53.05(Materials Science, Multidisciplinary)

UFe$$_4$$P$$_{12}$$は、良質な単結晶の得られる唯一のU系充填スクッテルダイト化合物であり、低温で電気抵抗は絶縁体的な温度依存性を示し、帯磁率は3Kにおいて強磁性転移を示す。本研究はこの新しいスクッテルダイト化合物の電子状態を微視的観点から明らかにするため、この物質における初めてのNMR測定を行った。単結晶試料を用いてP核の位置における超微細磁場の磁場角度依存性を詳細に測定し、その結果がウランの5f電子の局在状態を仮定した双極子磁場の計算結果とよく一致することを示した。さらにスピン-格子緩和時間を測定し、その温度及び磁場依存性が局在的な5f電子の描像で定性的に理解できることを示した。

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