Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
田村 格良
波紋, 28(4), p.204 - 207, 2018/11
中性子導管は中性子ビームを輸送するデバイスの一つである。中性子導管の使用することで、中性子源より遠方へ中性子ビームを輸送可能となったため、実験用の広いスペースが得られ、数多くの実験装置に中性子を供給することができるようになった。曲導管を使用することで線及び高速中性子を除去することができ、必要なエネルギー領域の中性子だけを取り出すことができるので、実験のS/Nが向上した。さらに、曲導管を応用して中性子ビームの分岐をおこなっている。また、実験装置に供給する中性子ビームの発散角度及び強度の制御のために中性子導管は使用されている。
梶本 亮一; 中村 充孝; 長壁 豊隆; 佐藤 卓*; 中島 健次; 新井 正敏
Physica B; Condensed Matter, 385-386(2), p.1236 - 1239, 2006/11
被引用回数:9 パーセンタイル:41.73(Physics, Condensed Matter)J-PARCに建設が予定されている冷中性子ダブルチョッパー分光器(CNDCS)のための中性子ガイド管の性能の検討を行った。この分光器は80meVのエネルギー範囲での中性子非弾性散乱法による物性研究に用いられる。弱い非弾性散乱シグナルを検出するためには試料位置での中性子強度をできるだけ上げ、かつ検出器位置でのバックグラウンドを抑える必要がある。その点、中性子ガイド管は多くの中性子を試料まで輸送することができる一方、曲管にすることで不要な中性子が検出器に到達するのを抑えることもできる重要なデバイスである。ガイド管の性能は、その形状,配置に依存するが、ガイド管形状が直線状,曲線状,テーパー状,放物線状,楕円状などのときの中性子強度のエネルギー依存性や空間分布,角度分布をモンテカルロシミュレーションによって求め、CNDCS分光器にとって最適な形状について比較検討した。
田村 格良; 鈴木 正年; 羽沢 知也; 盛合 敦; 堀 直彦; 笹島 文雄; 曽山 和彦
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 529(1-3), p.234 - 237, 2004/08
被引用回数:4 パーセンタイル:31.04(Instruments & Instrumentation)JRR-3熱中性子導管のNiミラーからNi/Tiスーパーミラーへの改良を行った。その際、スーパーミラーに改良した中性子導管により導かれた中性子ビームの特性試験を行った。2003年の3月に中性子導管末端での中性子の強度は金箔を用いた放射化量を測定することにより求めた。その結果、熱中性子導管末端で以前より6倍の強度になっていることを確かめた。また、熱中性子導管の末端での中性子ビームのスペクトルはTOF測定法を用いて測定した。改良に伴い中性子ビームの波長範囲が広がり、特に改良前に中性子導管の曲率による特性で輸送できなかった短波長の中性子ビームが観測されることとなった。熱中性子導管により導かれた中性子ビームの性能評価の目的のために、McStasを用いたモンテカルロシミュレーションを行った。スーパーミラーの特性は使用している中性子導管の測定値を使用することと実際の設置誤差を入力することにより実際の条件に近い計算を行い、熱中性子導管の計算値と実験値の比較を行った。計算によって得られた値は実験値を再現することを明らかにした。このことにより、TOF測定法を用いることができない中性子ビームポートの中性子スペクトル評価を行うことが可能となった。
羽賀 勝洋; 寺田 敦彦*; 神永 雅紀; 日野 竜太郎
Nuclear Engineering and Design, 210(1-3), p.157 - 168, 2001/12
被引用回数:3 パーセンタイル:27.19(Nuclear Science & Technology)本研究では、大強度陽子加速器駆動の核破砕中性子源として計画されているクロスフロータイプ水銀ターゲット構造の有用性を、実験及び解析により評価した。実験に先立ち、1.5GeV,5MWの陽子ビームを仮定してターゲット容器内の水銀流速場及び温度場を解析し、水銀がクロスフロー流れとなること、及び最高温度を300以下(水銀沸点:356
