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論文

高速炉と高温ガス炉を中心とした革新炉の開発動向,3; 高温ガス炉開発動向

坂場 成昭; 大橋 弘史; 佐藤 博之

日本原子力学会誌ATOMO$$Sigma$$, 67(10), p.593 - 597, 2025/10

高温ガス炉は高い安全性と多様な熱利用が可能な技術であり、2050年カーボンニュートラル達成に向けて重要な役割が期待される。国内では、カーボンフリー水素の安定供給を目的として実証炉の開発が進められている。原子力機構では、既存のHTTR技術を基盤に、水素製造施設との接続や技術課題の解決を行う。その一環として、HTTRに水素製造施設を接続したHTTR-熱利用試験を実施し、高温ガス炉による水素製造技術の確立を目指す。また、英国などとの国際的な連携を通じて成果を日本の技術開発に還元する。

報告書

再処理施設の高レベル廃液蒸発乾固事故のMELCORを用いた施設内の熱流動解析モデルの検証

吉田 一雄; 桧山 美奈*; 玉置 等史

JAEA-Research 2025-003, 24 Pages, 2025/06

JAEA-Research-2025-003.pdf:2.06MB

再処理施設の過酷事故の一つである高レベル放射性廃液貯槽の冷却機能喪失による蒸発乾固事故では、沸騰により廃液貯槽から発生する硝酸-水混合蒸気とともにルテニウム(RuO$$_{4}$$)の揮発性の化学種が放出される。このためリスク評価の観点からは、Ruの定量的な放出量の評価が重要な課題である。揮発性Ruは施設内を移行する過程で床面に停留するプール水中の亜硝酸によって化学吸収が促進されることが想定され、施設内の硝酸-水混合蒸気の凝縮水量がRuの施設内での移行に重要な役割を担う。当該事故の施設内の熱流動解析では、水の熱流動を解析対象とするMELCORコードを用いている。解析では、凝縮の支配因子である蒸発潜熱が、事故時での施設内の温度帯域で同程度であることから硝酸をモル数が等しい水として扱っている。本報では、この解析モデルの妥当性を確認するために、MELCORの制御関数機能を用いて硝酸-水混合蒸気を水蒸気で近似することによって生じる誤差を補正する解析モデルを作成し解析を実施し補正効果を比較することで従来の解析モデルの妥当性を確認した。その結果、補正解析モデルの適用によって各区画のプール水量の分布は変化するものの施設内のプール水量の総和には影響しないことを確認した。

報告書

令和元年度研究開発・評価報告書 評価課題「高温ガス炉とこれによる熱利用技術の研究開発」(中間評価)

高速炉・新型炉研究開発部門

JAEA-Evaluation 2020-001, 128 Pages, 2020/08

JAEA-Evaluation-2020-001.pdf:7.44MB

日本原子力研究開発機構は、外部有識者からなる高温ガス炉及び水素製造研究開発・評価委員会に、2017年4月から2020年3月までの高温ガス炉とこれによる熱利用技術の研究開発に係る第3期中長期計画の中間評価を諮問し、評価を受けた。その結果、3名の委員がS評価及び7名の委員がA評価と評価し、総合評価としてA評価を受けた。また、HTTR-熱利用試験施設の建設段階へ進むに当たっての判断は、HTTRが運転再開を果たし、熱負荷変動試験等の結果を評価してからの判断が適切であり、判断時期を2年程度延期することが妥当であるとされた。本報告書は高温ガス炉及び水素製造研究開発・評価委員会の構成, 審議経過, 評価項目について記載し、同委員により提出された「高温ガス炉及び水素製造研究開発課題評価報告書」を添付したものである。

論文

第4世代原子炉の開発動向,2; 高温ガス炉

國富 一彦; 西原 哲夫; Yan, X.; 橘 幸男; 柴田 大受

日本原子力学会誌ATOMO$$Sigma$$, 60(4), p.236 - 240, 2018/04

優れた安全性を有し、950$$^{circ}$$Cの高温熱が取り出せる黒鉛減速ヘリウム冷却型の熱中性子炉である高温ガス炉は、二酸化炭素の排出削減を目的に、発電以外の多様な産業における熱利用が期待されている。日本原子力研究開発機構では、高温工学試験研究炉(HTTR)により高温ガス炉の安全性を実証するとともに、熱利用系の実証に向けた研究開発を進めている。また、産官学と連携して我が国の高温ガス炉技術の国際展開に向けた活動を進めている。本報では、高温ガス炉に関する研究開発の状況及び国内外との協力について紹介する。

