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井岡 郁夫; 森 順二*; 加藤 千明; 二川 正敏; 小貫 薫
Journal of Materials Science Letters, 18(18), p.1497 - 1499, 1999/00
被引用回数:9 パーセンタイル:38.66(Materials Science, Multidisciplinary)シリコンを15wt%以上含む鉄合金の硫酸中での耐食性発現機構を調べるため、沸騰硫酸下で生成した鉄-シリコン合金の耐食皮膜の特性を調べた。電解鉄(3N)とシリコン(4N)粉末を真空アーク溶解してFe-20%Si試験片を作製した。腐食試験は、50%及び95%の沸騰硫酸に浸せきして行った。50%硫酸の皮膜表面は金属光沢を、95%硫酸では金属光沢のない黒褐色を示した。オージェ電子分光法により、皮膜の組成は50%硫酸ではSiとO、95%硫酸ではSi,O,Sからなることがわかった。皮膜の生成速度は、95%硫酸の方が50%硫酸より約30倍速かった。また、X線光電子分光法により50%硫酸の皮膜はSiO
であり、95%硫酸の皮膜はSiO
とSiOであることがわかった。95%硫酸の皮膜中のSは分子状のままで存在する硫酸分子のSへの還元反応により生成される。両者の皮膜生成速度の違いは皮膜自体の緻密さによるものと考えられる。
木内 清; 下平 三郎*
防食技術, 33(1), p.24 - 32, 1984/00
ステンレス鋼の応力腐食割れに及ぼす合金元素Niの影響について、不働態皮膜の性質との観点から検討した。18%までのNiを添加した23%Crステンレス鋼を試料とし、沸騰42%MgCl
中の応力腐食割れ感受性をSSRT法で測定すると共に、造膜反応についての電気化学的測定、ESCAなどの表面分析法による表面皮膜の示性分析および溶出元素の定量分析を行い両者を比較した。3%までのNiを含むフェライト単相合金では、Ni添加量と共に応力腐食割れ感受性が著しく増大した。これはNi添加量と共に不働態疲膜の保護性が高まるが不働態化速度が遅いために活性点の局在化がより起り易くなり、割れの発生および成長が加速されるためとわかった。また複相合金がオーステナイトステンレス鋼よりも優れた耐応力腐食割れ性を示す原因が、降伏応力の低い
相による
相の機械的保護と
相による
相のアノード分極効果による
相での割れ成長の鈍化に基づくことを明らかにした。