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根本 義之; 長谷川 晃*; 佐藤 学*; 阿部 勝憲*; 平岡 裕*
Journal of Nuclear Materials, 324(1), p.62 - 70, 2004/01
被引用回数:49 パーセンタイル:92.77(Materials Science, Multidisciplinary)本研究においては純Mo及びMo-Re合金(Re濃度2,4,5,10,13,41wt%)を、照射温度681K1072Kで約20dpaまで中性子重照射した試料を用いて研究を行った。微細組織観察において全てのMo-Re合金の照射試料で
相と
相の析出物が観察された。また全ての照射試料でボイドが観察され、低温度で照射した試料では転位ループ及び転位が観察された。ビッカース硬さ試験では全ての照射試料において照射硬化が測定され、特にMo-41Reの874K以下で照射した試料において硬化量が大きくなった。これらの結果からMo-Re合金の中性子重照射による微細組織発達と照射硬化及び照射脆化との関連について議論を行い、照射下で使用するMo-Re合金への最適なRe添加量及び熱処理条件を提案した。
石井 敏満; 大岡 紀一; 星屋 泰二; 小林 英男*; 齋藤 順市; 新見 素二; 辻 宏和
Journal of Nuclear Materials, 307-311(Part.1), p.240 - 244, 2002/12
被引用回数:3 パーセンタイル:22.89(Materials Science, Multidisciplinary)軽水炉や核融合炉などの構造材料の照射脆化を超音波法で非破壊的に評価する試験技術の開発を進めている。本研究では、原子炉圧力容器用A533B-1鋼材,不純物Pの含有量を低く調整したA533B-1鋼材及びサブマージマーク溶接部から製作した衝撃試験片をJMTRにおいて523K又は563Kで中性子照射した後、遠隔操作による超音波測定を行い、試験片中を伝わる超音波の音速及び減衰率を求めた。その結果、照射材では、未照射材に比べて横波,縦波ともに音速が低下し、縦波の減衰率は上昇する傾向があることがわかった。音速の低下は、中性子照射による鋼材の剛性率及びヤング率の低下に起因することが推測される。また、シャルピー吸収エネルギーの41Jレベル遷移温度シフト量の照射に伴う増加に対して、超音波の音速は低下し、減衰率は上昇する特性があることを見いだした。
飯田 敏行*; 田中 照也*; 佐藤 文信*; 落合 謙太郎; 西谷 健夫
JAERI-Tech 2002-077, 38 Pages, 2002/09
核融合診断系の設計のために、中性子照射下における電気絶縁材料の過渡的な特性低下の問題が注目されている。本研究では、酸化マグネシウムを絶縁体とした同軸型無機絶縁(MI)ケーブルの14MeV中性子照射下における電気的特性の変化について調べている。14MeV中性子照射実験は日本原子力研究所FNS施設において実施した。MIケーブルの芯線-シース間の漏れ電流の変化を中性子誘起伝導の効果として測定した。中性子誘起電流は芯線-シース間電圧及び中性子フラックスにほぼ比例して増加した。また、中性子フラックスが大きく変化する時に大きな誘起電流が過渡的に発生することや、芯線とシースが同電位である場合にも誘起電流が生ずることを観測した。これらの現象は、ケーブル絶縁層内に電荷蓄積が起こっていることやそれに伴う分極効果が複雑にケーブルの電気伝導特性に影響していることを示唆している。また、放射線誘起伝導の機構を調べるために行った線照射実験及びパルスX線照射実験の結果と若干の考察を述べる。
高村 三郎; 北島 一徳*; 安部 博信*
Journal of Nuclear Materials, 144, p.205 - 206, 1987/00
被引用回数:2 パーセンタイル:63.30(Materials Science, Multidisciplinary)Fe-Crフェライト鋼およびこれにNiを加えたオーステナイト鋼を低温で中性子照射した後、電気抵抗の等時焼鈍曲線を求め、点欠陥の回復過程を調べた。格子間原子の移動がフェライト鋼では主に180kで起こるが、オーステナイト鋼では110kから始まる。オーステナイト鋼では400kに大きな回復が見られる。空孔移動によっている。照射欠陥生成による電気抵抗増加量が2つの鋼で大きく異なっている。
仲田 清智*; 高村 三郎; 多田 直文*; 正岡 功*
Journal of Nuclear Materials, 135, p.32 - 39, 1985/00
被引用回数:4 パーセンタイル:54.28(Materials Science, Multidisciplinary)銅とアルミニウムを約5Kで高速中性子照射し、その後300Kに焼なましをし、これらをくり返し行った。4.2Kでの磁場中の電気抵抗変化を測定し、加工度と純度の影響について調べた。その結果、照射による電気抵抗増加量は銅はアルミニウムの1/3であるが、照射後300Kに焼なますと約20%は残留する。この残留量は加工材の方が焼鈍材より小さい。また電気抵抗比が1400の高純度材の磁気抵抗増加量は電気抵抗比300のものより大きく、磁場を増すと共に増加する。加工材の照射前の電気抵抗はかなり大きいので、安定化材として使用するには、電気抵抗比が300位の銅の焼鈍材が最適である。
高村 三郎; 小桧山 守*
Radiat.Eff.Lett., 86, p.43 - 46, 1985/00
低温で高速中性子照射した非晶質PdSi合金を室温まで昇温することに伴う回復過程を電気抵抗の測定によって調べた。360Cに焼なましをして結晶化した合金と対比してみると、結晶化した合金では照射による電気抵抗の増加は10倍に増加する。室温までの回復率は非晶質合金の方が大きいことがわかった。