論文

Hydrogen permeation through heat transfer pipes made of Hastelloy XR during the initial 950$$^{circ}$$C operation of the HTTR

坂場 成昭; 大橋 弘史; 武田 哲明

Journal of Nuclear Materials, 353(1-2), p.42 - 51, 2006/07

 被引用回数:12 パーセンタイル:61.03(Materials Science, Multidisciplinary)

HTTRの中間熱交換器(ハステロイXR製)におけるトリチウム透過の防止は、高温ガス炉に化学プラントを接続する際の重要な課題の一つである。本報では、HTTRに水素製造装置を接続する際に化学プラントであるISシステムの非原子力級可に資するため、HTTRの高温試験運転における実測値をもとに水素透過を保守的に評価した。ハステロイXRの活性化エネルギー及び頻度因子は、707Kから900Kにおいて、それぞれ、65.8kJ/mol, 7.8$$times$$10$$^{-9}$$m$$^{3}$$(STP)/(m$$ast$$s$$ast$$Pa$$^{0.5}$$)と評価された。これらの値は、従来の値と同程度である。また、最確値による評価の結果から、トリチウム透過を妨げる酸化膜が伝熱管表面に形成されていることが示唆された。

論文

世界のトップを走るHTTRプロジェクト

塩沢 周策; 小森 芳廣; 小川 益郎

日本原子力学会誌, 47(5), p.342 - 349, 2005/05

原研では、高温の熱利用による原子力エネルギーの利用拡大を目的として、高温工学試験研究炉を建設し、高効率発電,水素製造等の熱利用を目指した高温ガス炉システムに関する研究開発を進めている。本記事では、HTTRプロジェクトの研究開発を中心に、その経緯,これまでの主要な成果,現状,国際的な動向及び高温ガス炉水素製造システムに関する将来計画等を紹介する。なお、本解説記事は、文部科学省の革新的原子力システム技術開発公募事業「高温ガス炉固有の安全性の定量的実証」に関する技術開発の一環として実施された成果、並びに、文部科学省から原研が受託して実施している電源特会「核熱利用システム技術開発」により得られた成果の一部である。

論文

Formation of a charge-exchange target for fast ions in the plasma of large-scale toroidal devices under NBI conditions

Mironov, M. I.*; Khudoleev, A. V.*; 草間 義紀

Plasma Physics Reports, 30(2), p.164 - 168, 2004/02

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Physics, Fluids & Plasmas)

高エネルギー荷電交換計測により、水素様不純物イオンによる水素イオンの中性化によって生成される高速原子の分布関数を決定することができる。分布関数を得るためには、プラズマ中でのターゲットイオンの成分と空間分布を知る必要がある。荷電交換標的粒子は、不純物原子核と加熱用中性粒子ビームとの相互作用で生成される。中性粒子ビームと計測装置との位置関係に基づき、ターゲット粒子の軌跡を計算する必要がある。実際のトカマク配位での不純物イオンのバランスを構築する原子の基礎過程を考慮するモデルが提案されている。JT-60Uプラズマへこのモデルを適用する。荷電交換原子束の形成機構を調べた。荷電交換束への異なったビーム入射装置の相対的な寄与を評価した。計算結果に基づき、固定した分析器を用いたイオン分布関数の局所的な測定の方法を提案する。

論文

Present status and future plan of HTTR project

伊与久 達夫; 中澤 利雄; 川崎 幸三; 林 秀行; 藤川 正剛

Proceedings of International Conference on Global Environment and Advanced Nuclear Power Plants (GENES4/ANP 2003) (CD-ROM), p.1094_1 - 1094_8, 2003/09

高温ガス炉(HTGR)は、高温のガスを供給できるとともに、固有の安全性に優れた魅力的な原子炉である。原研では、我が国初のHTGRである高温工学試験研究炉(HTTR)を建設し、1998年11月10日初臨界、2001年12月7日定格出力、原子炉出口冷却材温度約850$$^{circ}$$Cに到達した。HTTRの目的は、HTGR技術の確立と技術の高度化を図ることで、将来、HTTRに水素製造システムを接続する計画である。本報告は、HTTR建設の経緯、HTTRの概要、出力上昇試験の代表的な結果、安全性実証試験や熱利用技術の開発の計画をまとめている。