)に抑えられることがわかった。次に水流動実験のために製作した実機寸法のアクリルモデルを用いて、内部の水流動平均流速場を室温条件でPIV法により測定するとともに、水流動解析を行った。その結果、陽子ビーム照射領域の大部分でクロスフローが実現できていることが実験的に確かめられた。また、モデル入口のレイノルズ数が4.83E5以上の範囲で、解析結果は実験結果を良く再現した。これらの結果より、クロスフロータイプ水銀ターゲット構造と現在の解析システムの有用性を示すことができた。
米澤 仲四郎; 松江 秀明
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 244(2), p.373 - 378, 2000/05
被引用回数:12 パーセンタイル:62.5(Chemistry, Analytical)中性子即発線分析法(PGA)はこれまで良好な中性子源が得られないことから分析感度が低く、その利用は限られていたが、低エネルギー中性子ガイドビームを使用することにより分析感度が改善されることが明らかになった。このことから、原研ではJRR-3Mの冷又は熱中性子ビームポートに高感度及び低
線バックグラウンドの即発
線分析装置を設置し、元素定量法及び各種分野への応用研究を行ってきた。PGAは同様に中性子核反応を使用する放射化分析と比べ、(1)H,B,S,P,Si等の軽元素の分析が可能、(2)有害元素のCdとHgの分析が可能,(3)非破壊多元素定量,(4)試料の誘導放射能が無視できるほど少ない、などの特長を持つ。このような特長を使用した、B及び多元素定量による各種分野への応用研究を紹介する。
川端 祐司*; 海老沢 徹*; 田崎 誠司*; 鈴木 正年; 曽山 和彦
JAERI-Research 2000-019, p.20 - 0, 2000/03
研究用原子炉JRR-3Mでは、従来考えられていた冷中性子よりさらに長波長中性子を利用した新しい実験が提案されるようになってきた。このような傾向に対応するため、より長波長領域までの中性子スペクトル測定及び中性子束測定を冷中性子実験孔(C2-3)において行った。中性子スペクトルは、飛行時間法と-2
法を併用することにより、従来より長波長領域まで大きく延長した波長4.5nmまで測定した。その結果、この範囲では急激なスペクトル変化はなく、この領域の中性子が利用可能であることが確認された。また、金箔放射化法による中性子束絶対測定の結果は2.3
10
n/cm
/sとなった。約10年前のJRR-3M建設当時の特性測定の結果と比較すると、測定位置が原因と考えられる以上の差異はなく、経年劣化による影響はほとんどないことが確認された。
森山 伸一; 藤井 常幸; 木村 晴行; 新井 宏之*; 太田 完治*
Proceedings of the 18th IEEE/NPSS Symposium on Fusion Engineering (SOFE '99), p.399 - 402, 1999/00
次世代トカマクのイオンサイクロトロン加熱用アンテナに不可欠な全金属アンテナサポートとして、全く新しい改良型サポートの設計を行った。ITERではプラズマのディスラプション時に発生する電磁力に対してアンテナ導体及び同軸管中心導体を機械的に支持する強固なサポートが必要になる。これまでのアンテナではこの種のサポートにセラミックスが用いられてきたが、ITERでは中性子束がその高周波損失を増加させ、また熱伝導性能を劣化させるため使用不可能である。そこでリッジ導波管を発展させた全金属製のサポートを考案しその開発を進めてきた。新設計の第1のポイントは従来1方向からであった支持構造を2方向からとし、同軸管中心導体をねじる方向に働く電磁力に対する強度を大きく改善したことである。したがって従来の設計で中実であった支持柱を中空としても十分な強度が得られる。この中空支持柱はアンテナ冷却水や計測信号ケーブルの導入口などに極めて有用である。第2のポイントはすべての構成要素を円柱としたことで、製作が容易になったこととともに、角が減ったため耐高周波電圧性能が向上したことである。
曽山 和彦; 鈴木 正年; 川端 祐司*; 海老沢 徹*; 田崎 誠司*
