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真野 晃宏; 山口 義仁; 勝山 仁哉; Li, Y.
Journal of Nuclear Engineering and Radiation Science, 5(3), p.031505_1 - 031505_8, 2019/07
亀裂を有する原子力構造物の健全性評価には、決定論的な破壊力学に基づく手法が用いられている。一方で、影響因子の不確実性の考慮及び構造物の破損確率の定量評価が可能であるという理由から、確率論的破壊力学(PFM)に基づく手法の実用性が期待されている。原子力機構ではこれまでに、沸騰水型原子炉水質環境中における粒界型応力腐食割れや疲労等の経年事象を考慮した原子力配管の破損確率の評価を目的として、PFM解析コードPASCAL-SPの開発を進めてきた。近年国内では加圧水型原子炉一次系水質環境中応力腐食割れ(PWSCC)に起因する亀裂がニッケル合金溶接部において確認されていることを踏まえ、その構造健全性評価が重要となっている。本論文はPWSCCを考慮した一次系配管の評価を目的として、PASCAL-SPに整備した機能について示すものである。PWSCCに関連する確率論的評価モデルとして、亀裂の発生、進展、貫通亀裂からの漏えい量の評価及び非破壊検査による亀裂の検出等のモデルを整備した。また、解析コードによる応力拡大係数の計算精度の向上を図った。評価事例としてPWSCCに起因する周方向及び軸方向亀裂を有するニッケル合金溶接部を対象とした破損確率の評価を示した。加えて、非破壊検査及び漏えいの検知が破損確率に及ぼす影響を評価した。評価結果を踏まえて、改良したPASCAL-SPがPWSCCを考慮した一次系配管の破損確率評価に有用であると結論付けた。
知見 康弘; 佐藤 賢二*; 笠原 茂樹; 梅原 隆司*; 塙 悟史
Proceedings of Contribution of Materials Investigations and Operating Experience to Light Water NPPs' Safety, Performance and Reliability (FONTEVRAUD-9) (Internet), 10 Pages, 2018/09
一次系冷却水中での応力腐食割れ(PWSCC)進展挙動への亜鉛注入の影響を調べるため、加圧水型軽水炉(PWR)一次系水模擬環境での10%冷間加工600合金の亀裂進展試験を、320C、低濃度(510ppb)の亜鉛注入、溶存水素濃度(DH)5, 30、及び50cc/kgHOの条件下で実施した。その結果、亀裂進展速度のDH依存性が亜鉛注入なしの試験データに基づく亀裂進展速度の予測値と同様の傾向を示し、実機環境を模擬した低濃度亜鉛注入が亀裂進展挙動に及ぼす影響はほとんど見られなかった。そこで、亀裂進展試験後の試験片の亀裂内及び表面に生成した酸化皮膜の微細組織分析を実施したところ、試験片表面の酸化皮膜からは亜鉛が検出されたが、亀裂内に生成した酸化皮膜からは亜鉛が検出されなかった。このことから、亀裂先端部の酸化皮膜への亜鉛の取り込みがないことが亀裂進展挙動への亜鉛注入の影響が見られない原因であることがわかった。
真野 晃宏; 山口 義仁; 勝山 仁哉; Li, Y.
Proceedings of 25th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-25) (CD-ROM), 7 Pages, 2017/07
亀裂を有する原子力構造物の健全性評価には、決定論的な破壊力学に基づく手法が用いられている。一方で、影響因子の不確実性の考慮及び構造物の破損確率の定量評価が可能であるという理由から、確率論的破壊力学(PFM)に基づく手法の実用性が期待されている。原子力機構ではこれまでに、沸騰水型原子炉水質環境中における粒界型応力腐食割れや疲労等の経年劣化事象を考慮した原子力配管系の破損確率の評価を目的として、PFM解析コードPASCAL-SPの開発を進めてきた。近年国内では加圧水型原子炉一次系水質環境中応力腐食割れ(PWSCC)に起因する亀裂がニッケル合金溶接部において確認されていることから、その構造健全性評価が重要となっている。本論文は、PWSCCを考慮した一次系配管の評価を目的としたPASCAL-SPの改良について示すものである。PWSCCに関連する確率論的評価モデルとして、亀裂の発生、進展及び非破壊検査による亀裂の検出等のモデルを整備した。また、応力拡大係数の計算精度の向上を図った。評価事例としてPWSCCに起因する周方向及び軸方向亀裂を有するニッケル合金溶接部を対象とした破損確率の評価を示した。加えて、非破壊検査が破損確率に及ぼす影響を評価した。評価結果を踏まえて、改良したPASCAL-SPがPWSCCを考慮した一次系配管の破損確率評価に有用であると結論付けた。
渡邉 憲夫
JAERI-Review 2004-015, 144 Pages, 2004/07
本報告書では、2002年3月6日に米国の加圧水型原子力発電所(PWR)、Davis Besseにおいて見つかった原子炉圧力容器(RPV: Reactor Pressure Vessel)上蓋の著しいウェステージについて、設置者及びNRCの発行した報告書などに基づいて、RPV上蓋劣化の発見に至った経緯,劣化の状況と原因,NRCによる対応などをまとめた。また、ホウ酸水の漏えいによる原子炉冷却材圧力バウンダリ機器の腐食・損傷事例に対してNRCが発行した規制書簡の具体的内容、並びに、NRCが当該事象の調査にあたって結成したタスクフォースによる報告書の内容についても付録に紹介した。
知見 康弘; 佐藤 賢二*; 笠原 茂樹; 梅原 隆司*; 端 邦樹; 塙 悟史; 西山 裕孝
no journal, ,
一次系冷却水中での応力腐食割れ(PWSCC)進展挙動への亜鉛注入の影響を調べるため、加圧水型軽水炉(PWR)一次系水模擬環境での10%冷間加工600合金の亀裂進展試験を、320C及び360C、亜鉛注入の有無、溶存水素濃度(DH)5, 30、及び50cc/kgHOの条件下で実施した。360Cでの亀裂進展試験の結果、亜鉛注入が亀裂内の酸化と亀裂進展速度を抑制することが示唆された。また亜鉛注入した320Cでの亀裂進展試験では、亀裂進展速度のDH依存性が亜鉛注入なしの試験データに基づく亀裂進展速度の予測値と同様の傾向を示し、320Cでの亀裂進展速度のDH依存性に対する明確な亜鉛注入の影響は見られなかった。