報告書

核燃料再処理環境中におけるジルコニウムの応力腐食割れに関する研究

加藤 千明

JAERI-Research 2003-013, 143 Pages, 2003/08

JAERI-Research-2003-013.pdf:22.12MB

本論文は核燃料再処理環境中におけるジルコニウムの応力腐食割れ(SCC)に関する研究成果をまとめたもので、全文7章から成っている。1章では背景及び目的を述べた。2章では試験装置を説明した。3章では沸騰伝熱面においては硝酸の酸化力が高まり沸騰伝熱面においてSCCが生じる可能性を示した。4章ではSSRT試験からSCC感受性は硝酸濃度と温度により大きくなり、切り欠き部でSCC感受性が大きくなることを示した。また、SCC感受性は結晶配向性に影響され、圧延方向と割れ進展面が一致する面で大きくなることを示した。5章では、溶接部のSCC感受性に関して(0002)面の存在量が多いHAZ/母材境界部にてSCC感受性は高くなることを示した。6章では、硝酸の高い酸化力発生機構に関して考察し、沸騰伝熱面における酸化還元電位の上昇は、沸騰バブル相にNO$$_{2}$$等のガス状窒素酸化物成分が移行し溶液から絶えず排除されることでHNO$$_{2}$$の熱分解が加速されることにより生じることを明らかにした。7章では、総括を述べた。

報告書

超音波式伝熱管肉厚測定装置の開発(受託研究)

大場 敏弘; 末次 秀彦*; 矢野 昌也*; 加藤 千明; 柳原 隆夫

JAERI-Tech 2002-082, 47 Pages, 2003/01

JAERI-Tech-2002-082.pdf:1.87MB

日本原子力研究所では、文部科学省からの受託研究として「再処理施設新材料耐食安全性実証試験」を実施した。この試験においては、六ヶ所再処理施設の主要機器の一つである酸回収蒸発缶の小型モックアップ試験体を用いた実証試験を進めて来た。この実証試験では、モックアップ試験体構造の一部である伝熱管の伝熱面腐食に対する内表面の腐食減肉の状態を知るために、伝熱管の肉厚を非破壊で高精度に測定できる超音波水浸法を利用した肉厚測定装置の開発を行った。本装置は、小型モックアップ試験体の加熱部を架台に据え付け、その架台の上部に配置した超音波探触子駆動装置と一体をなす、サンプリングアセンブリの先端に取り付けた超音波探触子をサンプリングアセンブリごと伝熱管内に挿入し、これらを自動または手動によって軸方向上下移動及び周方向旋回を制御し、伝熱管の各測定部の肉厚を連続的に測定して、データレコーダ等に収録する装置である。開発した装置で得られた肉厚測定結果は、伝熱管を短冊に輪切りにして光学系の読み取り顕微鏡で測定した肉厚と非常に良い一致を示し、本装置の測定精度の高いことが確認できた。報告書は本装置の仕様及び性能等についてまとめたものである。

論文

Research and development of HTTR hydrogen production systems

塩沢 周策; 小川 益郎; 稲垣 嘉之; 小貫 薫; 武田 哲明; 西原 哲夫; 林 光二; 久保 真治; 稲葉 良知; 大橋 弘史

Proceedings of 17th KAIF/KNS Annual Conference, p.557 - 567, 2002/04

核熱を用いた水素製造に関する開発研究が1997年1月から文部科学省の受託研究として開始された。HTTRに接続する水素製造システムはHTTRにより供給される10MWの核熱を用いて天然ガスの水蒸気改質により約4000m$$^{3}$$/hの水素が製造可能なように設計が進められている。HTTR水素製造システムは世界で初めて原子炉に接続されるものであり、実証試験を行う前に炉外実証試験を実施することとした。HTTR水素製造システムにおける制御性,安全性及び主要機器の性能を確証するために、約1/30スケールモデル炉外試験装置を建設した。炉外実証試験と平行して、安全審査や解析コード開発に必要な詳細データを取得するために、要素試験として触媒管の腐食試験,伝熱管や触媒管の水素同位体試験及び高温隔離弁の健全性試験を実施している。また,より効果的でさまざまな核熱利用に対して、ISプロセスと呼ばれる熱化学法による水素製造技術の基礎研究を進めている。本論文では原研におけるHTTR水素製造システム開発研究の現状と今後の計画を述べる。

論文

A New internal gelation process for fuel microsphere preparation without cooling initial solutions