Journal of Nuclear Science and Technology, 35(11), p.750 - 758, 1998/11
被引用回数:7 パーセンタイル:57.41(Nuclear Science & Technology)高反射率の中性子線用Ni/Tiモノクロメータ及びスーパーミラーの開発を目的として、基板表面粗さ及び蒸着装置内酸素ガス量が、膜層構造、深さ方向の元素分布及び中性子反射率に与える影響を検討した。その結果、Ni/Tiスーパーミラーの反射率は、数A°rmsの基板表面粗さの変化に強く依存することがわかった。そして研磨ガラス基板(5.1A°rms)を用いて、ニッケルの2倍の全反射臨界角で80%の中性子反射率を有するスーパーミラーを作成することができた。また、蒸着装置内への酸素の供給により形成されたTiO及びNiOの酸化層が界面粗さを減少させ反射率を増加させることがわかった。そしてニッケルの2.6倍の全反射臨界を有するスーパーミラーで20%の反射率を増加させることができた。
曽山 和彦; 鈴木 正年; 海老沢 徹*
JAERI-Research 98-067, 61 Pages, 1998/10
本研究は、Ni/Tiスーパーミラーの高反射率化を目的として、Ni膜にCを混入させることにより、Ni/Ti多層膜の界面粗さを低減させ、反射率を増加させるための多層膜作成技術の開発を目的としている。イオンビームスパッタリング法を用いて、C混入率を変化させたNiC薄膜及びNiC/Ti多層膜を作成し、X線回折法、X線光電子分析法、透過型電子線顕微鏡、中性子反射法、極微小電子線解析法によりその特性を調べた。その結果、C混入によるNi膜の微結晶化が確認されるとともに、最適C混入率が、NiC化合物の形成される約30%と推定された。そして、最適C混入率条件でニッケルの2倍の全反射臨界角を有するスーパーミラーを作成したところ、90%以上の高反射率スーパーミラーを作成することができた。
桜井 文雄; 大友 昭敏; 掛札 和弘; 海江田 圭右
KAERI/GP-128/98, p.205 - 221, 1998/00
JRR-3Mの中性子ビームは、その質及び強度が世界のトップレベルであることから、各種中性子散乱実験装置は100%活用されている。また、各装置に対する利用申込みはマシンタイムの約2倍に達している。このような状況から、研究炉部においては、今後も安定な冷中性子ビームの利用を達成するため、今年度冷中性子源減速材容器の交換を実施する。さらに、より高度な実験要求に応えるため新装置の開発を実施するとともに、より多くの研究者がJRR-3Mの中性子ビームを使用する実験ができるように、既設中性子導管のスーパーミラー導管への交換を計画している。以上のJRR-3M中性子ビーム利用に関する研究炉部の活動について報告する。
米澤 仲四郎; 松江 秀明; 間柄 正明; 星 三千男; 澤幡 浩之*; 伊藤 泰男*
Proc. of 9th Int. Symp. on Capture Gamma-ray Spectroscopy and Related Topics, 0, p.705 - 712, 1997/00
JRR-3Mの冷及び熱中性子ガイドビームを使用した恒久的な即発ガンマ線分析装置を製作した。装置は、即発線分析(PGA)で重要な低
線バックグラウンドになるように設計されており、このため1)中性子のしゃへい材としてフッ化リチウムタイルの使用、2)He雰囲気中での照射・測定、3)Ge-13GD検出器によるコンプトンバックグラウンドの低減化等の対策がとられている。
線スペクトロメーターは、コンプトンサプレッション、ペアー及びシングルの3モードスペクトルを同時に測定することができる。本装置は、低
線バックグラウンド化により、従来の装置より分析感度及び検出限界が勝れていることが明らかにされた。本装置によりホウ素及び多元素定量法の検討を行い、各種環境試料分析に適用した。さらに、本装置による同位体分析、考古学、地質、農業、材料科学、医学等の各種分野試料の分析に関する研究も紹介する。
熊井 敏夫; 掛札 和弘; 高柳 政二
ASRR-V: Proc., 5th Asian Symp. on Research Reactors, 2, p.619 - 626, 1996/00
