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中村 秀夫; Bentaib, A.*; Herranz, L. E.*; Ruyer, P.*; Mascari, F.*; Jacquemain, D.*; Adorni, M.*
Proceedings of International Conference on Topical Issues in Nuclear Installation Safety; Strengthening Safety of Evolutionary and Innovative Reactor Designs (TIC 2022) (Internet), 10 Pages, 2022/10
The WGAMA activity achievements have been published as technical reports, becoming reference materials to discuss innovative methods, materials and technologies in the fields of thermal-hydraulics, computational fluid dynamics (CFD) and severe accidents (SAs). The International Standard Problems (ISPs) and Benchmarks of computer codes have been supported by a huge amount of the databases for the code validation necessary for the reactor safety assessment with accuracy. The paper aims to review and summarize the recent WGAMA outcomes with focus on new advanced reactor applications including small modular reactors (SMRs). Particularly, discussed are applicability of major outcomes in the relevant subjects of passive system, modelling innovation in CFD, severe accident management (SAM) countermeasures, advanced measurement methods and instrumentation, and modelling robustness of safety analysis codes. Although large portions of the outcomes are considered applicable, design-specific subjects may need careful considerations when applied. The WGAMA efforts, experiences and achievements for the safety assessment of operating nuclear power plants including SA will be of great help for the continuous safety improvements required for the advanced reactors including SMRs.
班目 春樹*; 岡本 孝司*; 田中 源太郎*; 森元 雄一郎*; 佐藤 聡*; 近藤 昌也
JAERI-Tech 2003-017, 156 Pages, 2003/03
原子炉圧力容器と格納容器気相部とを加圧管と注入管によって繋いだ均圧注入系の挙動をU字管内の液柱で模擬した実験と解析を行った。実験は、カバーガスをU字管内気相部に一定流量で注入してゆき、水位があるレベルに達するとガスを放出、水位が回復するとガス放出を停止することによって行った。実験の結果、ガス放出の周期は一定間隔とはならず、大きくばらつくことがわかった。そこで、圧力上昇時と下降時それぞれの挙動に対し線形方程式を立て、それをつないだ区分線形モデルを作成した。区分線形モデルは接線分岐,周期倍分岐,周期加算分岐といったカオス特有の性質を示したため、ガス放出の周期がばらついたのはカオスである可能性が高いことを示した。
与能本 泰介; 大津 巌; Svetlov, S.*
Proceedings of 3rd Korea-Japan Symposium on Nuclear Thermal Hydraulics and Safety (NTHAS-3), p.521 - 528, 2002/00