山岸 滋

Journal of Nuclear Materials, 254, p.14 - 21, 1998/00

 被引用回数:16 パーセンタイル:75.35(Materials Science, Multidisciplinary)

冷却不要の内部ゲル化原液調製の新方法を開発した。それをUO$$_{2}$$微小球調製に適用した。原液は、滴下直前に2液を混合して調製した。その1つは硝酸ウラニル溶液で他はへキサメチレンテトラミン溶液である。加えて、この方法で少量の原液を調製する技術も開発した。さらに、この原液のマイクロウェーブ加熱により調製したUO$$_{3}$$ゲル微小球を容易に乾燥するために、NH$$_{4}$$NO$$_{3}$$溶媒中で熟成することを認めた。これらの新技術を用いて調製したゲル微小球は、容易に、98%TDの高密度UO$$_{2}$$微小球に転換できた。

論文

Water imaging of seeds by neutron beam

中西 友子*; 松林 政仁

Bioimages, 5(2), p.45 - 48, 1997/08

種子が水を吸収する過程における水分像を得るため、ソラマメ、トウモロコシ、アサガオ、コムギ及びイネの5種類の種子を中性子ラジオグラフィにより撮影した。撮影はJRR-3M熱中性子ラジオグラフィ装置でガドリニウムコンバータとX線フィルムを用いるフィルム法により行った。撮影されたフィルム上で種子中の水分量は黒化度を用いて表現される。画像解析を行った結果、種子が水分を吸収する第一段階が得られた。

論文

Application of neutron radiography to visualization of cryogenic fluid boiling two-phase flows

竹中 信幸*; 浅野 等*; 藤井 照重*; 後 俊彦*; Iwatani, Junji*; 村田 裕*; 持木 幸一*; 田口 亮*; 松林 政仁; 鶴野 晃

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 377(1), p.174 - 176, 1996/07

 被引用回数:1 パーセンタイル:23.32(Instruments & Instrumentation)

金属容器内及び熱交換器内における液体窒素の沸騰二相流をJRR-3M熱中性子ラジオグラフィ装置において武蔵工業大学が開発した動画像処理装置を用いて可視化及び画像処理・解析した。金属容器内液体窒素プール中におけるアルミニウム垂直シリンダーからの核沸騰及び膜沸騰の様子が実時間で疑似カラーを用いて観察された。また、アルミニウム製のフィンを用いたタイプの熱交換器では液体窒素の分布が画像処理により得られ、質量流束条件の違いによる液体窒素の流れ方の違いが良く観察された。これらの実験結果より、中性子ラジオグラフィが低温沸騰二相流の可視化及び低温熱交換器の設計に応用できることが示された。

報告書

高速誘電加熱ゲル化装置用に試作した鉛直方向電界型空洞共振器の性能試験

山岸 滋; 長谷川 篤司*; 小川 徹

JAERI-Tech 96-026, 21 Pages, 1996/06

JAERI-Tech-96-026.pdf:1.04MB

鉛直方向電界型空洞共振器を試作し、既報の「高速誘電加熱ゲル化装置」に取り付けた。この高速ゲル化装置を用いて、模擬液および内部ゲル化用のウラン含有溶液の液滴を加熱した。結果は、ウラン含有溶液をゲル化させるに必要な加熱が可能であることを示した。しかし、そのゲル化時に空洞共振器内に生ずる電界強度は、加熱液滴から放出されるアンモニアガスのために放電を起す電界強度と同程度であった。そのため、安定した状態でゲル粒子を得ることはできなかった。考察した結果、空洞共振器形状の改良、安定化電源導入を伴う電源改良等により安定したゲル化が可能になることが示唆された。

論文

Measurement of dynamic behavior of void fraction in tube-banks of a simulated fluidized-bed by neutron radiography

小澤 守*; 梅川 尚嗣*; 松田 健*; 竹中 信幸*; 松林 政仁; 鶴野 晃

Fifth World Conf. on Neutron Radiography, 0, p.610 - 616, 1996/00

流動層熱交換器に関してボイド率の分布は、一つの重要な設計要因である。この分野における最近の研究の進展により、特に熱交換用管群周りのボイド率の動的挙動把握の重要性が強調されている。本研究では、実時間中性子ラジオグラフィ及び画像処理を模擬流動層内の管群周りの流動に適用し、実時間二次元ボイド率分布の計測を行った。その結果、画像データから流動層熱交換器周りの定量及び定性的な流動情報が得られ、中性子ラジオグラフィの流動層への適用の有用性が確認された。