JRR-3Mの冷中性子施設は、冷中性子源装置及び中性子導管から成っており、JRR-3改造の主目的の一つとして高中性子束研究炉に我が国で初めて1990年に設置され、以来約5年間順調に稼動してきている。冷中性子源装置は、液体水素を減速材として、これをサーモンサイフォン回路で循環する型で、中性子導管は、ニッケルを蒸着したガラス管を並べたものである。これらの主要な特性として、冷中性子源利得は、波長4以上の中性子に対して10以上であり、中性子導管出口の冷中性子束は、約2
10
n/cm
・s/20MWである。この冷中性子は、研究所内外の中性子ビーム実験に広く利用されている。本発表では、上記施設の設計、建設、特性及び運転・保守経験について概括的に述べる。
曽山 和彦; 鈴木 正年
ASRR-V: Proc., 5th Asian Symp. on Research Reactors, 2, p.894 - 900, 1996/00
原研JRR-3Mにおいて中性子ビーム実験の高度化を目的として行っている中性子光学デバイスの開発と応用について報告する。本報告では、中性子導管端末で中性子束を約1桁増加させるためのNiC/Tiスーパーミラーの作成技術開発及びこれを応用したスーパーミラー導管の中性子収率解析について述べる。また、中性子ビームを短距離で分岐するためのスーパーミラー中性子ベンダーの製作及び特性測定の結果について述べる。さらに、近年薄膜等の表面界面研究の有効手段として注目されてきた中性子反射率法についてNiC/Ti多層膜を主として述べる。
曽山 和彦; 皆川 宣明; 渥美 卓治*; 古平 恒夫
Journal of Nuclear Science and Technology, 32(1), p.78 - 80, 1995/01
被引用回数:4 パーセンタイル:49.19(Nuclear Science & Technology)多孔グラスファイバーを中性子マイクロ導管に応用するため中性子透過特性実験を行った。多孔グラスファイバーは、チャンネル内径15mの中空毛細管ガラス約1千本から成っている。特性実験は、JRR-3Mの熱中性子ビーム(2.0
を用いて行った。その結果、ファイバーの全反射臨界角は1.1mrad/
、直線ファイバーの中性子透過率は0.97/cm、中性子反射率は、0.96であることがわかった。また、湾曲ファイバー(14cm長、曲率6.2m)の場合約10%が透過することがわかった。これらの結果より、多孔グラスファイバーが中性子マイクロ導管として有効であり、中性子レンズなど集束デバイスの開発に有用であることがわかった。
R.M.Lindstrom*; 米澤 仲四郎
Prompt Gamma Neutron Activation Analysis, 0, p.93 - 100, 1995/00
これまでの即発ガンマ線放射化分析法(PGAA)は分析感度が低いという欠点があったが、ビーム質の優れた冷及び熱中性子ガイドビームを中性子源とすることにより、線バックグラウンドが減少し、検出効率を大きくとる事ができる事から、分析感度が大巾に改善される。ガイドビームの有効性について記述するとともに、冷中性子源、及び中性子導管について各種方式の紹介を行った。ガイドビームを用いるPGAAの正確さについて試料による散乱及び温度の影響等について考察を行い、K
法を用いた内標準法についての記述を行った。これまでに報告されたガイドビームを用いたPGAAの実験装置について、米国NIST,JAERI等の8つの装置の紹介を行い、分析感度の比較を行った。最後に中性子ビームのフォーカシング及びそれを用いたPGAAの将来性についても記述を行った。
伊勢 武治; 丸尾 毅; 一色 正彦; 熊井 敏夫; 宮坂 靖彦; 鈴木 正年; 福本 享*; 成田 秀雄*
JAERI-M 86-028, 107 Pages, 1986/03
JRR-3改造炉に設置予定の中性子導管の物理設計及び遮蔽設計のために行われた解析につてまとめた。すなわち、冷中性子導管及び熱中性子導管の出口でのエネルギ-分布及び空間分布を求めた。また導管を囲む遮蔽コンクリ-トの遮蔽効果も評価した。解析計算では、液体水素散乱カ-ネルはYoung-Koppelモデルを、冷中性子源スペクトル及び導管遮蔽にはANISNコ-ドを、導管中の中性子輸送にはMORSEコ-ドを用いた。