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新村 信雄; 新井 栄揮; 栗原 和男; 茶竹 俊行*; 田中 伊知朗*; Bau, R.*
Hydrogen- and Hydration-Sensitive Structural Biology, p.17 - 35, 2005/00
原研において、われわれは生体高分子のための幾つかの高分解能中性子回折計(BIX-type回折計)を建設した。この論文では、BIX-type回折計で得られた、蛋白質中の水素位置及び水和に関する幾つかの興味深い結果について再考する。中性子蛋白質結晶学の一般的な話題が著者らによって再考され、選ばれた幾つかのトピックスが議論される。
坂佐井 馨; 片桐 政樹; 中村 龍也
JAERI-Research 2004-019, 33 Pages, 2004/12
新しい中性子イメージングプレートの材料として、比較的軽元素から構成され、中性子コンバータであるホウ素(B)を母体に含むSrBPO:Eu
輝尽性蛍光体の中性子イメージ特性について調べた。本蛍光体は中性子照射に対して赤色レーザーを照射することによって約390nmの輝尽性蛍光を発し、市販のイメージングプレートと同じ励起波長及び蛍光波長を有するという大きな特徴を持つ。このため、本蛍光体をAlプレートに塗布したイメージングプレートを作成した。本イメージングプレートに中性子を照射し、市販のイメージングプレート用リーダを利用して、リチウムブロックで製作した被写体の中性子イメージを読み取る実験を行った。塗布するのに使用した接着剤は、ラッカー系,合成樹脂系、及びガラス系の3種類である。実験の結果、輝尽性蛍光強度は小さいものの、中性子イメージが取得できることが確認できた。また、位置分解能はリーダの読み取り精度を50
mとした場合、0.2mmであった。さらに位置分解能性能を向上させるためには、蛍光体粉末粒度の制御が肝要である。
松林 政仁; 曽山 和彦
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 529(1-3), p.384 - 388, 2004/08
被引用回数:8 パーセンタイル:48.09(Instruments & Instrumentation)高空間分解能イメージングを目的として、蛍光体塗布Fiber Optic Plate(FOP)付きCCDカメラを冷・熱中性子ビームで試験した。CCDカメラとシンチレータとの光学的結合法としてFOP結合法と従来型のレンズ結合法を比較すると高空間分解能イメージングにはFOP結合法が有利である。JRR-3Mの冷・熱中性子ラジオグラフィ装置場を用いてGdO
S(Tb)シンチレータの塗布重量,FOPのテーパー比をパラメータとして発光量,Edge Spread Function(ESF),MTFチャートの可視化等の測定を行った。その結果、テーパー比1:1の場合には塗布重量5mg/cm
で最良値が得られ熱中性子:ESF 35
m,冷中性子:ESF 37
mとなった。FOPのテーパー比を1:2あるいは1:3とした場合には25
mのLine Pairs(LP)まで冷中性子により分離可視化できた。さらに撮像応用例として小さなリチウムイオン電池の三次元CT,PC用ハードディスク軸受け部のオイルの動きの可視化を行った。
栗原 和男; 田中 伊知朗*; 新村 信雄
日本結晶学会誌, 46(3), p.193 - 200, 2004/05
この入門講座はX線タンパク質結晶構造解析経験者のための中性子構造生物学実験用回折装置の解説である。生命現象の中で水素原子の果たす役割や生体物質と水とのかかわりは大変重要である。それらを原子レベルで観察し議論することを可能にする、最も有効な実験手法の一つが中性子回折法である。この研究分野は中性子イメージングプレート(NIP)の開発によって飛躍的に躍進した。このNIPを装備した高分解能生体高分子用中性子回折装置BIX-3, BIX-4が原研に設置されている。ここでは、中性子回折装置建設及び実験計画をたてるうえで知っていて欲しい重要な違いに限定して、本回折装置の主要機器や全体詳細構造及び周辺機器,大型結晶育成から回折データ取得及び処理までの中性子回折実験の流れを紹介し、さらに生体高分子用中性子回折装置の今後の展望について述べる。
新村 信雄; 栗原 和男; 田中 伊知朗
化学, 59(2), p.46 - 47, 2004/02
タンパク質は3次元立体構造を構築してはじめて機能(酵素反応,情報伝達等)を発揮し、それには、水素原子,水分子及び分子内,分子間水素結合が直接的,間接的に関与している。しかし、水素原子からのX線の散乱は極めて弱いので、X線結晶解析法で決定された立体構造には水素原子の位置情報が含まれない。そのため、常に水素原子が絡んだ機能解明には何らかの類推が入り、議論をあやふやにしていた嫌いがあった。これを可能にする唯一の実験手法が中性子回折法である。われわれは中性子イメージングプレート(NIP)や高性能中性子モノクロメータを開発実用化し、これらを備えた世界最高性能の中性子回折装置を原研JRR-3に設置した。原子炉からの熱中性子(波長約0.1nm)をタンパク質単結晶(1mm角が必要)に照射し、単結晶でブラグ反射した中性子をNIPで検出し、解析することで、原則的にタンパク質や水和水のすべての水素原子を決定できる。熱中性子はタンパク質結晶に放射線障害を与えないので、実験は常温下で行える。これらデータを解析することで、タンパク質や水和構造の水素原子を決定する。なお、現在世界でタンパク質の中性子回折実験ができるのは、日本の原研,フランスのラウエランジュバン研究所,アメリカのロスアラモス研究所の3か所である。