論文

Void fraction profile in tube-banks of a simulated fluidized-bed heat exchanger

小澤 守*; 梅川 尚嗣*; 松田 健*; 竹中 信幸*; 鶴野 晃; 松林 政仁

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 377, p.144 - 147, 1996/00

 被引用回数:7 パーセンタイル:54.54(Instruments & Instrumentation)

操作性及び環境保護の点から石炭用そしてまた焼却炉の燃焼用としての流動層式燃焼型ボイラーの開発に注目が集まっている。このような流動層システムにおいて熱交換器を設計するためには、管群内における適切な熱伝達相関を得る必要がある。このため本研究では、模擬流動層内管群周りの流れの可視化をJRR-3M熱中性子ラジオグラフィ装置を用いて行った。さらに可視化された画像に画像処理を施し、管群内のボイド率プロファイルを得た。その結果、観察された流動様式及びボイド率プロファイルにより、流動層熱交換器においては管の配置が重要であることが分かった。

報告書

高速誘電加熱ゲル化装置の開発

山岸 滋; 長谷川 篤司*; 小川 徹

JAERI-Tech 94-010, 33 Pages, 1994/07

JAERI-Tech-94-010.pdf:1.26MB

セラミック燃料微小球製造法の一つである内部ゲル化法においては、原液中にヘキサメチレンテトラミン(HMTA)を前もって混合しておき、その球状液滴を加熱して、HMTAの熱分解によりアンモニアを発生させ均一にゲル化させる。この加熱のために、液滴が加熱部中に落下する短時間の間に高周波誘電加熱により温度を約80K上昇させ得る高速ゲル化装置を開発した。電源には、工業用に指定されている周波数(2.45GHz)のマイクロ波を用いる市販の誘電加熱用電源に若干の改造を加えたものを使用した。本装置を用いてU含有微小ゲル球の調整が可能であることを実証した。

論文

Effect of heating atmosphere on densification of sol-gel (Th,U)O$$_{2}$$ microspheres

山岸 滋; 高橋 良寿

Journal of Nuclear Materials, 207, p.255 - 265, 1993/00

 被引用回数:6 パーセンタイル:55.21(Materials Science, Multidisciplinary)

ゾルゲル(Th,U)O$$_{2}$$微小球の稠密化挙動をAr-4%H$$_{2}$$,空気、水蒸気中で研究・比較した。いずれの雰囲気でも1300$$^{circ}$$Cでは99%TD以上に焼結できるが、1300$$^{circ}$$C以下では、雰囲気とU含有率の両方に稠密化は影響される。三つの中でAr-4%H$$_{2}$$中では、最も均質な微細組織を保ちながら最も低い温度で稠密化する。稠密化過程における焼結性と微細組織均質度とも[Ar-4%H$$_{2}$$$$>$$空気$$>$$水蒸気]の順である。しかし、一旦微細組織が不均質に劣化したものについては、他の二つよりAr-4%H$$_{2}$$中での稠密化が困難となる。この場合の焼結性の順は[水蒸気$$>$$空気$$>$$Ar-4%H$$_{2}$$]である。焼結性がAr-4%H$$_{2}$$中で最も高いというこのまれなケースはゾルゲル粒子が非常に細いnmオーダーの粒子で構成されるためであることを示した。また従来の諸報告にみられる酸化物燃料の焼結が水蒸気で促進される現象は、酸素ポテンシャルのみならず水蒸気特有の効果によってもたらされていることを示した。

論文

Present status of HTGR development program in Japan

斎藤 伸三

Energy, 16(1-2), p.129 - 136, 1991/00

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Thermodynamics)

日本においては、1969年より高温ガス炉の開発を行ってきたが、1989年度予算で高温工学試験研究炉の建設着工のための予算が認められた。建設予定地は日本原子力研究所の大洗研究所であり、試験研究炉は高温ガス炉の技術基盤の確立と高度化及び高温に関する先端的基礎研究を目的としている。試験研究炉は熱出力30MW、原子炉出口温度定格850$$^{circ}$$C、高温試験運転時950$$^{circ}$$Cである。将来的には核熱利用系を接続した試験も計画している。現在、国の安全審査を受けており、1989年度中に設置許可を取得し建設に約5年かけ、1995年度に臨界の予定である。

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