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論文

Insight on the mechanical properties of hierarchical porous calcium-silicate-hydrate pastes according to the Ca/Si molar ratio using ${it in situ}$ synchrotron X-ray scattering and nanoindentation test

Im, S.*; Jee, H.*; Suh, H.*; 兼松 学*; 諸岡 聡; Choe, H.*; 西尾 悠平*; 町田 晃彦*; Kim, J.*; Lim, S.*; et al.

Construction and Building Materials, 365, p.130034_1 - 130034_18, 2023/02

 被引用回数:14 パーセンタイル:76.08(Construction & Building Technology)

Nanocrystalline calcium-silicate-hydrate (C-S-H) is a typical heterogeneous material with a multiscale structure spanning a wide length scale from angstrom to micrometer, and whose structure is determined by the Ca/Si ratio. In this study, we directly applied compressive loads on synthetic C-S-H pastes with Ca/Si ratios of 0.6-1.2 and investigated their mechanical properties using the elastic modulus calculated at three length scale levels (i.e., angstrom to nanometer, micrometer, and millimeter) via in-situ synchrotron X-ray scattering, nanoindentation tests, and strain gauges, respectively. Further, $$^{29}$$Si nuclear magnetic resonance spectroscopy was conducted on the C-S-H pastes to elucidate the alterations in the silicate polymerization. The experimental results confirmed the deformation behavior of the C-S-H paste with different Ca/Si ratios under external loading, which was demonstrated to be transferred from the surface of the pastes to particles owing to the presence of multiscale pores.

論文

Extraction of the bridge function for simple liquids from a molecular dynamics simulation and its application for correcting the pair distribution function

神林 奨; 千原 順三

Physical Review E, 50(2), p.1317 - 1324, 1994/08

 被引用回数:28 パーセンタイル:74.46(Physics, Fluids & Plasmas)

等温アンサンブルの分子動力学シミュレーションを用いて、液体アルゴン及び液体アルミニウムのブリッジ関数の計算を行った。ブリッジ関数は液体理論における積分方程式に含まれており、従来、自己無撞着に決定できなかった相関関数である。ここでは、4000粒子及び32000粒子の計算機実験から2体分布関数を求め、この結果とHNC近似のクロージャ関係式とを組み合わせ積分方程式を解くことでブリッジ関数を計算した。この方法から得られたブリッジ関数は、シミュレーションに用いた粒子数、カットオフ半径にほとんど依存しないことが明らかになるとともに、小規模なシミュレーションによって得られた2体分布関数を遠方に外挿することに利用可能なことがわかった。また、計算機実験において避けることのできない粒子間ポテンシャルのカットオフによる2体分布関数の誤差が、本手法によるブリッジ関数を用いることで除去可能なこともわかった。さらに、2体分布関数を正確に計算することが可能となったため、第一原理的な粒子間ポテンシャルの計算への適用可能性を示すことができた。

論文

Numerical calculation of the bridge function for soft-sphere supercooled fluids via molecular dynamics simulations

神林 奨; 樋渡 保秋*

Molecular Simulation, 12(3-6), p.421 - 430, 1994/00

 被引用回数:3 パーセンタイル:14.72(Chemistry, Physical)

逆ベキポテンシァルによって粒子間相互作用が記述されるソフト球モデルについて、粒子数13,500個の等温分子動力学シミュレーションを実行した。このシミュレーションによって得られた2体分布関数を用いて、液体の分布関数理論において重要なブリッジ関数を数値的に計算した。計算結果とRogers-Young(RY)近似およびMHNCS近似とを比較したところ、RY近似では、過冷却領域における振動的なブリッジ関数の特徴を再現できないが、MHNCS近似では、この特徴を非常によく再現していることが明らかになった。RY近似およびMHNCS近似の違いは、前者に基本ダイアグラムによって示される粒子相関が含まれておらず、後者に含まれている点である。シミュレーションから得られた結果は、過冷却状態において、基本ダイアグラムによって表される粒子相関がきわめて重要であることを示している。

報告書

過冷却液体の構造・熱物性・動的性質

神林 奨

JAERI-M 92-181, 126 Pages, 1992/12

JAERI-M-92-181.pdf:3.46MB

逆べきポテンシャルによって粒子間相互作用が表されるソフト球モデルに対して、液体理論の積分方程式と等温分子動力学シミュレーションを適用し、平衡状態にある過冷却液体の構造・熱物性・動的性質を求め、得られた結果がポテンシァルパラメータのとり方に対してどのような依存性を示すか考察した。積分方程式を用いた解析では、熱力学的自己無撞着近似の1つであるRY近似と新たに提案したMHNCS近似を用いて、過冷却液体の構造と熱物性を求めた。RY近似の結果にKacポテンシァルと呼ばれる引力の効果を取り込むことにより得られた温度・エントロピー曲線から、極度の過冷却領域では、液体が安定に存在しないことがわかった。また、MHNCS近似の結果は、コンピュータシミュレーションの結果ときわめて良く一致し、過冷却液体の構造的特徴が基本ダイアグラムによって導かれることを示した。2成分溶液の相分離に対する安定性や、1成分液体の動的性質をソフト球モデルによって計算した結果、柔らかい芯のポテンシァルが液体アルカリ金属の性質に対応し、堅い芯のポテンシャルが液化不活性気体の性質に対応することが明らかになった。

口頭

偏向電磁石ビームラインを用いた結晶PDFの光学系

米田 安宏; 尾原 幸治*

no journal, , 

局所構造解析手法の一つである2体相関分布関数法(atomic pair-distribution function, PDF)は大型放射光施設SPring-8においては偏光電磁石ビームラインで実施することが可能である。光学系の異なる2つのビームラインにおいて同一のサンプルを測定し、得られた結果を吟味した。その結果、通常の局所構造解析においては、ほぼ同等のデータが得られることがわかった。しかしながら、入射X線の分解能からリートベルト解析には違いが生じており、注意が必要である。

口頭

BiFeO$$_3$$-Bi(Mg,Ti)O$$_3$$固溶体のX線PDF解析

米田 安宏; 和田 智志*

no journal, , 

BiFeO$$_3$$は有用な強誘電体であるが、強誘電相の菱面体晶構造が大きく歪むため、分極を反転させることは容易ではなく、さまざまな添加剤を添加して誘電特性を改善する試みがなされている。添加剤としてBaTiO$$_3$$とBi(Mg$$_{0.5}$$Ti$$_{0.5}$$)O$$_3$$を選択し、放射光を用いて構造解析を行った。BiFeO$$_3$$は菱面体晶構造で、BaTiO$$_3$$は正方晶構造である。Bi(Mg$$_{0.5}$$Ti$$_{0.5}$$)O$$_3$$は、反強誘電性の斜方晶構造を持ち、BiFeO$$_3$$とBaTiO$$_3$$を結合するバッファーとして機能することが期待されている。ミクロからマクロへと構造が平均化する過程が明らかになり、また、温度によって様々な変化が見られた。このような構造の柔軟性により、BiFeO$$_3$$の大きな歪みが軽減され、分極が可能になると考えられる。

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