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音在 清輝*; 関根 俊明; 荒川 隆一*; 畑 健太郎; 斎藤 直*; 馬場 宏
Z.Phys.,A, 311, p.303 - 309, 1983/00
ダイニュートロンn(2個の中性子が原子核的に結合した系)の存在の有無を放射化学的な手法によって研究した。
Be(n,
)
He
反応によって生じる
Heの第一励起状態
He
が2個の中性子を同時に放出して崩壊する時に
nが生成することを期待し、原子炉の速中性子でBeを照射した。
nの生成を確認するには、同時にAlを照射し、
Al(
n,p)
Mg反応によって生成する
Mgを検出する、という方法を採用した。BeとAlとを離して照射した場合には検出された
Mg放射能は副反応
Al{(n,p)(n,
)+(n,
)(n,p)}
Mg反応による放射能より強くなかったが、BeとAlの合金を照射した場合にはその数倍強かった。前者の実験からは
nの生成は10
回の中性子2個の同時放出につき1回以下という結論が得られた。一方、後者の実験において見出された
Mgは必ずしも
nによって誘起されたとは言えず、
Be(n,
)
He,
Al(
He,
p)
Mg反応によって生成した可能性が強く、
nの存在は確認できなかった。