原研では、将来型軽水炉システムの熱水力に関する研究計画を進めている。本論文では本計画の概要と最近の二つの研究内容を紹介する。初めに、SG二次側冷却による長期崩壊熱除去手法の評価のためには、蒸気発生器伝熱管群での非一様流動挙動解析手法の検討が重要であることを述べる。我が国の産業界が計画中の次世代加圧水型炉APWR+では、このような崩壊熱除去システムの使用が計画されている。次に、革新的原子炉用の非常用熱交換器に関し、ロシアのSPOT実験データを用いた検討について紹介する。この検討では、実験に用いられた曲がりや短い直線部を有する伝熱管の管内凝縮伝熱量が、十分長い直管で得られた凝縮相関式を用いて数%の精度で予測できることが示された。
与能本 泰介; 安濃田 良成
IAEA-TECDOC-1149, p.233 - 246, 2000/05
原研では、受動安全系に関する研究をROSA/LSTF装置を用いた進めている。これまで、おもに、蒸気発生器(SG)二次側自動減圧系(SADS)と重力注入系(GDIS)を組み合わせて使用する安全系の特性を検討している。この安全系では、SG二次側を除熱源とし自動循環冷却することにより一次系を減圧し、GDISにより長期炉心冠水を維持する。実験結果は、SADSのみで一次系圧力をGDIS作動圧力0.2MPaまで減圧でき、その後、安定した長期冷却が達成できることを示した。この間SG伝熱管群において非一様流動が見られたが、この効果はSG伝熱面積を実効的に減少させるものであるため、これを考慮しないRELAP5解析では、減圧速度を過大評価するとともに安定な低圧自然循環を再現できなかった。そこで、非一様効果の原因を検討し、自然循環挙動予測のための簡易計算手法を提案するとともに、その有効性を確認した。
原子炉熱流動解析コード高度化専門部会
JAERI-Review 2000-002, p.105 - 0, 2000/03
国内外で進められてきた受動的安全設備を有する次世代軽水炉熱流動解析について、その現状と課題を日本原子力研究所原子力コード委員会原子炉熱流動解析コード高度化専門部会で平成10年度まで約5年にわたり調査してきた。同専門部会での調査内容及び議論を踏まえ、平成9年度には提案された種々の炉型のプラント解析の現状と課題をまとめるとともに、摘出された課題の中で特に重要と考えられた多次元二相流解析の現状と課題をまとめてきた。本報告書では、平成9年度から10年度にかけて調査した内容をもとに、BWRでの核-熱結合解析、受動的安全系熱流動解析の現状と課題、並びに気液二相流解析の最新のトピックスをまとめた。ここでまとめた内容は種々の大型試験結果を含んだ軽水炉熱流動解析の最前線である。また、今後の原子炉熱流動解析コードの高度化をはかるうえでの一つの指針となることを期待する。
与能本 泰介; 大津 巌
Proceedings of 12th Pacific Basin Nuclear Conference (PBNC 2000), Vol.1, p.317 - 329, 2000/00
蒸気発生器(SG)二次側除熱により事故後の崩壊熱除去を行うPWRにおいては、大気圧近傍圧力での自然循環除熱挙動を明らかにすることが重要である。本論文では、ROSA/LSTF装置を用いて、これに関して行った二つの実験について述べる。いずれの実験でもSG伝熱管群で気液二相が上下に分離した伝熱管(停滞管)と凝縮を伴いつつ二相流が流れる伝熱管が共存する非一様な観測された。停滞管では熱伝達が生じないため、非一様流動は一次系からSG二次側へ実効的な伝熱面積を減少させる効果がある。現行解析コードでは、この効果をモデル化できないため、自然循環挙動を適切に予測することはできない。重力注入水中の溶存空気の影響を検討した実験では、伝熱管への溶存空気の蓄積が観測されたが、7時間に渡る実験期間中に伝熱劣化は見られなかった。これは、空気が、伝熱に寄与しない停滞管に選択的に蓄積したことによる。この結果は、SG二次側除熱と重力注入を用いて、冷却材喪失事故後の長期冷却を行うシステムの有望性を示すものである。
有冨 正憲*; 大貫 晃; 新井 健司*; 菊田 充孝*; 与能本 泰介; 新谷 文将; 秋本 肇
日本原子力学会誌, 41(7), p.738 - 757, 1999/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Nuclear Science & Technology)国内外で進められてきた受動的安全設備を有する次世代軽水炉熱流動解析について、その現状と課題を解説する。これまでに提案された代表的な炉型を対象として、システム性能並びに個々の受動的安全系に関する熱流動解析の現状と課題をまとめた。本解説でまとめた内容は種々の大型試験結果を含んだ軽水炉熱流動解析の最前線である。また、今後の原子炉熱流動解析コードの高度化を図るうえでの一つの指針となることを期待する。
原子炉熱流動解析コード高度化専門部会
JAERI-Review 98-006, 194 Pages, 1998/03
国内外で進められている受動的安全設備を有する次世代軽水炉熱流動解析について、その現状と課題を日本原子力研究所原子力コード委員会原子炉熱流動解析コード高度化専門部会での調査内容及び議論をもとにまとめた。本調査は今後の原子炉熱流動解析コードの高度化研究に資する目的で進められた。最初に、今までに提案された種々の炉型に対し、そのシステム解析及び各種受動的安全系の性能評価の現状と課題をまとめた。次に、摘出された課題の中で特に重要と考えられた多次元二相流解析手法の現状と課題をレビューすると共に、各手法の評価・検証用に必要となるデータベースを気泡流及び環状噴霧流に対して調査した。本報告書でまとめられた内容は軽水炉熱流動解析の最前線、及び近年進展の著しい多次元二相流解析の最新の知見を含んだものであり、今後原子炉熱流動解析コードの高度化を図る上で極めて貴重な情報を提供するものと考えられる。
