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曽山 和彦; 鈴木 正年; 海老沢 徹*
JAERI-Research 98-067, 61 Pages, 1998/10
本研究は、Ni/Tiスーパーミラーの高反射率化を目的として、Ni膜にCを混入させることにより、Ni/Ti多層膜の界面粗さを低減させ、反射率を増加させるための多層膜作成技術の開発を目的としている。イオンビームスパッタリング法を用いて、C混入率を変化させたNiC薄膜及びNiC/Ti多層膜を作成し、X線回折法、X線光電子分析法、透過型電子線顕微鏡、中性子反射法、極微小電子線解析法によりその特性を調べた。その結果、C混入によるNi膜の微結晶化が確認されるとともに、最適C混入率が、NiC化合物の形成される約30%と推定された。そして、最適C混入率条件でニッケルの2倍の全反射臨界角を有するスーパーミラーを作成したところ、90%以上の高反射率スーパーミラーを作成することができた。
曽山 和彦; 鈴木 正年
ASRR-V: Proc., 5th Asian Symp. on Research Reactors, 2, p.894 - 900, 1996/00
原研JRR-3Mにおいて中性子ビーム実験の高度化を目的として行っている中性子光学デバイスの開発と応用について報告する。本報告では、中性子導管端末で中性子束を約1桁増加させるためのNiC/Tiスーパーミラーの作成技術開発及びこれを応用したスーパーミラー導管の中性子収率解析について述べる。また、中性子ビームを短距離で分岐するためのスーパーミラー中性子ベンダーの製作及び特性測定の結果について述べる。さらに、近年薄膜等の表面界面研究の有効手段として注目されてきた中性子反射率法についてNiC/Ti多層膜を主として述べる。