松林 政仁; 日引 俊*; 三島 嘉一郎*; 吉井 康司*; 岡本 孝司*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 463(1-2), p.324 - 330, 2001/05
被引用回数:17 パーセンタイル:74.26(Instruments & Instrumentation)高速中性子ラジオグラフィは高速中性子の物質に対する透過率が熱中性子よりも大きいことから工業製品の非破壊検査手法として期待されている。高速中性子の検出法には金属箔を用いる転写法、トラックエッチ法、シンチレータを用いるフィルム法等があるが、最終的な画像取得までの所要時間、高速中性子ビームに含まれる線に対する感度等の点で一長一短がある。このため、X線、
線等の好感度二次元放射線検出器として開発されたイメージングプレート(IP)の高速中性子ラジオグラフィへの適用を試みた。高水素含有樹脂と高速中性子との反応により発生する反跳陽子をIPで記録するとともに、重ねたもう1枚のIPを用いて画像処理により
線の補正を行った。鉛、アクリル樹脂等から構成されるサンプルを高速中性子炉弥生で撮影した結果、
の補正が適切になされた高速中性子ラジオグラフィ画像を得ることができた。
坂根 仁*; 宇野 喜智; 前川 藤夫; 春日井 好己; 今野 力; 金子 純一; 池田 裕二郎
Reactor Dosimetry: Radiation Metrology and Assessment (ASTM STP 1398), p.375 - 382, 2001/00
原研FNSの14-MeV単色中性子源にコリメータ及び遮蔽体を設置し、14-MeV中性子ビームを利用可能にした。遮蔽体は鉄製プリコリメータ(厚さ50cm)及び鉄(120cm)、ポリエチレン(40cm)、カドミニウム(100cm)、鉛(20cm)からなるメインコリメータで構成されており、コリメータ径は2cmである。コリメータ出口における中性子ビーム特性をシンチレーション検出器やイメージングプレートにより実験的に、またMCNPコードによる計算で調べた結果、最大14-MeV中性子束は約210
n/cm
/sであり、これと比較してビーム領域外では中性子束が4桁以上低いこと、及びビーム中の14-MeV中性子成分の割合は99.9%以上に達することが分かった。応用の一例として2次
線生成断面積測定を行い、従来のパルス中性子に比べて2桁以上効率の良い測定が実現できた。また優れた近接性や低バックグラウンドが達成されていることが示され、今後の利用が期待される。
松林 政仁
JAERI-Conf 99-006, p.361 - 366, 1999/08
JRR-3M熱中性子ラジオグラフィ装置は1991年に完成以来、熱水力研究、農学研究、医学研究、考古学研究等の多様な研究領域で用いられてきた。10n/cm
sを超える高中性子束、100以上の高コリメータ比、25m
30mの広い撮影野等の高性能は高度な研究を可能とし、高空間分解能を追求した、あるいは、高時間分解能を追求した高度な中性子ラジオグラフィシステムの開発を刺激した。静的中性子ラジオグラフィシステムでは中性子イメージングプレート又は冷却型CCDカメラを使用して高空間分解能化を図り、実時間中性子ラジオグラフィではSIT管カメラを用い、高速度中性子ラジオグラフィシステムではイメージングインテンシファイヤと高速度デジタルビデオカメラを組み合わせて高時間分解能化を図った。本件では、JRR-3Mにおける中性子ラジオグラフィ技術高度化に関して応用例を含めて発表する。
小林 久夫*; 佐藤 昌憲*; 松林 政仁
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 424(1), p.221 - 228, 1999/00
被引用回数:5 パーセンタイル:42.61(Instruments & Instrumentation)中性子イメージングプレートを用いた新しい断層撮影技術について予備的研究を行った。本断層技術においては、中性子断層撮影に必要とされるサイノグラムを中性子検出に優れた性能を有する中性子イメージングプレート上に直接記録する。断層撮影用のCTスキャナーの主な構成要素は試料回転台、イメージングプレートスキャナー及びビームスリット群である。実験は立教大学原子炉の中性子ラジオグラフィ照射場で模擬試料を用いて実施した。試料は多様な材質で作られた直径1cmの棒材を束ねたものを用い、富士写真フィルム製中性子用イメージングプレートを使用して撮影した。実験の結果、線による影響が大きく、高品質の中性子断層撮影を行うには
線対策が必要であると判明した。
研究炉部
JAERI-Conf 95-006, 207 Pages, 1995/03
本報文集は平成5年度JRR-3M中性子ラジオグラフィ研究会において行われた講演を基に、それぞれの研究者が執筆した論文を収録したものである。本研究会は平成6年2月3、4日に開催された。研究発表16件、参加者46名であった。今回の研究会の特徴は研究発表の増加とともに新分野における応用の提案、および中性子ラジオグラフィ技術への新たな試みがなされたことである。外国における中性子ラジオグラフィの研究が2件紹介された。また、特別講演も1件招待した。