与能本 泰介
NUREG/CP-0166, 3, p.31 - 52, 1998/00
原研では、受動安全系に関する研究をROSA/LSTF装置を用いて進めている。これまで、おもに、蒸気発生器(SG)二次側を除熱源とし自然循環冷却することにより一次系を減圧し、重力注入系(GDIS)により低圧での炉心冠水を維持する安全系の特性を検討している。実験により、この安全系の有効性を実証するとともに、SG伝熱管群の非一様流動によるSG伝熱面積の実効的な減少等、現行炉のLOCA条件では見られない重要な現象を明らかにした。さらに、不凝縮ガスの流入による減圧阻害の可能性がないので、SG二次側冷却のような冷却型減圧系との組合せ使用に適した減圧沸騰型安全注入系(FDIS)を提案し、実験と解析により、FDISが現行炉の蓄圧注入系と同等な機能を持つ安全注入系になり得ることを示した。
村尾 良夫; 落合 政昭
Eighth Int. Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal-Hydraulics (NURETH-8), 2, p.1075 - 1085, 1997/00
運転・保守技術者の原子炉安全性に与える依存性を減らす為、原研において簡素化受動的安全炉概念(JPSR)を開発した。本概念においては、一次系に接続された系統と放射性物質を含む系統は全て、格納容器に格納された。本概念を専門家に評価してもらったところ、大きな技術的長所とともに、いくつかの経済的短所が指摘された。この短所を減らすため、概念の改良を行い、JPSR-II概念を開発した。この改良により、圧力容器の小型化、原子炉停止失敗の可能性の排除、受動的安全系、補機系の機器類の個数と容量の減少を達成した。本報告は、JPSR-II概念について述べるとともに、その長所について議論する。
高田 昌二; 鈴木 邦彦; 稲垣 嘉之; 数土 幸夫
Heat Transfer-Jpn. Res., 26(3), p.159 - 175, 1997/00
高温ガス炉(HTGR)の崩壊熱除去用水冷形冷却パネルシステムの除熱特性と構造物の温度分布を調べるため、システムを模擬した実験装置により実験を行った。実験装置は、炉心の崩壊熱を模擬した最高出力100kWの電気ヒーターを内蔵した、直径1m,高さ3mの圧力容器と、容器を取り囲む冷却パネルからなる。数値解析コードTHAPACST2の数値解析手法と提案されたモデルを検証するために、実験と数値解析の比較検討を行った。圧力容器内ヘリウムガス圧力を0.73MPa,温度を210Cの条件で、圧力容器温度は-29C,+37Cの誤差の範囲で実験データをよくあらわした。冷却パネルの除熱量の数値解析結果は実験結果に比べて11.4%低く、放射による伝熱量は除熱量の全入熱量の74.4%であった。また、圧力容器のスカート形サポートの上下端の空気流路を流れる自然対流により圧力容器の下鏡部が効果的に冷却されることがわかった。
新谷 文将; 岩村 公道; 吉田 啓之; 国井 克彦; 奥村 啓介; 村尾 良夫
10th Pacific Basin Nuclear Conf. (10-PBNC), 1, p.299 - 305, 1996/00
原研では安全性の向上、運転・保守の人的負担の軽減を目指し、受動的安全炉JPSRの概念検討を実施している。本報では、JPSRで採用している受動的熱除去系の設計の妥当性を評価するために実施した除熱喪失事故と小破断冷却材喪失事故の解析結果についてのものである。除熱喪失事故については、Non-LOCA用として設置した上部RHRと格納容器冷却系が連成して作動することにより、炉心発生熱を大気へ放熱し、長期冷却が確保できることが示された。小破断LOCAでは、下部RHRの作動により一次系の減圧が促進され、早期の蓄圧注入系の作動に導くことにより、炉心冷却を確保できることが示された。
國富 一彦; 中川 繁昭; 篠崎 正幸
Nucl. Eng. Des., 166(2), p.179 - 190, 1996/00
被引用回数:21 パーセンタイル:83.68(Nuclear Science & Technology)現在、日本原子力研究所で建設を進めている高温工学試験研究炉(HTTR)は、原子炉出口ガス温度950Cの黒鉛減速、ヘリウム冷却型高温ガス炉である。2系統の独立した炉容器冷却設備(VCS)は、炉心の強制冷却が不可能となる減圧事故及び加圧事故に炉心を間接的に冷却する。VCSは、原子炉圧力容器の回りの水冷管パネルと冷却水の循環ループから構成される。冷却パネルは、常時90C以下に保たれており、原子炉圧力容器をふく射及び対流により冷却するとともに、事故時に炉心から崩壊熱を除去する。本報は、VCSの詳細設計及び減圧事故及び加圧事故時のVCSの安全機能を示したものである。安全解析により、このような事故時にも、VCSによる冷却とHTTRの固有の安全特性により、燃料の温度上昇と核分裂生成物の放出が防止されることが明らかになった。さらに、このような事故時に万一、VCSの故障が仮定されたとしても、炉心は安全な状態に保たれ、また、原子炉圧力容器の健全性も維持されることが確認された。